「80系100番台」完成
「80系100番台」完成
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 昨年より制作を開始していた「80系100番台」の完成となった。クハは100番台だがモハは200番台となる。旧国は「モハ」の数字で系列を呼称することが多いため、「80系200番台」とすべきだったかもしれない。エンドウの1/80製品は「80系200番台」になっている。
 0番台と窓配置が異なるため、試作の結果も踏まえて側板をプラ板から制作。70系300番台同様の制作手法となったが、もちろん同じところもあれば異なるところもある。最も共通するポイントは「制作に時間が掛ったこと」だろうか?(笑)

クハ86 123
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クハ86 124(123と基本的に同設計)
モハ80 214
モハ80 215(214と同設計)

 今回はクハ86 100とモハ80 200の各2両を制作。サハも入れたかったのだが、手間とベンチレーター(カトーAssy)の手持ちの都合でこの4両となった。番号は非特定だが、将来「関西急電色」を作るときに被らないように、かつ自由度を確保するために、関西急電色時代に編成を組んでいた(と思われる)車両同士を選んだ。


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 前面の塗り分けラインは、お腹の部分は綺麗に決まったと思うが、おでこの方は今後に向けて要研究。ライト付近の緑色の面積をもう少し広く取れるよう、Rを小さくしなければ。
 カプラーは、先頭部にTNカプラー、中間部はカトーカプラーを使用した。今回からTNカプラーに「JC6349」を使い始めた。従来の「JC6329」との違いは、
・胴受けの幅が狭くなり、より実感的に
・カプラー先端部の「コ」の字型パーツも小型化(連結機構自体は従来品と同サイズ)
・配管表現、乗務員ステップの追加
といったあたりになるかと。配管表現は「両栓構造」であるが、今回作った車両は片栓であるため、それぞれの向きに合わせて余分なモールドを切除してある。また、乗務員ステップもクハ86とは位置が異なるため、両側とも切り落とした。

乗務員扉
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 「制作報告その6」で自信のなかった乗務員扉のへこみ具合は、塗装してみると満足の行く出来栄えになっていた。関西急電色を作るときも、これぐらいの仕上がりになるよう頑張ろう。ただ、クハの124番の運転室側は上部が少し甘い……。

以前作った300番台(左)との連結
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 今回の4両は、以前制作した一次車300番台との混結走行が前提となっている。そのため動力車も設定していない。そんなわけで重要になるのが、混結しても違和感がないこと。実車の違いによる「凸凹感」はあっても構わない(むしろあった方が“模”える)のだが、特に今回側面をプラ板から起こしているので、そこに起因する違和感があると困る。制作時期の違いによる色の差異も、過去に何度か経験があるだけに怖いところ。そういうわけで、ドキドキしながら300番台(左)と繋いでみた。結果は良好。写真ではゼロコンマ数ミリ車高が高く見えるのだが、どうやら線路の設置状態が悪かった? 本線で編成組んでテストランしてみた限りでは全く問題なし。

 冒頭に書いた通り、70系300番台同様制作期間が長くなってしまった。単純に手間が掛かったの以外に、1週目で試作、途中で忙しい時期があったりとそれなりの理由がある。70系300番台は「大変だったから阪和色を作るときは素直にGMキットを改造する」と書いたが、今回は? 80系も手間だけを考えるならGMキット改造の方がいくらか楽になるかもしれない。しかし手間を掛けるだけのメリットもあるので……今のところは関西急電を作るときも今回と同じ手法にする予定である。
 一次車6両、300番台7両、そして今回の4両で湘南色80系もピースが埋まってきた感じが出てきた。両数的には十分になったが、ラインナップとしてはまだ1950〜1954年型が残っている。一方で、たくさん作って大所帯にするつもりもない。“次”はその辺りから6両前後チョイスして、湘南色80系シリーズの一旦完結とするつもりである。

(2024.01.24)
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