誕生日に触手(2)


Original text:引き気味


(まずいわね……)

アスカは事態のあまり不利さに心臓の裏がヒリつくような焦りを覚えていた。
体がまるで自由にならないのだ。

(マナにファーストのやつぅ〜。一体どんな薬を使ったってぇの……!)

右に左に視線を走らせれば、いかにネルフ高級職員用マンションのリビングが広めとは言え、たかが知れたもの。
その目と鼻の先でしかない前後左右に、アスカの友人たちがあられもない姿で、そして紛れもない嬌声に喉を喘がせながら身を揺らしている。

天井から触手製の網に吊るされたレイは、すでにその日焼けしていない肌に一糸もまとってはいない。
薬によって弛緩させられた体を次第に触手に覆われ、吊り上げられていく間、これ一枚でプライベートも通している一中の女子制服を下着ごとズタズタに破り剥がされてしまった後だ。

「ダメ、離して……」

苦しげに呻いて不自由な体を捩る。
全身の戒めに抵抗しているのだが、無駄よとアスカには哀れに映った。
その厳重な縛り模様は、到底抜け出せるものだとは見えない。
それでも、諦めることが受け入れることと同義なら、アスカも決して足掻くことを止めないだろうし、諦める気も無かった。

(しかし、なんっつーヒワイな格好させられちゃってんのよ。ファーストったら)

真っ白なレイの肢体をネットに包み、そして縦横に肌の上を走る褐色のロープ。そう見えているのは、テーブルの上で異様な一塊と変容した妖肉から分派した触手の一団だった。
ロープと違うのはその蛇身が全て生きていて、蠢くこと。
レイの背中を空中に支えているネット自体からも所々がほつれて鎌首をもたげ、柔肌をグルグルと巻き付き弄んでいる。
その様子は、変態趣味の男性が喜ぶ類の写真誌に載っている、縄によって緊縛されたモデルを思わせた。

「うっ……っ、いや……」

無防備に晒されている敏感な腋の下をくすぐる触手も居れば、細首をぐるりと締め、そして鎖骨から乳房の間に渡って、左右の膨らみを8の字を横倒しにした形で縛り上げてしまう触手も居る。

「くうっ、うぁ……ぁ、胸に……イタっ、ッ! ぁ、あああ!」

蛇がその身を木に絡めながら登り下りし、移動するように。
この場合、木はレイの美しい肢体であり、枝と見立てるたおやかな手足にもまた、蛇触手は好きに群がっている。

一本一本は大蛇と呼べるほども無いありふれた山蛇並みの太さだが、群れとなって格子のネットを編み、少女一人を空中に持ち上げてしまうだけ無数に集まっているのである。
レイの滑らかな腹部。薄っすらとした翳りを頂く足の付け根。さらには雌鹿のようにしなやかに伸びる両脚から爪先に至るまでも全て、粘液まみれの触手ロープが、儚げなアルビノの美少女の全身を緊縛していた。

「はくぅっ、んン……」

雪白の肌にギリギリと黒く食い込み、そうしながら蠢き続けている縄目。
人のペニスが果てしなく伸びたらと思わせる、不気味な筋肉の脈動と、血管らしき葉脈の浮かんだ胴を持つ触手の縄だ。
レイは生きたロープにされるがまま不自然に腕や足を捻じ曲げられ、膝の裏など関節を締め付ける痛みに耐えねばならない。
膨らみの麓から捻り上げられ、『くぅぅ……』と呻きながら背を反らせるのと合わせ、搾り出されてしまっているバスト。
そして、脚の付け根のラインをギリギリと縛られてしまってだらしない開脚を強いられた―― そのどちらも、少女の特別にやわらかく敏感な部分も、いかにも痛々しく乱暴されている。
それすらアスカに同性として無残に思わせるのに、それ以上にゾッとさせるのは、レイの肌が薄いピンクに上気して、悦んでしまっているように見えることだった。

「い、や……ぁ……」

不潔な粘液をまといつかせた触手に皮膚をズルズルと踏み躙られる気分はおぞましいに尽きるとアスカにも分かる。
今まさにアスカも遅れてその毒牙に全身を侵されようとしているのだ。
だから生半可なことでは小揺るぎさえさせない表情を、さすがの人形女でもぎゅっと顰めてしまって当たり前だと。

(……そ、そうよね……。いくらマナがああ言ってたからって、こんな気色悪いのに感じちゃうなんて……)

レイがしきりに眉根を捩じらせ、何事かと戦う苦悩を表しているのは、きっと嫌悪感に対してなのだと。
間違っても、愉悦がこみ上げるのを抑えようとしている―― そんなんじゃないわよねと。
アスカは祈るのだ。
レイの姿は、自分の数瞬後を占うものなのだから。

「くぁっ、ぁ、はぁ……ァ、ア!」

逼迫した叫びは何に対しての悲鳴なのか。

(ファ、ファースト……)

触手はそうやって脂汗を浮かせた秀麗な頬に、のたうつ腹を嫌がらせのように擦り付ける。

「うう……っ」

ねっとりと、すべらかな頬が粘液に汚された。
払い除けるべき腕は体の左右に僅かに広げた形で網に絡まってしまっている。レイが嫌がって拭おうとしてもどうにも出来ず、調子に乗って更にズリュズリュと擦り付ける触手から、顔を少しだけ背けるのが精一杯だ。
そして、その背けた先で反対の頬をいやらしく受け止めるのもまた触手のネットなのである。

「はぁっ、やっ……! あぁ……む、ふぅム、ぐッ!」

蜘蛛の巣に掛かった獲物が藻掻くほどより厳しく絡め上げられていくのに等しく、待ち構えていた触手の先端部は―― まさにおぞましく、肉料理の素材となった獣達の生殖器を再現していた。
尖った突端から螺旋状をした細長いペニス。
レイの硬く閉じた唇を隙間からドリルとなってほじくり開け、深く刺さり込むのに適したそれは豚の持ち物だ。

「や、やめて……! ああ……ウムッ、ンムゥ、ふはふッ、ハッ、ムムゥ……!!」

可憐な桜の色をしたレイの唇はふっくらとして、さぞやその感触は素晴らしいだろう。
いやいやと暴れるのを追い掛けて、執拗に豚ペニスはレイの唇で快楽を得ようとする。
逃げる横から竿を擦らせ、『はぁ!』と悲鳴が出た隙間にすかさず刺し入って吹き付ける、先走りの汚液。

「うぶっ、うっ……ッハ! けほっ、けほっ……いやぁ、あっ、やめっ、ひゃめて……ぇンムぅッ、んむっ、ムゥーッ!?」

息苦しさに首を仰け反らせたレイが大きく喘いでしまった。その嘔吐感に震えていた舌先を捕まえて、触手ならではのクルクルと巻き付く動きで奥へと先端を。

「ン―― !!」

こうされてしまっては喉奥に指を突っ込まれたようなものか。
レイは悲鳴にかっと目を見開き、ガクガクと首を揺さぶって暴れる。
触手はおかまいなしに少女の喉粘膜をヌルヌル前後し、犯す。

「ンウッ、ンッ、ンッ、ンッ、ンンーッ! ンゥウ、ンゥッ、ンンン……!」

レイに出来ることは何も無い。
ただひたすら喉を豚ペニスの抽送に使われ、呻き続けるだけ。
ヌッ、ヌッ、ヌルッ、ヌッ……と触手の首がスナップを利かせ、レイの縮み篭った舌の上に螺旋の性器を滑らせる。それを受け止めて、早くこの苦しみから解放されたいと泣くだけだ。
苦悶に逃がすかの如くいっぱいに仰け反らされて伸びた喉首に、無残に浮かんだ、豚ペニスが抜き差しを繰り返す形。
くぐもった悲鳴を漏らしながらも、触手を咥えて閉じることも出来ない口元からは、犯し続けられるだけタラタラと涎がこぼれていく。

「ンゥッ、ンゥウ―― ゥ、ンォアぁあっ!?」

ビュクッ、ビュッ、ビュ、ビュルル……!

そうした陵辱で散々に勝手な興奮を高めると、触手は思うさまに迸りをぶち撒けた。

「ンゥゥゥウウー!! ンぁっ、あ! あぅう、おぁああ……ぁ! あぐっ、んっ、んくっ、んぐぅぅ―― !」

豚の―― それよりもまだ得体の知れない、穢れた精を飲まされる。喉奥に直接射精されて胃に流し込まれているのだ。

(ああっ、ファースト……!)

レイの感じる汚辱感はいかばかりのものか。
悶える体に食い込む触手緊縛が、ギシギシと伝わってくるようだった。
堪らず涙の滲んだ目元は、たちまち雫となって流れ―― 流れて、はらはらと落涙する。

「うぁ、ぅぇ……」

ニュルンと少女の咥内を犯し尽した豚ペニスが引きぬかれたのと同時に、レイは身を揉んでえづき、吐いた。

あんまりだわと、アスカの瞳からも一滴の涙が頬に伝った。
常日頃の確執を置いても、レイの受けた屈辱的な仕打ちには心痛めざるをえない。
腹の底に滾る、正体も分からぬ妖物への怒り。同じ乙女としての友への憐憫。
―― たとえそれが自分の未来図なのだと、怯えのいや増しを自覚していても、アスカが恋敵である少女に寄せた気持ちは本物だった。
だが、アスカの見た恐怖はそこからが本番だった。

「くぅ……っ、ん、ンぁ……あ?」

力なく折れていたレイの顔が再びもたげられた時、そこには、困惑の色が現われていた。

「これは……なに……?」

豚ペニスを供えた触手が満足したせいか、いつの間にか緩められていた右手が、戸惑いを生み出している根源を探すように宙を彷徨って、そして口元に辿り着いた。
形の良い顎先までヌルヌルに汚してしまっている白濁液を、その震える指先がすくい、おずおずと―― 今しがたは無理矢理に喉に流し込まれ、苦しめられていたのに―― 唇に含んでしまう。
次の刹那の、汚液の味をレイが自ら確認してしまっただろう瞬間の、赤い瞳が見せた目まぐるしい変容を、アスカは目撃した。

「……ああっ!?」

許されないと知りながら蛇の誘惑に負けたイブが罪の樹に生る果実の甘さを知った時も、こんなわななきを見せたのかもしれない。
ルビー色の瞳に昂ぶりのきらめきが過ぎって、そしてどろりとした愉悦が後を満たした。

―― アスカが一度瞬きをした程度の間に起きたことだ。
しかし、同じ場所に残されていたのは、甘露の毒液に酔わされた哀れな少女。
レイが、ぴちゃぴちゃと舌音を立てては口の周りや垂れ落ちた胸元から穢れた粘液を手のひらに集め、舐め啜っている無残な姿だった。

「だめよっ、ファースト! アンタ、なにしてんのよ……!」
「わからない……、わからないわ。おいしいの……。これは何? これは……わたしの中に、何か……何か……」

レイは瞳を潤ませながらうわ言のように繰り返す。
粘液を求める手は止まらない。
触手ネットの上で揺られていた裸身が、苦痛とは異なる細かな震えを帯び始めていた。
もじもじと無意識に腿を捩じらせている。
胎の奥に、知らず欲望が着火されたのだ。

「あ、ああ……もっと……」

拭い尽くしてもまだ一舐め出来るだけは集まらないかと、縄触手に『ギュッ、ギュツ』と搾られる乳房を浅ましく撫で回す手のひら。
レイ自身の手で塗り拡げられた形になった粘液に、幻想じみた白さの双乳は淫靡なぬめりを得、ヌラヌラと輝く。
頂上では乳首が乳輪ごと赤くぷっくらと膨らんでいき、見る間に不自然な欲情を募らせていくのである。

「もっと……欲しい……」

レイがふらふらと手を伸ばしたのは、あれだけ嫌悪していた豚ペニスをまた願ってのこととは一目瞭然。
認めたくはないといくらアスカが否定しても、現実のレイはアスカの数瞬後の未来として淫欲に堕ちてしまっていた。

「しっかり……しっかりしなさいよ、ファスートぉ」

今や、自分もまた絨毯に転がされている躯をレイと同じく触手に覆われる寸前。そのワサワサと太腿やブラウスの裾に這い登る感触にいよいよと知って泣きながら、アスカは友人に呼び掛けた。

レイがもどかしく緊縛されたヌードをよじる周囲、四方八方に触手ネットから次々鎌首が持ち上がっている。
獲物の少女が発情し、美味しそうに全身を火照らせるに至ったのを待っていたのだ。
それぞれ獣のペニスでドクンドクンと欲望を漲らせ、鈴口から先走りの汁を泡と噴くまでに示す興奮模様。
それにあろうことか、うっとりと微笑んでしまうレイ。
導くように手を差し伸べ、間近の一本―― 雄々しくも長大な、雄牛のペニスにほっそりとした指を絡めさせる。

「やめなさいってばぁ! 戦うの……! じゃないとこんなやつらに……犯されちゃうのよ! あんただって……シンジが好きなんでしょう!」

そうよと、レイは答えた。
だから何? と続けそうな、淀みの無い声で。

「バカぁっ! 女の子でしょうが! バージンは……初めては好きなやつに、シンジにって……アンタだってぇ!」
「いいの。……構わないわ」
「……アンタ! 分かってて……それ本気で……、ねぇっ、ねぇぇっ!」

気付けにとアスカが期待した叫びも、レイの淫惑された心に波紋を呼び醒ますには及ばなかったということだろうか。
ついとアスカに向けられたレイの流し目は、林の如く取り囲む陰茎触手への歓迎をしか窺わせてくれない。
あどけないとすら映る混じりっ気のない歓び。
これがまた……わたしに飲ませてくれるのねと。

「ダメよ……そんなのダメ、ぜったい……だめぇ……」
「どうしてそういうことを言うの? とてもとても、すばらしいことなのに……。そうでしょう?」

嬉しそうに語りかけたのは、顔の前に手繰り寄せた雄牛の屹立にだった。

レイの手首ほどもあろうかという太さで、長さは60センチにも達する隆々としたファロスだ。
とてもレイの唇には挿し込めぬサイズ。そしてドス黒い。
仲間が味わった口喉陵辱を楽しめない、その代わりに、偉容のファロスは弓なりに反る幹をごしごしと美少女の麗容にこすり付ける。
レイの美しい顔を使っての、傲慢な自慰。

「はぁ……あぁん……」

だが驚くべきことに、レイは嫌がるどころか甘えた声を上げていた。
性に潔癖な乙女の年頃なら、見るどころか名前を呼ぶことさえ嫌がる牡の生殖器が、人の男性の数倍となって鼻筋にゴシゴシとなすり付けられるのだ。
瞼も、鼻梁も、そして髪と同じく銀糸の色ですっと引いたような秀麗な眉も、見る見るうちに触手の滲ませる苦い液で汚されていく。
その汚液の洗礼を、『はぁぁ』と吐息も甘く蕩けきって。 見間違えでも見ようによってでもなく、レイは間違いなく自分から顔を差し出して、怒張触手にその整った顔全体で奉仕していた。

ちろり、ちろりと肉柱の樹液を舐め取り、緩む目尻を見れば良い。
慈しみを込めた指先でグロテスクな脈動を撫でさするのを他にどう解釈する?
美味しそうに味わせて貰って、それでお礼を返すような気持ちになっているのかと、心から触手ファロスに魅了されてしまっているのだと思えた。
綾波レイは、含まされた淫蕩の毒に狂わされ、屈服してしまったのだ。

「あん、んむ……おいしい……。ああん? そう、そうなの。あなたたちも、私に飲ませてくれるの……」

耳をくすぐられて目を向けると、新たな豚ペニスが亀頭で頬をノックしている。
そしてそれ一本ではなく、反対の頬にも、またその後ろにも幾本も控えて、次々にレイに淫らなキス奉仕を求めてきていた。
最早、否を思い浮かべる理性はかき消された少女だ。
雄牛へ捧げる舌はそのまま動かしながら、あぁんと口を開く。

「ひぁぅ、うんン……慌てては……だめ……。ああっ、いっぱい……、ひっふぁい……来て……」

細い円錐状の先端を持つ豚ペニス達は喜び殺到して、後から後からレイの口蓋を、頬裏をくすぐり、鼻腔まで一杯に獣臭い臭気を拡げさせた。
可憐な顔立ちが薔薇色に頬を膨らませた内側を、臭液を吐く亀頭触手が埋め尽くす。
飲み込みの少女はすぐに舌で迎えるだけでなく、頬も窄めてしごいてやることで咥内のペニス達を喜ばせられるのだと学び取った。
好き勝手にレイの口の中で踊りくねっていたイマラチオは、情熱的なフェラチオ奉仕へと変わっていった。
舌の先は雄牛のファロスのために捧げているが、同時に全体も波打たせて唇の中を掻き回し、頬の運動と合わせて触手たちを満足させる。
そしてレイも夥しい射精にコクコクと飽きることなく喉を鳴らし、深い満足と、一層の欲望の高鳴りを受け取っているのだった。

「あ、ああ……ぁ、ああ……!」

そうやって溺れるまま、触手ネットの縁に掛かった膝から下を、力の入らぬ様子でだらんと揺らしている。
最も乙女が守るべき下腹部の秘花さえ無防備にしてしまっている。
許されぬ油断であった。
蒼銀の飾り毛も生え揃わないヴィーナスの丘に、この瑞々しい躯でも一番の快楽器官が隠されているのだと、触手達はちゃんと見通していたのだ。
ペニスの群れを咥えしゃぶり、催淫ジュースを飲むことにレイが溺れている内、じわじわと蜜を滲み出させていた聖地への門の隙間。
秘唇が熱く疼きだした、その意味さえ理解しないまま、幼い膣は受け入れの準備を完了させていた。
目敏く、仲間内での競争に勝利し、最良のポジションを獲得していた一本の豚ペニスがそのスリットの綻びへと滑り込む。

ずりゅりゅりゅ……、ずるん……!

「はぁ―― !? あーっ!」

トンと、子宮奥まで辿り着いた衝撃がレイの胎の底に響いた。
『なに……?』と、しゃぶる舌音も止まり、霞の払えぬ目が見極めようとした時、レイの秘割れには深々と触手の先が埋められていた。
既にスムーズな運動を保証するだけの潤滑液に満ち満ちていた膣洞に、豚ペニスは即座のピストンを見舞い始める。

「ひぅっ、うっ、うっ、うぅっ」

驚きはまた、美畜が飼いならされる喜悦の啼き声へと立ち戻った。
恥毛もまばらなつるんとした恥丘は、螺旋状陰茎をしっかり食い締め、牡の肉杭との連結を貪り始める。

(これもっ……素敵……)

いきなりの挿入を彼女の秘肉は柔軟に受け止め、急速な順応を進めた。
自然に優美にくびれた腰が浮き上がり、胎の奥深くまで突き刺して貰うよう、淫らな開脚ポーズをレイに取らせた。
ぐんぐんと揺すられながら、狭い秘腔の粘膜は女体の仕組みに忠実に、結合部の甘美な摩擦を官能の高みへとレイを跳ね上げる燃料とくべていく。 ビクッ、ビクンとすべらかな背筋がのたうって、

「はふっ、ふぁ、ふぁあ……ぁ」

あえやかな鼻声がそよぐ。 そのまま、蜜汁を絡ませた青い果実が、収縮と弛緩を交互に使い分ける原始のセックス・リズムを思い出すまでつつがなくステージは進み、レイと豚触手との異形の性愛儀式は完成を見た。

「ふあっ、あむあっ、ンムぅあ、アアッ!」

三本の豚ペニスと一本の雄牛ペニスに同時フェラチオを施していたレイの吐く息が、股間に首をしならせている触手の動きとシンクロしたものに収斂していく。

「あっ、ああっ、それもっ……ッ、気持ち……いいわ! あ、あはっ、突いて……、もっと突いても……いいのよ……!」

レイはもう、触手とのセックスに夢中になっていた。
『ハン、アァ……ぁ、ハンんン……』と悩ましい鼻息も次第に荒く小鼻をヒクつかせ、すすり泣くような声を散らしだす。
はしたなく腰を振っていた。
ヒップのうねりは、陰部に叩きつけられる粘液質のリズムに乗った激しさへと。
全身に珠の汗が噴き出す。
体中のバネを使い、股間に突き刺さった触手の抽送に応える程に、白い肌の紅潮は燃え上がり、緊縛の触手ロープは食い込みを柔肌への増して、乳房が卑猥な形に歪む。

アスカはレイの双臀のあわいにも豚ペニスが潜り込んでいくところまでは見届けたが、アナル陵辱を受けてさえ、もっと強くと叫び、触手たちに為されるがままを肯定してしまっている友人の嬌声に、やがて目を瞑り、顔を背けた。



◆ ◆ ◆



「は、はぁ……ぁ、ふ……うンっ、ん、……ふぅっ……ふ、ちゅ、ちゅ……ン、むぁ、ああん、んぅ―― ぅ、ふぁああっ!」

いつしか少女は、左右の手にも触手ペニスを収め、絡ませる指のゆったりした動きでしごき上げていた。
侵し難い神性を宿していた美貌は真っ赤に上気して、ぼうっとした目付き。
触手の群れに裸身を淫猥に汚されてはいても、いっそあどけなさにも似た笑みが湛えられ、嫌がっている気配は微塵もない。

「ふわぁ……ぁ、ンあ……ぁ、いいわ……」

奉仕し続けることで慣れない顎の筋肉を酷使した疲れに唇は開けっ放しで弛み、犬のようにハァハァと突き出されて喘ぐ舌と、口の端からタラリタラリと垂れ落ち続けている精液の飲み残しが、白痴じみた印象を与えさえする。

それでもレイはかつて味わったことのない幸福感の中にいた。
当初は苦痛でしかなかった全身の緊縛さえも、今は甘美な刺激に思えている。
『気持ち……いい……』のだと。
そうしてネット触手の上で全身を揉まれる心地良さに浸り続ける。
触手の編んだ網は全体に粘液を分泌させ、床へとポタリポタリ染みを作り続けていたが、その中には宙にだらしなく両脚を開いてしまっているレイの、ここもまた充分に刺激されてドロドロに綻んだ秘部からの滴りも、つつぅ―― と、糸を引いているのだった。

「あふぁ……。く、ぅんンン……」

レイが、胎内から引き抜かれつつ膣襞を引っ掻いていく快感に腰をくねらせると、コポリと開いたラヴィアの花唇から、螺旋肉の豚ペニスが射精の名残にまみれた先端を現した。
続けてその下のアヌスの窄まりからも、にゅるんと。
栓が外されて、レイの二つの肉穴を出口に、一挙に大量の白濁液が溢れ出す。

「はぁ、ああー」

人肌の暖かい粘液を股間から流れさせるのは、穢された結果でありながらあべこべに、内側から洗われていくような心地良さをレイに感じさせる。
豚の牡は、一時に牛乳瓶一本よりも多い量精液を牝の膣に吐き出すのだ。
かくも大量の射精を子宮に、アナルに浴び続けて、これに飲み干した分の胃の中身が加わる。
既にレイは、躯の中から触手どもの精液漬けになっていると言って良い。

それだけでなく、膣肉と直腸の二重のピストン愉悦に裏表同時に子宮を突きまくられ、狂騒のオーガズムを叩き込まれていた余韻に恍惚としていても、

「ぃあッ、ん……! あ、また……胸も、胸の先も……熱い……ぃ」

両手からもあぶれた雄牛ペニスたちが、胸の膨らみかけのマシュマロ肉に亀頭をグリグリとめり込ませ、芯に成長期の硬さがある―― 痛みとない交ぜの刺激でそそり勃つ乳首へと、湯気の立つ精液を浴びせかけられるのだ。

豚ペニスは細く尖った形態を持つ分、レイの唇も秘肉も、小造りであっても充分に受け入れることが出来る。
しかし、高校にも上がらない幼い少女を犯すにしては巨大すぎた雄牛のファロスたちは、レイの体内に精を吐き出すことはならぬ代わり、乳房やヒップといった乙女の柔らかな肌で満足を得るしか無かった。
その分の憤りがあったのか、ファロス触手たちは自らのエキスでレイの美肌を塗り潰すことに熱中し、結果としてこの冬の朝の空気のように澄んだ雰囲気を持っていた美少女は、陵辱の汚泥に穢し尽くされたのだ。

「あっ、ああん……あん、あー……」

8の字に乳房を絞る触手がざわめき、かと思うとまた新たなファロス触手が左右で乳房を押し揉みはじめ、声が出てしまうレイ。
ファロス触手の鈴口は口のようにパックリと開き、この短い間にすっかり感じるようになった乳頭を食んでいる。

―― はぁう!」

透き通った桜色をしていた小粒の蕾は見たこともないほど充血し、ツンと上向きに尖り、コリコリと噛み転がされれば思わず『ああ!』と青い前髪を散らして仰け反る、快美スパークの発生源となった。
女性としての完成に至ろうとする発育期の乳房やヒップも触手縄に縛り揉まれ、ジンジンと胸全体、ヒップ全体が疼きだす性感マッサージの作用。
丸みと量感に欠けていた容姿に緊縛がメリハリを際立たせ、より淫らに、そして全身を性感帯に変えていく。

「あぁ、あ……」

悦と少女の麗貌は蕩けきっている。

「すて……き……」

寡黙な佇まいで、俗世の穢れなど何も知らぬとばかりにクラスの少女らなどから一線を画していた綾波レイは、両手の指を雄牛のカリ首に絡めさせ、夢見心地となっていた。
うねうねと揺れる触手の胴がしなやかな腕を絡み取り、強制させた―― その動きももう、自分からのものに変わって積極的に。

「こう? こうすると、好いのね……?」

自分の握り拳ほどもありそうな亀頭を、レイのたおやかな五指の腹は、決して傷つけたりはしないよう繊細な連動でくすぐり、愛撫を施す。
雄牛のファロスは喜んで首をくねらせ、分泌する粘液で、奉仕する美少女の手首から肘までをドロドロに汚した。
愛戯を要求するファロスはその二本に留まらず、控える大勢が林の如くゆらゆらと揺れ並んでいて、早くと身をすり付け促がす逸りを、レイは柔らかな美身の殆どを使って受け止めねば間に合わない。

「うんっ、んぅ……」

頬で発射された飛沫に目を細める。
すっきりとした鼻梁をぬめり落ちていく白濁。
青臭さが濃縮された異臭が立ち込めるが、それすらも芳しいとうっとりする。

ビシャビシャと、同様の熱液は、レイの捏ね回されている乳房や太股、背中や首筋にも爆発していた。
ペニスの先を擦り付けるのに窪んだ場所が気持ち良いのか、レイの脇や豚ペニスを咥えている顎の下、そしてヒップの谷間の始る尾てい骨付近でも彼らはグリグリと白磁の肌を突き回している。
可愛い臍の穴さえも犯され、射精されていた。
既に浴びせられている豚ペニスと牛ペニスの入り混じったザーメンが潤滑液。
ぐちゅぐちゅと臍穴に尖った亀頭を突き入れ、レイがくすぐったさと不可思議な快感に腰を揺らす反動も利用してまた射精する。

「あっ、あ、あったかいの……また出して……るッ、うンン! ふぁぁ……!」

女性がサンオイルを塗ることがあっても、ここまではしないという全身の汚濁に塗れた姿が今のレイだ。
そうやって全身を犯されながら、レイは噴出を間近と痙攣し出した両手の二本を引き寄せ、同時の噴出が粘つくシャワーとなってビシャビシャ浴びせられるのを、嬉しそうに顔面で受け止める。

「あぶっ、フゥぅ……ぶ、む、んむぁあ……あ……いひぃ……いいわ……」

ちゅばちゅばと、舌の上で暴れる豚ペニスをしゃぶりながら歓んだ。

アスカと並び、一中の名花と憧れを向けられる美少女のレイに、少年達が決して実現することは無いだろうと妄想した顔射シーンは、彼らの嫉妬を浴びていたシンジ相手ですらなく更に凄惨に実現していた。

触手ネットに吊り上げられ、空中で頭の先から足の裏まで、人の為す陵辱では物理的に有りえぬペニスの密集に犯され続け、悦楽を叩き込まれているのだ。
あられもなくスペルマ塗れのスレンダーボディを揉んで、―― その場にシンジも居ると言うのに。毒液の味に狂わされ、もっともっとと甘え声を触手たちに向けている目には、静かに恋焦がれた彼の姿は映っていなかった。
リビングという限定された空間。レイが首を快感に暴れさせている内には一度ならず視界に入っただろうに、意識は触手を喜ばせて精液を飲ませて貰いたいという、それだけになっていた。

そしてシンジも誰も、それを止めようとはしない。
―― シンジもまた妖気にあてられ、理性を溶かされていたから。
部屋の入り口に作られた肉瘤質のベッドでマユミを上に乗せて諸共に揺れ、腰を振っている。

マナも同様、レイを吊るすネットの直ぐ下で、滴り落ちる淫液愛液の雨を受けながら、大型犬サイズにまで成長した妖異のロブスターに背中へ張り付かれ、絨毯に突っ伏し、あんあんと狂わされている。
背中からマナの細いウェストにしっかり脚を回してしがみつく―― マナが精一杯に麻痺した背中を振りたくり振り払おうとしても、決して剥がせぬ残酷な強固さで―― そのロブスターの姿はもうサソリと呼ぶ方が近い、不気味な形態へと変身した物。
長く回した両腕は、脇の下からハサミでマナの床に潰れた乳房を捕まえており、マナが叫んで上体を反らすと、その乳首に毒針が、刃にあたる並んだトゲの一本から打ち込まれているのが分かった。

「ひぃいっ! いっ、いやぁああ! あ、オッパイが……あ、オッパイが熱いよぉっ」

止めて、もう毒注射をしないでと、あのマナが恥も外聞も無く懇願しても妖サソリは許さない。
泣き咽んでがっくりとマナがまた崩れ伏す―― それが毒液を注ぐのに不都合なのか、そこはロブスターの名残を留める分厚い扇子を拡げたような尾で、ピシャピシャと背中からマナの尻たぶを叩くのだ。

「いぁあ゛あ゛っ! あうっ! あひぃっ、ごっ、ごめんなさい! うっ、うう……許して……ゆるしてよぉ……」

ぼろぼろと涙をこぼし、マナは震える腕と膝で姿勢を起こす。
いじくり易い牝犬のポーズを獲物に取らせると、また妖サソリはハサミでぷりぷりとした弾力を確かめるように乳房を弄びつつ、トゲから毒液を注ぎ込む。
一方でそうやって無防備に背後へ開脚したマナの秘唇には、仕置きの効果を確認した尾が丸まって近付き、根元に生やした交接器を突き立てた。

「いぎっ、あっ、あふぁっ、ふぅッく……! くふぁ、あ、熱い、熱っ、あっ、熱いのっ! 熱いよ、シンジぃ……」

呼ぶ名前もただ無意識に出ただけのものか、舌を垂らしての拙い喘ぎ。
活発な性格の良く現われていた鳶色の瞳が、チュボチュグ、ニチュと淫湿な抽送を受けるごとにみるみる焦点を失い、闇に濁る。
中毒効果がまざまざと見せ付けるマナの幼い蜜壷は、乱暴にラヴィアを割り開いた人外の毒牙に陥落し、潤いの音を鳴らすままへと。

誰一人、もう服を着ている者はいない。
ヒカリもリビングの隅で、元は生クリームだったのかもしれない粘液質のスライムと、緑色をした蔦に肢体を絡められ、啼いている。
しゃがみ込んだ姿勢で必死に股間を両手で押さえ、守っているが、特にその屈んだ太股の間に集中しているスライムには何の効き目も無く、彼らは内股に残る破瓜の血の跡を舐め取りながら殺到し、自身をヒカリの膣内へと流入させていた。

そしてアスカも、彼女もまたレイと揃いで触手ネットに吊り上げられようとしていて――

「もう、ダメだわ……」

ああと絶望の声。
目を瞑り、耳を塞ごうとしても、却って抵抗し続け理性を保つアスカに、周囲に篭る淫音と嬌声が全てを伝える。
淫靡な宴の光景が、あまりにショッキングに飛び込んでくる。
何より、レイとは向かい合わせで、

「んぁ……は……はぅ、はぅゥ……。どうしたの?」

汗と精液で前髪が張り付いた顔をもたげ、言う、その不満さえ浮かべた顔は目の前。

「わたしの……穴。……両方とも、空いているわ」

使わないの? と。
肌のすべらかなへその下が、ぴくぴくと波打っていた。

(なんて……やらしい顔して……ねだってんのよぉ)

口元に『含め』と迫っている豚ペニスを防ぐため、声は出せなかったが、胸に叫んだのは罵りと言うよりも悲鳴だった。

物欲しそうな表情になってしまっているのを見せ付けるのは、抜き取られた後、ぽっかりと口を閉じぬままでひくついている膣口も同じ。
……入れて欲しい。
この時のレイが求めていたのはただそれだけなのだと馬鹿でも分かる。
これまでに生きてきた中、たった二人の相手にだけ抱いたような触れ合いへの欲求―― かつてのゲンドウ、現在のシンジへの思慕よりも遥に生々しく具体的に、レイは獣の陰茎で体の内側深い粘膜を摩擦されることを、稚い性で渇望していた。

(もうだめだわ……。アタシたち、おしまいよ)

あんなにも性に未熟な稚い女の子であったのに、こんな異常な犯され方をして喜ぶようになってしまったら、最早、尋常なセックスでは満足できないだろう。
普通に少女が夢見るような、恋人との愛の行為はもう望むべくもなくなってしまうのだ。
それがアスカには分かっていた。
自分だけでも抵抗を貫いてみせる等とは、強がりにも信じられなくなっていた。

(ヒカリもマナも、バカシンジも……、それにあのファーストが、こんな……! こんなになっちゃうなんて!!)

嘘でしょうと、それ程にショックだったのだ。
反目し合ってはいても、誰よりも好敵手と認めていたのはアスカに他ならなかったのだから。
そのレイが、汚らわしい触手スペルマに喉を鳴らし、飲んでも飲んでも尚餓えのいや増す面持ちで、より以上の陵辱を願っている。

「ね……? この……穴に……。何本でも、あなた達を受け止めてあげるわ」

そう言って、青さの残る幼いヒップを蠢かせ、あられもなく下肢を開いて示す。

レイは乙女の最も神聖な場所を、ただ「穴」と呼んだ。
聞くだけで、アスカが気恥ずかしさより無残なと顔を背けざるをえなかった即物的な呼び方。
下劣なアダルトビデオに感化された男たちにそう言えと仕込まれたならまだマシだったろうとさえ思えた。
「穴」とは、レイが肉槍に何度も何度も抉られ、貫かれる中で最も自然にその器官を認識した形容だったのだと、理解してしまったから。
もうレイは、そこをやがて宿す愛しい男性との愛の結晶を慈しみ育てる、神聖な場所だとは思うまい。
ただ欲望を注がれ、気持ち良くして貰うための穴なのだと、そう無垢な精神に刻んでしまったのだ。
肉体を汚液に塗れさせられるよりも数倍に哀れに、心を穢されてしまった―― 二度と回復できぬ汚辱の刻印。

そうしてアスカが悲しみ、そして自らのやがて辿る末路に恐怖していても尚、レイは無邪気に姦淫遊戯を続けようとしている。

「ああ、どうして……どうして、挿入れてくれないの?」

ニチャニチャと、抱き止める触手ネットに糸引きながら身悶えする肩。
欲しくてたまらないといった顔だった。

「また奥まで届かせて……お尻の穴で、飲ませて……」

とろんと眺めるのは、手に取った極太のファロス。
膣とアナルの担当であった豚ペニス達が犯してくれないのなら、いっそこれを……。
レイはドリル状の豚ペニスに、狭隘な膣穴やアヌスをほじくり拡げられる快楽に魅入られていた。
きついと喘いだそのペニスにズボズボと出し入れされ、堅く閉じていた肉の隙間が広がっていき、豚ペニスに犯されるのにぴったりな緩みへと膣が馴染んでいったのは、それ程レイには素晴らしい―― 甘美な経験だったのだ。
豚ペニスよりも、いかにも深々と肉襞を掘り返してくれそうな、鋼の硬さの太い肉柱。雄牛の性器の発達したエラ。
入るかしらと推し量る計算よりも、入れてみたらどんなにかと期待する堕淫の思考が勝ろうとした時に、それはレイの太腿の間に現われたのだ。

「な、に……?」

二本、三本と。獣のペニスに先端を変容させていなかった触手たちが寄り集まり、互いに身をよじり合わせて体積を増していく。
モコモコと木の瘤が生まれるように塊となって次第に姿を整え、最後に身震いして、レイを陵辱すべく新たに完成したそれは、ぶよぶよとした肉質が形を模した、鶏の首であった。
鶏冠はあっても目が無い。嘴も肉色をして生柔いもの。
しかしそれは、レイが可憐に屹立させた小粒の肉真珠、クリトリスをついばんで叫ばせるには、充分だった。

「きゃううッ!」

ついと嘴を寄せ、一突き。
どんなことをしてくれるのと潤んだ目で見詰めていたレイがビクンと顎を跳ね上げると、そのまま鶏首は巧みに包皮を剥き上げて、レイの肉芽を咥えてしまった。
尖っていながらも決してレイを傷つけることのない嘴に挟み捏ねられて、それだけで未体験の鋭敏な刺激に全身を躍らせているのに、更に快楽を上乗せすべく、舌がツンツンと突付いて、舐める。

「ン―― ッッ、クゥぅア! アアン、アッ、はぉっ! ヒッ、ッ……つまっ、キツ……ゥあぁアああ゛あ゛!!」

激しくプラチナブロンドを振り乱している頭蓋の中身は、官能の雷鳴が轟き走っている。
あまりにも気持ちが良すぎて、神経は焼き切れてしまいそうだ。
じわっとピンクの花溝が奥から潤んで、ドロドロに溜まっている豚スペルマを薄くしてトロトロ、トロトロと真下のマナの上にこぼれだす。
妖サソリに犯されてのたうち回っている顔で浴びてしまうマナも、文句を言っていられる状態では無かったし、例え抗議されても、自分の体ながら今のレイは鎮めることなど出来よう筈が無い。
ヒィヒィと、ただもう全身で快感を訴えながら、ひとたまりもなく追い上げられていくばかり。

「素敵っ……! ああ、ああ……知らないわ……っ、こんなの……あはぁっ! あっ、知らない―― のっ!」

他の触手たちに構っている余裕を無くした全身は、今度は触手達がヌルヌルと亀頭のマッサージを与えることで、逆に奉仕しているかのよう。
縄触手が狂おしげな発情色を帯びた肌の上を蠕動し、うなじを這う豚ペニスの濡れた螺旋亀頭と同様、舐め上げられるのと似通ったゾクゾクという心地良さを感じさせる。
すべらかな尻肉は縦横に這いずる触手の腹が、どんな痴漢が触るのよりもねちっこい愛撫を。

「ひゃふっ、うぁっ、ひぃああ!」

踊りくねる胸にはゴム鞠同然に弾む乳房の先を豚ペニスが巧みに打って、ジンジンとした痛みが官能の追い風にもなる驚きをレイに知らしめた。
そうした被虐の悦びもまた、初雪に踏んだ足跡のように、レイの防壁を失った精神へ黒々と刻まれていくのである。

「あふっ、きゃ……、はぁ……あ、あおおぉおう! はおっ、お……!」

ネット触手の縁に掛かった膝から下がカクカクと揺れている。
よじらされる足先の親指と中指が。張り詰めた爪先の反り返りが。ビクンと突き出されて震える可愛いかかとが。爆発的に目覚めていく様を表している。

(わたっ……し……)

『気持ち良い、気持ち良いの!』とばかり、脳細胞全てが淫らな歌声を合わせている意識の下、消し飛んでしまいそうな“綾波レイ”は考える。

(ふわふわ……飛んで、いるの? ばくばく……鼓動……はれつする、の……?)

私はどうなっているのか。私は何をされているのか。私はどうなってしまうのか。私は、私は――

「わから……ない、ないぃぃッ、いっ、いひぃぃぃ―― !!」

じっくりと毒液を飲ませ、下拵えをしてきた結実に燃え上がったレイの、稚ない肢体を、一気に永遠の性欲の虜に改造すべく、触手たちが責めを一致して注ぐ。
そして、全体的にゴム細工のような弾力を持つ鶏首にしても、ただ無目的に擬態したわけではなかった。
陰核責めの強烈な刺激に悦がり啼くレイの、秘唇のさらに先を窺っていると見える通り―― 最終的には膣内に潜り込んでの蹂躙を施すつもりなのだとすれば、うってつけの特性を備えていると怖れるに足る。そんな危険な触手首だったのだ。
ついばむ肉嘴と舐めこそぐ舌のコンビネーションを先頭に立てた鶏首触手に、股間の狭い肉穴へ潜り込まれる。
そんな犯され方をされてしまえばレイはどうなるのか。
確かなのは、全裸を浸す媚薬精液の毒がすっかり回ってしまっている彼女は、壊れようとも歓喜の歌声を止めないだろうという事だった。

「はぁふ、はぁぁふ……ふぅぅーっ!」

立て続けのアクメが炸裂していた。
過呼吸に喘ぐレイが一瞬一瞬、硬直し、弛緩し、また痙攣から淫乱なボディダンスを再開させる。
まだ明るい時分の筈が、妙に薄暗くなった室内。レイのアルビノの裸は、影になった部分には青みが透けるほど肌白い。
その中で、さらけ出した股の付け根、弛緩したスリットのピンクだけが生々しく、別の生物のようにヒクヒクと息衝きを繰り返す。

―― ニイッと、目のない鶏首が哂ったようだった。

幾度目なのか、数え切れぬ絶頂をそうやってしゃぶりあげて与えていたクリトリスを放し、すっかり腰から下が溶けてしまったレイの秘苑のほぐれ具合に、満足げに。
そして、一気に膣口へと首を踊らせ――

「…………!? ッ、待っ、ッ!」

脈動する太い触手の後押しを受けながらゴリゴリと。
ちっぽけな亀裂を引き裂かれかねないと、本能的にレイが美腿を大開きにして受け入れ体勢を整えようとする奥底へ、奥底へ。
子宮口を直接嘴で突付いてやれる程に深く、最深部へ。ずるずると太幹は飲み込まれていった。

「っァあぁあっ! 入っあ゛あっ、ンゥヴぁぁ、あいやぁあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ー!!」

白目を剥く寸前。
背骨が軋む限界まで弓なりになったまま、ぜいぜいと涎を散らしてレイが胸を上下させる。

豚ペニスにドリルのような亀頭で秘壷を充填されるのは、身も心も満たされる喜びだった。
ならばその豚ペニスを三本から四本も束ねたより太い、鶏首触手で膣内をほじくられていく感覚がレイにもたらすものは……?

「あっ、ああっ……」

慎ましやかな割れ目はいっぱいに開ききり、大蛇の尻尾がそこから生えたのかと思うように、突き刺さって長く伸びている。
彼女の可憐なヴィーナスの丘は今やぽっこりと、無残に内側から膨らんでいた。
レイの膣内に鶏首が完全に収められ、その身じろぎだけでぱんぱんに充填された少女の器官が、激痛に近い刺激を―― しかし、恐ろしく快美な爆発となって、精神を吹き飛ばすのだ。

「うごっ、うごいっ……許し……ィんんッ!! こわれる……すぎるのっ、ンぅう゛う゛ーゥ!!」

何とか飲み込んだところで安堵していたのが愚かだと、『ズッ……ズッ……』と大蛇がくねり、暴虐のピストンが開始される。
鶏首の見掛けをしていても、挿入されたのは触手のペニスである。
亀頭で牝の膣襞を抉り、射精への昂ぶりを高めようとする衝動に変わりは無い。
レイも悦がり狂っていた豚ペニスの膣内射精によって、膣内はこの拡張下でも充分潤滑可能だった。
後ずさりと前身を交互にしながら鶏冠が膣肉をかき回し、嘴はそこら中の敏感なポイントを突付き上げる。
まだ発狂していないのが不思議なくらいの快絶、魔悦。
触手ネットの上で儚いくらい華奢な身が左右に首を捩り、レイは縛られた膝を伸ばそう、曲げようと藻掻き、暴れる。
青白い内腿には、びくびくと痙攣が走っていた。

「あおおおっ、膨らんで……っえ、ひぐぅぅうっ、ん、だめえっ、だめぇえ……ンんぉふゥゥウッ……!!」

逃げようとしても宙吊りの周囲は全てペニス触手が取り囲み、逃げようという意識事態を麻痺させる愛撫と魔精液の射精で返される。
全身緊縛の触手マッサージが中断されたわけでもない。
アヌスにもまた豚ペニスの抜き差しが再開され、破壊的なセックスを加速させる。
壊れてしまう、壊されてしまうと、脳裏を真っ白に灼かれていきながら。それでも確かに、レイは満面の笑みに顔を歪めていた。

(ああ……は、破裂、する……!)

壊されるのは―― 気持ちいい。最後の意識がそう結論して、綾波レイはオーガズムの爆発に消えた。



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From:触手のある風景