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2018/05/27 (日) 光源の進化
研究プロジェクトの申請書を書いてると必ずと言っていいほど「将来性」を記す項目があります。今までは真面目に普通のテンションで書いていたのですが結果も芳しくないので、ちょっと夢を語ってみました。
光材料の話なので、「夢」を語るのに色々思いだしてみるとおよそ16年前、大学2年くらいのときでしょうか、ホームセンターで「LED懐中電灯」なるものを見つけました。白色の光源といったら面発光の蛍光灯のみ、自動車のヘッドライトもハロゲンが主流で、キセノンを使ったHIDが漸く普及し始めたけど、21世紀に間に合って両親が乗ってた「プリウス」も、黄色いヘッドライトだった、そのくらいのタイミングです。無論そんな意識もなかったのですが、「乾電池を使って白色光をつくる」のはそう簡単ではないことくらいは知っていました。蛍光灯は昇圧回路いりますもんね。で、買いました。点灯してみるとお世辞にも明るいとは言えない。しかも青白い、っていうか紫白い冷たい感じ。実はそれ今でも手元にあります。確か最近色々と縁の深い、日亜化学が青色LEDの量産に成功したのが1990年代後半でしたから、その創成期のチップを使った貴重な品かもしれません。
時代は進んで、といってもたったの16年ではありますが、うちの部屋に蛍光灯ランプは電球型の2つを残すのみですし、去年買い替えたヴィッツHVのヘッドライトもLED。HIDのときより配光もよくて、めちゃ明るい。先週納品された研究室の据え付けプロジェクター(カシオ製)はLEDとレーザーダイオード(LD)で瞬間点灯、3,300lmの明るさ。とまあ、自分が生きてきた最初の17年には全く見られなかった「光源の革命」が突如として起こっているわけです。
LEDは+−電極にオーミック接合された半導体のバンド間遷移を利用した発光です。電熱フィラメントからの黒体放射である白熱電球や、プラズマ中の放電でガスを励起する蛍光灯、キセノンや水銀の放電灯に比べて原理的にムダがなく、現代の物理化学の範疇を超えた「超発見」でもない限り、これ以上のものはできないでしょう。あとは波長軸をどういじるかです。それには「単一組成」の材料ではなく、ナノ構造をもつ材料の必要性が出てきます。次の15年をどうデザインするか、わくわくしますわね。予算通れば(笑)
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