─ 夏だ、一番!シンジハーレム祭り ─

導入・マユミ編



書いたの.ナーグル









 時に西暦201X年

 せっかくだから海に行きましょう。
 と、マナの提案でいつものメンバー(シンジ、トウジ、ケンスケ、カヲル、レイ、アスカ、マナ、マユミ、ヒカリ)で海に行くことになった。なんだかんだ言っても、マナは皆のペースメーカーだ。やろうやろうと思っても、億劫さが勝ってなかなかやろうとしないことに率先して皆を誘う。
 言い出しっぺになる気はさらさら無いけれど、まあ特に予定もないわけだし、せっかくだから。とアスカとヒカリも乗り気になる。この2人を誘い出せれば、これはもう勝ったも同然だ。

 ヒカリを誘えばトウジがセットになってついてくる。と言うか半ば強引にヒカリが誘う。
 断るという選択肢は当時に存在しない。
 アスカを誘えば、勿論、オプションこと碇シンジもついてくる。彼が本気でイヤだと言っても無理矢理引きずってでもつれてくるのだ。シンジが行くと言えばレイとカヲルの使徒コンビがどこからともなく現れる。おもむろに精一杯の勇気を出してマユミも参戦だ。尤も、マナが何かをする時は大概マユミを真っ先に誘っているのだが。
 で、シンジとトウジが揃えば、ケンスケも来る。
 結局いつものメンバーだ。

 ちなみに、影の薄いことで定評のあるムサシとケイタは現在、洞木コダマとノゾミというそれぞれ年上と年下の彼女がいるとかなんとか。

 今も某国でエヴァの研究をしているマリィ嬢は、ちぇーっと顔をしかめて悔しがった。とりあえず、一週間位休みを取って日本に行くことを固く心に誓う。



 と言うわけでシンジ達は電車を乗り継ぎ、この道はいつか来た道とばかりに海水浴場にいるわけだ。
 かつてこの道を通った時は、エヴァのエントリープラグに入って専用の列車に揺られてきた。そういえば分裂する使徒と戦って無様な姿をさらして、冬月先生に全く恥をかかせた気がするが過去は振り返らない。

 シンジ個人としては、泳げない僕には手の込んだいじめだ…と言う風に感じられなくもなかったけれど、さすがにいつまでも泳げないままというのも恥ずかしいし、いつものメンバーと遊ぶのは楽しい。なにより、たぶん初めて目にするだろう気になるあの子達の艶姿を見てみたい。




 で、宿に荷物を置いて着替えて海に行って水際でボール遊びしたり砂に埋まったり、スイカ割りをしたりと一通り遊んだわけだが、この間、量にして実に20kbyteを超える出来事があったけど省略。アスカはツンツンしてレイとマユミは柔らかくて、マナはしなやかでした。あとヒカリはぽよんぽよん。

 まあ、それもあんまりなのでちょっと皆の水着姿を書くとすれば。

 その育ち故に水中生活は大得意のレイは、その魅惑的な肢体を白いワンピース型の水着でみ、周囲のギャラリー達の注目を集めたまま、黙々と海に入り、いつの間にか姿を消していたり。
 アスカは上から、ドンッ!キュッ!ボンッ!と音のしそうな、モデル顔負けで攻撃的なスタイルで周囲の野郎どもを悩殺だ。衣装は目にも鮮やかな赤いセパレート水着。
 マナはどこで売っていたのか激しく疑問なヒョウ柄…どころか虎柄ワンピース水着で登場だ。名古屋弁で喋らないのがせめてもの救い。確かにレイやヒカリ達に比べればふっ、と鼻で笑われるサイズだがそれでも平均サイズある胸の盛り上がりがマーベラス。
 そして真打ち登場、とばかりに黒いセパレート型水着でいつもと180度違う大胆さでマユミが砂浜に立つ。もう、普通に水着売り場で売ってる水着だと着られないから…と言わんばかりに特注水着。歩くだけでゆさゆさ、たゆんたゆんと小振りなスイカほどもある胸が揺れる。それでいて腹部には無駄な脂肪がほとんど無く、背筋を反らせば腹筋が微かに見て取れる。アスカがファッションモデルタイプのスタイルとすれば、マユミはグラビアアイドルタイプのスタイルだ。
 マユミだけやたら説明が長いが気にするな。

 だが真の真打ちは、男心を妙な方向にくすぐるスクール水着で登場した洞木ヒカリがいただいていくのだった。日本人的スタイルを保ちつつ、巨乳と呼んで差し支えない胸が、縫いつけられた胸元の名札の「洞木」という字を歪めてなんだか凄いことになっています。
 そんな彼女たち5人はまさに8月の海のマーメイド。






(確かに私はそう言いはしたけど)

 俯いたことで濡れた髪の毛が頬のかかるのを手で払いのけ、子犬が甘える目をして愛しい男の顔を見上げる。その顔をすると彼ははにかみ、優しく抱きしめてくれる。嫌なことも辛いことも全部追い払ってくれる。
 でも今はどこか楽しみながらも、いい加減な態度を怒っている。そんな風に見えた。

「どうしたの?」

 さあ、早く。早く! 散歩に連れて行けと言わんばかりに犬が尻尾を振る。そんなイメージが浮かぶシンジの顔には逆らえない。
 困った顔をしつつも、マユミは素直に従う。
 太い肉棒の根本に両手を沿えると、躊躇うことなく口にくわえる。ねっとりと生暖かいマユミの口腔の感触に小さくシンジは呻いた。

「うっ、くっ」
「ふみゅ、ん…。んちゅ、くちゅ」
「もっと、もっと激しく」
「むっ、んんっ、んんん――――っ」

 シンジの手がマユミの後頭部を押さえつけた。シンジの手についた細かい砂が髪の毛の隙間に混じってしゃりしゃりと音を立てる。
 喉奥をつく亀頭の感触に嘔吐を催すが、マユミは決して放そうとしない。
 今この瞬間はマユミとシンジだけの大事な一時なのだ。教えてもらうなら優しい山岸さんに、とシンジたっての希望での水泳の練習。見られると恥ずかしいからと、人目を避けるように岩場の方で練習していたが、今思えば初めからシンジはこうなることを企んでいたのではないかという気もする。

(本当は泳げるのに、泳げない振りをして私をからかってるんじゃないかしら)

 ほんの数分前のことを思い返す…。
 泳ぎの練習中、どうしても浮かないシンジに妙に力が入りすぎてるから浮かない、もっと力を抜かないと。そう言ったら待ってましたとばかりに、『じゃあ、力を抜くのに協力してよ』と宣うとシンジはマユミを砂地の上に押し倒した。

「やぁああっ、ちょっと、ダメです! 水泳の練習をするんじゃなかったんですか!」
「だから、力がどうしても入っちゃうから力を抜かないと行けないんでしょ」

 胸の谷間に顔を埋めるシンジの後頭部をぽかぽか叩いたり、馬鹿、とかダメ、とか強く言って抵抗したけど、シンジの巧みな指先はたちまちの内に…。それ自体が意志ある生き物のように複雑怪奇に指先が蠢き、ブラの布地の上から柔らかな乳房に沈み込んでいく。
 コンプレックスの塊である豊かな胸を執拗にいじられる。ゾワリゾワリ、ゾクっとマユミの背筋を快感という電流が走り、無意識のうちに背筋が仰け反っていく。

「い、いやです…。どうして、いつも胸ばっかり」
「だって柔らかくて触っていてとても気持ちいいから。
 それにそんな事言ってるけど、本当はこうしていじられるのが好きなんじゃないの?」
「あふぅ、んあああっ。そ、そんなこと無い。そんな、こと……ぁっ」

 イヤイヤとマユミは頭を振って否定する。男達のイヤらしい余計な注目を集める、胸が良いように弄ばれる。
 気持ちが良いのが嘘のよう…。
 麻薬のようなシンジの愛撫から逃れようとシンジの手首を掴むが、指先が震えてどうしてもはね除けるだけの力が入らない。意味のない抵抗にほくそ笑みながらも、シンジは可愛らしいマユミの反応とどこまでも柔らかな乳房の感触に溜息を漏らす。

「あん、あん、あん、あんっ。んっ、くぁ、ひぃぃ。お願い、やめて下さい…。ああ、こんな、こんな所で、されるのは…」
「ここじゃなきゃ良いの? 僕はいや? 僕のことが、嫌いなんだ…」
「き、嫌いじゃないです。でも、だって、誰かに、見られたら」

 固く閉ざされたマユミの瞼の端から涙がこぼれる。シンジのことを愛しているのは間違いないが、それ以上に青空の下でこんな風に愛されるのは、それでなくとも恥ずかしがり屋で人目を気にするマユミにとっては負担が大きいことだろう。だが、恐怖を覚えるその一方で、誰かに見られるかも知れないという恐怖と羞恥がマユミの官能をよりほじりだしていくのも事実だ。

「はぁん、あぁん、うん、ほ、本当に、誰かに、見られちゃ…ったら! ああ、恥ずかしい、恥ずかしいです」
「そういえば、沖にサーフィンしてる人がいるかな? 僕たちに気づいているかもね」
「そ、そんな、いやぁぁぁぁぁぁ…」

 誰かに見られている―――!?

 そう思った瞬間、マユミの体はビクリとギターの弦のように突っ張り、次いで小刻みに痙攣する。痛々しいほどに首筋は引きつり、幾つも浮いた玉の汗がなめらかな肌の上を滑っていった。

「ああ、ああっ。そんな、そんなのぉ…だめぇ」

(軽くイったな。本当に、敏感なんだから)

 そんなところがまたたまらなく愛おしい。

「ふふ、冗談だよ。誰も見てないから」
「見てない…ああ、誰も見てないんですね。はああ、よ、良かった…」
「見られるのが、そんなにイヤだったの? こう言ったら怒るかも知れないけど、マユミってとてもスタイルが良いから、いろんな人が君の姿を見ると喜ぶと思うよ」

 特に男どもは。だが、勿論水着だって見せてやるのは勿体ない。
 ペロリと、マユミの胸の谷間の汗を舐め取りながらシンジは口元を歪める。左右から頬を押さえる圧迫感がまた極上と来ている。

「そ、そんな。イヤです。シンジさん以外の人に、見られるなんて…」
「本当? そういいつつ、本当は喜んでいたんじゃないの? さっきみんなでビーチバレーをしてた時、マユミのおっぱい勢いよく揺れてたけど、恥ずかしがりもしないで喜んでいたじゃない。その肩ひもと肩の間に隙間がある位大きな胸が、うっかりぽろりとこぼれるのを期待してたりしなかったって誓えるかな」

 シンジの言葉は本心ではない。ただマユミの恥ずかしがる反応を楽しむために、ちょっと意地悪な言葉責めをしているだけ。そうはわかっていても、言葉の一つ一つが心に刺さる。

「い、言わないで下さい…。お願い、許して…」
「許すも何も、僕に何かしたのマユミは? それとも、さっき僕が言った、僕以外の誰かに見られたがっているって…本当だったって解釈で良いのかな」
「あああ、どうしてそんなこと…ひぅん!」

 突然強く乳房が揉みしだかれる。人差し指と親指の間に挟み込まれて先端部分が、痛々しいほどに絞り上げられる。

「あ、くぅぅぅっ、い、痛い。痛いです」

 あまりの苦痛にマユミは息も絶え絶えに喘ぐ。だが構わずシンジはますます指先に力を込めていく。

「見られるだけじゃなくて、他の男に、抱いて欲しい…とか考えてたりしなかった?」
「そんなことあるわけ、無い…ああ、痛い、お願い、許して、手を、放して…」

 自分で言ってる言葉に、勝手に反応して勝手に怒っている。
 シンジを理不尽だと思うのだが、自分からシンジの言葉を否定することが出来ない。確かにマユミにはそんな風に自分がめちゃめちゃにされるところを妄想したことがない、とは言えない。本好き故にだろうか、自分が悲劇のヒロインになっているところを想像し、悪魔や山賊、その他の悪意に囚われるシーンに全身を奮わせる。
 王子や騎士であるシンジが助けに来るのだが、後一歩と言うところで…。

「はぁう、うぅ」

 瞼の裏に、豪奢なドレスと宝石類を身につけた自分が、体臭のきつい山賊に組み敷かれるあられもない姿が浮かんだ瞬間、マユミの股間に漏らしたような湿りと熱が浮かぶ。めざとく気づいたシンジは股間に手を伸ばすと、つつくように布越しの盛り上がりを撫でる。

「どうしたのさ。まさか、こんな乱暴にされてるのに、感じてるのかな」
「ううん、違う、違うの。違い…ます」

 真っ赤な顔を手で覆い隠して否定する。だが、それは嘘だ。自分がよくわかっている。
 そのマゾヒスティックな想像が、実際に使徒という怪物に囚われ、死ぬ寸前だったところを実際にシンジに救われた経験から来る余裕の産物であることは間違いない。
 彼女にとって、間違いなくシンジは真実のヒーローであり、自分は必ず救い出される運命の姫君なのだ。
 以前、冗談めかしてアスカに言われた言葉が思い返される。

「いじめないでとか、見た目で勝手に決めつけないでってマユミは言うけど…。
 本当はいじめられるのを期待してそんなこと言ってるんじゃないの?」

 なんて嘘々、冗談よ。とすぐにアスカは否定したが、読心術者でも読めない心の最奥がズクンと疼くのを感じた。

(そう、私は、シンジさんに、それ以外の人に…。ああ、そんな最低なことを妄想して、体を熱くして)

 遂に耐えきれなくなったのか、砂地の上でくねくねと身をよじらせてマユミは喘ぐ。いやいやと髪を乱して頭を振る。状況がわからなくなったのか、眼鏡の下の目は情欲に潤み、甘酒のようにとろんとした眼差しそのままにシンジにしがみつく。はずみで眼鏡が砂の上にはじけ飛ぶが、マユミはそのことにも気づかない。

「いやぁん、あん、あはぁん。そ、そんな、こと…。はぁぁ、あ、熱い。わ、わたしが、私じゃないみたい…」

 ずっしりと重い、Fカップを超えるマユミの胸を受け止めながらシンジはほくそ笑む。気のせいかも知れないが、行為の最中に眼鏡が外れるとマユミは別人のように大胆になる。普段、レンズを拭くためや風呂にはいるときに外してもそんなことはないのに、なぜか行為の真っ最中に外した時だけ…。

「あ、あはぁぁん。し、シンジさぁん。抱いて、抱いて下さい…。
 無理矢理、無理矢理でも良いから、壊れるくらいに、何もかも忘れるくらいに」

 こうなったマユミは、いつもだったら決してしてくれない大胆なことを言われるがままに行う。羞恥で魂が融けたかと思う位に乱れ果てるのだ。

「それじゃあ、力を抜くために」

 ほくそ笑みつつ、シンジは砂の上に胡座をかく。

「今度はマユミが、気持ちよくしたお返しをしてよ」
「お、お返し?」
「そう。そのおっきくて柔らかな胸と口で、僕のここをほぐして欲しいな」
「シンジさんの言うことなら…私、なんだって」

 マユミの眼前に、シンジは海パンをずらして隆々とそそり立つXインチ砲を突きつける。
 その可愛らしい、どこか男っぽさの感じられない顔つきとは対照的に凶悪な肉の塊だ。
 内気な処女が見たら卒倒しそうな物を目の前に、口では「いやぁん」と可愛らしく言いながらも、マユミは嬉々とした表情でむしゃぶりつく。四つん這いでシンジの股間を覗き込みながら、左手は玉袋ごと竿部分と根本を支えるように愛撫し、右手は優しく掴むとゆっくりゆっくり上下させる。

「あん、あん、あぁぁぁ。美味しい、美味しいですぅ」

 喜悦に満ちた表情でマユミは躊躇うことなく赤黒い亀頭を口に含む。
 いつもと違う、潮の味と臭いがまた彼女の心を狂わせる。喉奥を蹂躙し、いつにもまして逞しい。シンジもまた高ぶっている。まるで、口腔愛撫している相手が、シンジでない別の人間であるかのような錯覚…。

「ふ、ふみゅ、ちゅ、ふぁぁぁ」
「くぅ…! そ、そのまま続けて」
「ちゅぶ、あん。ひゃぶ、ちゅ、ちゅく。うん、ううん、私、ああ、私、んちゅ、んっ、んっ、んっ。言われる、ああ、ままに、ずっと、ずっと愛撫し続けないと」

 マユミの口の端から涎がタラタラとこぼれ、口元は勿論、水着の肩ひもがずれたことで拘束から解放された乳房にまで滴り落ちて淫靡な水音を響かせる。シンジの肉棒はピンク色の舌と唇、二の腕に押されるうっすら桜色に染まった乳房に挟まれ、こねられてぬらぬらと照り輝く。

「はぅん、あん。ちゅ、ぴちゅ、ちゅ、ちゅう、ん…ふぅ、んんっ。ど、どう? 気持ち、良いですか?」
「ああ、その調子だ。最高だよ…」
「うふふ、嬉しい。嬉しいです…。わたし、ああ、ちゅ、私の、ことを、そんな、はぁぁぁ。誰にも、したことのないことを、して…る」

 シロップのようにぬるぬるした先走りを、舌先を尖らせて舐め取るマユミ。普段の楚々とした物腰と雰囲気からは180度違う。本を愛する内気な聖女が転じた、レイプすらも楽しみかねない淫蕩な娼婦の顔を前に、シンジは股間に熱く疼く異物感を感じる。

(く、そろそろ出そうだ…。でも、このまま顔に出すのは)

 突き刺すような圧迫感がたまらない。一時でも長くそれを楽しみたくて我慢しようとしても、マユミの胸や指、口が間断なく愛撫を繰り返してくる。
 出すのが勿体ない。それはそれで眼鏡っ娘に顔射するのは楽しく気持ちよくて、達成感があるのだけれど。
 男の夢って感じだよね。

(ちょっとペースを落として貰わないとこっちの体が持たないよ。それに、こういう乱れモードのマユミよりも今日は、恥ずかしがり屋のいつものマユミを抱きたい気分だ)

 にっこり笑うと夢中でしゃぶり続けるマユミの頤を掴み、怪訝な顔をするマユミの顔をそっと持ち上げる。もぎ放されようとする肉棒をスッポンのようにしゃぶり続けようとマユミは抵抗するが、所詮男の力にかなうはずもなく、ちゅぷんと名残惜しげに涎の糸を引きつつ一物を解放してしまう。

「あ、ああん。どうしてぇ」

 甘ったるいマユミの抗議と、熱い日差しの中でも湯気が立つほど熱くなっている自分自身に苦笑しつつ、シンジはマユミの艶黒子を親指でなぞる。その動きに愛撫される子犬のように目をとろんとさせてマユミは口ごもる。彼女が気を取られてる隙に眼鏡を拾うとマユミの顔にそっとかける。
 大きなレンズ。レンズの目が大きくなり、レンズの下の顔の輪郭が微妙にずれる。そしてそれがとても自然だ。
 これこそ伊達やなんちゃって眼鏡の人間では決して再現できない、真実の眼鏡っ娘の顔なのだ。
 マユミはいわゆる気弱で内気な子犬っぽい眼鏡っ娘だ。知性的、内気、生真面目などといった判で押したような印象が前面に押し出される。
 そんな彼女を性行為で喘がせ、悶えさせる。

(まさに男の夢って感じだよね!)

 待つことしばし。
 じっと瞳を見つめていると、ほどなくマユミの瞳に正気が戻っていく。薄く靄がかかっていた瞳に、切れかけの電球が瞬くように光が灯り、唐突に瞳に焦点が戻る。

「お帰り」
「た、あ、え、ええええっ」

 一瞬で状況を思い出したのだろう。たちまち、先程とは違う羞恥にマユミの頬が桜色に染まり、喘息患者のような震える息が止まらなくなる。

「ひ、あ、わ、私…また、またこんな、大胆なこと…」

 本当に大胆だったね。耳元でそっとシンジは囁き、彼女の羞恥を余計に刺激する。
 二重人格者って訳でもないのに、このかわりよう。実はわざとやってるんじゃないか、と思わなくもないが、なんだかんだ言ってシンジの要求には応え続けるマユミのことが愛おしくてたまらない。

「このまま君の口でして貰うのも一興だけど、せっかく海に来たんだ」
「ふえ、ええ、ちょ、ちょっと」

 膝裏に手を差し入れると、向き合ったままの格好でマユミを抱える。
 自然、足がM字型に開かれた姿勢のまま、熱く潤み愛液で濡れ湿った股間がシンジの剥き出しの肉棒に押しつけられる。濡れた水着越しに感じる灼熱の存在にマユミは小さく呻く。喉がコクリと鳴り、反射的に両手はシンジの両肩を掴み、後方に仰け反り倒れそうな上半身を支える。

「こ、こんな格好…。そ、それにシンジさん、どこに、え、ちょっと」

 マユミも既に初でネンネな処女ではない。自分がしているのが駅弁と呼ばれる対面直立位という体勢であることはわかっている。視線を下げればいやでも結合部を目にし、そしてコンプレックスを持っている自分の胸は、その動きと共にシンジの眼前に晒される。
 相手の顔が見えず動物に犯されてるみたいで恐怖すら感じている後背位に次いでマユミが嫌がっている体位であり、それ故に1,2を争うほどに感じてしまう体位だ。

 だが、それ以上にマユミを驚愕させたのは、シンジがマユミを抱え上げたまま海に入っていることだ。泳げない人間特有の水に対する恐れなど微塵も見せず、くるぶし、膝、太股、次いでは腰までも水の中に消えていく。当然マユミの安産型の腰も一緒に海中に没し、ヒンヤリとした水の感触に息を呑む。

「あ、ああ、つ、冷たい」

 途切れ途切れに火照った体が急激に冷やされることに悲鳴を上げる。涙目に映るのは、波間を漂う見覚えのあるハイレグの水着。

「い、一体どうやって」

 両手は塞がっているはずなのに、一体どうやって脱がしたんだろう? 疑問と共に意識した瞬間、直に触れる海水の冷たさにマユミは戸惑いの声を上げる。

「やっぱり海水浴って良いよね。普通だとさ、この体勢って結構きつくて長時間持続するなんて、僕には無理だけど、浮力のおかげでマユミの体がとっても扱いやすいから」

 誇示するように数回体が上下に揺すられ、マユミは軽く息を呑んだ。
 冷たい水、それを押しのけるように熱い物が股間に押しつけられる。

「あ、ああ。は、入って…く、来ます」

 シンジの両手に力がこもり、じりじりと一物が押しつけられ、既に潤みきっていた秘唇に潜り込んでいく。いつもと違う状況からか、それとも別の要因からか、マユミは目を見開き、血が出るほどきつくシンジの肩に爪を立てる。

「うああああああっ。ふうう、ふぅ、ふぅぁ。は、入って、ああ、あ、あぁぁぁぁ…」
「く、くうぅぅ。い、いつもより、ずっと、具合が、ああ、良いよ…」
「やぁ、や、やだぁ。海水まで、きゃうぅ…入って、来ちゃって…」

 マユミの足の指先が痛々しいほどにクッと反り返り、ふくらはぎがブルブルと痙攣する。

「うああ、ひぁ、っん。んんっ、ん……あっ、ゃ、っやだぁ、ああぁっ、し、染み、て、きてる…。んん、ちょっと…痛い、ですけど、でも、き、気持ちいい、気持ちいいよ…あああっ」

 襞や柔肉を掻き分け一緒に入ってくる海水の所為だろうか、苦痛じみた快楽にマユミは悲鳴とも嬌声ともつかない喘ぎを漏らし、憑かれたようにシンジは激しく体を揺さぶる。

「ふぁあああっ、あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、ああ、んんんっ、んっ。
 んんん、んあっ。あんっ、あはぁ、ひゃ、ぁぅ。んくぅ…」

 体をえぐる肉棒の注挿はいよいよ激しさを増し、もはや虫の息でマユミは首を仰け反らせる。髪が振り乱され、汗で濡れたうなじに張り付く。かき回され、互いの腹にぶつかる水はジュプジュプと大袈裟なまでに音を立てる。音と共に激しい上下動にマユミのたわわな胸は激しく揺れ、開いたままの口元からは涎が流れる。

「んふふ、すっかり敏感になってるんだから…。君を開発した男冥利に尽きる…のかなぁ。加持さんはそういうもんだって言ってたけど、よくわかんないや」
「あああ、やぁぁぁ、良すぎるっ、気持ち、良すぎますっ。し、死んじゃう。死んじゃう、から」

 はぁはぁと浅く早い息、折れそうなほどに仰け反る背骨。
 海水と共に膣内を肉棒でかき回される、この快楽―――。

「ああ、しん、シンジ、さん。わ、わたし、もう、わ、わたしっ」

 焦点を無くしたマユミの瞳。激しく上下する体に合わせて、豊かな胸が激しく踊る。そして膣はぎゅうぎゅうと断続的にきつく締め付けてくる。

(もう、限界なんだ…、うん、そろそろ、僕も)

 なんて淫らな姿なんだろう。そして、気持ちが良いのか。
 ニヤリと父親譲りに笑みを浮かべると、より深く、早く、激しく腰を突き上げる。
 敏感な肉壁をえぐるように肉棒が前後し、愛液をこそぎだし、紛れる海水と混ぜ上げながらマユミの官能を否応もなく引き上げていく。
 いつしか、内気な少女が必死になって堪えていたはずの喉を奮わせる大きな声が、自然に溢れ、周囲に淫靡に響き渡る。

「ひぃぃぃっ! あ、ああ、だめっ! もう、ダメ、だめだめ、ダメぇぇぇっ!
 えぐられて、擦られてる! い、ひぃぃ――――っ! そこ、痺れ、ちゃう! あぐああああっ、ひ、ぐ、あぁぁっ、あっ、ぅ、んぁぁぁぁっ!」
 お、お母さん、お母さん、あ、あぐっ」

 バラバラにされる、快楽で煮溶かされる。
 マユミにはいわゆるGスポットと呼ばれる特に感じる場所はない。なぜなら膣全体がそうだからだ。
 異形とも形容できる激しく張り出したカリが擦り上げ、太い竿の部分もきつく締め付けてくる襞肉を押し返すことで快楽の後押しをする。

「ひっ、ひぃっ。はぁぁ、あ、はぁぁっ」

 それでなくとも敏感で、且つ快楽に弱いマユミは既に何度となく絶頂を迎え、そして墜ちることも出来ずどこまでも高みへと突き上げられていく。

「あああ、ふぁぁぁぁぁ――――っ」

 骨がバラバラになり、全ての細胞が砕け散るかと思うほどの快楽に、マユミは喉もかれよとばかりに叫んだ。誰かに聞かれるかも、とかそういった気遣いもなくし、ただ肉欲に突き動かされるがままに喘ぎ、泣き叫ぶ。

「いい、いいああぁぁ、ひゃうううっ、うあああぁぁ」
「くっ、さすがに、僕も、もう!」

 射精感を堪えつつ、愛しい恋人の汗ばむ体をきつく抱きしめ、桜色の舌をのぞかせて淫らに喘ぐ唇を求める。

「んふぅぅ、あん、ちゅ、くちゅ、んちゅ、ぷぁっ、あ、ああ、わたし、い、いく!」
「行くよ、僕も、僕も!」
「い、いって。わ、私と、一緒に、し、シンジさん、シンジさんっ。あ、いま、はぐぅ。
 あ、く、くるっ! あ、ああ、んんあああぁぁっ! ああん、あん!
 あはぁぁぁぁぁぁぁ、あああああ――――っ!!」

 マユミの全身が引きつるように痙攣する。
 見開かれた盲目の目の奥で超新星爆発のような光が一度に輝いた。
 瞬間、マユミの胎内で熱いシンジの子種が爆ぜた。その刹那、脚線美もまぶしい足は二度と放さないと言わんばかりにシンジの腰に絡み、しがみつき、両手はシンジの顔を胸に埋めるように引き寄せた。全身全霊で密着した2人の体はビクビクと激しく、海面に波紋が出来るほどに震える。

「ああ、ああああぁぁぁぁぁ。熱い、熱い…。それに、いっぱいで、お腹が、痛いくらい…」

 一滴だってこぼしたくない。言葉にしなくとも彼女のそんないじましい気持ちをシンジは感じる。それがまた彼の彼女を愛おしく思う気持ちを強くするのだ。だが、だからこそ静かにシンジは抱きしめる力をそっと緩めた。
 骨が折れそうなほど強く密着していた2人の結合が僅かに緩み、じわりと熱い愛液が結合部からしみ出すようにあふれ出ていく。

「ん、んふふふ。良かったよ、マユミ」

 汗ばんだ胸の谷間に顔を埋めたまま、満足そうにシンジは呟く。
 だが期待していた甘えた返事はない。
 マユミは既に意識を無くし、聞いていないようだ。

「仕方ないなぁ。力が抜けたから、本格的に練習に付き合って貰おうと思ってたのに」

 せっかくの海だけど、目が覚めるまで山岸さんは荷物の所でお休みだね。
 誰の所為だと思ってるのだろう。波間を漂うマユミの水着を、結合したままの体勢で拾い集めながら、シンジは敏感にもほどがあるマユミを抱きしめる。意識のないまま『あんっ』と可愛く呻くところがまた愛らしい。

「やっぱり、環境が違うからかな。気絶するまでするのは久しぶりだ。もうちょっと楽しみたかったけど、本気でマユミ快楽に狂いそうだったし、ちょっと休憩しないと持たないか。
 ……………………そうだ。
 そういえばアスカが、泳げるように、徹底的にしごいてやるとか言ってたっけ…。楽しみだ」



初出2005/10/16

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