ボクのヒミツたいけん


Scene.21
Original text:唐揚蝉さん&PDX.さん(オチ部分)


「碇くん」

 すすす、といった感じで、台所にいるシンジのそばに静かに寄ってくるレイ。
 勉強会も無事終わり、つい先ほど解散したばかりである。
 レイ以外はみな帰宅し、アスカもリビングでくつろいでいる。
 片づけを手伝うといって残ってくれたのはうれしいが、彼女をアパートまで
 送った後、帰宅後が厄介だ。

"アスカ、やきもち妬きだから”

「どうしたの綾波?」

 内心の悩みはおくびにも出さずレイに微笑みかけるシンジ。

「碇くん、さっき洞木さんに何をしていたの?洞木さん、なんだか辛そうだったけど嫌がってなかった」
「えっ?あ、あの…(や、やばいよ。もしかしてばれてる?)」
「たしかこうして…」

 そういいながら、シンジの腕をつかんで自分の股間に持っていく。

「わわわ!だ、だめだよ綾波!」
「どうして?洞木さんにはこうしていたわ」
「どうしてって、その…(葛藤葛藤…)。あ、そうだ。家まで送るよ。そのときに教えてあげる。ね?
 ここじゃちょっと…」

 ちらりとリビングをうかがう。アスカに動きはない。だがその動きのなさが却って不気味さを醸し出している。

「アスカ、僕、綾波を送ってくるよ。片付けもすんだし」
「そう、早く帰ってくんのよ。まだやることあるんだから」
「わかってる。じゃ、行ってくるよ」

 アスカはいかにも無関心といった風で手をひらひらさせた。こっちには向こうともしない。

「行こう、綾波」
「ええ」

 シンジが帰宅したのは2時間後だった。アスカの鉄拳制裁が炸裂したのは言うまでもない。



「ずいぶん遅かったじゃない!」
「綾波には早いって言われたよ…」(墓穴)
「なァんですってぇぇ!!」

 綾波GET!(笑。



Back Menu Next