-おもちゃのみさと-


Original text:FOXさん


 網膜を蛍光灯にぎりぎりと灼かれ、その痛みで彼女は目を覚ます。
 喉が渇き、さらにひどく頭痛もした。

 あちゃぁ……またやっちゃったぁ。
 またのみすぎて、ばんごはんのとちゅうでねちゃったんだ。
 しんちゃんがとうばんだと、びーるがすすんじゃうのよねー。
 でも、でもでもでも、こんなにつぶれてたらイゲンにかかわるかも。

 仰向けになったまま、葛城ミサトは軽い自己嫌悪に陥ってしまう。
 なにしろ彼女は特務機関NERV本部戦術作戦部作戦局第一課所属の三佐で、人造人間エヴァンゲリオンの運用責任者であり、要するにここの同居人たちの指揮官なのだ。
 たとえ私生活では家事総合がまったくだめで、同居人(の一部)に完全に依存してしまうという情けない有様であっても、夕食でビールをくらってそのままつぶれてしまうのはまた次元の違う話だ。

 これじゃぁアスカにまた、「このオヤジオンナ」っていわれちゃう。
 しんちゃんにびーるのわりあて、へらされちゃう。
 しょくばでリツコに、はなでわらわれちゃうのよ。
 しれいにつめたいめでじとーってみられちゃう。
 これって・・・ちょーまずいってかんじかも。

 ミサトは腕を上げ、蛍光灯の光から目を遮ろうとした。
 しかし、彼女の腕はその意志に反し、まったく動かなかった。

 「あ、あれぇ」ろれつの回らないままミサトはつぶやく。「へんなのぉ。うでがあがらない……どうしたんだろぉ」
 「ヘンじゃないわ。当然の結果よ。ミ・サ・ト」
 勝ち誇ったような少女の声がまだ真っ白な視野のどこかから聞こえてくる。
 「とうぜんのけっか?」
 ……あー。かんぺきにのみすぎたんだ……さいていだ……。

 「そ。だって、そうなるようにしたんだもの」
 「ほぇ?」
 ミサトの思考にかかった霞がゆっくりと晴れていく。
 なにかが変だった。
 真っ白な視界がゆっくりと形を取っていく。
 そこにあるのはミサトの周囲を取り囲むいくつもの影。

 「ミサトさん、えらい色っぽいでんなぁ」
 「オトナの魅力ってやつですね」
 「ミサトぉ、ちょっとスキがありすぎ」
 「……」
 「ミ、ミサトさん、あ、あの、あの……」

 「ちょ、ちょっと……へ?」
 その影はミサトのよく知る顔となる。
 鈴原トウジ、相田ケンスケ、惣流・アスカ・ラングレー、綾波レイ、そして碇……シンジ。
 ミサトのよく知る少年少女達が、その表情に奇妙な笑みを浮かべて彼女を見下ろしていたのだった。

 「あ、あなたたち、こんな時間にどうしたの?」
 確か食事は九時過ぎから始まったはずだ。それなのにレイやトウジ、ケンスケまでここにいるのは明らかに不自然だった。
 不自然なのはそれだけではない。
 二日酔いとは明らかに違う頭痛。
 喉の渇き。
 そして、彼女の意志に従わないとしない四肢。

 さらに、いまの自分がとっている姿……ぴったりとしたタンクトップにカットオフジーンズ……を思い浮かべたとき、葛城ミサトはある疑念を抱いてしまう。

 「あなたたち……わたしになにか……したの?」
 くすくすと笑う少年少女にミサトは恐怖する。

 これは、これは夢にちがいない。
 だって、シンちゃんがわたしにそんなことするわけがないじゃない。
 だって、潔癖性のアスカがこんな企てに加わるはずなんてないじゃない。
 だって、あのレイが好奇心に満ちた笑みをたたえてわたしを見下ろすなんてありえないじゃない。

 彼女は確信する。
 いや、そう信じようとする。
 まるでオスを誘うように大きく脚を開き、しどけなく両手を投げ出したはしたない姿を取ってはいても。
 いや、そう願っていたのだ。

 ケンスケが熱に浮かされたような表情でミサトの太股にさわさわと手を這わせ、カットオフジーンズのファスナーをそろそろとおろし始めるまでは。
 トウジが無造作にミサトの熟れた乳房に手を置き、その豊満で張りのある感触を関西弁でべらべら述べはじめるまでは。
 アスカがシンジの手を取って彼女自身の腰へ回し、勝利者の笑みを浮かべて少年の肩にもたれかかるまでは。
 紅の瞳に笑みを浮かべたレイがすっとしゃがみ、ひんやりとした冷たい手でミサトの視界をふさぐまでは。



◆ ◆ ◆



 「ああっ!あああっ!やめなさい!やめなさい!おねがい!おねがい!」
 自室のベッドの上で葛城ミサトはうわずった悲鳴をあげ続けていた。
 「ミサト、気持ちいい?気持ちいいよね。ミサトに憧れる男子中学生三人にぺろぺろって『ごほーし』してもらってるんだもんねー」
 「あ、ああんんっ!どうして!どうして!アスカ!説明して!」
 「やりたい盛りの男の子をミサトが挑発してるからよ」エメラルドブルーの瞳に澱んだ熱情を浮かべてアスカが言った。
 「『シンちゃんのトコロの素敵なお姉さん』とか何とか自称して、エッチな格好でシンジを迎えに現れたのはだれ?」
 レイが続ける。「三佐の写ったポートレイトを見た男子生徒はみな欲情し、被写体との性交を望んでいました」
 冷静な少女の言葉にミサトの頬は熱くなる。

 「そんな、あ、アレは……」
 ちょっとしたジョークだったのに。内気な少年との接点を作るための、「命令を下すものと受けるもの」という関係以上のものを作り出すためのものだったのに。
 ミサトは泣き出したくなった。
 だが、少年少女の言葉は彼女をさらに追いつめる。

 その写真に写ったミサトの姿やケンスケやトウジのコメントから、少年達は仲間内で勝手に「ミサト像」を作り上げていたことを知らされる。
 もちろんそのイメージは少年達の歪んで偏った理想に沿ったものだ。

 たとえば……。

 ……職場ではきりりとしたキャリアウーマン。しかし家ではストレス発散のために声を殺してオナニー三昧、しかしいまではそれでは我慢できなくなって、碇シンジをはじめとする少年達に媚びを売り始めた。
 そう、きっと自宅ではその豊満な胸の谷間やむっちりとした太股を見せつけて少年を高ぶらせ、あるいは親密さを装って少年の背中に柔らかな膨らみを押しつけているに「ちがいない」。
 それどころか少年のウエストに回した手をゆっくりと下ろし、何気ない言葉とともにその指をやわやわと動かして「彼」の初々しい反応と、しだいに硬く、熱くなる触感を愉しみ始めているに「ちがいない」。

 ……もうずいぶんな「お年頃」なのに独り身なのは、新人の頃に上司になかば強引に性の悦びを教えられ、開発されてしまったから。
 もはや不倫というレベルでは語れないほどに、その関係に溺れてしまっているから。
 メールや電話の指示のままに下着を脱ぎ捨て、いそいそと「彼」の執務室へ「報告」へ向かうほど。
 上司の執務室では言われるがままにストリップを披露し、彼の机の下へ潜り込んでお口でご奉仕に夢中になってしまうのだ。
 その部屋に他の誰かが訪ねてきても、葛城ミサトはその唇と舌を休ませることはできない。
 そもそもそのように命令されていないし、彼女の肉体は口唇性交だけで絶頂に達することができるほど完熟してしまっているのだから。

 「……ったく、もうじき大台のミサトのことを勝手に想像してオナペットにしてるんだから、うちのクラスの男子もスキモノよねー」早熟とはいえどちらかというと潔癖性なはずのアスカが発したあまりに露骨な言葉に蒼白になるミサト。
 「……このままではクラス男子の性的ストレスがたまるばかりと判断、三佐の肉体を提供することになりました。彼らの希望通りに」
 「れ、レイ!あなたが、あなたがそんなことを言う女の子だなんて!それに、あなたの言っていること、それ、どういうことなの!?」

 ミサトは信じられない。いささか常識を欠いているところがあるにせよ、あの妖精のような少女が平然と上司を性の奴隷としてクラスメイトに捧げるなどという言葉が、あの可愛らしい唇から出てくるとはミサトには思えないのだ。

 「なんですってぇ!レイじゃなくってアタシが言えば納得したわけ?」
 「違うの!違うのよ!レイにせよ、アスカにしたってそんなことを言うコじゃないわ!こんな卑劣なことに加わるようなコじゃないわ!」
 「お生憎様でした。もう手遅れ。ミサトは今日から男の子たちのおもちゃよ」
 「……ひどい……どうして?どうしてなの?……あ、ああっ!そんな!や、やだぁ、舐めないで、オシリ、オシリだめ!あ、ああァ……し、舌が入ってくる……ぐ、ぐりぐりぃって……。お、おへそもやめて!お願い!助けて!ひっ!やだ!やだ!感じすぎちゃう……」
 「味音痴のミサトが悪いのよ。ビールの缶に塗っておいたクスリの味に気がつきもしないんだもん」
 「ひ、ひぃぃぃ!オッパイ、オッパイいじめないで!ぐりぐりしないで!つままないでぇぇっ!」



◆ ◆ ◆



 「ん、んっ。ぷはぁぁっ」
 肉感的なミサトの唇を割っていた中学生の肉棒が抜かれ、青臭い液体がぶちまけられる。
 疲労のあまり閉じることもできなくなった口元から涎と精液がこぼれた。
 その耳元で静かに問いかける声。
 「……いまのは誰の『もの』?」
 小さな掌で視界を奪われたミサトはただ咳き込むだけだ。
 「答えて。最初の時に名乗ってもらったから分かるはず」綾波レイはあくまでも冷静な口調で尋ねる。
 「お願い。もう、もう許して……ひぎぃぁぁっ!」ミサトの肉体が跳ね上がった。
 「やめて!痛い!痛い!」
 成熟した女性の敏感な突起を、三カ所同時に強く摘まれたのだった。
 「お願い!お願いいいっ!」ぎりぎりと爪を立てられ、三佐としてのプライドもなにもかも投げ捨ててミサトは哀願した。
 「答えて」冷製に繰り返される質問。
 「……きっと、相田……くん」
 「どうして」今度はアスカが耳元で尋ねる。
 「さ、先が太くなってるし、その……一番苦いから」
 「ですってさ、鈴原」
 「なんで間違うんかなぁ。ミサトさん、物覚え悪いすぎるんとちゃうか?」
 「罰が必要ね」
 レイの声にミサトは蒼白になる。
 「だって、だって、シンちゃんに入れられて、ズコズコされて揺すられちゃってるんだもの!」
 ミサトは叫ぶ。それがいかに破廉恥な台詞なのか、一四歳の少年の肩に足首をのせた体位で深く深く突かれてグラインドさせられてしまっている彼女にはもう理解できない。
 「だって、すごすぎて、頭のナカがまっしろになって、なにも考えられなくなるのよ!」
 「じゃぁ、躰が覚えるまで繰り返すしかないわ」レイの冷静な言葉にアスカが続ける。
 「そうね。エヴァの訓練の時にミサトが言ってるみたいにね」
 「……許して……許して」

 もちろん、その願いは届かない。
 葛城ミサトは若い肉茎の持ち主が誰であるかを唇と喉だけで判別できるようになるまで、「練習」を繰り返させられる。
 左右の耳元で、少女達に冷静に残酷に言葉責めされながら。
 信じられないくらい感じやすくなったバストをたぷたぷと持ちあげられて愛撫され、かちかちの先端を舐められ、摘まれながら。

 「こ、これは、ひ、ひんじ……シンジくんの……モノ……よ……ね?」
 肉感的な唇に精液をこびりつかせながらの、舌足らずに卑屈な声。
 「うんうん。よくできましちたねー。ミサトちゃん」
 まるで幼児にでも語りかけるようなアスカ。だが葛城ミサトは少女に言い返すどころか、安堵のあまり泣き出しそうになる。
 ようやく彼女は「課題」をこなすことができたのだ。
 がっくりと力が抜け、背後のレイに体重を預けてしまう。ずるずると姿勢が崩れ、ベッドに沈み込んだ。
 突然目の前の視界が開けた。
 ミサトの視界をふさぐのを止めたレイが、その紅の瞳で自分をじっと見つめていることに気づく。
 そしてミサトはレイのその表情が今まで見たことがなかったものであることに気づく。
 「よくがんばったわ」
 そう言われて微笑まれたとたん、ミサトはついに泣き出してしまった。
 一四歳の少女に髪を撫でられ、子供のようにしゃくり上げる。
 「……どうして、どうしてこんなに酷いこと……するの?」
 レイはにっこりと微笑む。その表情もまた、ミサトが初めて目にするものだった。
 「……あなたが邪魔だから」
 「う……そ……」
 「そう、邪魔なの」レイはちらりとアスカへと視線を投げかけ、それからもう一人に向ける。「それに、これは条件なの」アスカとレイは微笑みを交わした。
 これもまた、ミサトが初めて見るものだった。「あなたはクラスの共有物になること。それがセカンドと私に与えらた条件」
 「条件?それに共有物って……いや、そんなのいやよ!もうこんなことおやめなさい!いまなら、いまなら……いやぁぁっ!」

 きゅっと締まったミサトの足首がアスカとレイによって掴まれ、持ち上げられた。
 大きく脚を拡げられ、身体を二つに折り曲げられる。
 「やめなさい。やめなさいぃっ!」
 「だめよ。ミサト」アスカが朗らかに言った。「だから、ミサトはこれからクラスの共有物になるんだから、口とアソコだけじゃなくて、ココも使えるようにならないとだめなんだってば」
 蛍光灯の下にさらけ出されたミサトの肛門を、少年達の唾液でぬめ光るそれをアスカの指が撫で回す。
 「お願い……助けて……」
 「アナルセックスの経験は?」
 「ないわ!あるわけないでしょ!」レイにミサトは叫ぶ。
 「ふーん。加持さんとはシてないんだ」
 「し、しないわよ!加持くんとはここではしなかったわ!」
 「ふーん。妬けちゃうな」アスカはその頬をゆがめた。
 「じゃ、ゆっくりほぐしてあげるわ。アタシ達、とっても優しいよね?ミサト」
 「お願い……助けて……」
 もちろんその願いはかなわない。


 「お、おぉぉぉ……んんぅふぅ……ん」
 獣じみた声が葛城ミサト三佐の口から漏れていた。
 「ミサトさん、エロいカオしてまんなぁ」
 「だんだん拡がってきましたね。もう指が二本入りますよ」
 嬉しそうなトウジとケンスケの声が聞こえても、ミサトの瞳は虚ろなままだ。
 彼女はもはや抵抗できなかった。ただ少年少女達の責めを受け入れることしかできなかった。

 ケンスケによって薬液を腸に注入され、十数分後に屈辱的な「お願い」を少年少女にしてしまった彼女は浴室へ運ばれ(彼女はまだ、歩くことさえできないのだから)、嘲笑を浴びながら放出させられてしまってからは。
 その後、完全に綺麗になるまで何度も注入と放出を繰り返させられ、そのインターバルのあいだに少年達の固さをまったく失わない肉茎への奉仕を強制されてからは。
 汚れてしまったその躰を、レイとアスカにまるで家畜のように洗われてしまってからは。

 葛城ミサトは従順に肛門への愛撫と拡張を受けいれていた。

 最初は舌での愛撫。
 シンジに、トウジに、ケンスケに、ぬらぬらと恥ずかしい排泄孔の周辺とそれ自身を舌で味わわれ、爪先をきゅうきゅうとすぼめて甘いあえぎ声をあげてしまった。

 次に指による愛撫。
 ひんやりとするゼリーをとろとろと垂らされ、少年達の指が円を描くようにミサトの尻穴の周りを撫で回していく。少年達を拒絶するミサトの声がやがて意味をなさないつぶやきになると、そっと指先を沈めていく。
 入り口をゆっくりと前後し、ぐるりと指を一周させて、排泄の快感と背徳感で年上の女性の心を浸食していく。

 そして拡張。
 第一関節まで指を入れられて、ミサトは全身を硬直させてしまう。
 しかし、その苦痛と異様な刺激は、少年少女による他の部分への愛撫……とくにまたひくひくと蠢動してしまっている前門をほっそりとした指でかきまわされ、発達してしまったクリトリスを溢れた蜜を潤滑剤にして指で磨き上げられてしまう……を受けて、これもまた快楽としてミサトの脳に刷り込まれてしまう。
 第一関節しか許していなかった挿入が第二関節までとなり、一本だった指が二本となっても、ミサトは甘い吐息を漏らすようになっていた。
 二本の指を中でにちにちと拡げられると、うめき声を上げつつも、ねっとりとした愛液を分泌するようになっていた。

 ……そして三時間近い調教の結果、葛城ミサトは菊門に挿入されたアナルビーズを少年少女の指示通りにひくひくと締め付けることができるようになっていた。
 お尻の中で器具がぶるぶると震えるのがとても素敵なことだと思えるようになっていた。

 「アナルを愛撫されて気持ちいい?」と尋ねられると何度も何度もうなずいてしまうようになっていた。
 さらに「よく頑張ったわ」とレイに誉められて、心からの笑みを浮かべてしまうようにもなってしまう。

 アスカに「ご褒美になにしてほしい?」と言われると「オチンチン、オチンチンを入れて!ちゃんとセックスして、もう我慢できないの!」と泣き出すようになっていた。
 トウジに「あかん、あかんでミサトさん、今日のうちらのチンポはミサトさんのアナルを犯すためにあるんや」と言われると子供のように泣きじゃくるようになっていた。

 もはや彼女はNERV作戦部の部長、葛城ミサト三佐などではなかった。
 三つの穴すべてで少年たちに奉仕する淫らなおもちゃだった。

 ひんやりとした指が泣きじゃくるミサトの頬を撫で、涙がそっとぬぐわれる。
 紅の瞳が真正面からミサトを見つめていた。「どうするの?アナルセックスをお願いするの?それともこのまま放置されたいの?」
 「……あ……あああ……」

 ……こ、このままなんて、このままクスリが切れるまでなにもしてもらえなかったら、そのころには私、我慢できなくて気が狂っちゃうよ……。

 ……でも、でも、お尻でなんて、お尻でのせっくすなんて……。

 ……だけど、だけどだけどだけど、我慢できない。ほしいの。ほしいの。おちんちん、おちんちんほしいの。ずぶずぶずぶずぶ入れてほしいの。

 ……あ、あ、おしりのあなに、ばいぶ、出し入れされてる……や、やめて……き、キモチ……イイの。そんなのいやなの。

 ……あ、あ、ぴ、ぴすとんされてる、ずこずこされてる。しんちゃん、しんちゃん、それ、それやめて、あたし、あたし、こわれちゃう、あたし、あたし……そ、それ、きききききもちいいいいいい……。

 「してぇぇっ!」ミサトは恥も外聞も、自分の立場も、目の前にいるのが誰かも忘れて泣き叫んだ。
 「ほしいの。お尻の穴でもいいのぉ!ち、違うの、お尻のアナでしてほしいの!ほしいのよ!おちんちんで愛してほしいの!」


 「よくいえました」アスカに誉められてミサトはにっこりと微笑む。
 そしてトウジの肩に足首を乗せたさっきのスタイルで、シンジとケンスケに腰をしっかり押さえられた。
 「ほな、ミサトさんの後ろのバージンもらいまっせ」
 しかしミサトはトウジの品のない言葉に、嫌悪の感情を抱くことさえできない。
 再びローションをとろとろと垂らされると、無意識のうちに前の孔をひくひくさせてしまうほど、期待に胸を震わせてしまうのだ。
 そして、大きなカリを持った少年の亀頭にみしりみしりと侵入されて、苦悶と快楽に惚ける表情を全員に観察されながら、葛城ミサトはその「処女」を捧げる・・・。



◆ ◆ ◆



 「ねぇミサト。あの子達、急にチームワークがよくなったんじゃない?」
 エヴァ三機による訓練を眺めながら技術部門のリーダーである赤木リツコが言った。
 「えっ!ええ、そ、そうか……な」
 ミサトは慌てて相づちを打った。
 「数字でも明らかよ。シンジ君はレイとアスカをリードできるようになったし、レイとアスカもお互いをフォローできてる」
 「そ、それはよかった……わ」

 ……そうなるのも当然だろう。ミサトは表情を変えないまま心の中でつぶやいた。
 「あの件」以来変わってしまった碇シンジは、そのパートナーであるアスカとレイを悦楽の虜とし、君臨してしまったのだ。もっともあの早熟な少女達にとっては、それは望んだ結末だったようだが。

 昨日の夜だって……。

 重い気持ちで帰宅したミサト(帰宅しないという選択肢は彼女にはなかった。外泊しようとしたところ、黒服の群れによって強引に連れ帰られてしまったし、職場に居残ることも許されないのだった)の目の前で少年は惣流・アスカ・ラングレーと綾波レイに向かって命令したのだ。
 「ね、アスカ?ここで脱いでくれないかな?あ、綾波もね。もちろん全部」

 少女はお互いの視線をからみつかせ、かすかに躊躇する。
 しかしお互いに競い合うように、その開花寸前の美に溢れた裸体を同居人に披露するのだ。
 「……碇君、脱いだわ……」
 「……ぬ、脱いだわ……こ、これで満足?」
 「じゃぁ、ここにおいで」
 ソファーに腰掛けたまま、碇シンジは自分の太股を指さす。
 甘い吐息をついたのち、もじもじと全裸の少女達は少年の太股にそれぞれまたがる。
 左右から少年の首にかじりつくと、熱を持ち、蜜を吐き出し始めた淫花を少年の太股に擦りつけて快感をむさぼりはじめてしまうのだ。

 「あ、あああっ……ど、どうして、どうしてアタシがバカシンジの言うとおりに……ほ、ほんとは、アンタがアタシたちの『オモチャ』になるはずだったのよ」
 「そうなの?綾波?」
 ほっぺたにキスされて尋ねられて、レイはうっとりとした顔で虚ろにつぶやく。
 「……いつでも碇くんを好きにしていい……って。命令すればどんなことでもしてくれるようになるはずだから……って」
 「『命令すればどんなことでもする』のはどっちなんだろうね」碇シンジはくすくす笑う。

 なにか重大な手違いが起きたことに、少女達の思惑が大きく外れてしまっていることに、彼女たちはもう気がつくことができない。

 少年に滑らかな裸体を愛撫され、切れ切れに悲鳴をあげながら大胆に腰をグラインドさせている少女達は、少年の舌を吸うことに夢中になってしまってなにも考えることができないのだから。

 碇シンジの身体を使った自慰で一度目の絶頂を迎えると今度は彼の足下に跪き、髪を撫でられながら絶妙なチームワークでそのペニスと睾丸に奉仕することに没頭してしまった彼女たちに分かるはずなどないのだから。

 きっと、あれが分水嶺だったのね。
 リビングに立ちつくしたまま同居人たちの恥戯を見せつけられてしまっているミサトは思う。

 葛城ミサトの後ろの孔にたっぷり放出した直後の(でもまだ固さを失わない)ペニスを見せつけられ、「ね、綺麗にしてくれる?そのクチで」と言われたときが。
 年上の女性の口唇性交するさまを目の前で観察し、その後彼女が淫らに堕ちていく様子を見せつけられてしまったアスカとレイが競い合うようにシンジのそれを舐め始めたときが。

 そして、半熟なふたりが息も絶え絶えになるくらい激しく犯したのち、ミサトにその後始末をさせるのだ。
 絨毯の上にぐったりと身を投げ出した二人の股間から溢れる碇シンジの樹液を舌で清めさせられ、そのあいだ制服を撫で回されてしまうのだ。
 やがてミサトが無意識のうちに振りはじめたお尻からショーツを引き下ろされると、すっかり美味になったアナルをずぶずぶと犯しはじめるのだ。
 余った欲望を、歪んだ好奇心をミサトにぶつけて発散しているのだ。シンジの心理パラメーターがクリアになるのも当然なのかもしれない。

 「……それにね。『候補者』についてもパラメーターが向上しているの。これはいい傾向だと思わない?」
 リツコの言葉にミサトは動揺する。
 それはトウジとケンスケに連れられて、ミサトのマンションを訪問するシンジの同級生たちとの「宴」と関連があるのだろうか。
 葛城ミサトは赤面する。少年たちの欲望を処理するための肉奴隷となった瞬間を思い出してしまったのだ。

 ……あ、濡れて……る。
 葛城ミサトは自分の躰が熱を持ってしまったことを自覚する。
 ……今日、早上がり、できる……かな……?

 もちろん、リツコの複雑な微笑みなどに気がつくはずがない。



◆ ◆ ◆



 ……ミサト、ずいぶん艶っぽくなったこと。
 誰もいない深夜の廊下を歩きながら赤木リツコは口元をゆがめた。

 いまや葛城ミサトは、作戦部の長としてよりも少年たちの肉奴隷、慰安婦としての役割を期待されるようになっていた。もちろん本人の知らぬところでの話であるが。

 ……それにしても、どうなのかしら。男の子たちに好き放題にむさぼられるというのは。
 ……荒々しく身勝手で、好奇心だけが先行して、でも終わりがないほど続けられてしまうなんて、どんな感じなのだろう。
 ……「あのひと」との行為のあとの睦言でちらりと漏らして鼻で笑われてしまったけれど。

 赤木リツコが意識を失ったのは、その直後だった。


 そして彼女は目を覚ます。
 薄暗く、ひどく狭い空間の中で。
 ショーツ以外のものを身につけずに。
 後ろ手で縛られて。
 リツコはパニックに陥る。
 「だれか!だれか!だれかいませんか!お願い!」
 しかし、誰も応えない。声が枯れるまで叫んでも、自分の耳が痛くなるだけだった。
 やがて暗闇に目が慣れてくる。自分がどこにいるのかしだいに分かってくる。

 ……ここは、ロッカーの中?
 背中に当たる布地は確かになにかのユニフォームのようだった。しかし、中にこもる空気は彼女の知る更衣室のものとは異なり、ひどく汗くさく牡の匂いがしていた。
 ……男子……更衣室?
 リツコの心拍数が一気に跳ね上がる。
 細い隙間から外をのぞくが、鍵付きのロッカーがいくつも並んでいる以外には分からない。
 ……いったいだれが。とにかくここを出なければ。
 しかし、それはできなかった。
 部屋の扉が開く音がすると、複数の足音が聞こえてきたからだった。
 がやがやと騒々しい声が聞こえてきたからだった。
 傍若無人な少年たちの声が。

 「な、今日は誰の番だったっけ?」
 「なにの?」
 「パーティ。スレイブMとの」
 「あ、今日はオレの番。いっぱいミサトのなかに出してやる」
 「ボクは後ろからアナルで二発はしたいな」

 リツコはその身を固くする。ここは第弐中学校のロッカールームなのだ。そしていま、ここを使っているのは碇シンジが所属するクラスの面々なのだ。

 ……誰が、なぜ、私をこんなところに。
 ……少なくともいま助けを求めるのはきわめて危険であることは理解できた。
 ……いま、いま、ここを開けられたら……。

 確実にリツコは慰み者にされてしまうだろう。抵抗できないことをよいことに、あの葛城ミサトを隷属させた性的経験豊かな少年たちに好き放題にされてしまうだろう。

 ……ここを使わないで。お願い。誰もここを開けないで……。

 赤木リツコは息を殺して少年たちが着替え終わるのを待つ。

 しかし……。
 「なぁ、『M』とシャワーを浴びたヤツってどれくらいいる?」
 「あ、オレはこないだやったよ。制服もパンツも脱がせてもらってから、オッパイにボディーソープつけて洗ってもらった。最初は黙ったままなんだけどさ、だんだん乳首が硬くなってきて、こすっているうちにひぃひぃ言い始めるんだぜ。それから今度はミサトを洗ってやって、浣腸してやるんだ」

 少年たちが大声で共用奴隷葛城ミサトの「使い勝手」について述べ合う声を聞いているうちに、リツコは自分の身体に変調を来していることを知る。

 「ミサトってさ、後ろからのほうが燃えるの?それとも前からのほうがいいの?」
 「騎乗位が一番いいみたいだよ。オッパイぶるんぶるんしながら感じまくってるもの」
 「うわ、想像したら勃ってきちゃったよ」

 ……わ、わたしにも、あれが……あの薬品が投与されて……いるの?
 彼女は戦慄する。しかしショーツのクロッチの部分に恥ずかしい染みが拡がりつつあることも同時に理解していた。

 「こんどさ、ミサトを前後からサンドイッチしないか?」
 いいね!という声が一斉に上がる。
 「きっと、「やめなさい!こんなことはやめて!」とか最初は叫んでるくせに、あっというまに甘え始めるんだぜ」
 「今日のメニュー、それでいこうかなぁ」
 「うわ、オレが言い出したことなのに!」

 ……暑い、すごく暑いわ。
 リツコは狭い空間の中でもじもじと太股を擦り合わせる。
 親友を玩具にしているこどもたちの言葉を聞いているうちに、自分がどうしようもなく高ぶってしまっていることを自覚していた。
 ……ああ、ぬるぬるになってしまって。
 ……がまん……できない。
 ……どうすれば……どうすれば……。

 不意に彼女は理解する。
 リツコは深呼吸する。

 「あの、すみません」
 その声にロッカー室内がざわめく。

 「出して……ください。私……ハダカで縛られて……閉じこめられているんです……抵抗……できない姿で……逆らえない……んです」

 そのとき、黒子の浮いたリツコの口元には紛れもない微笑みがあった……。




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From:【妄想炸裂】思いつきネタスレ2nd【猥文投下】