北陸新幹線と並行在来線

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 昨年も北陸新幹線について記したが、今年は富山方面を含めて全体的な意見を記す。
 まず先日、北陸新幹線の富山−上越間のフル規格化が決まった。一方、金沢−石動間はスーパー特急のままである。この決定を見た時、最初は「中途半端だな」という印象を受けた。富山まで伸ばすのなら残る富山−石動間のフル規格での着工と、石動−金沢間のフル規格化への変更をしてほしい、金沢住んでいる人なら誰もがこう思うであろう。
 特に石川県には、有力な政治家は一人しかいないため、今のうちに金沢までフル規格化を実現して欲しいと願っている感じである。
 しかし富山から見ると、もし金沢まで新幹線が延伸されたら、「サンダーバード」で大阪方面へ行くのに金沢で乗りかえる必要が生じるのと、石動や高岡に駅ができることから富山−金沢間の新幹線料金が高くなることが想定され、所要時間はそれほど短縮されないのに手間と金ばかりかかる、という結果になってしまうのである。
 確かに金沢までフル規格になれば、金沢−東京方面への乗り換えはなくなるし相当早くなるであろう。しかし富山どまりになったところで、富山−金沢間を「サンダーバード」としても料金的にはさほど高騰しないことが予想されることから、富山の人間にとってのマイナス面のほうが上回る可能性もあるのである。新聞紙上に「金沢まで開業したほうが経済効果が高い」というコメントが出ていたが、既存の在来線とトータルした経済効果で見ると、一概にそのとおりとは言えないのではないか。
 一方、並行在来線の動きも注目したい。新聞で「北陸各県で試算したところ、南越開業時に並行在来線が第3セクターとなった場合に、その第3セクターから出る赤字額が年間33億円になる」という予測が紹介されていた(同様の試算はJRでも行われており、こちらは260億円という予測であった)。ただ新聞によるとこの額には貨物列車の線路使用料が含まれていないため、赤字額はもっと少ないとも紹介されていた。新聞には記載されていなかったが、現実にはさらに夜行列車(「トワイライトエクスプレス」「日本海」「きたぐに」)の線路使用料も含まれることから、赤字額は相当少なくなるものと思う。
 南越はまだ先になりそうなことから、とりあえずは今回フル規格化が決まった富山以東の在来線の動きに注目したい。富山開業時にはおそらく富山(あるいは魚津)−直江津間の第3セクター化が予想される。夜行列車や貨物列車が直通運転することは間違えなく、その線路使用料が入るであろう。また「北越」は2001年春の改正で5往復になるが、こちらは高田(上越)発着の「みのり」に置き換わるのではないかと思う。金沢から新潟に行くのがものすごく不便になりそうで怖いところである。
 夜行列車では「能登」が廃止になる可能性は捨て切れないが、東京に行くなら「ムーンライトながら」「ムーンライトえちご」があればこと足りるが、金沢発時刻が繰り上がるのが心配。自分が愛好している急行「きたぐに」には影響はおそらくないと思うが、廃止になるようなことだけは避けて欲しいところである。
(2000年12月24日)

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