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一方、JR線乗り入れが少ないのは問題と思う。特に福山への直通が少ないのは問題である。現在のダイヤでは神辺での接続を重視しているため、接続のない時間の列車のみを福山に伸ばしているという感じである。しかしこれだと井原から福山へ向かう場合は神辺から座れない可能性が高い。これなら井原から笠岡までバスで出て、サンライナーに乗り換えて福山に向かうのと差は少ないのではないか。
直通列車を増やすことを考えると、やはり福塩線とダイヤを調和させることが肝心である。福塩線自体がパターンダイヤ化されていないのは問題であるが、この機会に福塩線、井原鉄道とも40分間隔にし、福山−神辺間で完全20分ヘッドにすれば少なくともこの区間では便利になるであろう。それ以上ダイヤを詰めたいところであるが、福塩線が全線単線であり、神辺以南の線路容量が心配である。
他に気になるのは東側で岡山方面への直通がないことである。矢掛あたりから岡山に行くのに総社で乗り換えることになるが、こちらは伯備線経由だと列車本数もある程度あり、編成両数からも着席に関する心配は少なそうである。とはいえ乗り換えには乗降や乗り間違えなどが伴い、一旦車外へ出るため、車内で寝たまま岡山へ行く、といったことが出来ないのは不便である。
総社から岡山へは倉敷経由と吉備線経由が考えられる。倉敷経由の場合は、伯備線で「やくも」の足を乱す恐れがあるのと、線路容量に不安がある。また岡山−総社間で単行運転となると輸送力にも心配が残る。吉備線経由だと線内列車を井原鉄道直通列車に置き換えれば、輸送力、線路容量などの問題はすべてクリアでき、吉備線自体もキハ120に統一すれば近代化も合わせて行える。問題は井原・矢掛方面から倉敷へ行くのに乗り換えが生じる点くらいである。
私が思うには、福山への直通と福塩線のパターンダイヤ化は早急の課題として行って欲しい。新幹線が1時間ヘッド、山陽本線が30分ヘッドであることを考えると、この40分ヘッドだと府中方面、井原方面とも2時間に1本は便利な接続になる。
岡山方面へは、井原鉄道が吉備線の延長線として建設された経緯からも含め、やはり吉備線に乗り入れるべきである。そして吉備線もパターンダイヤにして欲しいところであるが、現況が福塩線よりも若干本数が多いことから40分ヘッドにするとかえって不便になるかもしれない。よって2時間に3本乗り入れる他に線内列車を1本運転すればいい。
このように、井原鉄道はダイヤ的にはやや物足らない面はあるが、1時間に1本以上あれば多少の赤字でも第3セクターなら経営が問われることはないであろう。井原や矢掛など沿線人口は第3セクター路線では比較的多いので、ダイヤを工夫すれば単年度黒字は可能であると思う。また井原では井原鉄道を中心としたまちづくりが行われているところからも、将来性も期待できる。むしろ並行するバス路線の存続が心配される。
しかし最近開業した智頭急行や北越急行と同様、両端でJR線と接続するものの、この2路線と比べて通過需要がほとんど見込めないのが残念である。岡山−福山間では新幹線やサンライナーがくまなく走り、所要時間でも圧倒的に差が付いている。神辺以北−総社以北(府中−総社など)という需要があれば井原鉄道経由となるであろうが、経済圏が異なるために通過需要は考えにくい。可能性があるとすれば、山陽本線が災害などで不通になったときのバイパスとして使われることであろう。山陽本線は夜行列車や貨物が多く走ることから、バイパス路線として整備すればすくなくとも存在意義が問われることはないであろう。
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