碇シンジ寝取り道中膝栗毛


Original text:荒淫さん


03. 「某オオイソシティ編V」

「ン……ふ、ん、ンンッ!はぁ……く、ん〜!」

――ミナトの部屋。
調度は華美にならず、しかし女性らしさを匂わせる落ち着いた物。
その主の有り様をなぞるように、落ち着いた雰囲気を漂わせている。
そのベッドの端に座り、ボードにもたれかかるようにしてくぐもった呻き、いや、嬌声を上げているミナト。
着ているのはごく普通の綿のパジャマで、ユキナの着ている物とお揃いの、彼女とここに住み始めた頃に買いそろえた物だ。
その厚い布地ごしにもはっきり解る勃起しきった乳首を、たわわな乳房に埋め戻すように弄り、ズボンの中に手を忍ばせてくちくちと湿った音を奏でている。

「や、何で……でも……っ、ン、くぅっ!」

行為を始めたのはいつだったろう。
その成熟した女性らしさと不釣り合いなたどたどしい指使いをズボンに隠しながら、ミナトはこうまで欲情してしまった自分に不思議さを感じていた。
まず、酒。
かつてともに時間を過ごしたゴートから贈られた逸品――何かの折りに、はたまたごく僅かに気が向いたときにと少しずつ量を減らしてきたそれを、今夜に限ってはそのまま空けてしまうほどの勢いで呷った。

「そりゃ、好きな銘柄、だけど……ふぅん!こんな、風には……」

次に、写真。
日頃はベッドボードの隅に隠すようにひっそり置かれている白鳥九十九の写真――木連時代に撮ったのだろう、今より幼いユキナにしがみつかれながら、穏やかな笑みを見せる青年を写し取った物。
ユキナに見せると彼女が寂しそうにする、そんな思いをさせないようにと目をはばかっていた、自分でも手に取ることを避けていた物を、酔いが手元に引き寄せさせ、らしくもない愚痴をこぼした。

「そうよ……こんないい女残して……くっ!だから、一人寂しくこんな……ふ、ぅんっ」

押し隠した弱音、寂しさ――そしてそれらから逃避するかのような自慰。
だが、大抵はユキナが居るのだから一人自分を慰めることなど、潔癖な少女に知られるわけにはいかない優しい姉には許されていない。
その抑制を破ったのは……

「違う……そんな、私は別に、そんな趣味……ふぁあ!や、違う、ちがうの、しんじてぇっ!」

その少年のことを思い返すと、俄然激しくなる指使いと水音。
高まる嬌声を押し殺せなくなり、誰にともなく言い訳めいた台詞を吐いて。
ボードに縋るように握りしめていた写真立てを必死で伏せ、踊る指に追い立てられるままに快感を追う腰が浮き――

「や、ぁはぁっ!ほんと、なんだから、ちがうの――シンジくぅんんっ!」
「はい?どうかしましたか、ミナトさん!」
「ヒッ!?――や、やあ、だめ、だめだめだめええぇぇーっ!」

つい口にした名を呼ばれたと勘違いしたシンジが部屋に入ってきて、驚きに身を固くする一瞬――その後に襲ってきた背徳と羞恥にまみれたアクメに、彼女は少年の目の前で淫らに身をよじりながら果てる様を見せつけてしまっていた。



◆   ◆   ◆



さて、当のシンジであるが。

(いやあ、やっぱりこれだよ――年上のお姉さんの秘め事。 タイミング計った甲斐あったよ――凄い効果だ)

ATフィールドに触れる不思議に背徳感の濃い感情を楽しみながら昇り詰めるのを見計らって(自分の名が合わせて呼ばれたのは嬉しい余録)部屋への侵入を果たし、初めて目にする性に驚愕する少年を演じながら立ちつくし、じっとり染みが浮いた股間や汗に貼り付き淫らがましい皺の寄ったパジャマを視姦している。
そもそもの衝動の後押しを自分でしておきながら素知らぬ振り――最低である。

「あっ、あの、僕、呼ばれたと思って、それで苦しそうだったから……その、別に変なつもりじゃなくて!でもミナトさん綺麗でいやらしくて違うそうじゃなくて!……その、ごめんなさい!僕」

快楽の熱に火照り艶を増したミナトの痴態を堪能し終えてそう口にし、くるりと後ろを向いて――そんな線の細い女顔少年の股間が、似つかわしくないほどに大きく膨らんでいるのを、余韻とまだ燻り続ける性欲に駆られたミナトの目は見逃さなかった。

(そう、よ……だって、まだ……いつもは、こんな事、そう、コレはお酒のせい――)
「待って、いいからこっちに来なさい」
「え……でも、あの……」

裡に秘めた熱く熔けた物を押し隠し、冷たい口調で呼び寄せる。
シンジはその言葉に硬直し、おずおずと上目遣いに向き直る。 その小動物的な仕草は、実を言えば計算された物で――狙い通り、ミナトの心の中の猫の要素を刺激した。

「さっさと来る。 それとも?痴漢だって騒いで追い出しても良いのよ?」
「あ……あ。 はい……」
(あは 私ってば、そんな酷いこと出来ないのに――まるで悪女みたい。 そうね、今だけ、今だけいけないお姉さんになるの……)

おずおず近づくシンジをじっと見つめて、彼が自分の放つ淫らな匂いに気づいて顔を赤くして狼狽するのをぞくぞくしながら観察し、く、と身を乗り出す。

「それで?変なつもりじゃないなら、どうしてそこ――お、おちんちんがおっきくなってるのかしら?」
「こ、これは、だってミナトさんが!」
「私が?ねえ、私がどうなの、ちゃんと言ってくれないと解らないわ」
「ミナト、さんが……その、オナ……して、て凄く、エッチで……それで……」

敢えて淫語に言い直す自分と、単語をまともに口に出来ないシンジ。
その対比にますます内なる淫蕩さを刺激され、笑み崩れるのを止められない。

「オナニー、してたから?」
「ッ!はっ、はい」
「嫌ねえ、ただの生理現象なのに……それでそんなにいやらしい気持ちになるなんて、シンジ君ていけないんだ」
(うそつき、いやらしいってことは自分がよく知ってる癖に――でも、悪女だからごまかすの、それでいっぱいいじめて……)

 もはや論理など何処にもない。
 だが、立場が弱ければこそ、ミナトはそれを気づかせまいとかさに掛かって攻撃する。
 乗り出したまま喉を反らし、大きく緩んだ襟から覗く深い乳房の谷間にシンジの目が釘付けになるのを見てほくそ笑む。
 シンジはその色香に煽られ、どもりながら必死の抗弁。

「でっ、でも、それならこれも生理現しょ」
「そう、なら、確認させて?」
「え?」

何を言われたかわからない(振りの)シンジ。
それを見つめながら、ミナトはかつて見たことのある映画のようにちろり、と思わせぶりにぽってりした唇を舐め回してみせる。

「お・ち・ん・ち・ん。 生理現象なら仕方ないものね――でも、いやらしく、なってたらいけないことだから、直に見て確かめてあげるわ」
(何を言ってるのかしらね、私……でも、理屈なんて関係ないわ……もっとシンジ君の恥ずかしがるところが見たいの)

酒のせい、勢い――そんな免罪符のあるミナトは、いつもの自分が信じられないほどに淫蕩に振る舞う。
初な少年が、自分の魅力で溶けていく、そんな光景に溜まらないほどに興奮を覚えるのだ。
そもそも、一体どのような状態なら生理現象で、どうなっていたら疚しいというのか。
むろん、悪魔の証明を強制するミナトは、全て解った上のことだ。

「でっ!でも」
「見せてくれないなら、疚しい気持ちでおっきくしたって事で、明日には出ていって貰わないと……」
「…………わ、わかりました」

追い出される、そう匂わされては抵抗も続けられず、するり、とズボンを脱ぐシンジ。
躊躇っているにしては下着ごと、というのがいささか不自然だが、ミナトにはそんなことに気を回す余裕はない。

「ぇ?お、おっき……こん「あの、それで、確認を……」ふえ?あ、ああ、そうね、じゃあ、それ、こっちに寄……」
(待って!こんなの知らない、何で?どうしてこんな小さい子に?)

むき出された魁偉なペニスに激しく動揺させられ、言葉が乱れてしまうがそんな彼女にお構いなしに――あるいは、解った上で腰を突き出すシンジ。
ぷん、と漂うのは、先ほどのユキナとの行為でまとわりついた精液。 コンドームに封じられてペニスに染みこんだそれは、ユキナを狂わせたのと同じように、否、成熟した女性なだけにより強くミナトを狂わせる。

「(コクン)……そ、うよ、寄って……カチカチ、ね?ほんとに、やましい気持ちじゃあ、ない、の?(違うわよね……コレって精液の匂いみたいだし……それなら、きっと)」
「は、はい、そんなつもりじゃあ」
「なら、どうして精子の匂いがしてるのかしら?――正直に言いなさい、覗いていたんでしょう?それで、自分でおちんちんしごいていたんじゃあないの?」

はあ、と、ため息とも欲情の吐息ともつかない物をペニスに吹きかけ、ひくりとしゃくり上げるそこに浮いた滴に眼を細めてしまうミナト。
唇を寄せ、濃い匂いにますます発情を深めながら、それでもリードする姿勢を崩さない――トロン、と潤んだ瞳が上目遣いに悪戯っぽくシンジを見つめた。

「そ、そんなことは……(意外だなあ……もっと貞淑って感じに見えてたんだけど……それとも、ぎこちないから演技かな?)」

その視線に生唾を飲み、更にペニスをいきり立たせてしまうシンジ。
その興奮は、ミナトの妖艶さよりも、その瞳の向こう側に隠れる恥じらいのためであったろう。
そんなシンジのうぶ(に見える)反応に、ミナトの興奮はますますエスカレートしていく。

「そう?こんな風に……(きゅ)握って、オナニーしていなかったの?」

掌に感じる熱い、意外なほど手応えのある肉の棒。
一度触れてしまえば、焦らすつもりでいた意志もどこへやら、彼女の知る限りで最も淫らに、快感を煽るようにしごき始めてしまう。
――最も、それは数人の男性との普通の行為を経て身につけた物、決して娼婦のような、あるいは淫女の物ではあり得ない。

「くぅ、あ、あぁ……っ!(ちょっとぎこちない――やっぱり演技か。 でもそれが却って萌えるというか!)」
「あ…………あ、や、やだシ、ンジ君てば、女の子みたいな、こ、声、だして」

自分に強いて淫らきわまりない妖婦を演じてした行為に、予想以上の敏感な反応を示されてミナトの声が震える。
目眩がするほどに高まる動機と興奮、喉がひりつくような息苦しさ。
――甘く啼いたシンジの声は、それほどにミナトの欲情をあおり立てた。

「(ハァ……)い、いやらしいん、だから、やっぱり疚しい気持ちで、おちんちん、かた―勃起……っさせて、たんじゃない」
「だ、だって、それは……あ、く、ミナトさん、止め、そこはっ!」

言い換えたことで手にした物をより強く意識して、座ったままの膝が切なげによじり合わされた。 布ごしにも聞こえるほどのくちゅ、と湿った音が響く。
自らの欲情を誰よりもはっきり意識したミナトは、握りしめた親指を充血して濡れた鈴口に絡めてくるくるくると刺激し始めてしまう。
余していた左手も吸い寄せられるように根元に絡み、ゆっくりと上下し始め――さらには、ますます強くなった腺液の香りにふらふらと鼻先が近づいていった。

「どう、して?こんなに感じて、おっきくなって……こんな、匂いさせて……エッチ、なんだから」
(そう、凄くいやらしい匂い……頭の芯まで痺れてしまうような……私、とまら、ない……)
「み、ミナトさん?」

今や整った鼻筋と唇は、小指の幅程度を隔てる位置にまで亀頭に近づき、溢れる先走りの匂いを直接鼻孔に立ち上らせてしまっている。
鼻粘膜に直接浴びせられる媚香に、見る見るうちに瞳が霞み、すう、と息を大きく吸って――

「は……ぁ、ン(ちゅ)」
「み、ミナっ……あああぁっ!」

震えるミナトの唇が鈴口と初々しいと言えそうなキスをした。
こうまでミナトが躊躇うには理由がある

(私……ああ、こんな事一度だって許したこと無いのに……なのに、こんな、ビデオの中の娼婦みたいな、こと……っ

――彼女の唇が、こと性器に対しては純潔を保っていたせいであった。
年頃の女性だ、口唇での愛撫を施す、そんなやり方のことはよく知っている。
だが同時に彼女の古風な性意識が、その行為を酷く淫らな物として捕らえさせ、拒否させていたのである。
彼女にとって唇は――愛を囁き、キスをもって確かめる、そんな場所だった。
それを

「ン……む、んぅ(くぷ)んふぅ…………ん……ンッ(ちゅぷ、ちゅ……)」

見よう見まね、舌を使うなどとんでもない!――だが確実にシンジのペニスを口腔へと導き、舌に先走りのしょっぱく、痺れるような味を感じさせ、快楽のための行為に捧げている。
そう意識することがなにより激しくミナトの胸を高鳴らせた。

(ああ……っ!なんて、いやらしい、でも、そう、いけないお姉さんだもの、このくらい……)
「うあ、ああっ!み、ミナトさん、そんな、舌うごか……ひっ!」

躊躇いは自分の舌の動き一つで嬌声を上げるシンジがかき消す。
もっと聞きたい、快感を味わわせたい、そんな衝動に駆られて彼女はゆっくりではあるが舌をうねらせ始める。
ごく控えめな水音が唇の外に漏れ――比して大きな音が頭蓋に響く。
それがミナトに自分の口が性器に堕ちたかのような錯覚をもたらし、更に昂ぶらせてしまう。
もうそこからは坂道を転がり落ちるように行為と興奮が加速するだけだ。
反応の大きかったくびれを唇で細かく往復し

「ぁっく、ミナ、トさ……そこ、ばかり……くうぅ!」

熱い肉の実に舌を絡みつかせ

「んぉ……ふぅ、んむ(ちゅくっ)んぅ、ん、んんっ(くち、ぷちゅっ)」

こみ上げる衝動のまま、えずきかねないぎりぎりまで呑み込んで大きく引き戻すのを繰り返した。

「あ、あっあぁっ!ミ、それ、駄目です、そんな、そ――うああぁっ!」

自分の行為でシンジが声を上げる、そんなセックスに於ける当たり前なコミュニケーションが、こんな淫らな行為にも適用される、そうと自覚したミナトの意識から忌避が霞み消えて――代わりに、溜まらなく淫らな衝動が吹き上がる。
そうまで激しいと自覚していなかった娼婦性を引き出され、フェラチオは一往復事に一瞬ごとに巧みさを急速に増していく――多少(?)の後押しが外から掛けられたにしろ、それはミナト自身の意志だ。

「(ちゅぷ)ふぁ……シンジくん、きもちいいの?」
「は、はい、そうですけど……あの、なんでこん「じゃあ、もっとしてあげる (じゅぷっ)」んんんぅっ!」

抜き出し、股間から熱っぽく上目遣いに訊ねかけるミナト。
シンジからの言葉を引き出せば、それ以上は問わせまいと更に激しくペニスにしゃぶりついていく――目を合わせたまま。

(うわ!こ、こっちも大当たりだ……慣れてないのに娼婦を装ってのフェラだなんて!我慢効かなくなっちゃうよ!)

何処かおっとりとした、落ち着いた風貌――それが、自分のペニスを口にして卑猥に歪み唇をはしたなく伸ばされている。
強制ではなく、彼女自身の意志――それを証明するようにミナトの瞳に交互に閃く淫蕩と羞恥に、シンジの快感に風が吹き込まれた。
押し込めば呻きと恥じらい、引けば甘い鼻息と縋るような舌。
繰り返し往復する裡に、急速にミナトの動きは巧みに淫らな物へと成長していき、自分の瞳に滲んでいるだろう快感を読みとって笑顔を浮かべる余裕さえ出てくる。

「んぅ……ふ、む、ん(くちゅ、れるっ)ふぅ……むぅ、んく、んっ(じゅ、ずるっ)んぉ……んー(ぷちゅ、じゅる、じゅうぅっ)」
(ここのくびれ、好きなんだ……ぷくって先が大きくなる……あ、呑むときはこう擦るのね、ふふ、口、閉じれなくなってる……可愛い)

からかうように目が煌めくたびに動きに緩急が付けられる――焦らすのではなく、より高く追い上げるために。
ミナトの本性が、してあげたい、と、そう思うからこその口唇奉仕。
嬉しそうに笑う瞳を覗くたびにシンジはそれを感じ取って、後ろめたさとそれ故の快感を覚えた。
そう、ミナトの中には、強い貞節がしっかり根付いている――そんな、豊かな女らしさの裡に秘めていた、ユキナとは異なる清楚とそれを自分から蹂躙させるという入り組んだ倒錯に出したばかりの精液がまたこみ上げてくる。

「待って、そんな、激しすぎ…くぅっ!だから、緩めて、僕、出ちゃいます、からぁっ!」
「んぅっ!?」

――一瞬、動きが止まる。
ほ、と息をついたシンジだが、

(出る?精液?いやらしいのにそれを飲んでいっぱい吸ったらきっとシンジ君は凄くよがって――ッ!)
「――ン〜!ふぅ、ん、ンン、んふぅっ (ぢゅぱっ、じゅるるっ)ふぅ、む〜!ンー、ン、んっ、んんぅっ!(くぢゅっ、ぷちゅ、じゅるるっ!)」
「うわぁ!?だ、から、駄目っていって、るのに……あ、み、ミナトさんが悪いんだ、仕方ない、んだ……あああっ!!」

すぐさま再開された、それまでに倍する吸いたてとピストンに本気の喘ぎをあげさせられてしまう。
短い時間ながら、そうなるようにし向けたミナトの技巧と情熱を込めたフェラチオに自業自得で追いつめられ、シンジは抑制をうち捨てた。
滑らかで豊かな鳶色の髪を梳くように頭を抱え、ぐ、と突き込み、噎せてしまうだろうこともお構いなしに大量に精液を放つ。

「んんんぅっ!?む、んー、ぐぅんん、ん゛ーーっ!」
(出てきた熱い苦いでも痺れる苦しい気持ちいいもっともっともっと……!)

その味を知らなかった喉の粘膜にまで精の苦みを――そして、変異させられた媚液を注がれ、噎せながら悶えるミナト。
だがシンジは手を離そうとはせず、暴れる舌にトロン、と目尻を緩ませて射精の快感に酔っている。

ガリッ!

「!?あ、ご、ごめんなさい!」

手に爪を立てられてやっと解放。
同時に、腰が抜けたように床にへたり込む――わざとだ。
こうすることでミナトより視点を低くし、彼女の、リードを握っているという意識を保たせるための物。

「げ、けほっ!ケホン、ゲホッ!ん、ごほっ……シンジ、君、ひどいじゃない……」
「ごめんなさい、でも、その、気持ち良すぎて、つい……ミナトさんの、舌、その……」

恥ずかしげに小さくなるシンジ――まあペニスそのものはまだ固さをまるで減じていないのだが。
目の前の床でそんな姿を見せられれば、自分が襲っている、翻弄している、そんな意識のある心優しいミナトはきつく言うことなど出来ない。

「もう、仕方ないわねえ……でも、これでやっぱり疚しいって、証め……ッ?」

――シンジの体液の匂いだけで、ここまで発情したのである。
それを大量に注がれたらどうなるか……

「そんなの、ミナトさんが全部!(あ、早速効いてきたみたいだ……相性良いのかな、ユキナちゃんより反応いいや……あ、考えたらユキナちゃんにはまだ注いでなかったっけ)」
「人の、せい、に……するなん……く、ふぅ はぁ、いけない、のよ?せきに、んは、ちゃんととら、なくちゃ、男の子なん、だから」

指先から爪先までちりちりと痺れる何かが詰まったような発情に、押し流されまいと無駄な抵抗をしながらシンジを諭すミナト。
そんな彼女の頬を包み、顔を寄せて

「解りました、責任ですね……ん(ちゅく)」
「んんぅう!?ま、そぅひゃな――ンーッ!(じゅぷっ)」

何も言わせまいとするようにシンジは唇を奪った――いや、唇だけではなく舌も歯も、全て。
押し離すために跳ね上げられたミナトの手は、舌が触れ合い唇が滑りの膜で繋げられた時点でシンジの頭を掻き抱くために使われた。

「むぅんん、ンー、んぅんーっ!(じゅ、くちゅっ)」
「ン……(くち)ふは、こうすれば、いいんですよね?(ちゅぷっ)」
「まっ、ひがんぷぅ?んー、んんんーっ (くち、ちゅくっ、じゅるっ)」

額を擦り寄せるようにして僅かに作った隙間からからかい、手を緩められないままキスに溺れかけるミナトを翻弄するシンジ。
彼女にしてみれば、口戯そのものが初めてな上に、そうして吐き出された体液を啜るようなキスなど想像もつかない――その卑猥さと、なにより熱情に当てられてミナトもまたシンジのキスを覚えさせられていく。
快楽の涙を滲ませながら互いの頭を掻き抱いて唇をすりあわせ

「ふっ、く、むぅんん (じゅるっ)んんぅ、んー(ちゅぷ、くちっ)」

互いの唾液で洗い流された舌を深くからませ、じゃれ合わせ、先のペニスに見立てて擦り合い

「ふぁ……ぐ、むぅんんっ (ぐぢゅっ、ちゅ)ふぅん、むぅ、ふ、んぅうっ (じゅぱ、れろっ)」

お返し、といわんばかりに口蓋や歯茎、舌の裏、あるとは気づかなかったような口腔の性感帯まで暴き立てられ責め立てられる。

「む、ぶぅんんっ んー、んんっふ!(じゅ、くちゃ、ぷちゅっ)ふぁ……は、ひん……んぅんっ、ん゛ん゛ぅーっ (じゅぷ、じゅ、ちゅくっ)」

頭蓋に響く水音はそれまでのどのキスよりも激しく淫らで、それを嬉々として貪っている自分を意識するだけでミナトは瞼の裏がつん、と白くなっていくのを感じていた。
シンジの手がきちんと引き寄せるものなのに対し、ミナトの手はぶるぶると震え指先を乱れさせ、追い上げられていくアクメに翻弄される様をありありと見せてしまっている。
どれだけそんなキス――オーラルセックスを重ねていたのか。
ミナトはそれと意識しない内に山を越えさせられてしまっていた。

「ん、ン、ンッ、んぅんん……ふ、むぅん、んん゛ぅーっ

びくびくと震え、キスだけで迎えた絶頂に悶えるミナト。
既にパジャマのズボンはじっとりと股間に貼り付き、染みどころか愛液に漬けたようになってしまっている。

(こんな……キス、だけで、イくなんて……初めて……)

ぼんやりとくすぐったいような引き潮に意識を委ねると、それを舌先で探り当てたかシンジの動きがゆったりしたモノになる。
丁寧に、爪先まで余韻を染みこませていくような舌遣い――ふと湧いた悪戯心に従って甘咬むと、黒い瞳が笑って咬み返される。
走る震えをなだめるように髪を掻き撫でられて、シンジの舌によってトロトロに舐め溶かされたミナトの悟性に、かろうじて浮かぶ考え。

(ああ、セックスがほんとにいい、してあげると嬉しいって……こういう、ことなんだ……

互いに想い合い、受け入れられ受け返されると信じて欲情をぶつけ合う。
これがそうなのだと――今までにないキスの快楽で信じ込まされてしまう。
たっぷり余韻を味わって身体中が心地よく火照ったところでやっとキスが終わった。

「ハァ……は、ひん――ンッ、シンジ、くん、キス、じょうずすぎ、よ……」
「そんな、僕は、こうしたい、こうしたらいいかな?って思った通りにしただけで……」
「才能、かしらね?もう、あなた危険すぎるわ、傍に置いておいたら私どうなっちゃうか解らないわよ。 嫌がっても止めてくれないし、最初は強引だったし」

下腹の奥に火を付けられた疼きがあるのをはっきり理解した上でなおそんなことを言ってシンジを翻弄しようとし、うつむいたシンジの様子に満足を得――得て、かついいように弄ばれた復讐と、立場の弱い年下の少年にめろめろにされることに対しての倒錯した快楽。
全てが入り混じってミナトの理性を遠く放逐し、沸き上がる疼きのままパジャマのボタンを外させる。
うつむいたシンジは、その動きを肌で感じ取りながらもこう言った。

「そんな、の、ミナトさんが、ミナトさんが僕はまだ治まってないのに、挑発するから……責任とれっていうから、したのに……」

床に正座し直すと、細い少年の太股から突き出るペニスの長大さがよく判る。
そのままとつとつと呟き続けるシンジと、示されたペニスに吸い付けられてミナトの喉がはしたなく鳴った。

(今……今、あんなのでされたら、私、どうなっちゃうのかしら……きっと……

どうなっているかすら解らないほどになる、セックスでそうまで乱れたことのない彼女にとって、初めての、またこれまでの行為で十二分に期待され得る快楽は抗いがたい誘惑だった。
だから、ミナトは宣言する。

「そう、そんなことを言うなら、明日出ていって貰うわ――
「そ、そんな!「条件を呑んでくれたら許してあげるけど」

そう言い放つと、ベッドの端に座ったまま見せつけるようにパジャマを脱いでいく。
彼女が演じることを望んだ、年上の女そのものの仕草――もっとも台詞と裏腹に、上気したミナトは唇を震わせているのだが。
汗でしっとり重くなった上着を外せば、汗で湯気が立ちそうになっている乳房が晒され。
ズボンをショーツごと脱げば、成熟して肉の乗った腰が露わになり、思わせぶりに閉じられた脚の間から一瞬覗いたぬるぬると光るなにかと、逆三角形の股間にある髪と同色の茂みが見せつけられる。

(うわ……火が入ると、ミナトさんってほんとに色っぽいや……淑女と娼婦を行ったり来たりなんて、凄いや)
「み(ごく)み、ミナトさん?」

演技などではなく魅入られ、柔らかく微笑むミナトを見上げるシンジ。
視線を迎えて、心底楽しそうにくすくすと笑ってみせると彼女は乱れ貼り付いた髪を掻き上げながら宣言した。

「条件は、そのいけないおちんちんで、私をイかせてくれること……出来なかったらさようならね

そう言い放つと、ぴったりとじ合わせた足をつう、と開いてしまう。
シンジの位置からは、膝が開き、むっちりした太股が愛液の糸を幾つも引きながら開かれ、その奥の隠されている蕩けきった陰唇が口を開いて、形はおろかピンク色の粘膜まで晒してしまっている全てがはっきり見える。
蛍光灯の白い光に照らされる全ては、シンジに堪えようのない衝動を沸き上がらせた。

「み……っ、ミナトさん!」
「きゃ こら、せっかちすぎるぞ、少年

シンジは突き上げる衝動に耐えかね、覆い被さり、盛る腰を止められない(振りで)勃起しきったペニスを膣口に押し当て、ぬるりと滑らせてはクリトリスを裏筋で剥き上げる。
挿入たくて入れられない演技で執拗に何度も繰り返し、くりかえし――亀頭に愛液が馴染み、疼き狂わされる膣口がねだるように口を開けてもそのままに。

「ひぃっ あ、こら、そ、こじゃはいらな……ふぁああっ
(やだ、こんなに余裕無くなってるのに、それ以上に私の方が……ああ、駄目、まるで焦らされてるみたい、あそこが疼いて狂いそう!)

徐々にミナトの腰がせり上がり、踵をベッドに当ててのがに股状態のブリッジという卑猥きわまりない姿勢になっても、シンジの腰は斜めに、あるいは浅く深く擦り立てるばかりで挿入ようとしない。

「お、おちっ、つい、てぇ……ひんっ し、シンジくん、いいから、リー―ひっ ド、するから、うごかすのやめて、おか、おかしくなっちゃ……あくぅっ !」

とうとう、リードするという彼女の腰は支配者に媚びを売るようにくねくねと踊り出し、シンジのペニスを追って淫らな舞をはじめてしまった。
濃く濁った愛液があふれかえり、腰遣いによって産まれた隙間でねちゃねちゃと卑猥な音を立てて糸を引く。
その音を意識するたびにミナトは自身の淫らさを自覚して恥ずかしくてならないのだが、もう止めようがなく、むしろ恥じらいでより疼きと快感を強くして腰遣いに必死さを滲ませてしまうだけだった。

「嫌、いやぁ!おねがいっ、シンジ、くっ、焦らさないで、ちゃんとして、奥までいれ、挿入てっ!」
「でっ、でも、止まらないし、どうしたらいいのか判らないんです!」
「だっ、からぁ!コレ、これを(ぎゅう)こ、こうして、入り口に当てて……ひぅっ

シーツを掴むだけの右手をふらふらと持ち上げると、突き上げる疼きにぶるぶると指先を震わせながらシンジのペニスを掴む。
そして、セックスに飢えきってしまった腰がひとりでにしゃくり上げ、挿入への心構えをする間もなく膣口が亀頭を咥えた。

「ふぁあっ あ、く、すご、ふと……くぅっ そ、それで、このまま、このままいれて、ぐって来てぇっ!」
(ああ……私、なんて格好でなんてことを言ってるの?でも駄目。恥ずかしいのに止まらない、止めたくない!)

――彼女の経験してきた体位といえば、布団をかぶって互いの顔を見つめての正上位、あるいは酔いに狂って前後不覚の後背位、そのくらいである。
それがどうだろう――自分から腰、いや性器を高く掲げたブリッジでペニスを追い、綻びきった膣口に自らの手で亀頭を咥えさせ、その奥へと熱い肉茎を導き入れようとしているのだ。
そのいやらしさに脳が灼け、茎の1/3程を握ったままで挿入を急かしてしまう。

「ふぁああっ あ、おっき……ふと、や、は、コレ、ひが、こんな、こんなああぁっ
(は、半分、しかないけど、いい、太いから感じられる――シンジ君、凄い )

そうして快感に狂わされていたせいで、自分がまだ握りしめたままなのに気づいていないミナト。
シンジのイメージのため、長さはさほどではないと、先ほどさんざんに眼と唇と舌で確認したにもかかわらずそう思いこんでしまう。
あるいは、焦らされきっていた膣に求めていたものを与えられ、その快楽を追うのに夢中になっていたからかも知れない。

「い、イイからぁっ、このまま、奥までなくていいから、うごひてぇっ
「奥までって……ミナトさん、なら手をどけてください」
「ひぁ?あ……え?」

やっと気づいたか、盛っていた手から力が抜け――それをひょい、と摘むように除けてしまうシンジ。
握りしめる空虚の長さを確かめるようにミナトの手が握りしめられた。

「ッ!?ま、待ってシンジくん、いま、まだ「いきます――よ!」ひいぃっ!?かっ、ひぃっく――ああぁぁーーっ

ずぷり

残りが膣に呑まれると、既に降りきっていた子宮口をペニスが突き上げてオーガズムの濁流を発生させ、ミナトの制止の言葉は膣の行き止まりを突かれる軽い苦痛と、それを芥子粒ほどに霞ませる多量の快感によって喉を開いて迸らせる高い嬌声へと変えられてしまっていた。
埋められたペニスに支えられるように開脚ブリッジを続けたまま、太股がびく、びくと腱を浮かばせ震えた。
シーツを握りしめて何とか意識を繋ぎ止めていたミナトに笑いかけると、シンジは長さを思い知らせるようにゆっくりと腰を引く。

「はぁ……あく、や、は、めくれっ、ぜん、ぶぅ……めくれちゃ――ひぃっ そ、そこ、だめぇっ!」
「駄目って、動いてって言ったのはミナトさんですよ?」
「だ、らって、ひがうの、こんな、こんなじゃ……はぐううぅっ

再び挿入――引くときの激しい反応部をことさらに押し込むようにすると、ミナトは豊かな髪を振り乱して涙と涎とよがり声をまき散らした。
荒い呼吸と身もだえに、すっかり重く張りつめてしまった乳房がブル、ふるんと円を重ねるように揺れる。

「こう言うのが、いいんです、ね……ン、ぅんっ」
「は、っく、あっ、あああぁぁーっ やう、だか、だからぁ、ひぃっ!とめ、とめてぇ……ひぃっ!」

ゆっくりと、抽送を繰り返しながら速度を上げていくシンジ。
初めのうちは、逃げるように力の抜ける腰を引きつけるために柔らかな尻を握りしめていたシンジだが、そうしてミナトの膣を丹念に耕し、充血して立ち上がってきた襞の一つ一つを擦り伸ばして自分のペニスに馴染ませていくに連れてそれが変わってくる。

「は、だめっ、だめだめだめぇっ こんな、こんなの、違う、知らない、や、あくぅ!また、またああぁっ
「駄目なら、腰引けばいいのに……浮かせているのは自分でしょう?ミナトさん」
「う、うそよ、ちが……あ、やあ!シンジ、君がぁ!掴んで、ひっぱってるからぁ……あ、あ゛ーっ

その言葉が嘘なのは、もはや只柔らかく揉みほぐしてミナトの快感に低音を添えるだけのシンジの手が、そして主旋律を追うようにブリッジしたままぐねぐねとのの字に、8の字に踊り狂う快楽の汗にまみれた官能的に肉の乗った腰がはっきりと証明している。
まっすぐに突き込みを繰り返して膣奥をしつこくノックするたびにシンジの躰を突き上げるように腰が跳ね、

「ヒッ、あ、あっ、ふぁっん、それっ、それ、いひ、やぁ!だめっ、あ、ひぃんっ

左右に腰を引きながら雁で膣道をめくり上げれば抜けるペニスを追うように腰を回し、

「は、ぁくぅっ!ひ、や、そこ、そこもぉ、だめ、もうだめえぇっ!や、あーっ、ああぁーっ

その動きを制するように深く突き込んで尻たぼを掴めば、螺旋状に粘膜を、子宮口を転がす肉茎をぎゅっと膣肉で握りしめ、抵抗を増すことで産まれる快感を貪ってしまう。

「きぃ、ひ、奥、きつ、きついのに、だめ、とまらないの、おかしく、おかひくなるううぅっ

もはやミナトの意識には、当初のリードすることなど欠片もない、初めて味わう快楽に――理性も性欲もひとまとめに突き壊し攪拌してしまうセックスに溺れるばかり。
自分より遙かに年下の少年がそんな技巧と持久を見せている事への疑問など浮かびもしない。
やがて、ひたすらに突かれ、かき回され、擦られ続けて浴びせられる右肩上がりのアクメによがる内にミナトの瞼の裏が白く染まりはじめた。
激しい鼓動に合わせて下腹の奥がじん、と熱く痺れ、そこを突かれる度に意識が散ってしまいそうな快感が脳裏に弾ける。

「あ、ま、まってシンジ、くぅんっ こ、これ、だめよ、こんなの、こぉんんっ なのぉ、きたら、だめ、壊れる、こわれひゃああぁん や、許して、とめてぇっ
「イくん、ですね、みなとさん……僕も、もうすぐ……っ!」
「イ、く?(それってあのことでコレがそうなの?嘘そんなもっとおとなしいじゃあ今ほんとにイって…… )は――ひ、やぁ!だめ、そんなのだめぇ、らめ、らえぇっ
「そんな、こと、言わないで……一緒に……あ、くる、僕もぅ……っ!」

初めてオーガズムに達する、そのことをアクメで煮溶けた頭に理解させるシンジの言葉。
反射的に未知への抵抗を口にして、それをうち砕くようにシンジが行動に出た。
体を前に倒すと、シーツをからげていた手を取り、握り合わせ。
キスせんばかりの至近距離で、射精寸前の上気し快感に潤んだ瞳を見つめ合わせた。

「しっ?シンジ、く……あ、そ、それだめ、ずるい、ずるいずるぅ……ひっ あ゛あ゛ぁーっあーっ ひ、やああぁぁーっ

軽いATフィールドの浸食、心を溶け合わせて、セックスの快感を何往復もさせて増幅してしまう――幸福感と肉欲が溶け合うオーガズムが、ミナトに打ち寄せ、打ちつけ、更に繰り返し何度も浴びせられた。

「や、ひぃっく あ、あっ、ああぁーっ ひぅ――く、だめぇ!止まって、ひんっ また、またああぁーっ

止まらぬ絶頂の声を喉を反らせて続けざまにあげてしまうミナト。
しとやかな女性のあげる初めてのオーガズムの叫びはシンジの耳を淫らにくすぐり、沸き上がる衝動に任せて腰を深くぶつけてしまう。
柔らかくほぐれた子宮口が荒々しく突き込まれたペニスを受け止め、ちゅくり、と鈴口にディープキスをして精液をねだった瞬間シンジは抑制を解いて精を注ぎ込みはじめた。

「く……ぅうっ!」
「ひぃいっ!?や、あつ……ひ、きぃいんっ や、まだ、まだでて、ひ、くる、まだきてる、いっぱいきてるうぅっ

どくりどくりと、生まれて初めての深いオーガズムに歓喜する成熟した性器が飲み干すように射精が引き出されていく。
縋るように指を絡め合った手が震え、同じ動きで腰が痙攣して絶頂の瞬間が延々と引き延ばされた。
やがてシンジの射精が終息すると

「ふぁ……ぁ、はぁ……

アクメの引き潮に攫われるように至福に蕩けきった吐息を細く漏らし、ミナトはベッドに沈み込んで意識を闇に委ねてしまった。
一方でシンジはといえば、ぶる、と細い腰を震わせて余韻を味わいきってから、ベッドに沈没したミナトの体に被さるようにしてその体温と柔らかさをたのしみ、満足げに軽く息を吐いた。

「ふぅ。でも意外だなあ、経験少ないにしても、イくって言うくらいは仕込まれてると思ったんだけど」

シンジとしてはミナトの性経験が意外なほどにうぶなのを気づかされ、ついにやにやと綻んでしまう。
笑いの原因は、想像以上に鋭い、可愛らしい反応を見せたミナトのセックスを思い返してのことかも知れないが。

「じゃあ、いずれはこの唇でイかせて、とかイきますってたっぷり言って貰わないとねぇ(くすくす)」
「ふ……っ ン、ンン……」

つい、と唇を撫でるとひくりと躰が震える、余韻に支配されている体は無意識でも快感を受けて反応してしまうのだ。
その反応にもますます卑猥な未来を想像してしまうシンジだが――果たして彼は、女性の全てがそんな風に仕込まれるのが当然などではないと、理解しているのかどうか。
完全な調子の時のように襞の一つ一つまで判るわけではないが、それでもペニスの先から子宮全体へと自分の精液が染み通り、彼女の膣を子宮を、女の器官を自分好みにと造りかえていくのを感じながら、まるでその抵抗であるかのように余韻にひくつく可愛らしい締め付けをたっぷり堪能して。
ふう、と大きく息を吐いたシンジは、時計の針が三時を回ってしまっているのに気づいた。

「もうこんな時間か…………どっちにしようかな……と」

しばし考えを巡らせる――ミナトとユキナ、二人の内どちらかを後一回抱くべきなのかと。
ユキナの学校や、ミナトの都合、果ては後への影響を考えて――

「?お、おお、そうそう、どうせなら時間掛けて中毒して貰う方が楽しいもんね、なら」

じゅぷり、と意志を離れて柔らかくなりかけたものを抜き出すと、シンジはミナトをベッドに丁寧に横たえる。
尻は力を込めて握ったせいで痣が浮き、上半身はべったり汗に覆われてしまっていた。

「風邪引いちゃいますよ……と……仕方ないなあ、ミナトさんは

ティッシュを纏めて抜き取り、体を拭って――ふと湧いた悪戯心。

「世話したんだから、お返し下さい……ね、と(ちゅうっ、ちゅっ)」

たわわな乳房に、所有印でも押すようにキスマークをくっきりと刻んだ。
位置としては少し派手な装いをすれば、剥き出しになってしまうような位置に一つづつ。
髪をなでつけ、掛け布団をしっかり掛ける頃にはミナトの寝顔は安らいだものになっており、それに頬を緩めたシンジは、おまけとばかりに軽く唇を奪ってから部屋を出た。

彼女の妹の胎に、今日という日の間も苛むための快楽を注ぐために。



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