「阪急5100系5128F更新車」完成
「阪急5100系5128F更新車」完成しました
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 「阪急5100系5128F更新車」が完成した。「制作報告その6」で「ゆっくり作る」と書いていたが、その後1週間で無事完成してしまった。少しだけ急いだところがあるとすればクリアー塗装前日のインレタ貼り付け。その日を逃すとスケジュールと工程のかみ合いが悪く、丸々1日何もできないもどかしい日が発生してしまうところだったのだ。車体のクリアー及びまだ塗っていなかったパーツの塗装さえ終われば後は一直線。今朝最後の作業を終わらせて完成となった。
 余談だが、昼過ぎまでかかると見込んでいたのに午前中の30分で完了。昨晩、あと30分粘っていれば昨日完成していたということか……(深夜までやっていたわけではなく、いつもの時間に切り上げた)。

とりあえず前面
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 元になるキットが同じだけに阪急シリーズは変わり映えしないが、とりあえず前面写真を。先頭に立つ5128及び5121だけフル装備とし、中間の5127と5140は“中間車仕様”だ。付けると干渉する渡り板はもちろん前面ナンバーも貼っていない。標識灯、テールライトのパーツは高価なので、初期の計画では“中間車仕様”の車両には付けないつもりだったのだが、何年かして後悔しそうだったのでケチらないことにした。
 ここ数年の阪急シリーズに種別や方向幕のシールを貼っていないが、行先を決めかねているため。シリーズの計画を完遂したあと、全体のバランス(?)を取りながら決定したいと思っている。

パンタグラフ周辺(左が今回の、右が旧作)
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 パンタグラフ周辺を15年前の旧作と見比べてみる(左が今回で右が旧作)。前回はパンタグラフにトミックスの373系用だったかを使い、足りない部分はプラ工作で何とかしていた。今回はカトーのEH200用を使ってワンタッチで再現。ホーンの数が違うので、285系用のパンタグラフとシューの部品を交換して再現している。もちろん配管の類はここ最近の仕様にアップグレード。5128Fはパンタグラフを換装した影響か、パンタ鍵外し線(と私が思っているもの)の出ている向きが反対になっている(そのままだとパンタグラフ折り畳み時に“肘”が干渉するからかな?)。そこは15年前もきっちり押さえていたようで、我ながらなかなかやるじゃん、と感心している。

元5120の5770
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元5129の5779はクーラーの搭載位置が異なる
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 更新の際に、中間に入っていた先頭車のうち5120、5129の2両が完全中間車化改造された。模型的には中間車をそのまま組み立てただけになる。改造の際にクーラー位置がそのままとなったため、元奇数先頭車5129の5779は他の中間車と配置が逆向きになっているのが特徴的だ。
 余談だが、旧国メインでやってる身なので、奇数車が基準で偶数車は反対向きというイメージがある。阪急作ってるときだけそのイメージを逆にしなくてはならず、時々うっかり間違えそうになる。概ね車番貼るときに間違えなければ大丈夫だけどね。   

比較のために旧作5678を
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こちらが今作の5678
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 仕上がりとしては今作の方が良くなっているはずだが、旧作もいろいろと工夫して作っている。大きなところでは床下機器だ。GMキットの余りやバルクパーツを活用し、なるべく実車に近くなるように並び替え。床板の加工手法は最新シリーズにも受け継がれている。床下機器は武蔵模型工房さんの3Dプリントパーツを使うようになり、楽してリアルに作れるようになった。ラインナップにはずばりそのものの「5128F更新車」があり、もちろんそちらを使った。この5678は更新前と更新後で床下機器が一部違っている(撤去された)ようで、そこもきっちり再現されている。旧作ではそこまで資料が揃えられなかったこともあり、他の一般的な5100系の偶数中間車と同じように作った。上の写真の一番右にある箇所の機器が更新時に撤去されたようだ。

 最後になってこんなことを言うのもだが、実は実車と比べて側面窓とドア窓の位置関係がおかしい。実車では窓の上辺が揃い、ドア窓は下に伸びている。模型では……中心揃いで上下に少しずつはみ出す感じ。原因がGMキットにあるのかMODEL524のドアパーツにあるのか分からない。追求すると大変な作業になるのは目に見えているので、敢えて「見て見ぬふり」を決め込むことにしたのだ。

今回は「艶強め」にしてみた
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 いつも悩んで最適解が出ていない――そもそもそこまで細かいコントロールも出来ていない阪急電車の艶具合だが、今回は「更新車」ということで強めの艶にしてみた(写真では分からない)。艶を強くすることのデメリットは、指紋が付く、粗が目立つなどがある。メリットは単純にカッコ良く見えるのと、何も考えず厚めにクリアーを吹けばいいので気が楽なこと。下手に中間ぐらいを狙うと編成内でばらつきが出ることもあり得る。というわけで、今後は開き直ってツヤツヤ仕上げに統一するかも?

(2024.03.17)
 制作過程
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