卵で触手・シンジの場合


Original text:FOXさん


 ドアが開き、閉まる音。
 複数の、乱れた足音。

 「あはっ!みんな来たわね。こっち、こっちよ!」
 アスカの弾んだ声。しかしそれは震え、そして年齢不相応な艶を含んでいる。
 やがて少女の声に導かれた来客は彼女の目の前に姿を現す。
 それは洞木ヒカリ、それは綾波レイ、霧島マナ、山岸マユミ。
 それはアスカと同じクラスの少女たち。
 それはベッドの上で苦悶する碇シンジの同級生である少女たち。

 「見て。オトコノコの場合、こうなるのよ」
 アスカが少年の下半身を愛しげに撫でつつ披露する。
 「す、すごい。シンジ君、こんなに大きくなっちゃって」とマナ。
 「貞操帯……みたいなもの?」とマユミ。
 「……碇君、苦しいの?」とレイ。
 「いいえ。気持ちよすぎて耐えられないの。……私たちと……同じ」ヒカリがつぶやく。

 そうなのだ。
 碇シンジの下半身はくだんの肉色の物質に寄生されていたのだった。
 そのまだピンク色の若い肉茎に網目状に巻き付き、さらにその先端の傘の部分はしっかり覆われてしまっていた。
 さらにそれは細い触手を睾丸にまで伸ばしていた。
 さらに、その触手は少年のアナルにまで伸び、不気味に蠢動していたのだった。

 「み、みんな……」天井を虚ろな瞳で眺めていたシンジに表情がよみがえる。それは羞恥と狼狽だった。「見ないで!こんなの……いやだよ……あぁっ!」

 同級生に剥き出しの下半身を見られるという屈辱のあまり上げてしまった声は、途中で弱く震えた悲鳴に変わってしまう。
 「お、うぁぁぁ……お、オシリ、おしりぃぃっ」
 時に「少女のような」と評されるシンジの顔が苦悶にゆがみ、そしてとろけた。

 「見て、シンジのアナル」アスカの声に誘われ、ベッドの上に踵を突っ張って鳴く少年の下半身に少女たちの視線が集中した。

 「すごい……あんなにイボの付いたものに出入りされて……」
 「あ、あんなに腰をがくがくさせて……女の子みたいですね」ヒカリの言葉にマユミがうなずく。

 だが、少女たちの声は碇シンジの耳には届かない。
 彼は強烈なまでの衝動と戦っていたのだから。
 「あ、ああ、出る。出ちゃう。また出ちゃう……」
 抵抗は無意味だった。
 前立腺を巧みに刺激されてしまった彼はたちまちのうちに屈辱的なオーガズムに達し、若い樹液を噴きだしてしまう。

 しかし。
 「あはっ!先がぷくって膨らむんだ」
 「嚢にためるのね」レイがマナの言葉を受けた。
 「そ、さっきから出したものは全部ここに溜まってるみたいね」アスカは微笑んだ。
 「あ、あああ……う」
 碇シンジの身体ががっくりとシーツの上へ投げ出され、同級生に放出の瞬間を見られてしまった屈辱にすすり泣いた。




◆ ◆ ◆




 最初は少年も抵抗しようとしたのだ。
 この異様なものから逃れようとしたのだ。
 アスカが淫靡な微笑みとともに差し出した卵。それが突然に割れ、ズボンの中へ侵入してきたときは悲鳴を上げたもののなんとか引きはがそうとしたのだ。

 しかし、まだ自慰しか知らない少年のペニスを柔らかく包み、敏感な先端をぬるぬるした粘液を吐き出しながら刺激を与えはじめると、彼の膝はがっくりと折れてしまったのだ。
 さらにその先端がぬるりと排泄口へ侵入してしまうと、その異様な感覚に言葉すら出なくなり、フローリングの上でのたうち回るしかなくなってしまった。

 そして、苦痛が彼の抵抗に終止符を打つ。
 ペニスへの快楽と前立腺への刺激に耐えられなくなった少年の肉体が放出しようとした精液を、「それ」は触手でペニスをぎゅっと縛ることで妨げてしまったのだ。

 悲鳴を上げるシンジに、「それ」はさらなる罰を与える。
 少女たちを陥落させた媚薬成分を直腸にたっぷり放出し、イボに繊毛まで生やした触手で巧みにアナル前後させ、さらに甘美な刺激を与えてやったのだ。
 もちろん放出は許さずに。

 幼馴染みの名前をうわごとのようにとなえ、涙を拭きこぼす少年。その両手が抵抗の意志を失って、がっくり床へ落ちたとき「それ」はようやく放出を許した。

 だが「飴と鞭」によって抵抗を封じられてしまった少年をさらなる苦痛が襲うのだった。
 「うわぁぁっ」シンジが絶叫する。「い、痛い!入ってくる。イヤだ!そんなの入らない!」
 だが「それ」は容赦しなかった。媚薬の放出量とアナルからの快楽を増やして、少年の脳を飽和させつつも、その目的を果たそうとする。

 「……あ、あああ、いやだ……入れない……で……」
 「あれ?」マナが首をかしげた。「先っちょの膨らみ、小さくなってる?」
 「きっと一度ためた精液を碇君の中に戻しているのね」レイが期待に満ちた表情でつぶやいた。「私たちの中に出すために」

 そうなのだ。
 一度触手の作った嚢の中にため込まれ「それ」の用途に合うように染色体を変化させられた少年の樹液は、再び彼の中へ戻されたのだ。
 そして、碇シンジのペニスを覆っていた触手はしゅるしゅると干からびた。

 残ったのは幼い体内に「それ」の種子を宿し、それの与える快楽にコントロールされた同級生の少女たち。

 少女たちは先を争って碇シンジの屹立したそれにまたがり、オトコの「ひと」に初めて貫かれる快楽に身を震わせて放出をせがむのだ。



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From:触手のある風景