INNOCENT TABOO, case Asuka & Rei

Original text:引き気味


『 少女堕天録(上) 』


 背中からのし掛かられ、ベッドシーツに押し付けられた乳房は、次に横向きに転がされた途端、圧し潰されていたさっきまでなどまるで無かったことのように律動的なシルエットを取り戻す。
 ふるん、と。
 先のとがったレモンを思わせて瑞々しくふたつ、左右に弾んで揺れる。
「あンンッ。もうっ」
 乱暴に扱う手指がすぐに絡みついて、とろけそうな乳白色のバストへ荒っぽく指先を食い込ませてきても、ただやわに握りつぶされずに押し返す、若く健康的な弾力がそこにある。
 だからなお余計に力をこめて、こね潰そうとしてくるのだろう。たまらない揉み心地であるはずだ。
 およそ紳士的ではない指の隙間に挟みにじられている乳首の色は、美しいローズピンク。さんざんにいじめられているから、常よりも紅かろうか。
 そして当然、その充血した有様は普段よりも一層敏感になっている証でもある。
 シーツの上に派手に皺を作り、いっぱいに肘を突っ張らせた両腕がわなわなと裡にとどめおけぬ昂ぶりを表して。自ら振り乱した金糸のブロンドに溺れながら、つややかな唇は顎を跳ね上げ跳ね上げ、息を散らす。
「あッ、――ハ、ァぁああっ……!」
 大きく喘がせた白い喉首には、流れ落ちる玉の汗。
 何度唇を噛みしめようとしても、追いつくものではない。彼女の淫らな絶頂を告白する叫びは、しっかりと防音を施された碇家のベッドルームに何度も繰り返して反響していた。
 そう、何度も何度も。
 今までを合わせて数えるのが、ばかばかしくなる程に。

 あどけないばかりの幼さからは脱皮しかけていて、けれど未だ女性としての完成は途上にある年頃。惣流・アスカ・ラングレーは14歳。
 まだ手も足も細い。お尻まわりにもむっちりとした色香などは足りていない。
 そうであろうと、更に幼く――こちらは本当にまだまだあどけない顔つきをして、そのくせ手付き態度は一人前にアスカを組み敷いているムサシよりは随分と大人びて、女らしく胸も豊かに育ちだしてきた。そんなアンバランスさの上にある美少女。
 中学でも飛びっきりの人気アイドルであるアスカが、日焼けの濃い健康野生児然とした顔の小学生、ムサシと、大人顔負けのセックスをするようになって随分経っていた。



◆ ◆ ◆

「ま、待ちなさいよ……」
 ハッ、ハッという荒い息の下でアスカは言った。
 彼女はもうすっかりグロッキーの体で、キングサイズのベッドに汗みずくの全裸を大の字に広げていた。
「休憩、休憩よ。もう、これ以上は付き合わないからね」
「えー?」
 日欧の血が入り交じった滑らかな肌に舌を這わせて、シーツまでをぐっしょり濡らす美少女の汗と、直後の過敏さでぞわぞわと身悶えるのを愉しんでいたムサシが口を尖らせる。
「へとへとなのよ……!」
「ミサト先生みたいなこと言ってさー。おばさんくさくない? まだ若いのに」
「ええ、ええ、若いわよ。ピチピチだわよ。あんたらの方がおかしいの」
 見なさいよと自棄糞気味に掠れた声を上げて、彼がのたくさと退いた足の間を指し示せば、ペニスが抜けていった後の膣口をひくひくと晒したそこは、すっかり粘膜を赤く腫れ上がらせていた。
 紅茶色のヘアが濡れそぼつ恥丘のふくらみ自体も、似たようなものだ。西洋系の肌が白いだけに、赤みが目立つ。
 炎症とまではいっていない感じだが、なるほど確かにやり過ぎに見えよう。
「あー、これはねぇ」
 本来、少女の方から異性に見せつけるなどありえないアスカの羞恥の根源を覗き込んでおいて、ただムサシは肩を竦めてばつの悪そうな顔をするだけ。
 そうかと思うと、誤魔化す風で大仰にぽんと手を打ってみせた。
「あれだよ、ほら。やっぱりゴムなんか付けてするからさ〜。俺の天然ローションとか利用出来てないせいだろ、きっと」
 だから次は生でやろう、生で出させろよと言うムサシは、使い終わったコンドームをティッシュと一緒に丸めてゴミ箱に投げている。
 冗談ではない。アスカは勿論、にべもなく却下した。
「……それに、こんなにびしょびしょにさせられてて、今更なにがローションよ……」
「え? なに?」
「知らないっ」
 そうしてごろんと体を転がせ、横を向いてしまうと、いまだ力を失わない股間を持てあます様子のムサシはベッドルームの反対側――窓際へと、物欲しそうな目を注がせたようだった。
「良いよなぁ、ケイタは。レイ姉、最近いちいちゴム付けろとか煩くねーし」
「……レイが馬鹿なのよ」
 アスカはぽつりと洩らした。
 背中の向こうでは、アスカたちと変わらないくらいもう長々と躰を絡め合ってまだ飽きずに互いを貪りあっている、いま一組の少年少女の嬌声が続いているのだった。

「――はぁぁ、ぁ、……っァァァ! ア、ああっ……ン、んぅンンン……ッ。ンゥゥー!」
 窓に引かれた分厚い遮光カーテンに折り倒した上半身をしがみ付かせ、カーテンレールから引き毟りそうにしているのはアスカの最も近しい友人。そして恋敵である、綾波レイ。
 薄暗い室内でもはっきりと色素の薄いその肢体をバックから貫いているのは、ムサシ以上に小柄な坊やの浅利ケイタだ。歳はムサシと同じ11歳。レイとは三つ違い。そしてやはり、性の伝道師たる碇ユイの手ほどきを受けた幼い性豪で、子供のくせに年上の少女を狂わせる術に長けている。
(ケイタのやつ、また好き勝手して……)
 ムサシにつられたわけでもないが、同じ方へと首だけを少し振り向かせたアスカは、カーテン越しの光に浮かび上がって躍りくねるしなやかな影に、ため息をついた。
(おば様もおば様だわ。こいつら確かにおば様の言いつけは守るけど、そばにいないとなると後から守ってたましたって言い訳できる範囲で、めいっぱい無茶させてくるんだから)
 今もそうだと、アスカは苦々しく彼らの繋がり合った場所を眺めやった。
 中学と小学校の垣根をこえて鳴り響く美少女双璧の片割れを、こちらはアスカほど拒まないのを幸いと、こともあろうにアナル責めで悩乱させているのだった。
「はぁぅ! あっ、ん゛っ、んくっ、――くぁぅうっッッ」
 時に蝋人形をさえ思わせるレイの血色悪い肌が今は見事に燃え染まっていて、彼女の覚えている肛悦の程が分かる。
 ひっきりなしの声も高く低く悩ましげな調子によじられていて、淫らきわまりない。
 あの、壱中の“クール・綾波”が、恥も外聞もなく一匹の牝になりきって、よがり悶えているのだ。
 ――それは、最前までのアスカの姿でもある。
 ただどうだろう。
 よりによって犯されている場所はセックスのために女の身体に作られた器官、ヴァギナではなく、肛門だ。自分なら、ここまでみっともなく啜り啼いたりはしない。
 そうも思うものの、ケイタは「上手い」のだ。抜群に。
 苦々しいが、アスカも認めざるを得ない。
 ムサシにも言えることだが、特に執着しているせいか赤い瞳の少女の弱点をとことん知悉していて、まだまだアスカではそこまでの官能を得ることの出来ないアナルででも、見事にレイを屈服させてみせるのである。
 レイだって、アスカ以上に強情な娘であるというのに。
(とは言っても、最近のあの子だとどうだか怪しいんだけど……)
 「レッスン」が開始された当初は、学校で付けられている渾名と同様、全くの無反応、無表情を貫いていたのに、今や見違えるばかりに素直になって、ケイタとのセックスに馴染みすぎている風の彼女でもあるのだった。
 ことに、この頃のレッスン――いや、プレイでは、若い男女同士の没入が度を増しだした頃になると、レイの見せる少年たちへの態度はいっそ殊勝ですらある。
「はふっ、ふっ、ふわぁぁぁ……ぁ、かはっ、はっ」
 せっぱ詰まった叫びを放ち続ける喉には、酷使のツケが来ているのだと見えた。レイの掠れた喘ぎは、しわがれ声になる寸前だ。
 アスカや少年達と違い、性格的にスポーツよりも静かに読書をして過ごすのを好む彼女には過酷な全身運動――休憩無しの濃厚なセックスが続けられて、土曜の今日は既に2時間を数えていた。
 ほっそりとした足首にまで流れる全身の汗が、落ち着いたベージュのカーテンに濃い染みを作っている。
「レイお姉ちゃん、レイお姉ちゃん! 良い? 良い? お尻……お尻の穴にもズポズポ、気持ち良い?」
「ええ、ええっ」
 腰を勢い良くレイの丸いヒップに叩きつけているケイタは、今日もレイとアスカの二人が服を脱いでからは強気の一方だ。
 セックス・レッスンのための教室であるこの家の門をくぐるたび、未だに続けられている儀式、玄関早々でもって少年達が必ず手ずからスカートの下のショーツを脱がせてやるというプロセスを経ると、普段は相棒の後ろに隠れ家がちのこの坊主頭少年に、スイッチが入ってしまうようだった。
「言って! 言ってよ、はっきり。僕のおちんちんでシンジ君より気持ち良いって。ほら、こんなに奥まで――ずぽずぽって、レイお姉ちゃんのお尻に……!」
「だ、だめっ。だめなの……っ、それは……だめ……」
「どうして? だってほら、レイお姉ちゃんさっきからイキっぱなじゃない。乳首、ぴんぴんでしょ? びちょびちょのここのお豆だって、ほらぁっ」
「はぁぅ!? アッ、うあっ、あっ……いやっ。いわ……ないで……」
 ふるふると真っ赤に染まった顔をよじらせる。だろうと尚もケイタが引かず、あきれるくらい大量の精液を逆流させている前膣を掻き回しながら、アルビノの先輩中学生へぐいぐい腰を打ち付けていくと、『く――フッ、ふっ、ふぅぅぅ……、ぅ』と乱れに乱れた息を噴きこぼして、レイはとうとう学校での寡黙さも嘘のようないやらしい喘ぎ声で応じてしまった。
「い、いいわ……。あなたの……お、おちんちん、とっても……」
 公言できぬ理由でこの家に集まるようになってから、しっかり時間を掛け、主にこのケイタによって開発されたA感覚が、気も狂わんばかりなのだと。息も絶え絶えに。
 口にしてしまえば、ああっと悲しげな呻きが続く。それでもさらにを迫り、
「もっと、もっとちゃんと言ってよ! ねえっ。僕の方が良いって、好きだって」
 と、レイの嫌がる告白を――シンジに一心に捧げていた恋心への裏切りを無理強いしていくケイタは、ぎゅっと目をつむって耐える少女と変わらず余裕の無い顔つきになっているくせ、容赦がない。
 三歳差の少女よりずっと背の低いケイタである。バックスタイルでお尻を差し出しているレイが、いつの間にか躾けられていた無意識の内、丁度良い具合にと背をかがめていても、覆い被さっているというよりはお尻の上にぴょんと乗ってしまっているという微妙な姿。
 しかし、彼もまた外でしてみせているような引っ込み思案で無害な坊やが本性なのとは違うのだ。
「ああっ、あああっ……。ゆ、許して。あなたの、お、大きすぎる……の……。お、おしりが……」
 壊れてしまう……と、弱々しく絞り出してレイが訴えるのは何度目だろうか。だが、また嘘をと荒い息を吐きながら一顧だにしないケイタこそが正しい。
 看破しているのである。
「レイお姉ちゃんも……っ、悦んでる、じゃない。イイ、イイ〜って。またイキたくなってるの、分かってるんだからっ。ッ、っっッ、ここを、こうして――」
「あうっ!?、うっ、うぁぁぁ……ぁあぁっ」
「こうやってずんずんしてあげるの、お気に入りだもんねっ」
 たちまちまたレイは、深い、深すぎると喉を慄わせて悩乱していった。
 ムサシと並んで年齢不相応に発達した男性器は、少女の奥底までを一息に貫き通す。年齢差のアドバンテージを逆転して、レイやアスカ達の脅威なのだ。
 ぬこっ、ぬこっとアヌスの入り口をこねまわしてみせる根本部分の直径だけでも、まさしく大人並みの巨根で、このまま体が育っていけばどうなることやら。
「そんな、奥まで……っ」
 レイの悲鳴は、つまり常にそれを裏返しに指摘し、称え続けているも同然。
 毛も生えそろっていないくせに、末恐ろしくあった。
 比べれば、シンジの持ち物などは随分可愛いものだと感じられる。
 思春期のただ中にある少女の目線で言えば、前者の禍々しさよりよほど抵抗感をおぼえず接しもできるのだが、一方で(けど……)とついアスカも考えてしまうようになっていた。
 少女ではなく、女として。あれで、疼いて疼いてたまらなくなった時に貫いてもらうことを前提で考えると――、と。
(よくないって、分かってるんだけど……)
 そうやって、さきほどの絶頂の余韻も去らぬ内に、いいように親友が悶えさせられている様をベッドから眺めていれば、
「んっ……」
 アスカもまた胸の先や股の間が、強く火照りだすのを自覚してしまう。
 目が離せない。
 と同時に、横であぐらをかいているムサシの腰のあたりにもチラチラと目が行って、再び鎌首をもたげ上げた屹立が気になってしょうがない。
 ついつい、ねぇと声を掛けたくなってくる。
 無論、こんな有様で歯止めがきかなくなっていることへの怖れも、欲求の傍らに常に並び佇んではいる。
 今も想いは変わらないつもりだ。セックスについてのコーチ役をいいことに我が物顔で振る舞う少年らへの嫌悪も揺るがない。
 しかし、否定したり見て見ぬ振りをして済ますには大きすぎるまでに、堕落した価値観がいつのまにか胸の奥に育まれてしまっていた。
 ペニスのサイズを見て、大きいことは悪くないことだと評価してしまうのもその一つ。
 きっとレイも、同じであるに違いない。
「ふぁう! あっ、あうッ、……あああっ!」
 一際の悦がり声に、淫乱少女の耳目は吸い寄せられる。
 本来はちんまりと口をすぼめているレイの肛孔は、哀れゴムで出来ているかのごとく菊皺を引き延ばされて大口いっぱい。小学生坊やの膨れあがった剛直をぶっすり飲み込まされている。
 加えて、交尾を覚えたばかりの野生の猿はとなぞらえて似合いの、ケイタのがっついた性欲。これが本当に無尽蔵なのだ。
「僕、正直になってくれるまでレイお姉ちゃんのお尻の穴、許してあげないからね」
 そう言い、猿そのものになってレイの尻のあわいに、血管が浮いてはちきれんばかりの直角屹立を打ち込みまくる。
「ね、ねえっ。僕のおちんちんの方が良いんだよね。シンジ兄ちゃんとするより、僕とセックスしてる方が夢中になれるんでしょう? 言ってくれたもんね」
「そ、それは……、ぁ、あうう――ぅ、うぁぅッ。深い、ぃ……っ」
 そうして腰を振りたくっていたケイタが、不意に気の抜ける声を上げた。レイを追い詰めきるより先に、この少年の方が限界を迎えてしまったのだ。
「あああ、出る、出ちゃうよ……。お姉ちゃんのお尻の、中にっ。――もうっ、は、早く言ってよ……!」
「ッあうっ、あ、ぁああ、あっ、ああ……、ぁ、……い、碇くん、より……」
「シンジ兄ちゃんよりっ?」
「碇くんより……っッッ。っぁ、ぁああ! ああっ! だ、だめっ……っッッ――!!」
 こっちを向いてよと強請られていた蚊の鳴く声は、そこであと一歩のところで決壊に押し流されたらしく、遂にの部分はアスカの耳には届かなかった。
 であっても、アスカには分かっていた。
 あのままでもうほんの少し長くケイタの責めが続いていれば、結局はまた、レイはあの一途そうなルビーの瞳をぎゅっと瞼の裏に隠した。
 そして、いつも言葉にせず想いを訴えていた自分自身の心に対する裏切りを、しおらしい台詞でケイタに捧げてしまっていたのに決まってる。
 今日のレッスンで最初の成功になったケイタとの同時絶頂を、さっき同じベッドの上で遂げさせられていた時のように。
 いつだったか、シンジが見ている前でとうとうアナルセックスによるアクメを覚えさせられてしまったシャワールームでと、同じように。
 もう随分と前になるある放課後の帰り道で、ぽつりと、自分はもうコンドームを付けない膣内射精を受け入れることにしたと告白してきた――事情を、その翌日にケイタから聞き出して知った、彼女のマンションで知らない内に行われていたらしい「集中特訓」を、再現するように。
 なにより、忘れもしない先週の日曜日。さんざんに止めたのに、何度も何度も説得したのに。プレイだから、“ごっこ”だからとムサシたちが口を揃えて唆すまま、碇ユイが結んでいるのと同一の非常識きわまりない契約の誓いを、彼らの構えるビデオカメラの前で唱えてしまった時と、全く変わらないように――。

『……誓います』
 レイはいつもより赤くした目をレンズに向けて言っていた。
 うっすらと浮かんだ涙。それは土壇場でやはり怖じ気付いた顔をしてみせたところへ行われた、最後の説得のせいだけではあるまい。
 そもそも、住み慣れ、過ごし慣れた自分の家の自分の部屋であったのに、準備万端を整えたムサシとケイタがカメラと共に満面の笑みで待ち構えていたとなると、いまさらのように入り口で立ち竦んでいた。その背中を覚えている。
 それは、師であるユイの管理下を離れた執拗なアタックを仕掛けていたケイタの勝ち取った成果。悪友のムサシの後押しによって「集中訓練」なる隠語を与えられ、行われていた夜這いは、途中シンジに発覚するというハプニングを挟みながらも一ヶ月以上続き、遂にレイから承諾の言質を取り付けることに成功したのだ。
 その「集中訓練」の延長であるからという理由で、宣誓式ごっこというプレイの舞台にもレイの部屋が選ばれた。
 これも彼らに言わせれば、ひとつの課外授業だということらしい。
 そうしたいとケイタが強行に主張し、三歳下のセックス・コーチたちを家に上げるのをずっと嫌がっていたレイも渋々頷いたからだが、
(当てつけかしらね。そんな腹の立て方を、あの子もできたってのなら……驚きだけれど)
 そう趣旨変えをさせた動機を、アスカはシンジにあると推測していた。
 母親のユイや、自惚れでなければ同様に大切に思ってくれているはずの自分たち二人が、他の男に抱かれているのを見て興奮する。シンジのおかしな性癖は次第に度を増してきているように思う。
 だからこそ、マンションに押しかけてきていたケイタによって連日、レイが半ば無理矢理抱かれていたことを知っても、止めようと動くことが無かったのだろう。
 きっと多分、人気がまるで無いのをいいことにマンションの踊り場で半裸に剥かれていたというレイの姿に、歪んだ欲情を覚え、股間を硬くさせていたのだ。
 こっそりといつものように、オナニーをしながら最後まで覗いていたのだろう。
(助けてくれなかったから、さすがに我慢出来なかった……? ううん、そんなことならもっと早くからレイはあいつを見限ってたはずよ)
 今にして思えば、レイは随分前からシンジのその傾向に気付いていたのに違いない。
 アスカも結局は肉欲にだらしなくなった躰で言い聞かされて、参加するようになったのだけれども。それよりずっと前からレイがムサシたち相手の「レッスン」にも熱心だった理由は、でなければ説明がつかない。
 ―― シンジの目を、より強く自分に引きつけるために。
 全てはこの為だったのだ。下手をすると、今度の決断さえも含めて。
 もしもそうなら、レイはシンジを情けないと軽蔑したどころか、願った通りと喜んだ可能性すらある。気を引くための行動を一層エスカレートさせて、馬鹿な決心をしてしまったのかもしれない。
 だとして、レイは報われているのだろうか……?

「――で、出ちゃう、出ちゃってるぅぅ」
 声からしていかにも気持ち良さそうな、レイの肛門の奥に垂れ流しに垂れ流していると分かるケイタの声。
「ぁあああっ、あっ、ケイタ……くん……!」
 レイはいよいよ立っていられなくなったのだろう。がしゃがしゃと、カーテンレールを揺さぶる音が響いていた。
「……ムサシ」
 アスカは、見るからにレイのところへ参加したそうでいる傍らのムサシに尋ねた。
「あんた、マナがあの動画と一緒のことシンジ相手にやりたいって言い出したらどうすんの?」
「なんだよ、アスカ姉。せっかく俺ら盛り上がってるわけだろぉ」
 マナとは彼らのクラスメイトである小学生の女の子、霧島マナのことだ。ムサシが気のある風の様子を見せているのに対し、彼女の方はすっかりシンジに熱を上げているのは周知の事実。萎えてくること言わないでくれよと、いかにも嫌そうな表情をちらっとだけ振り向かせてムサシは言う。
 聞きたくない、聞きたくないと顔全体で言っている町内の問題児ではあるが、アスカにはぜひ確かめておきたいポイントがあった。
 機嫌を取るために、手を伸ばす。その先はムサシが胡座をかきながら自分でしごいていた肉棒にだ。
「おばさまにもまだ見せてないんでしょ? レイの宣誓式、ごっこ」
「……まぁね」
「勝手なことをしてって怒られる、なんてことはないわね。あのおばさまだもの。褒めてくれるわよ? 素敵な素敵な成果を出したんだから」
 少年自身の代わりにアスカの白魚のような手指が、刺激への飢えを露わにした股間をしごいてやる。要求される前からこんなことをするのは、滅多にしないサービスだ。
 しかし、ムサシも手をどかしてアスカに任せる体勢を取ったものの、あくまで体の向き自体は変えずにいる。すっかり唇をへの字にしてしまった顔でぶすっと、向こうのレイとケイタの様子に見入っているふり。
「だって、お手本のおばさまにレイをまた一歩、近付けてあげたんじゃない。ひょっとしなくても、みんなの前で発表しましょうって言い出すかもね」
 忙しなく手を動かし、習い覚えたテクニックを駆使してやっているつもりでも、ムサシは口を重たくしたままだった。
 仕方が無いかとサービスの大盤振る舞いに出るつもりで、アスカは少年に後ろから抱きついてやった。
 順調に発育しているバストを押し付けて、ぐりぐりと胸の先二つで背中を刺激してやる。
「そうしたら、私も――っていかにも言い出しそうじゃない? あの子」
「…………」
 いつもとは逆の構図だ。
 ムサシがではなく、アスカが背中から少年の首筋に舌を這わせ、耳たぶを唇の間に食んでささやきかける。
 『んっ……』と、尖りきっていた乳首に少年の肩胛骨が心地良いアスカにもまた、それは快感をもたらす行為だった。
 自然、いましがたまで延々と彼女の欲張りな膣穴にご馳走をしてくれていた猛々しさの塊へのサービスには、熱が入る。
「うっ……」
 竿をくるむ手のひらの動きとは独立させて、あてがった親指の腹でエラの張った亀頭の真下にめくれかえっている皮を、くすぐるように。皮を挟んだ迂遠ともいえる刺激でもって、やわやわカリ首を愛撫する。
 アスカの技術が適切であるのは、反り返らせた肉柱がしごかれるたび、ヒクリヒクリと身震いを返してきていることから明らかだった。
 しかしムサシはつれない態度を解こうとせずにいる。
 それを振り向かせるために、体を使って媚びを売っているわけだ。レイのしたことを、信じられないと蔑みさえした自分が。
「ふふ」
 あれとこれと、どちらがマシで、どちらが馬鹿みたいなものか。
 アスカはふと、大胆さで遊んでみたくなった。
「……もし、もしもアタシがレイみたいにあんた達にさせて、誓って、おばさまと同じになったのよって言ったら。……きっとシンジはその録画、すっごく見たがるわよね」
「……えっ、アスカ姉!?」
 なってくれんの!? ムサシもさすがに度肝を抜かれたように食いついてくる。
 仄めかすだけで不機嫌だったことも一瞬で忘れさせてしまうくらいに、刺激的で、インモラルで、魅力的な。そんな、彼らが幾度となく強請ってきてやまない、渇望の「契約」。
 再び少年の耳朶を舐め、鼓膜に通じる入り口に舌先をのばしながら、
「――あなたのベイビー、産んであげる」
 ふうっと息遣い共に吹き込む。
 ぞわわ、と首筋を泡立たせたのがそれだけで分かった。
 言った自分もまた全く同じく、妖しい戦慄が尾てい骨の上からわき上がり、背筋を駆け抜けていったのが分かった。
『誓います。浅利ケイタくんと、ムサシ・リー・ストラスバーグくんの二人の、愛人になることを、わたし……綾波レイは誓います』
 録画の中で唱えていたレイの台詞もまた、脳裏に蘇った。
「……だったかしら? ふふ、うふふふふ……」
 予想以上に、なるほど威力のある言葉だ。
 なるほど、思っていたよりずっと、興奮する“プレイ”なのだろう。
 避妊の停止を約し、彼らの精子での受胎予約を受け入れ、そしていつかはの出産を誓う――愛人契約、妊娠奴隷の宣誓式。
 これを彼女らの師である碇ユイは、ムサシらとは勿論、もっとそれ以上の少年たちとも結んでいると聞く。それも本気で。
「これはちょっと、レイのやつにも聞いてみなくちゃいけなくなったわね。あの子、あんたらの妊娠奴隷になりますってしおらしく誓ってみせてる時、どんな気持ちだったのかしら」
 もしかしたら、それだけで堪らないほどに股を濡らしてしまったのかもしれない。
 あの時のレイは、まるで将来の妊婦姿を暗示するかのように、ブラウスの前ボタンをあえて胸の下からだけ外し、白いすべらかな丸みのお腹を強調した格好になって、跪いていた。
 本気ではない、“ごっこ”なのだと言っていたわりに、手には顔写真の入ったページを開いた生徒手帳―― この時点でもうしゃれになっていない―― を掲げさせられて。
『……第3新東京市立第壱中学校、2−A、綾波レイ』
 生徒手帳に記されている通りの身分、名前をまず名乗らされ。続けて、愛人になりますと、妊娠も出産も誓いますなどととんでもない内容を、怜悧で生真面目そうな顔立ちをしたレイがその顔のまま唱える様。
 そして、少年たちが突き出した勃起ペニスに対するうやうやしい口付けから始まった一連のセックス儀式を終わらせ、最後にカメラに大写しにさせた彼女の下半身のアップ。そこには、悪ふざけじみて黒マジックで書き込まれた二人の『予約済』のサインが下腹の茂みのすぐ上に並んでいて、彼らいわく『最初の種付け』になる膣内射精の名残がこびりつく秘裂のひくつきとで、画面いっぱいになっていた。
 白濁と蜜液とで淫靡に濡れ光る桜色の小陰唇の、レイ自身の指による展翅と、その狭間にはっきり口を開けて危険な精液が注ぎ込まれた様子を見せていた、小さな膣口。全てがしとどに濡れ汚されていた眺め。
 あれも儀式に臨んだレイが乱れに乱れさせられて、二人から交互の射精を浴びて絶頂しただろう証拠ではあったが。今にして思えばだ。どうせならムサシとケイタの手が触れる寸前の、あの物静かな子が色情狂同然の誓いをさせられながら、ひとりでに“どう”なっていたかについても、撮っておいて欲しかったものである。
(あの子も大概、いい根性した変態ちゃんなわけだし……)
 想像しただけで子宮を熱くさせた自分を棚においての思考だった。
 シンジの見せる特殊な性癖は、はたして男の子になら共通したものなのか。それをムサシに、マナを引き合いに出して聞いてみたかったのだが、既に興味は移った。
 どうせそれに、シンジとは違ってまるで面白く無さそうだった態度を確認出来ただけで、答えは充分とも言える。
 やはり、シンジに比べれば彼らは単純だ。シンジほど難儀な、攻略法に悩むような出来をしてはいない。
 たとえばの話だと断って口にした冗談程度の台詞に目を血走らせているムサシをあやしつつ、アスカはそう頷いていたのだった。



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From:【母子相姦】淫乱美母ユイ3【寝取られ風味】