肉体決済 〜レイが全てを売り渡した放課後〜



07.美少女たちが跪く週末、後宮教室

土曜の午後の喧騒が、賑やかに校舎を満たしていた。
週末に繋がる早い時間の放課後をこれから何して過ごそうかと、ある者は友人たちと並んで校門へ、ある者は部活へと向かいながら。
帰宅するまでの制服をまだ着てはいても、終業のベルで開放された彼ら彼女らは、すでに生徒の気分よりまだあどけないその顔立ちに相応しい笑顔でいる。
少女たちが三々五々に集まりだした音楽室にも、無邪気なさざめきは揺れるカーテンの窓際から届いていた。
楽しげな声は音楽室の内も同じだ。

―― それでね? マユミったらもうすっかり慌てちゃって、真っ赤になりながら落とした本をかき集めちゃってるのよ」
「……ふふ、目に浮かぶわね」
「マナさん! どこまでその話をしゃべって回るつもりなんですか! 皆さんもそんなに笑わないで下さい!」

他は図書室くらいにしかないカーペット敷きの一角に中学生らしい可愛い弁当箱を持ち寄ると、少女たちはかしましいランチタイムをはじめていた。
ささいな話題でもいかにも愉快そうに、小鳥のさえずりにも似た弾み声は、その度ごと楽しそうに唱和してクスクスと。
お昼過ぎの柔らかい陽光が差し込み、風がゆるやかにカーテンをなびかせる。

「あら、遅かったんじゃない?」
「ん、今日は教室で食べてきちゃったのよ」

普段の昼休み時間と同じ程度に過ぎた頃になっても、おしゃべりに興じる様子に尽きる気配はない。
一足遅れての少女が、まだ大方が手付かずの昼食の様子に呆れ顔をしてみせる。
その彼女も円座になった中に加われば、少女たちの絶えない屈託の無さはいっそう増しに。
音楽室の壁に仕舞い込まれた楽器達にも劣らず耳好い声が、互いをからかいあい、軽く小突きあい、一時を朗らかに彩っていく。
少女たちの歓談は、最後に姿を現した少年が皮相な声を掛けるまで続いた。

「お集まりみたいじゃん?」

今日は遅刻もいないようで結構だねぇと、ケンスケが面々を見渡す。
歓談のざわめきは潮が引くようにすうっと収まり、整った容姿の持ち主ばかり揃えられたかの彼女たちの間には、落ち着きの悪い沈黙が漂った。
ケンスケはがちゃりと音を立てて入り口のドアに錠を下ろす。
弾かれた動きで一人が立ち上がり、もう反対側のドアにも鍵を掛けた。

「分かってるじゃん」

褒めるような調子が、翻って残りの少女たちに向けられる。
いたたまれなくなった俯きをそのままにや、何かへの諦めを浮かべた彼女らがそれぞれに続くと、心地よい風を招き入れていた窓は締め切られ、引かれたカーテンが部屋を薄暗く閉め切った。
防音材を壁に入れた音楽室は、それでもう、外界の喧騒からは完全に隔離されたのだった。

一旦は散った六人ほどの彼女らは、再び集まって広げ置いていた昼食を片付けると、その彼の前へ静かに一列を作る。
壁をすぐ背に、ケンスケに追い詰められたかにも見える構図。
直立不動とまではいかないまでも、一言も洩らさずに綺麗な整列に足並み揃え、ニヤニヤ、ジロジロと不躾な眼鏡顔が見回す前に、その姿勢を崩しもしない。
盗撮魔よ変質者よと何かと評判の悪い彼に、当たり前のように普段の教室で投げつけられる『こっち見ないでよ』『なんか、目付きがいやらしいのよね』『あっち向け痴漢!』といった態度は、そこに存在しないのである。

唇をきゅんと噛んだ泣き出す寸前になりながらも、ケンスケが鼻息の掛かる距離まで近付いて逃げ出さない下級生らしき少女がいた。
居心地悪そうにどこか引いた立ち方で、やんちゃなクラスメイトを叱咤するいつもからは打って変わって弱々しげな、洞木ヒカリがいた。
強気で勝気、すぐに手が出る足が出る。そんな物騒な美少女だと知れ渡る惣流・アスカ・ラングレーが、自分の前に立ってこれ見よがしに胸の膨らみを眺める不埒者に、一言も上げない我慢を見せていた。
くっとそっぽを向きはしても、今にも触られてしまいそうな乙女の胸を、まるで構わないと差し出しているかの態度。
それは、続いた隣でケンスケにしゃがみ込まれ、膝丈をギリギリまで詰めて晒す生足をためつすがめつ鑑賞されてしまっている山岸マユミも同じ。
耐える声を小さく吐くのみ。
顔背けつつも、おずおずと足元へやってしまった一瞬の涙目を、含み笑いで待ち受けられて真っ赤に逸らす。
次の番を待つ霧島マナは、気の弱い親友が性悪にからかわれているのは承知の上で、しかし何も口は挟まなかった。
急にマユミがらしからぬ大胆なスカートを履いてきていたのに、指摘さえしなかった―― その時と同じ、努めた無関心さでいる。
行儀良く揃えて伸ばした両手が、マユミが居た堪れなく息を詰まらせる度、じりじりとスカート生地を握り締めるのだから、きっと内心まで無関心を貫いているのではないだろうけれども。

「……ふぅん?」

マナの首筋に、襟元からずっと中まで覗けてしまうほど顔を近付けたケンスケが、クンクンと鼻を鳴らした。
前を向いたまま動こうとしないマナにも、それで一向に隣の娘へ移ろうとしない意味が分からない筈が無い。
面白いものを見つけたという薄笑いは、黙ったまま放っておけば、次にはどんな無茶な言いがかりに繋がろうかと思わせるためのサインに等しい。
わなないた唇が、かすれ声を押し出した。

「……シャワーを、浴びてきたの……」
「更衣室で? 霧島のクラスの昼前って、男子も女子も体育だった筈だし、混むよな」
「授業が終わる前に、気分が悪いからって先生に言って……」
「抜け出して? ……ああ、ゆっくり準備しときたかったんだ?」
「…………」

マナは肯定も否定もしない。
良い匂いじゃん、と囁かれた頬には、うっすらと朱が昇っていた。

「くくっ、頭良いのな。―― 委員長もさぁ? 今度から参考にさせて貰えば良いんじゃねぇの?」

肩をヒクリと反応させて、ヒカリが羞恥の動揺を露わにする。
単に友人がそうしていたように肌をピカピカに磨き上げておくだの、念入りのシャンプーまでしておくだのを言っているのではない、意地悪な指摘だ。

「委員長のパンツは派手どころじゃないからなぁ〜」

『大変だろ?』と、空々しく労わる声で、

「エロい下着でもまだマシな内って日もあるし、人前じゃ着替えられないだろ、アレさ? 」
「だって、相田君が……言うから……」
「当たり前だろ。委員長のファッションなら下着からお出かけ、寝巻きまで、一切合財全部、俺のコーディネイトってのが、最初っからの話だぜ?」
「そんな……」
「最近は惣流が上手くどうにかしてくれてるんだから良いじゃん。友達って良いよなぁ」

益々俯いてしまうヒカリを嬲って、他ならぬそれをさせている張本人の少年がゲタゲタと腹を抱えるのだ。

「今日なんて縄だもんな、縄。俺の折角の労作なんだから、崩したり外したりしてないよな、委員長?」
「……朝から、そのままよ……」

消え入りそうな声で答えさせて、また一人で哂う。

「惣流は名前まで聞いたことは無かったろ? な、な? ジャパニーズ・キッコーシバリっての、アメリカでも知ってるやつ結構いるんだぜ?」

『俺みたいに上手くやれるやつなんていないけどな』と続けて、下劣極まりない自慢話を打つ。
年頃の乙女にはただ話題として聞かされるだけでも嫌がらせでしかないのに、この内容と来たら一々当事者として友人や自身の名前を出してくるのである。
誰しもが、ケンスケに与えられてきた恥辱を意識せざるを得ないように。
それでも尚、奇妙な沈黙を保ち続けるアスカやヒカリ、マナ達だが、さすがに耳朶は熱く、どれだけの恥じらいに苛まれているかを隠し通すことは出来ない。
そんな様子を心から楽むケンスケが一頻りぶって『……さてと』と区切るまでに、その場に立ち並ぶ少女たちは残らず熟れた果実さながらになっていた。
首筋どころかブラウスの半袖から伸びる二の腕や太股、全身を真っ赤にさせてしまっていた。

「それじゃ、お集まりのお客様方ぁ? 今日も俺様所有の物件を、具合確認とかさせて貰っちゃいましょうかね」

少女たちを指して言い放った言葉が、この場の力関係を再確認させるもの。
殊更へりくだった物言いをしていても、揃え集めた生贄たちに向かって一歩ずいと近付く夏ズボンの股間に、中学生少年の本性、魂胆といったものが露呈されていた。
黒いズボン生地に猛り勃ったふくらみがいかにも露骨に振り立てられて、いっそ見せ付けるようでさえあって。
マネキンになれとでも自分に命じているかの振る舞いで押し黙る乙女達の間にも、そこに揺らぎの気配が生じる。

「あ……」
「っ、っ……」

生唾を飲んだ気配は一つだけに留まらなかった。
マナの頬の火照る様子はいや増しになって、ちらちらと気にする横目遣いが、ケンスケの股間を追う。
カチャカチャとベルトを緩める音がして、いよいよ気もそぞろにもじもじとし始めた少女たちへは、見透かした嘲笑が投げつけられた。

「なに突っ立ってんですかね? ほら、この教室だってお前らのダベりのために押えてんじゃねぇっての」

『さっさとケツ出せよ』と。
破廉恥極まりない命令、そして惣流アスカなどは柳眉を逆立てて然るべき不遜の極みだったにも関わらず、はじめから異様に従順な態度だった彼女らは、ここでもあまりに殊勝だった。
文句の一言も出はしなかった。
さっと壁に向き直って手を付き、腰を突き出す。
ぎくしゃくと、或いは向き直るに足をもつれさせそうになったりしてはいても、六人の意思の即応それ自体に遅滞は一切見受けられない。
だからと言ってだ。
獣欲をあからさまにした少年にヒップを差し出すのに、余程危機感が欠如していたり羞恥心が狂っていたりということでも無いのだ。

「……ううっ」

嫌だ、今日もいよいよなのねと、皆やはり従いつつも表情は切なく、壁に向かう愁眉の顔はそのまま力なく床へと折れる。
そして苦悩も露わな切ない吐息で、待ちの姿勢を保つのだった。
それでもケンスケの脅迫に手馴れる言葉を余程の鞭に思っているのか―― 或いはの、行き届いた支配と服従を端々に覗かせて、六人の手は各々のスカートをたくし上げる。
並べられたアスカやマナ、ヒカリといった少女たちの下着一枚に包まれた双臀が、結局は従順さそのものの証となって、この場のただ一人の男の興奮に供ぜられる。

「へへ、良い眺めだよな」

答えはそこに、撫ぜ触る手をニタニタと伸ばしたケンスケのなぞり上げた指先にあった。

「シャワーを浴びてきたって言ったっけ、霧島?」
「……あっ、あ、ああっ……!」
「おかしいんじゃないの? いきなりこんなに汗だくにしててさぁ」
「ああう!」

液の滲み出していたスポーツショーツをまさぐられ、マナは喘ぎで仰け反りかえった。クロッチ部分に帯びきっていた熱の正体を、その乱れた息で白状したも同然だ。

「ああ、汗じゃない? 汗はこんなにヌルヌルしてないもんな」
「ああんっ、あっ、相田君ん―― !」

見る間にショーツに領域を拡大していく、マナの恥ずかしい染み。
健康的なしなやかさの下肢をガクガクとよろめかせつつ、健気に掲げ続けるヒップのあられもない振りたくり。
ニッチャ、ニッチャと余程前から滴らせていなければ響かないような汁塗れの音は、同じく下半身丸出しのポーズをとる仲間たちの赤面を加速させる。

「へへ、まずは“利子”を頂かせて貰うぜ」

少女の小尻をつるりと外気に晒した、衣擦れの音もあらばこそ。『あう!』と一際悩ましげに上げられた呻きが、息を飲んで耳澄ます彼女らに、マナを今日の一人目にした挿入を伝えていた。

「あっ、あんっ、あああんっ」
「良いぜ、霧島……たまんねぇ〜」
「入ってるっ、入ってるのッ。相田君の、本物……わたしのに、入って……」

周りも省みない喘ぎ声。
早くも腰砕けになりそうなのを必死に叱咤しつつ、自分からグラインドを繰り出すマナの、淫らな積極性だ。
いかに待ち望んでいたかの飢えっぷりが、そこに露呈してしまっていた。

「ああん、ち、違うの……。おちんちん、おちんちんが……バイブなんかと、ぜんぜん違うのぉ!」
「なんだよ霧島、あれだけとっ変えひっ換えオモチャ買ってったくせにさぁ。俺の用意した商品じゃもう、満足できないって?」
「ち、違うの―― っ!? あふっ、ひゃふっ! そ、そこっ、小突くの―― ぉ、んンンンふぅぅ〜〜っ! ち、違うのぉぉ〜〜!!」

ともすれば悶え泣きさせられるだけになりそうな下から、何とかケンスケの機嫌を損ねたくないという声を募らせる。
お願いだからもう売ってくれないなんてことは言わないでと、懇願する。

「へへっ、ンなこと言ったって、もう霧島に残ってるもんなんて無いくせにさ。今度の支払いは何にするんだ?」
「ああっ、ひぃんンンッ。い、いじわる言わないでよぉ……」

霧島マナは、もう大分前になる転入の時から恋に積極的な女の子ではあった。
アスカなどはその開けっぴろげな態度に幾度も苛立ちを募らされてきたものだ。
だが決して、このケンスケのような卑劣な少年にまで媚びへつらう、見境無しではなかったのに。
それが、鳶色の目をどんよりとセックス狂いに澱ませて、『もっと……もっとわたしのオマ×コ、掻き混ぜて……』とまで口にする。
波乱の中学二年生時代を共にしてきた少女たちには、顔を背けたくなって当然の変貌だった。
そしてそれは人事ばかりではない。

「良い、良いン、良いよぉ……相田くぅん……。これが利子なら、こんな利子ならいくらでも払うんだからっ、もっとぉ〜〜!」
「ま、マナ……」
「ああっ、霧島さん……」

悩乱する友への沈んだ嘆きにさえ、別の感情を仄かに。
この陵辱が待ち受けると承知で幾たびも集い、まさしく座しての態度で少年を待っていたアスカたちにしてみてもだ。
彼女たちももう、尻出しの屈辱スタイルで待つ以上の醜態を、既に晒してしまっているのである。

尻縄だけが股を割る、羞恥責めのヒカリの尻肌に。
AVモデルなどが男の目を喜ばせるためだけに履かせられるようなハイレグを食い込ませた、アスカの美脚の付け根にも。
確かに確認できる、日焼け無縁の白さを一変させた―― 体温上昇の淫らなピンク色。
更に、後ろ向きに突き出された双丘が奥まる翳りからは火照った汁蜜が、中学生少女たちの太腿へと伝い流れている。
どれも意味は明快にして、どう取り繕いようもない。
彼女らの健康な肉体が示した、ねえと焦れったく誘うサインなのだった。

―― 惣流、委員長もさ」

ケンスケが愉悦に歪んだ目つきで見やる。
快活なショートカットを今は相手の男を喜ばせる後背位運動で振り乱しているマナの、踊りくねる尻肉へと腰を打ちつけながら、

「いっつもボケっと涎垂らして待ってるくらいなら、ほんと霧島の真似でもしたら? いつまでも経ってもバカの一つ覚えみたいなだけのつまんない物件だったらさ、俺もずっと持ってたってしょうがないんだし」

『そこんとこ、分かってる?』と。

「質流れ」という言葉がある。
打たれたかの勢いで反応を示す彼女達には、それだけでぞっと、意味が通じてしまう。
彼女たちには、まさしく質入も同然に譲り渡してしまった諸々の大切なものがあった。
それがどれだけ高価、貴重であろうと、ただの物品で済んでいればまだしもである。
物品扱いされて取り上げられているのは、「手」を奪われた綾波レイと同様、アスカやマナ、ヒカリという美少女たちの体の部分部分であったり、様々な権利、自由であったりしたのだ。
言葉の裏を読めば、ただ愁眉の曇りを濃くするのみ。
怯えながら一層従順になるより他は無い。

「ああっ、いやぁっ」

マナの秘壷を貫く一方でケンスケの伸ばした手が、マユミが履く純白の清楚なショーツを引き剥がす。
淫猥な空気の中、平静を保てるはずも無い尻出しポーズで待ち構えさせられていたマユミの秘部は、たわいもなくぬぷりと指突き立てられて、その挿入感に快美を叫びたてた。
引っ込み思案な唇も、あえなく甘い悲鳴を迸らせる。

「いやぁ、じゃねぇだろ、山岸ぃ。お前の“これ”も、俺のもんなんだぜ」
「あふ……ああふ……っ、うっ」
「たっぷりとチューニングしてやっただけあって、相変わらず感じ易いにもほどがあるよな、もう洪水かよ」

友人の淫液を掻き混ぜた指に、触り易く突き出されていた敏感スリットが直接奥を暴かれると、もう堪らない。
黙り込むことでずっとマユミが耐えようとしていた気持ちが膨れ上がって、男への嫌悪を圧倒してしまう。
ぐにぐにと割り開かれる肉の閉じ合わせからは、堰を切った勢いでおびただしい愛液が漏れ出すのだ。

「感謝しろよ。使い勝手だけ調整しても可愛そうだからって、元の持ち主にもハイリョしてこんなに気持ち良くなれるようにしてやったんだからさ」

『実際、悪くないだろ?』と。

「だっ、だめです……っァ、あーっ、あっ、ああぁ――

既に馴染みの官能快楽への欲求が、あれほどの内気で恥ずかしがり屋だった彼女に叫ばせる。ケンスケの指を進んでそこにヒクヒクと締め付けさせる、淫乱ぶりを演じさせまでする。

「聞くまでも無いって感じ? すげぇよな、へへへ」

せせら笑いで褒められ、酷い、恥ずかしいと身悶えしても、しっかりと食み付く蜜壷は、ケンスケを放そうという素振りも見せない。
マユミのすぐ隣で、おざなりなピストンにさえ『ああっ、ああっ、相田くぅん……』と、勝手に高まって行くマナを正視出来ないと思う―― 思うのと同じだけ、彼女自身も浅ましく求めてしまっているのだ。

「イキ、そっ……。わたし、イッちゃいそうだよ……」
「あっ、あ、ああ……マナさん……」

ケンスケの器用すぎる指は、狭く熱い肉の狭間でそこかしこを刺激して穿り返す。
そのぬちと弄る刺激の都度、マユミは切なく息を途切らせた。
傍らのマナは『はひ、ひぃ』と、一目散に駆け上がるクライマックスの呼吸。
それさえ興奮の材料にしてしまっている浅ましさの自覚に、

(こんな私なんて、もう……)

と悲しみはしても、こうなると自分にさえ『嘘よ』の否定は吐かない―― 吐けないマユミなのだった。
事実、感じてしまっているし、興奮してしまっている。浅ましく欲情は募るばかりだ。
左右から肌に感じる固唾を飲んでの気配は、“仲間たち”が皆そうであることを伝えていた。

「あっ……」

そんな自分たちがやりきれないと顔背ければ、そこには惣流アスカが咄嗟に逸らす、欲情に濡れたサファイア・アイが。
もじもじと擦り合わせていた様子の内股に目をやってしまえば、気まずさは、漏らし様を見られた方も見てしまった方も同じだ。
甘ったるく立ち昇る少女の体臭が発情の域にまで達してしまっているのは、皆とっくに承知だったのだから。
やがて、『あぁん! ああ、アアアァ〜〜ンンンンンン!』と、今日の一人目に選ばれていた友の可愛い悲鳴が絶頂を報せたのに重ね、ゴクと、知らず喉を鳴らす自分たち。
そして、吐き出される度に耳元に聞かされた、ケンスケのあのいかにも気持ち良さそうな呻きが、今のには無かったと気が付けば、

「あっ、ああふ……うんン……」

貫かれ放題だった名残をぽっかりと口を開けた幼裂にそのまま、うっとり崩れ落ちたマナからの抜去を、ちらちらと横目に確認してしまう。

「あっ……」
「へへへ……」

誇らしげに腰を誇示する股間には、未だ萎えない屹立がマユミやアスカを向いていた。

「今日は朝の内に綾波にシゴかせてやってさ、一発抜いてるんだよな」
―― っ、綾波さんに……まさか、あの後で!?」

慣れなさがまだ皆から比較すれば残る真っ赤な顔で、恥ずかしく縄の感触に耐えていたヒカリが、驚きの声を上げる。
彼女は早朝の登校を命じられ、ケンスケの写真部室で一旦全裸に脱がされた後、取り上げられた下着の代わりに、SM写真を参考にしたという縄を巻かれてしまっていた。
そこまでは知らされていない事だが、惣流アスカという美貌の専属モデルを使って存分に練習を重ねた縛り付けは絶妙で、今日一日、膨らみ出した乳房や下腹部の膨らみを縛り絞る縄の刺激に苛まれ続けて過ごしたのだ。
裸にしておきながらもそれでペニスを突きつけてこようとはしなかった今朝を、女にされたばかりでもケンスケの性欲の深さをとことんに学習させられていたヒカリは、訝しく思っていたのだが……。

「後っつーかさ、ぶっちゃけ実は綾波も居たんだよね。あの時」
「なっ、う、嘘……!? そんな、嘘でしょ。相田くん……」
「ほんとだって。暗室の方でさ、ずっと委員長の緊縛シーンを見ててもらったんだよ。で、その後、委員長のエロ縛りでいきり勃っちゃったコレを、処理してもらったってわけ」
「綾波さんに……そんなこと……」
「しょうがないじゃん。綾波も委員長たちと同じさ。だいいち、俺の商売の方、綾波に教えたの委員長だろ?」

ああとヒカリは萎れて、落とした肩にありありと後悔を浮かべるのだった。
それをケンスケは、『ケツ、下げてんなって』と無慈悲、無造作に、ぴしゃり平手打つ。

「イッ……!?」
「今日は新記録に挑戦だぜ。絶対委員長まで順番回してやっから、ちゃんとこのケツ開いて待ってなよ」

まだまだ子供時代の生硬さが抜けない尻朶に、赤く手形を付けられてしまって。
しかも、あわいの谷間に縄食い込ませ、見るも悲惨な姿で下半身を掲げ直す友に、境遇を同じくする美少女たちは掛ける言葉も持たない。

「くうっ、っうううっ」

次にその背に覆い被さられたのはアスカだった。
ブラウスを豊かに突き上げるバストを揉まれつつ犯しだされ、『あうっ、くんっ、くぅぅ……ン、ンッ、ンッ、ンンッ』と。
食いしばった隙間からの漏れ声には嬉色が濃い。
アスカ自身が認めようと認めまいと、それは焦らされ続けた末、やっとの結合だった。
赤裸々な嬌声を上げてしまいそうになるのを殺すのが精一杯。
口元を抑えるのに両手を使ってしまってからは、美しい横顔とハニーブロンドを音楽室の壁に擦り付けるようにして、ひたすら身悶えている。
彼女らしい意地っぱりも、すっかり牡が挿す腰使いに慣れさせられている惨状ではかえって無様。ケンスケの施した開発へのアスカの敗北を浮き彫りにするだけだ。
が、それをあげつらう者はいなかった。
しどけなくうつ伏せるマナが、べったり濡れた恥毛を捲くれ返ったスカートに隠せもせぬ夢見心地にいる他は皆、言えば直ちに我が身に返る欲情と、そして互いに裏切りあった後ろめたさの狭間に居たのだから。

「あの綾波もさ、もうすっかり淫乱なわけよ。なぁ、みんな?」
「嘘っ!?」
「嘘なもんかよ。その内委員長にも頼もうって思ってたんだけど……ま、それはまたの機会として、ここの皆は全員綾波のエロっぷりを目撃しちゃってんのよ。な?」
「…………」
「なって聞いてるじゃん、山岸」
「はぅぅ……っ、え、ええ……。ええっ、み、見たわ……」

弄り回されたまま、女の子の花びらを淫らにヒクヒクと綻ばせてしまっていたマユミが、再び今度はアスカを啼かせているついでの悪戯で、背筋をゾクゾクと戦慄かせはじめる。

「綾波の隠されたセーヘキっての? くくく、あんな冷血で、放課後の趣味が痴漢電車通いだったりするってんだから、お驚きのスクープだぜ? なぁ?」
「ええ、ええ……! あっ、ああーっ、ダメですっ、そこは……ぁ、気持ち良過ぎるから、ダメ……ぇ……」

淫らな感情をさんざんに煽られて膨らみきったクリトリスを摘む、容赦の無い愛撫。
たちまち息も絶え絶えになるマユミが、“目撃”させられた綾波レイの痴漢遍歴を、まるで楽しむように毎日毎日満員電車に通っていたのだと証言させられるのだった。
時に自分が襲う側となって同性の少女を泣かせもしていた、近付いてくる男が居ない時は、いかにも物欲しそうな顔で擦り寄って自分から誘っていたのだと。
勿論、それがケンスケの演出であったことまでは口には出来ない。 更には、事態が進行してからは自分たちが防壁となって、“契約”に焦るレイから痴漢の目を遠ざけていたのだと―― 代わりに自分たちの躯を痴漢に差し出していたのだとは、今は語らずとも済むことにほっとしさえして。

―― 委員長のクラスだけでも綾波相手に玉砕してるヤツ、何人いるか知ってる? 可愛さ余って憎さ百倍って言うかさ、すっげ冷たい顔して振るだろ、あいつって」

その冷血無慈悲の美少女が、自分でボタンを外した胸元をちらつかせたりスカートを短くヒラヒラとさせながら、痴漢してくれる相手を探して途方に暮れる、そんな姿。
さぞぞかしショックが広まることだろうなと、ケンスケは嗤ってみせる。
学内の綾波レイの評判は一変するだろう。
中にはきっと、拒絶された思慕を攻撃的な欲望に転化させて―― その上で改めて声を掛ける者たちが出てくるのだ。

「連中にも見せてやりたいよな」

綾波レイ出演の、秘蔵の痴漢ビデオをと。
ケンスケは罪悪感に顔強張らせるヒカリを他所に、楽しそうにピストン運動の汗を流す。

「まさか、相田君……」
「流しゃしないよ。あいつらは普通のパンチラや、綾波のそっけないお着替えヌードくらいで大喜びしてるんだからさ。そんな坊や達に突然X指定ぶっちぎりのあへあへ顔なんか売ったりしたら、ヌルい写真が売れなくなっちゃうじゃない」

委員長や山岸や、みんなの写真も同じ勢いで過激化させなきゃならなくなるしと。

「んうっ、んんっ! んっ! んっ! んっ! んんンッ!」

そのケンスケに、息の切らしをシンクロさせられているアスカ。
後ろから突き込まれれば合わせて『あう』と美声を漏らす口元では、宛がわれた手も、頬に張り付いたほつれ毛も、何もかも涎まみれで汗まみれ。
顔押し付けた壁にただ鼻息を荒くさせていても、一心に耐え瞑る目は、己の尻肉が憎い男の腰に打ち鳴らされるパンパンと小気味いい交媾音韻を、まだ否定できると思っているかのよう。

―― これは悪い夢よ、心を石のようにして、何も感じないようにさっさと済ませてしまうの。
アタシは何も変えられてない。おかしくなってなんかいない、ならない。
使徒相手にとっくに汚されてしまっていた躯だもの、今更なにも変わりやしないんだから……。

そう、いつしか言い聞かせるようになっていた呪文にでも縋って、ともすれば素直な快楽を歌い始めそうな自分と戦っているつもりなのか。
いやいやと豪奢なブロンドを宙に散らして、身悶えている。

「ふぅっ、ふっ、ふーっ。っううぅぅううう、うううーっ!」
「まぁ、専属モデルさんを使った、俺の最高傑作アルバム集なんてのは……また別のワケで流さないんだけどな」
「くっ、うっ、あ、アンタ……」

ブラジャーのラインも蒸れて浮かび上がるブラウスの背に『なぁ』と馴れ馴れしく置かれる手。肩越しに振り返ったアスカの美貌は、苦悩も露わだった。
小柄なケンスケと腰高のスタイルで位置を揃えて強いられる交媾の負担は大きい。
それでも堪えて逆Vの字開脚を維持し続けるハーフ美少女は、逃避も許されぬ現実を持ち出されれば、そちらにこそ余程、胸張り裂けそうになるのだ。

「……っあっ、はぁっ―― !」
「今日も勿論、撮らせてもらうから、よろしく」

トロトロに掻き混ぜたマユミの性器を一旦放し、またアスカの背中にぴったりと被さってケンスケが囁きかける。
ねちねちと伸ばした舌で、アスカの嫌がる耳たぶを舐めながら。

「ひぅっ、はっ、やあっ、あっ」
「本日の趣向はそう難しくなく、さ。惣流は突っ立ってるだけで良いよ。特別に許可してあげるから、気持ち良くなっても好きなだけ意地張って我慢しててもいいぜ」

ブラウスのボタンをぽつぽつと外した手が、ブラのカップをずらし上げてアスカの生の膨らみを取り出す。
すべすべに磨かれたミルク色で輝く美乳を好きにいじり、ピンクの先端を小さめの乳暈ごとまとめて指に挟んでクリクリと。

「ハゥッ、ク……ゥゥ!」

そして、獣じみたバックスタイルに屈辱を与えられつつ、しかし一方どれほどの官能をこの強気の持ち主が味わっていたかと物語る、ツンと淫らに尖り勃った乳頭が―― 痛みと引き換えの更なる被虐快楽を叫び散らしだすのである。

「ツッ、っくぅぅンン! んゥゥウーッ!!」

陥落癖のついた乙女の恥裂に、紅茶色のヘアと男の黒い陰毛がグッチャ、グッチャと掻き混ざる。
猛烈に愛し合う恋人同士のように深々と結合して、股間から刺さり入ったケンスケの肉槍に子宮近くまで深く、深く、深く――

(ファック、されちゃってる……!)

という、甘い悲鳴。
そこに乳首という鋭敏な性感地帯への責め重が合わさって、屈服した声だけはあからさまにしまいと尚眉間に皺寄せ続けるアスカが、更に『ひぃ』と苦しみだすことになる。

「とにかく、俺のチ×ポを突っ込まれちゃってれば良いだけさ。声の演技も顔のアピールもね、へへへ、今回はアスカ様に無理にリクエストしたりはしませんから」
「いうっ、あっ、ああう……!」

自分では噛み殺しきっているつもりかもしれない喘ぎは、よりエロティックに音楽室に響いて、共に可憐な尻たぶを捧げ待つ乙女達の喉をカラカラにさせていた。

「そ、いつも頑張ってるみたいに、綾波ばりの無表情を目指しちゃっててよ」

出来ればだけどさぁと、いやらしく笑うケンスケがまた深くペニスを送り込む。
アスカが複雑な感情を抱くライバルの名。そうやって抵抗を当てこすられたのに『ギリッ』と歯軋り苛立ったらしいのも、『でも、反抗的な目をしてくれんのはダメな』と、許さず摘んだ指先でぎゅうと仕置きもしてやって、

「クッ、う、ううう……! っぅうウーッ、アタシのチクビっ、」
「ああっ、や、やめてあげて……。お願いよ相田君、そんなにきつくしたら……」

ハニーブロンドを振りたくる叫びを心配して、ボウッと夢見心地で友人の狂態に見入っていたヒカリも慌てだす。

「大丈夫だって、惣流の乳首は委員長の倍はエロいんだからさぁ。その縄下着だって、前もって“先輩”に試して貰ってるって言っただろ? 委員長の“下着”にも今度追加してあげるけど、洗濯バサミってのも慣れると良いらしいぜ?」
「せんたく、ばさみ……って、まさか!?」
「くくっ、親友やっててもこんな目にでも遭わなきゃ知る機会ないよな。マゾって言うんだよ、惣流みたいな苛められて悦ぶ淫乱はさ」
「ちっ、違う! アタシは、あたしは―― !!」
「良いって、今更じゃん。お互い色々さらけ出して“知ってる”仲だろ?」

ここまでの傲慢な要求にも黙って従い続けていたアスカだが、よほどの事か、親友の前でそれ以上はと血相変えて声を上げる。
ちらちらと、卑猥な縄を下半身に巻きつけながら、そして陵辱されて悦がる女の不覚を晒させられながら、後ろめたく交わした視線に友人同士が悟ったのは、

(アスカ……いったいどんな……)
(ああっ……! ヒカリも、ヒカリも、なのよね……)

舞台を同じくして汚辱の底に堕ちた姿を競演しつつも、それでもまだ知られたくないと願う秘密を二人共に作らされているのねという、確信だった。

(わたしも……されちゃうんだ。アスカみたいに、乳首を……おかしいくらい感じ易くなった乳首を、洗濯ばさみなんか付けられちゃって……)

この場で言えば、もっとも新参の―― つまりは今からがおぞましい憂き目の本番となるのだろうヒカリは、ぶるっと震えずにはいられない。
怖い。あのアスカが、相田君なんかにあんなに弱々しく言い負かされてしまって――
そして奴隷のようにされてしまってるなんて、と目の当たりにすれば。
同じく反抗など思いもつかぬ縁へ追い詰められたヒカリは、泣く泣く処女を差し出した以上の地獄があるのかと竦む思い。

けれども、アスカが咽ぶ悦がり声は、初心な少女にもあまりに扇情的に過ぎて。
独りでにきゅんとブラジャーの下が疼く。尖っていっている。
清純な白だった筈のショーツの底は、食い込む縄ごとにじっとりシミを広げてしまっているのだった。

―― 今日はさ、委員長に痴漢好きの綾波がどれくらいドスケベだったかってのを教えてやりたいんだよ」
「きゃっ、あっ、……何を……!」
「真似してレズって見せろよ、綾波みたいに。あいつは痴漢されるのも、痴漢するのも好きだったって。女の子のくせにさ」

そらっと、隣で苛烈な指責めに遭わされた息をようよう整えようとしていたマユミを捕まえて言うケンスケが、

「今日の惣流の撮影に付き合ってやれよ。その分、山岸に今日“検品”してやる分は勘弁してやるし、頑張って良いビデオにしてくれれば買戻しの足しにもなるぜ?」

と、抗えぬ餌をちらつかせれば、悲しく黒髪の少女が頷き、動く。
動くしかない。

「ま、マユミ……!? んんっ、ンムッ、待っ、待ちなさ……っっ!?」
「ごめんなさい、惣流さん……んっ、ちゅっ……」

背中から突き上げながら、アスカの欧風の美貌を髪掴んで同性の級友に押し付け、キスをしろと無理強いして、

「安心して良いぜ。山岸にはモザイク入れてやるから。顔出すのは、モデルさんの仕事だもんな、惣流ぅ?」
「ンンッ、ンンゥーッ、うんんン……、んあっ、ああっ、マユミ……、アンタなんでそんなにキスが……ンンーッ!!」

それでもやはり、奪われた自由をいつかは取り戻したい願う少女たちには他に選べる道も無い。
予想外のキスに絡め取られ、少女同士の唾液を飲まされるキス・テクニックに動揺するアスカにも、顔を引き剥がす自由は無かった。
抵抗感の拭えないレズ行為。それでもままよと涙目を瞑って応じ、舌を絡め、やがて蕩かされる。
唇から密着し合うマユミの香りは不快な男子のそれとは違ったし、送り込まれてきた舌は優しかった。
飲まされた唾も甘かった。

「はっ、しおらしいと思ったら! 惣流もレズっ気満々なんじゃねぇの? 声が違うじゃねーかよ、アアンって甘えちゃってさぁ!」

ヒップに被さる貫きの振り幅が、ここぞとアスカの隙をこじ開けるように倍加する。
たやすくハーフ美少女のサファイア・アイから景色を消失させていく。

「だ、ダメッ、もうっ、だめぇぇー!!」

振りほどいた唇から艶っぽく涎を一筋流し、戦慄いたアスカは、早漏気味ですらあるケンスケにさえ先にイカされたも同然。
そんなあっけなさの最中にケンスケの低い呻きが重なって、どくどくと開始されたおぞましい膣内射精がアスカを襲う。
熱い飛沫が膣底にしぶく奔流を、発育抜群であってもその実まだ中学も出ない幼腰の一番の奥で、子宮口で受け止めさせられたのだった。

「あ、ああ……ぁ……。出てる、中に、出てる……」
「うはっ……ははっ、やっぱ惣流に膣出しってのがサイコーだよな。この外人マ×コから流れてきてんのが俺のだって思うと、出したばっかでもビンビンくるぜ」

恐るべきは、射精した直後であっても一向に収まる気配の無い、14の盛りの性欲だろう。
一切の遠慮無し。まだ穢れなくあるべき中学生の子宮を汚汁の吐き捨て場所に使われてしまったアスカが、胎に抱え込んだ熱のおぞましさに目を赤く、涙を零してしまっている姿。
かくもの無残ささえも、肥大化したリビドーにくべる燃料に過ぎないのだ。

「次、委員長いくぜ?」
「……あ、ああ……待って……、相田君……」

アスカの中から抜いたばかりで振り立てる肉棒を、邪魔なズボンを脱いで本腰を見せた股間でしごき、にじり寄る。
ヒカリの上擦った声に本気の抗いはあったつもりなのか。
怯えながらも蜜を垂らす股間―― 巻き付いた尻縄が割ったそこを閉じようとせずに、突き出して待つその格好。
ピトとあてがわれた亀頭へ自分で腰の位置を合わせて見せさえしたほどに、言葉とは裏腹で、

「待って、その……せめて、せめてゴムを付けて! お願い、お願いよ相田く―― ああーっっ!!」
「だって、生出しOKだろ? オールヌード登校だけは許してくれって、代わりにゴム無しで入れさせてくれるって取り引き、したもんな?」
「でもっ、ああっ、でも赤ちゃんが出来ちゃう。そのまま中で出すなんて言ってなっ、きゃうっ! あっ、ああっ、入っちゃっう……ぁ、ああっ!」

一人前のオンナのと呼ぶには早過ぎる、未発達の恥丘。下着はなく、かろうじて縦に隠す一本の縄がひょいと除けられれば、後はただ無防備。
覆い隠し切れないまばらな中学生ヘアが濡れそぼつ中に、沈み侵すペニスをぱっくり開いて食もうとする、ヒカリの淫らな割れ目があった。
経験の少ない綺麗なピンク色をした花園粘膜が、黒ずんだ槍頭の押し通ろうとする脇でヒクリヒクリとひくつく。
今のこの事実が目を背けたいものであっても、意識はそうもいかず侵されつつある股間に注いでいってしまう強ばり、力み。
潤沢に滲み出す潤滑油が効いているものだから、カリ首を飲み込みだせば後はすんなり根元まで。
確実に自分の秘肉が割られいく実感に『ああ……』と息は詰まって、

「ン、ンゥッ!」

ぬとと、お腹の中から届ききった音が聞こえてきたかの気がした時には、もう手遅れ。
目元にポゥと桜色を乗せるクラス委員長の少女は、日に日に女らしさを開花させていく可憐な貌を、恍惚とした譫言でいっぱいにさせてしまっていた。

「あっ、ああン、ン……わたし、また相田君に……ぃ」

せっくす、させられちゃってる。しんじられない、と。
熱っぽい呼吸を、ただただ繰り返す。

「いくぜ? 委員長の腹ン中パンパンに膨らむくらい注ぎ切ってやるまで、ノンストップで一直線だからな」
「や、やだぁ……、またたぷたぷってするの、いやなの……いやなのよぉ……ぉ、おうっ、うぅふ……!!」

グン、と。繋がりきったところで―― 更に腰を巻く縄を引かれて。ブラウスの下にも亀甲縛りで繋がった先が、乳房や他にも、全身に食い込む緊縛感を一気増しに。
下着代わりに一日ヒカリの秘裂を苛んでいた股縄もまた、挿入に先んじて除けられてはいても未だ、役を終えたわけではない。
処女の初々しさを残すラヴィアが剛直に捲りほじくられる、そのすぐ横だから、サイドから敏感すぎる粘膜に強烈な擦過を加えもする。

「あっ、ああっ」

いつの間にかにくねりだしていた腰が悲鳴に似てのたうった。
のたうった動きがまた、更なる刺激を呼んだ。

「はぁおっ。あう、ぁぉ……おうっ、ッぅフッ。ふぅぅぅ〜っッ」
「おう、だってよ。委員長がさ、すげー声」

あえなく耐え忍べず、呻きを大きく上げてしまう。
可憐な年頃の少女とも思えぬ、切羽詰まった悲鳴を、くくっと笑われてしまう。

「かっわいーの」
「ああっ、あおっ、ひっ、ひあっ、うっふ……ッ。だめ、しないで……深く、しないでぇ……。わたしまだ、そんなの無理、むりだから……」

縄にあたかも四方から一斉に押えられて、胸を腰を揉みくちゃにされているかのよう。
処女で無くさせられてしまった股にずっぷずっぷと挿さるいやらしい「男の子の」で、(出たり入ったり、出たり入ったり、わたしの中、お腹の中で……!)と、手酷く穢されるとも、見知らぬ自分に塗り変えられるとも付かぬ、ただ圧倒的な感覚があった。
声も、自分でドキッと焦るほどに野太く浅ましく、流れ出す。
嘔吐するのにも似た喉からの込み上げは、堪らなく気持ち悪くありつつも何故か『ああっ、ひぃイイっ』と、快感にしか表現できない。

「あうン、うん、はぁぉぉ……! っや、やぁぁ……!!」

そうも切迫した息遣いで悶え喘ぐしかないのを、ケンスケが、うひひと余裕で楽しむのである。
生真面目さを辱められきった同級生の粘膜と愛蜜の洪水で、その親友との性交痕を擦り洗うかの如くに抜き差しまくる。
抜き差しまくって啼かせ、泣く頬に生臭い涎をれろと塗り付け、垂れた唾が汚すブラウスの胸元に無理矢理窮屈に手を突っ込んで、バストをも狙う。
かと思えば、やはり窮屈だからと手を抜き直し、改めて裾から潜らせ、ブラウス下のブラを付けない膨らみを縄ごと握り揉む。

「委員長のキツキツマ×コ、すっげ気持ち良ーぜ?」
「お願い、おねがいよぉ……」
「だからさ、ゴム無しにしたからって、今度は良ぃ〜い気分になったところでわざわざ抜いて、外で出せなんて話は、聞いてないんだって。また今度……別の取り引きでってことでさぁ」
「ひっ、ひぁっ、出されちゃうのは……ああ、アスカみたいに……あんなに出されちゃうのは……いや、いやぁ、いやよぅ……」

つい今しがたの、制服のままのバックスタイルで穢された親友の様相。
初々しいピンク色の花弁からだらだらと流れ出す、膣内出しの跡も生々しい友の下半身から、目が離せなかった。
震えながら―― 目を離せなかったヒカリも、今。2度目で射精までが伸びたねちっこいセックスにさんざん喘がされる自分の番に、ただおかしくなっていくばかり。

「へへへ。……まぁ、それが出来るような取引材料を残してれば、そもそもって話なんだけどね、っと」

れろっ―― と、荒い呼吸同士が混じりそうな距離に寄せられた口元から、ぬめった舌を耳朶に送り込まれたついで、『行くぜ?』と。
息を飲む宣告が、ヒカリを竦ませた。

「ひあっ、あっ、ええっ!? 待って。だめよ、そんな……ぁ、ああーっ!!」

そして、縄で淫猥に絞られる様をくっきりブラウスに浮かばせた乳房をぶるぶると、量感も将来有望に振り弾ませると、ヒカリもまた膣内に、生で、たっぷり注ぎ込まれてしまったのだった。



◆ ◆ ◆



二人目の少女に精を放っても、ケンスケの性欲に収まりは見られなかった。
三連続目に備え命令した一列オナニーショウに、残る下級生の少女たちやマユミ、目を醒ましたアスカ、マナの五人が、壁から向ける桃白のヒップを打ち揺する。
悩ましく吐息を漏らしクチクチとくじる指の間から、愛液の雫や射精後の濁りを垂れ落とすのを鑑賞しつつ、ケンスケはヒカリに後始末だとフェラチオを要求。
どんよりと澱んだ光が瞳を占めてしまったヒカリは、嫌がるそぶりもせずに嫌悪した少年の股間に顔を埋めていって、

「しっかり磨き上げてくれよ、委員長」

猫がミルクを飲むのにも似たぴちゅぴちゃという舌音が、代わりの素直な返事。

「次は山岸で……、そうやってお前らと鍛えて、三発や四発程度じゃビクともしないチ×ポにしてやるんだから。手入れもしっかりしておかなきゃ」

そしたら―― と、脂汚れの浮いたレンズの底で目の前の饗宴よりも遠くを見やる眼差しは、裡に鬱々と篭るものの存在を垣間見せていた。
半ば怒りのマグマが滾るのにも似た、黒々と噴出する激しい情念だ。
これほどの快楽を手に、学園でも指折りの美少女たちを欲しいままにして尚満たされない矮躯から噴き出そうという、圧力だろうか。
それが疲れも感じさせず、屹立を蘇らせる。
収まらぬいきり立ちに突き動かされるように、淑やかな黒髪を背に這わすマユミを裸に剥いて覆い被さり、突き入れた腰をがむしゃら振りたてる。
勢い良く放つまでそれを繰り返すと、また少女たちに唇の奉仕での回復を命じ、次の獲物に挑みかかり。
この土曜の放課後を結局、ケンスケは、どんなに帰りの遅い体育系部活よりも長く粘って、そうしてやっと少女たちを開放したのだった。




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Original text:引き気味
From:エロ文投下用、思いつきネタスレ(5)