INNOCENT TABOO

case Touji & Kensuke 02


written by PDX.


 ユイとトウジ、ケンスケの誓約を、シンジは余すところ無く記録した。
 再度唇を重ね、舌を貪り合う三人。カメラのレンズに見せつけるように舌を伸ばしてしゃぶり合う。
 ユイがようやく、少年達の唇を解放する。そして。
「あ…」
「お…」
 二人がいささか情けない声を漏らす。ユイの手で股間を一撫でされたのだ。
「さすが若いから元気ね。ふふ、お漏らしもしなかったし」
 二人のペニスを称えるかのように優しく撫でる。決して彼らが暴発しないよう、ギリギリの快感を与える。
 指先が先端に触れる。切り込みから溢れた透明な滴を塗り広げ、テラテラと光る先端を優しく転がす。
「うああぁ」
「で、出ちまうっ」
「最初にお口でいかせてあげる。その後は二人の好きにしていいわ」
「く、口でっか?」
 トウジは今すぐにでもユイに挿れたいらしく、残念そうに言う。ヤりたい盛りの少年の元気さを好ましく思いつつ、ユイは彼を優しく諭す。
「ふふ、私の我が侭。あなた達、二人とも童貞でしょう?」
「「…」」
 恥ずかしそうに無言で頷く二人。
「まだ女を知らないあなた達のペニスを味わえるのは今日が最後なの。童貞のままのあなた達の放つ精液を飲めるのも今日が最後」
 うっとりとして囁くユイ。
「二人の童貞を私に食べさせて。童貞のザーメンを飲ませて。お願い」
「は、はいっ、勿論ですっ」
 ユイの唇にこだわりがあるらしいケンスケは一も二もなくOKする。
「そ、そゆことやったら」
 トウジもそれに倣う。ニッコリと微笑むユイ。二人に、シンジに見せつけるように舌なめずりする。それだけで奮い立つトウジとケンスケ。
「さ、立って。二人とも」
 少年達を立たせ、自分は床に膝をつくユイ。
 しゅっ、しゅっ、と肉茎を撫でながら、まずケンスケの方に唇を寄せる。先端に優しいキス。
‐ちゅ‐
「あっ」
 次いでトウジにも唇を捧げる。
‐ちゅ‐
「おおっ」
 柔らかな唇が触れただけで危うく暴発しそうになる二人。
 シンジの構えるカメラのレンズに映るユイが、ケンスケの頭部を口に含んだ。
「ああああっ」
 悶えるケンスケ。ユイの唇が亀頭全体を咥え、中で舌を妖しく蠢かせる。根元を握る指が射精を許さない。唇を離し、伸ばした舌でスリットをチロチロと舐めて責める。再びケンスケが悲鳴にも似た声をあげる。甘美な拷問にも似た時間。ユイがようやくケンスケを解放する。
「うぉうっ」
 今度はトウジ。同じように暴発を禁じられた彼の先端を舌で弄ぶ。1分程度の愛撫を交互に与え、じりじりと二人の興奮を高めていく。射精を許されないまま、口唇愛撫の虜になっていく少年達。
「二人とも逞しいわ…ふふ」
 淫らな微笑み。ぺろりと舌なめずりをする。
 ユイが弄んでいる2本の肉棒を見て、いささかの劣等感を抱くシンジ。
(二人とも僕より立派だ…)
 ペニスのサイズはさほど重要ではない。テクニックでいくらでもカバーできるし、ペニスが無くとも指先とオーラルの愛撫で女を満足させることができるのだとユイに教わった。現に彼女から様々な愛撫の技法を教わり、それを実践、彼女を悦ばせている。
 だがそれでも、ペニスの見た目のインパクトは否定できない。女を犯し、貫くための凶器。牡としての力の象徴。
 液晶ファインダーの中で、ユイの舌がトウジのカリ首のあたりを美味しそうに舐め回している。
 あの逞しいモノが、愛しい母の性器を貫くのだ。シンジが産まれてきたところを征服するのだ。いやその前に、可憐な唇に包まれ、咽頭の奥底へと精液を注ぐのだ。
 美しい母を目の前で汚されることをただ見ているしかない自分。被虐の興奮に身震いするシンジの構えたカメラの中では、ユイが今度はケンスケを根元まで飲み込んでいた。
 ユイの小ぶりな唇が大きく開かれ、少年の肉茎を受け入れる。
 そのまま顔を前に滑らせ、奥の奥まで飲み込む。吸うようにしながら逆に顔を引き、シャフトを唇で扱く。
「あ、あ、あ、あ」
 ここにいる三人の中では一番性知識の豊富だったケンスケは、フェラチオというものが心地よいものだとは知っていたが、それでも無論経験があるわけではなかった。
 また、多くの女性が嫌がる行為だとも知っていたので、自分が経験する機会はそうないであろうと思っていた。だがその機会は思わぬ形で、しかも最高の形で実現された。
 かねてより憧れていた女性の唇で経験した初めての口唇愛撫は、このまま射精して死んでもいいと思わせるほどのものであった。腰のモノが融けて流れ出してしまいそうな快感。
 ケンスケに余裕がないことを悟ったユイがスパートをかける。
 敏感な先端を唇で包んだまま先端を舌でひたすら責める。唾液でヌラヌラになった肉茎を手で扱き上げ追いつめる。フィニッシュはあっという間だった。
「うあああっ!! あっ! ああっ!」
 ビクンッ、と少年がのけ反る。腰を突きだすようにして美しい女性の口に突き込みながら熱い飛沫を注ぐ。注ぐ。注ぐ。
 一滴残らずそれを受け止めたユイは、放心状態のケンスケが自分の顔を見ることができるまで落ち着くまで待っていた。ようやく正気を取り戻した彼の視線を浴びると、優しく微笑んでコクリと喉を鳴らした。彼の放った生命のエキスを確かに飲み込んだことを、少年に見せつけたのだ。
 感動のためか、興奮のためか、ケンスケのペニスがもう一度、ヒクンと震えた。
「今度は鈴原君ね」
 ケンスケをフィニッシュに導いている間おあずけをくらっていたトウジに妖しく微笑む。
「は、はいっ」
「うふふっ…」
 逞しいモノを優しく咥え込む。可憐な唇が、浅黒いモノの快楽のために奉仕している。
「おっ、おっ、おおうっ」
 さんざん焦らされていただけにゴールは近い。経験の浅い少年にとって、フェラチオの快感はあまりにも甘美すぎた。
 唇で肉茎を扱くようにして攻める。時々思い出したように舐め上げ、限界近くまで導く。
「も、もうアカン!」
 情けない声を上げるトウジの根元を開放し、同時に先端を強く啜る。瞬間、トウジは弾けた。
「おおうっ!」
 びくっ、びくっ、びくっ、と少年の脚が痙攣する。亀頭を包み込んだまま吸い上げていたせいで、ユイはその濁流を一滴も漏らすことなく受け止めることができた。
 ケンスケの時同様に、それをコクリと飲み干す様を見せつけるユイ。
「ふふふ…あなた達の童貞最後のザーメン、美味しかったわ…二人ともとても濃いのね」
 その一言で赤面する少年二人。シャフトを弄ぶユイの手の中で、萎えもせずに勃ち続けている。『童貞最後』という言い回しが、次なる行為を期待させ、少年達の欲情を昂ぶらせる。
「私の我が侭はここまで…」
 そう言って立ち上がり、ソファに横たわる。シンジの構えるカメラを意識して、さりげなく脚を広げ、秘めやかな泉を晒け出す。
「ここからはあなた達の時間。思うままに抱いていいのよ」
「お、おう」
「シ、シンジ、本当に、いいんだな?」
 すぐ側で見ている親友に尋ねるケンスケ。彼の自慢の美しい母を、彼の目の前で犯すのだ。恨んだりしないよな? と不安になるのも無理はない。
「いいよ二人とも。母さんもそれを望んでるんだ」
「そ、そや、センセはやらんでええのか?」
 見ているだけのシンジを不憫に思ったのかトウジが言う。
「言ったでしょう? 今はあなた達二人の時間。今の私は、シンジのママではなくて、あなた達二人の恋人と思ってくれていいのよ」
 暗に、シンジとの時間は別にある、と言っている。ケンスケはそれに気付いた。
 余裕を見せるユイの態度にもいささか呆れているが、あきらかに嫉妬しているのに、自分たちを邪魔しようとしないシンジに屈折したものを感じ呆れてしまう。
 そんな彼の内心の動きにも気付かず、能天気な相棒が声をかける。
「ケンスケ、勝負や」
「おうっ」
「「じゃーんけーん ぽん!」」
 腕を振り下ろす二人。勝負は一度で決した。ユイが、優しい視線を勝者に向けた。

「よっしゃーーーーっ!!」
「くうっ!」
 勝負はトウジの勝ちに終った。ガッツポーズのトウジと、悔しがるケンスケ。
「おめでとう、鈴原君。相田君は少しの間待っていてね」
 記念すべき最初のセックスは二人きりがいいから、ということであろう。
 しぶしぶユイから離れるケンスケ。トウジはさっそく、ソファの上のユイにのし掛かろうとする。ユイは、巧みにトウジを引き寄せると唇を重ねる。
「ふふ、せっかちさんね…でも、待ってちょうだい」
「な、なんでっしゃろ?」
 ここまできて殺生な、という顔のトウジ。
「あなた達がさっき私を愛してくれたけど、私があなた達をお口でしている間に私の身体は冷めてしまったのよ? 私があなたを受け入れるにはどうしたらいいか…わかるわね?」
 しばしポカンとしていたトウジだが、ようやくユイの言葉の意味に気付き、ユイの股間に顔を埋めるとそこを激しく愛撫し始めた。
「うふふ…そうよ…いきなり挿れるなんて不躾なことをしては駄目…あァ…たっぷり濡らして…ン…はァ…とろとろになったところに挿れるのよ…」
 先刻のシンジの言葉を思いだしながらクリトリスを中心に吸い、舐め、噛む。
 泉から清らかな滴が溢れてきたところで指を挿入し、ユイのそこが熱く火照っていることを確かめる。
「あァ…そこ…いいわァ…」
 ユイの声が甘く蕩けてゆく。シンジの横でそれを眺めているケンスケは、トウジに嫉妬を抱かずにいられなかった。
 挿入される指が二本に。美しい人妻の性器を犯すように抉る指先。彼女の美肉は、それを余裕で受け止めていた。もう充分頃合であろう。トウジが、ユイを正視して確認する。
「ほ、ほな、いきますっ!」
「ええ…いらっしゃい…」
 優しく微笑み、彼を招くユイ。トウジが、彼女の上に覆いかぶさった。
 ユイの上にのしかかったトウジであるが、やはりというかなかなか狙いが定まらない。やっと入り口を探り当てても、溢れた愛液で周囲がヌルヌルになった入り口が相手では、先端が滑って狙いが逸れてしまう。
 それでもユイは、トウジが助けを求めてくるまでは手助けをしないつもりだった。また、助言をしようとしたシンジを視線で制した。
 初体験というのは、女の子だけではなく男の子にとっても一大イベントなのだとユイは考えている。相手に導いてもらうのではなく、自分で挿入に至ってこそ、確かに初体験をしたという実感と、それを成し遂げたことに対する自信となるであろう。ユイは何も、いたいけな少年をかどわかして犯したいわけではないのだ。
 そして、素晴らしい経験をした、と少年が思ってくれれば、自分はその相手として彼に記憶してもらえる。だから彼女は、優しく微笑みながら少年の健闘を見守っている。
 トウジはと言えば、見栄をはるのを諦めて、片手を添えて狙いを定めた。そう、最初からこうしていれば、ツルツル滑って狙いが逸れることもない。
 そして、彼は遂に思いを遂げ、ユイの胎内に侵入を果たした。
「おっ…うぉう!」
 奇妙な歓声をあげるトウジ。ユイの肉洞が、若々しい恋人を優しく迎え入れる。トロリとした美肉が絡みつくように彼を包み込み、滾々と湧き出る滴と相まって、かつてない快楽を少年に与える。
「うふふ…おめでとう。大人への第一歩ね。トウジくん」
 優しく微笑んで唇を重ねる。舌と舌を絡め、深い深いキスをする。上下の唇でトウジを蕩けさせ、魅了するユイ。
「あ…うぁ…」
「うふふ、どうかしら? 私の具合は…?」
「ご、ごっつぅえぇですわ…」
 深々とユイに突き入れたまま微動だにしないトウジ。生まれて初めて経験する女陰の快感に、腰を使う余力すらないようだ。
「あなたのものも逞しいわ…まだ成長期ですもの、これからまだまだ大きくなると思うとわくわくするわ。うふふ」
「こ、これからも、ええんでっか?」
「あら? さっきの契約に期限なんて指定はしていないわ? あなたに素敵な彼女が出来て、その人だけを一途に愛することを決めたら、私から巣立っていきなさい」
 慈母の微笑み。そして『巣立つ』という言葉。ああ、この人はやはり大人なのだ、そして自分は子供としてしか見られていないのだとトウジは悟った。
 そして、そのことを悔しいと思った。この人に認められたい。もっと逞しくなりたいと思った。彼の内心を見透かしたのだろうか、ユイが誘う。
「さぁ、思うままに私を愛して。あなたの好きなように動いてごらんなさい」
 ユイの淫らな挑発に応じるトウジ。ユイの腰を抱えるようにして態勢を整え、腰を動かし始める。
「あァ…そうよ…」
 ユイの白い肌と比べると、トウジのモノの浅黒さが目立つ。
 その逞しい槍が、白い肌の間に刻まれた肉色の亀裂に突き立てられている様が、液晶ファインダいっぱいに映し出される。
「うっ…おうっ…」
 複雑な凹凸で飾られたユイの体内を往復するだけで爆発してしまいそうなトウジ。
 始めのうちは、それでもまだ抑え気味の腰使いだったのだが、次第に抑制が効かなくなってきたのだろう、肉茎の長さ一杯に激しく出し入れを始めた。
「ああっ…いいわぁ…うゥン…」
 突き上げられるたびに甘い声を漏らすユイ。
 だが、シンジには彼女が余裕をもって少年の突きを受け止めていることがわかっていた。
 自分の初体験の時もそうだったではないか。
 がむしゃらに、稚拙な往復運動を繰返し、短時間で果ててしまった。
 トウジの方がモノのサイズで勝る分、ユイの感じる快感は大きいかもしれない。だがそれは微々たる差であり、サイズだけでユイを狂乱させるには至っていない。
「あぁ…も…もうアカン…わい、わい…」
 切羽詰った声にケンスケが焦って叫ぶ。
「お、おい、トウジ、中はヤバいよ!」
「ふふ、いいのよ…トウジくん、このままいらっしゃい…全部受け止めてあげる…」
「え、え、ええんでっか…わ、わい、わい、もう…」
 狂ったように腰を打ち付けるトウジ。
「あ、あ、も、もうアカン!」
「いいわ! きて! 全部! 全部注いで!」
「おぉうっ!」
 ひときわ深く突き入れたトウジが、そのままビクッ、ビクッ、と痙攣する。
 二人の局部は完全に密着しており、少年が吐き出したものは一滴残らずユイの胎内へと流し込まれたであろう。
「あ…おぉ…」
 力の抜けたトウジがユイの上に倒れ込む。豊満な胸に顔をうずめ、ぜいぜいと呼吸を繰返す。
「ふふ…さっき口で出してあげたばかりなのに…たっぷりと出してくれたわね? 嬉しかったわ」
 トウジの髪を撫でながら囁くユイ。
「そんなによかった?」
「さ…最高…ですわ…」
 ユイはトウジの頬に手を添えると、顔を引き寄せ、また唇を重ねた。肌を重ね、一つに繋がり、奥の奥に熱い精を注いでくれた若き恋人に、褒章のごときキスを与える。
 そのまま抱き寄せられたトウジのモノがユイから引き抜かれる。
 シンジの構えるカメラは、肉の亀裂から溢れた白濁をレンズに捉えていた。



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