第1章 王宮の戦士たち その1 バトランド・フィールド・イムルへの洞窟・イムル |
第1章 王宮の戦士たち これは バトランドという 小さな国の 王宮戦士の物語。 ▼ ライアン つまり あなたも その王宮戦士の ひとりでした。 ▼ ある朝 王さまは 戦士たちを お城の広間に 呼び集めました……。 *「これより 王さまから (大臣) そなたたちに お話がある。 心して聞くように。 王「みなのもの 楽にしてよいぞ。 王「さて 話というのは ほかでもない。 ▼ 王「最近 子供たちが いなくなるという うわさは お前たちも 聞いておろう。 ▼ 王「けさも イムルの村より 母親たちが 涙ながらに うったえてきておる。 ▼ 王「なにゆえ 子供がいなくなるのか? 何者かが さらっているのか!? ▼ 王「この国の王として もはや ほうっておくわけには いかぬ。 ▼ 王「ことの真意をたしかめ このわしに 報告せよ! ゆけ! わが戦士たちよっ! *「戦士さま! お願いです。 どうか 私たちの子供を さがしてください。 ▼ *「あの子は まだ生きています。 ああ でも急がないと 手遅れに なってしまう。そんな気が……。 王「おお そなたはライアンじゃな。 このたびの事件 まったく どうなっておるのやら……。 ▼ 王「だが 根気よく 人々の声に 耳をかたむければ おのずと 真実が見えてくるはずじゃ。 ▼ 王「そなたの活躍を 期待しておるぞ。 ライアンよ。 *「ささ 何をしておる。 (大臣) はやく ゆかぬか。 他の戦士たちに おくれを取るぞ。 (バトランド城1F・昼) ★フレア「あの……お城になにか用が? 夫はイムルの村と聞いたのですが。 ★ホイミン「ぼく お城に入るのなんて 初めてだから キンチョーするよ。 *「ライアンどの。 戦いでキズついたら ムリをせず 町に戻り 宿にとまるのですぞ。 ★ホイミン「魔力がなくなったら ぼくも ひとばん休まないと ホイミが使えるようにならないの。 *「長旅になりそうなら 道具屋で 薬草を買ってゆくといい。 そなえあれば うれい無しだ。 ★ホイミン「薬草なんて いらないよ。 ぼくのホイミで ライアンさんは いつでも元気いっぱいなの。 *「よう ライアン! まだ こんな所を ウロウロして あいかわらず のろまだな。 ▼ *「ほかの連中は イムルの村に 行ったんじゃないのか? ★ホイミン「きーっ のろまなのは ライアンさんじゃなくて お前のほうだいっ! *「前は 夜しか出なかった魔物が (商人) 昼間も出るようになったとか。 ぶっそうな 世の中ですわい。 ★フレア「戦うことはできませんが イムルへの道中 戦士さまの足を ひっぱらないように 心がけますわ。 *「ライアンさま。どうか ほかの 戦士たちに おくれを取らぬよう がんばってくださいまし。 *「戦士さま! どうか 私たちの子供を 探し出してください。 ▼ *「子供たちは きっと生きています。 手遅れにならないうちに はやく 探し出してください。 ★フレア「母親が 消えた子を案じるように 私も夫のことが 心配なんです。 ですから はやくイムルへ! ★ホイミン「この お母さんのためにも はやく 子供を見つけてあげよう。 *「私達は イムルの村から (男) やってきました。 ▼ *「しかし ここに たどりつくまで 魔物どもに おそわれ 何度 死にかけたことか。 ★ホイミン「悪い魔物ばかりじゃないよ。 ぼくみたいな いい魔物も いっぱい いるんだよう……たぶん。 *「おお ライアンどのか。 (老人) いや何 気になることがあってな。 ちょっと 調べておるんじゃよ。 ▼ *「地獄の帝王なるものを ライアンどのは ご存知か? ▼ *「名前だけは 古い本に 出ておったんじゃが 詳細は どこにも のってなくてのう……。 ★ホイミン「地獄の帝王! その名前は 聞いたことがあるよ。 ▼ ★ホイミン「でも ややこしくて くわしい話は 忘れちゃったの。 ぼく 忘れっぽいスライムだから。 (本棚の本) 「バトランドの歴史」 バトランドの開祖 バトレアは まだ集落でしかなかった 当時の バトランドを 魔物たちから守った。 ▼ その際 天の神から さずかった盾で バトレアは 魔物の あらゆる攻撃から 身を守ったという……。 *「ここは バトランドのお城。 *「あやしい者は 一歩たりとも 通しはせぬ! *「子供たちが 姿を消す事件が (兵士) 増えはじめたのは つい最近だ。 一体 何者の しわざだろう? *「町の外で 歩き続けると やがて 日は沈みましょう。 ▼ *「夜は昼以上に 魔物が 活発に 動き回ります。 お気を付けください。 (バトランド城1F・夜) ★フレア「私は時間がおしいのです。 特に城へ 用がないのなら はやく 夫のもとへ 連れて行ってください。 ★ホイミン「大声だしちゃ ダメだよね。 でも ダメって言われると 大声を 出したくなるよう むぐむぐ。 ★ホイミン「歩いてる人が 少ないぶん 昼間より 広く感じるね。 *「あやしい者は 一歩たりとも 通しはせぬ! ★ホイミン「ぼくは あやしくないよう。 *「王さまは すでに お休みだ。 *「今夜は 宿にでも泊まって 明日 また来るといい。 *「ふーむ……。 調べれば調べるほど 似ておる。 ▼ *「近ごろの天候は その昔 魔物たちが 荒れ狂った時代に そっくりじゃわい。 ★ホイミン「ぼく 知ってるよ。 昔 魔物が 大暴れした時代が あったんだよ。 ▼ ★ホイミン「でもでも くわしいことは みーんな 忘れちゃったの。 ぼく 忘れっぽいから。 *「あの子のことを 考えると 夜も眠れなくて……。 ああ 戦士さま どうかどうか……。 ★フレア「わかるわ その気持ち。 私も夫が 行方不明になってから 夜は なかなか寝つけませんの。 *「ふぅー やれやれ。 お城の見回りも 楽じゃないな。 *「ぐうぐう ★ホイミン「ぼくの夢の中には いつも ライアンさんと ベホイミンと ベホマンが出てきて しあわせだよ。 ▼ ★ホイミン「ベホイミンと ベホマンは ぼくの 生き別れになった友達なの。 (バトランド城2F・昼) *「近ごろ 空をながめていると むなさわぎが してならぬ。 ▼ *「何事もなければ よいのだが……。 (バトランド城2F・夜) *「さあ 寝るぞ 寝るぞ。 人間 やっぱり眠るときが いちばん しあわせでござる。 *「ぬお〜! 出たな! 怪物どもめ! *「はっ…………。 なんと 夢であったか……。 (玉座の間・昼) ★ホイミン「失礼じゃないかな。 まだ人間じゃない ぼくが 玉座の間に 来てもいいの? ★ホイミン「わあ 王さまがいるよ。 ぼくにも 声かけてくれるかな。 *「ここは バトランド王のお部屋です。 *「まったく ここの王さまは (詩人) ごりっぱな お方です。 ▼ *「部下の ひとりひとりの 名前まで おぼえているとは……。 ねえ ライアンさま。 *「教会で お祈りをすれば (大臣) そなたの 旅の記録ができよう。 ▼ *「いく先々の 教会をたずねよ。 ▼ *「そして 神に祈りをささげ みずからの行いを 冒険の書に 記録してもらうのじゃ。 (そらとぶくつゲット前) 王「よくぞ戻った ライアンよ! しかし その様子では まだ あまり 進展しておらぬようだな。 ▼ 王「ともかく 一刻もはやく 子供たちの 神隠しの原因を つきとめるのじゃ。 ▼ 王「そなたの活躍を 期待しておるぞ。 ライアンよ。 (そらとぶくつゲット後) 王「ライアンよ よくぞ戻った! ▼ 王「ほほう……。 その 自信ありげな顔は なにか分かったらしいな。 ▼ 王「ふむふむ……。 なんと 空飛ぶくつ とな? そうか そうであったか……。 ▼ 王「ともかく 一刻もはやく 子供たちを 母親のもとに つれもどすのじゃ。 ▼ 王「そなたの活躍を 期待しておるぞ。 ライアンよ。 ★ホイミン「きっと 王さまは 王宮の戦士の中で ライアンさんを もっとも頼りにしてるんだよ。 (バトランド城門・昼) ★ホイミン「ここが バトランド城かあ……。 *「城の守りは 我らにまかせて ライアンさんは 子供の探索に 全力をつくしてくださいっ! ★ホイミン「消えた子供を 探すのが ライアンさんの使命なんだね。 *「誰かと思えば ライアンどのか。 どうぞ お通りください。 (バトランド城門・夜) *「城には入れますが 王には 会えませんよ。 夜の決まりっす。 *「王に ご報告ですかな? だが 急ぎの報告でなければ 明日にしていただきたい。 ▼ *「昼間は多忙ゆえ 夜くらいは 王には しっかり身体を 休めていただきたいのだ。 ★ホイミン「王さまって 早寝なんだね。 (バトランド城下町・昼) ★ホイミン「人間て いいな。 ぼくも早く 人間になりたいよう。 ★ホイミン「町の人たちは ぼくを見て おどろいたりしないかなあ。 ★ホイミン「すごい 人がいっぱいだね。 ぼく 目が回りそうだよー。 *「ここは バトランドの城下町です。 (男) ★ホイミン「うう…あの人 ぼくを見て ひきつった顔をしてたよう。 やっぱり ぼくが怖いのかな。 *「わしも 若かったころは 王宮の戦士に あこがれたものじゃ。 ▼ *「この じいも バトランドを守る 戦士さまの 手伝いがしたいんじゃ。 どうじゃろう? つれてってはくれぬか? モはい いいえ *「おお まことか!? では ついてゆくとしよう! ▼ *「ちなみに わしは戦闘は苦手じゃ。 まったく 戦力にならんから そのつもりでな。 ★フレア「あなたは やさしい方ですね。 ▼ ★フレア「でも お年寄りの足では とても あなたに ついて来れないと思いますわ。 ★ホイミン「今日から おじいさんも ぼくらの仲間なんだね。 さっそく 自己紹介しなきゃ。 はい モいいえ *「やっぱりのう。 いや ムリをいって すまんかったわい。 ★フレア「あの おじいさん いつも 気だけは若いんですのよ。 ▼ ★フレア「ことわられて ガッカリ していたみたいですが しかたありませんものね。 *「フレアの夫の アレクスは 大の冒険好きでのう。 ▼ *「湖に囲まれた 塔に 行くための手がかりを 探しにいったそうじゃよ。 *「バトランド王は 人がらもよく 国民に 負担をかけまいと 税金を安くなさっている。 ▼ *「しかし そのぶん 兵士たちの武器や防具に あまり お金を かけられないようだ。 ▼ *「もっと 強力な武器や 防具が ほしければ 自分で お金をためて 買いかえるといい。そして……。 ▼ *「あたらしく 武器や防具を 買ったあとは 装備しなおすことを 忘れるなよっ! ★ホイミン「ライアンさんが 武器や防具を 装備し忘れるはず ないよね? はい モいいえ ★ホイミン「そ そんな……。 まるごしは危険だよう。 *「わたしは フレア。 夫のアレクスが 旅に出たまま 帰らないのです。 ▼ *「戦士さま! もし旅先で 夫のアレクスを 見かけたら わたしに しらせてくださいまし。 *「さらわれた子供ねえ。 イムルの村に行けば 何か わかるんじゃないですか。 ▼ *「だって 子供の神隠しって イムルで 起こってるんでしょ。 なら まずイムルへ いくべきっす。 ★フレア「子供が 消える事件が 起き始めたころ 私の夫も 行方不明になったのです。 ▼ ★フレア「事件と なんらかの関係が あるのかもしれませんわね。 *「イムルの村でしたら お城の (母親) 西にある 洞くつを抜けて 北東に歩くと たどりつけますわ。 *「子供が いなくなるって ホント? (男子供) ▼ *「でも ぼくは もう 子供じゃないから 大丈夫だよねっ。 *「魔物だって 町の中にまでは 入ってこれないんだから 魔物に 子供は さらえないはずよ。 ▼ *「でも だったら どうやって 子供たちが いなくなるのかしら? 気味が悪いわね……。 *「おや? お買い物ですか? だったら 店にそとに出て カウンターごしに 話しかけて下さい。 *「ライアンどの! 知っておるか? 作戦には 戦歴というものが あってのう……。 ▼ *「それを見れば おのずと おのれの戦いぶりが わかるそうじゃぞ。 フレア「えっ? 夫のアレクスが 盗みをはたらいて イムルの村の牢屋に……。 ▼ フレア「ああ なんてことでしょう。 信じられないわ アレクスが 盗みをはたらくなんて。 ▼ フレア「どうか 戦士さま! このわたしを 夫のもとまで 連れて行ってくださいませ! フレアが 仲間にくわわった! ★フレア「……。 ★フレア「まだ信じられません。 夫が盗みを はたらくなんて きっと なにかのまちがいですわ。 ★フレア「こうしている間にも 夫は 暗く せまい牢屋に 閉じ込められ つらい思いをしているんだわ。 ★フレア「イムルへ行くなら 徒歩でも 急げば 夜までにはつきますわ。 さあ 出発しましょう 戦士さま。 (バトランド城下町・夜) ★ホイミン「むにゃむにゃ……。 ぼくは まだ眠たくないよ。 ★ホイミン「城下町でも 夜になると 虫の声が聞こえるほど 静かだね。 *「この家の奥さんは 長い間 帰らぬ夫を 待っているそうじゃ。 かわいそうにのう……。 ★フレア「この方だけですわ。 私と アレクスのことを 本気で気にかけてくれるのは。 *「どれだけ 待つ気なんだろう? いいかげん あきらめて この私と 再婚すればいいのに……。 ★フレア「夫がいないのを いいことに 毎晩 毎晩 家にやってくるので 私 とても迷惑してますのよ。 フレア「えっ? 夫のアレクスが 盗みをはたらいて イムルの村の牢屋に……。 ▼ フレア「ああ なんてことでしょう。 信じられないわ アレクスが 盗みをはたらくなんて。 ▼ フレア「どうか 戦士さま! このわたしを 夫のもとまで 連れて行ってくださいませ! フレアが 仲間にくわわった! ★フレア「……。 ★フレア「まだ信じられません。 夫が盗みを はたらくなんて きっと なにかのまちがいですわ。 ★フレア「こうしている間にも 夫は 暗く せまい牢屋に 閉じ込められ つらい思いをしているんだわ。 ★フレア「夜を徹して 歩き続ければ 朝までには イムルへつけます。 さあ 急ぎましょう 戦士さま。 (昼の場合) ★フレア「イムルへ行くなら 徒歩でも 急げば 夜までにはつきますわ。 さあ 出発しましょう 戦士さま。 *「え? 子供がいなくなる 事件について 心当たりは ないかって!? ▼ *「バカだね あんたも。 そんなの 魔物がさらっていったに 決まってるじゃないか。 ★ホイミン「あんまりだよう。 人間にとって ぼくたち魔物は 最初から悪者なんだね。 *「キシャー! ★ホイミン「ラ ライアンさん……。 ネコさんが いきりたってるよ。 あまり しげきしない方がいいよ。 *「……ううっ。 はやく 雨つゆをしのげる家で 寝られるようになりたいです。 *「今日は もう 店を閉めました。 なにか欲しいのなら また明日 来てください。 *「え〜ん。 おしっこが したいよう……。 でも ひとりで行くのは 恐いよう。 *「すやすや……。 *「近ごろ 魔物どもが チカラをつけてきたような 気がするのだ。 *「ふ〜む。魔物がチカラを か。 どこかで よからぬ事が おこっている証かのう……。 (フィールド) (立て看板) あやしい者を 見つけたら お城まで! バトランド王 (洞くつの中) ★フレア「パンを盗んで つかまるなんて 夫らしからぬ 行動ですわ。 一体 何があったのでしょう? ★ホイミン「ぼく スライムだから じめじめした場所が 好きなんだ。 ▼ ★ホイミン「逆に 日差しの強い かわいた場所は にがてなの。 長時間いると ひからびるから。 ★ホイミン「じめじめした 洞くつだね。 この上に 川が流れているからかな。 *「おお ライアン! 私も これから イムルの村へ 行くところなのだ。 (2回目) *「こまったぞ……。 どうやら 道に迷ったらしい……。 (3回目) *「なに? 出口まで つれていってやるだと? ▼ *「いらぬ お世話だ ライアン。 私は 自力で出てみせるぞ! ★ホイミン「せっかく ライアンさんが 案内してやるって 言ってるのに 断わるなんて 失礼しちゃうよね。 (立て看板) 森の 中では あそばないように。 (イムル昼) ★ホイミン「ライアンさん ライアンさん。 今日は とっても いい天気だから ひなたぼっこでもしようよ。 ★ホイミン「うわー 人間いっぱいだね。 でも ぼく ちょっと不安。 ▼ ★ホイミン「だけど ライアンさんと いっしょなら 大丈夫だよね! *「ややっ 戦士さま! ようこそ イムルの村に。 ★フレア「ついに イムルまで来たのね。 さあ 戦士さま 私を夫のもとへ 案内してくださいまし。 *「わたしは 旅の尼。 神のお告げをうけて 旅をしています。 ▼ *「やがて この地のどこかに 神の御心をうけた 若者が 現れることでしょう。 *「にゃ〜ん。 *「パンを盗んだ男ば とっつかまえたのは おいですたい。 ▼ *「ヤツなら 今 牢屋に入って おとなしゅうしとっけど ちぃーとも反省してなかとよ。 ▼ *「けしからんことに 子供のふりして 牢から 出してもらおうとしとるばい。 ★ホイミン「ぼく パン食べたい! パンて 人間の食べ物だよね? 食べたい 食べたいー。 *「うちのヤツが言うには ププルが消えるとき おかしなクツで 遊んでいたそうなんですが……。 ★ホイミン「クツをはいて 消えた子供は どこへ行っちゃったのかなあ? 妖精さんの国かなあ……。 *「けしからんことに 夜になると 宿屋のフロを のぞくヤツが 決まってあらわれおる。 ▼ *「うらやましいこっちゃ。 わしも逃げ足さえ 速ければのう……。 *「よく来て下さいました 戦士さま。 こんなこと 子供を探す 手がかりには ならないでしょうけど……。 ▼ *「あの子は 私の目の前で パッと消えるように いなくなったんです。 ★フレア「子供が消える事件と 夫が 行方不明になったことと なにか関係があるのかしら……? ★ホイミン「このひとは 自分の子供が いなくなっちゃったんだね……。 あううっ かわいそうだよう。 *「おお 戦士さま! うちの息子も いなくなったんだ! ▼ *「いったい 何者のしわざだ!? 子供をさらって どんな得が あるっていうんだよ? ★フレア「夫と私のあいだにも やがて子供が……。 ▼ ★フレア「子供たちが消えるなんて とても他人事とは 思えませんわ……。 ★ホイミン「子供をさらうなんて ひどいことをするヤツも いたもんだね。 *「地下の牢屋にいる おじちゃんは バトランドに住んでたんだって。 *「この村の 牢屋にいる人は パンを盗んで つかまったんだけど 記憶をなくしてるようなの。 ▼ *「いい大人なのに 心だけが子供に 逆戻りするなんて よっぽど 怖い目に あったんだろうねえ。 *「やや ライアンではないか!? おぬしも やっと イムルの村に やってきたか! ▼ *「子供のゆくえについては いまだ 何の情報も 得てはいないが……。 ▼ *「私は この地の西にある塔が あやしいと思うのだが あそこには どうやって 入ればいいのだ? (イムル夜) ★ホイミン「夜になると 元気になる人って いるよね。どっちかっていうと ぼくは 夜型スライムなんだよ。 ▼ ★ホイミン「だから ぼく まだまだ 眠たくないから へっちゃらだよ。 ★ホイミン「静かだねー。 みんな おうちに帰ったのかな? *「よく来て下さいました 戦士さま。 こんなこと 子供を探す 手がかりには ならないでしょうけど……。 ▼ *「あの子は 私の目の前で パッと消えるように いなくなったんです。 ★ホイミン「このひとは 自分の子供が いなくなっちゃったんだね……。 あうう かわいそうだね。 *「地下牢にいる おじちゃんは アレクスって 名前らしいよ。 ぼくたちと なかよしなんだ。 ★フレア「地下牢は どこですの? さあ戦士さま 私を夫のもとへ 案内してくださいまし。 *「これは 戦士どの。 今ちょうど 事件のことを 話しておったのです。 ▼ *「私には どうも 子供達が かくし事をしておるような 気がして ならんのですよ。 ★フレア「あのー 戦士さま。 夫は本当に イムルの牢屋に いるのでしょうか? はい モいいえ ★フレア「ひどい! あんまりですわ。 夫の居場所をエサに 私を 連れ出すのが 目的だったのね。 *「ぐびぐび ぷはー。 星を見ながら 飲む酒は 最高ですな。 ★ホイミン「この おじさんを見てると 生き別れになった ぼくの友達 大酒のみの ベホイミンを思い出すよ。 ▼ ★ホイミン「ちなみに ベホイミンは ベホイミが 得意だったんだよ。 *「そういや パンを盗んだヤツが とっつかまる前に ガキどもに いろいろ 聞きまわってたな。 *「う〜む わからぬ……。 目の前で 子供が消えることなど ありえるのだろうか……。 ★ホイミン「ヒヒーン ヒヒーン。 あの戦士さん 顔が長いから 動物にたとえると 馬だね。 *「アレクスちゃん。 また明日 あそぼうね……。 むにゃむにゃ……。 *「え? 私が フロを のぞいているですって? ふふ とんでもない。 ▼ *「でも だまっていてくれたら いいことを 教えましょう。 ▼ *「じつは 村の地下牢にいる男を 以前 見たことがあるんです。 バトランドの城下町 だったかな。 ▼ *「いちど バトランドに戻ってみては? ★ホイミン「のぞきは 悪いことだよね。 もし見つかれば あの人は まちがいなく 牢屋いきだね。 *「はぁはぁ……そろそろですたい。 おいが そうじしたフロに 女の人が入るころばい。 *「私は 旅の尼。 これから入浴するので どうか 出ていってくださいまし。 *「お兄ちゃんと ププルはね パパの言い付けを やぶった バチが当たったんだよ。 ▼ *「パパは ぜったい村の外で あそんじゃダメだって 言ったのに……。 (イムル学校内・昼) ★フレア「お願いします 戦士さま 学校は後回しにして はやく アレクスのもとへ 案内して。 *「ここは 学校です。 いなくなった 宿屋のププルも ここの生徒でした。 *「お待ちなさい 待ちなさいったら1 ああ もうっ! 誰か その子を つかまえてくださいな。 *「やだよ〜だ! (女子供) 絶対 つかまんないもんね! *「これはこれは 戦士どの。 よくぞ まいられた。 が、いまは授業の最中。 ▼ *「詳しい話は また夜にでも……。 *「おじちゃん バトランドの お城から来た 戦士さまだよね。 かっこいいなあ。 ▼ *「ぼくも おおきくなったら お城の戦士になるんだ。 ★ホイミン「あのね ライアンさんは とってもカッコいいから 子供たち みんなが あこがれると思うの。 *「いなくなった 子供? 宿屋のププルだろ? うん 知ってるよ。 ▼ *「ププルは 天使になって お空に飛んでいったんだ。 ホントだよ! *「もう うるさいなあ。 勉強のジャマしないでよ。 (本棚の本) 「校長の日記」 子供たちは 言うことを聞こうとしない。 学校や親の目を盗んで 村の外へ出て 遊びまわってるようだ。 (イムル学校内・夜) *「まあまあ 校長先生。 ▼ *「いつも時代でも 子供たちは 彼らだけの秘密を 持っている ものですわ。ねえ 戦士さま。 ★ホイミン「ふわぁ……ねむねむ。 ▼ ★ホイミン「あわわわ。 いまのは あくびじゃないよ。 ぼくは 夜型スライムだからね。 (イムル牢屋) ★ホイミン「悪いことすると ここに 閉じ込められちゃうんだね。 うん ぼくも気をつけなきゃ。 *「おじちゃん だれ? ▼ *「ねえ ここから 出してよお。 ぼくは おながが すいたから パンをもらっただけなのに…え〜ん。 ▼ *「えぐっ えぐっ……。 え? ぼくの名前? ぼくは アレクスだよう…ひっく。 (イムル牢屋・フレア同行時イベント発生) フレア「あなた! あなたなのね!? ▼ アレクス「…おばちゃん だれ? ▼ フレア「わたしが わからないの? あなたの妻 フレアよ! ▼ アレクス「…………! フレア「ほうら これでも思い出さない? ぱふぱふ ぱふぱふ……。 ▼ アレクス「…………おおう。 アレクス「……フレア! ▼ フレア「そうよ! わたしよ! ▼ アレクス「まったく オレとしたことが。 魔物どもにおそわれ 死にかけた 恐怖で 子供がえりしていたらしい。 ▼ アレクス「そこの戦士どの。 どうも ありがとうございました。 ▼ アレクス「あっ そうそう。 これは 子供たちから 聞いたのですが……。 ▼ アレクス「村の 南東の森の中に 子供たちの遊び場があるとか。 ▼ アレクス「何か あるかもしれません。 ぜひ 行ってみては どうだろう。 フレア「お気をつけて 戦士さま。 ★ホイミン「そういえば 村の子供たちが ぼくがいた 古井戸の洞くつに よく遊びに来てたのね。 ▼ ★ホイミン「ぼくも 人間の子供たちと いっしょに遊びたかったなあ。 |