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2017/06/03 (土) パリ協定
温室効果ガスの削減を目標とした世界合意であるパリ協定からトランプ氏が一抜けしたことから、最近は温暖化関係のニュースが多いのですが・・・どうせすぐ沈静化してしまうんでしょう。メディアの常です。
温室効果ガスは何もCO2だけじゃなくって、有名どころで言うとメタンは25倍、エアダスター(環境対応型)に使用されている代替フロンHFC-152aはおよそ140倍、エアダスター(旧型)やエアコン等ヒートポンプに使用されている代替フロンHFC-134aに至っては1,430倍というとんでもない値です。さらにオゾン層破壊で一躍有名になった古いフロンR-12は10,900倍の温室効果を持つとか( ゚Д゚)
エアコンのフロンはマトモな業者なら回収してるので良いでしょう。しかし問題はエアダスター。最近はどこの電器屋でも売ってます。温暖化係数データが完全に正しいとして仮に掃除等で500gのエアダスター134a型を使用するとします。
0.5 kg * 1430 = 715 kg-CO2
これはなんと一般家庭の数か月分、1,500kWhの電力をつくるのに発生するCO2に相当しますし、ガソリン303L、つまり25km/Lの車で7,574kmの距離を走る(半年〜1年分)のに相当しますからとんでもない値。車の使用を1年間我慢することや、電気を10カ月間、全く使わないことで得られる温室効果ガスの削減分は、連続噴射すると2分ももたない、たった一本のエアダスターで無に帰してしまうのであります。なんでこんなもの未だに売ってるんか・・・
ちなみに個人の努力がどこまで報われるのかを試算してみました。日本のCO2年間排出量は1,200百万トン。一人当たりで9.7トンほどになります。最近火力が増えている電力からのCO2排出量を仮に0.5kg/kWhとして(震災前は0.3kg/kWhだったけど)私は月平均自宅で150kWh使ってるので、
150kWh * 12 * 0.5 = 900 kg-CO2
自動車に年間10,000キロ乗るとして、今のは実燃費でリッター25なので、
10000 / 25 * 2.36 = 944 kg-CO2
ま、実際忙しくてそんなに乗ってないんですけど、とにかく年間で1.9トンのCO2を、個人的に排出していることになります。じゃ、残りの7.8トンはどこから排出してるかというと、職場だったり、食べ物の生産だったり、着てる服の製造だったり、公共サービスにかかるものだったり、橋だったり、道路だったり、鉄道だったり、飛行機、社会システム全体なんですよね。私の場合個人の勝手で排出しているCO2は、国民ひとりあたり割り当て分の20%足らずです。これ、ここからがんばって10%落としても、全体の2%にすぎません。なんかやる気なくなります。それでも減らさないと始まらないですけどね。
じゃあ、車を電気自動車に買い替えたとしましょう。日産LEAFの実電費は9km/kWhらしいので、CO2に換算すると18km/kg-CO2、ガソリン換算で42km/Lになります。原発がなくてもまだまだ優位な電気自動車。10,000キロ走ると555kgのCO2が出ますが、ガソリンハイブリッド車に比べて4割ほど減ります。まあ、あくまで原発をミックスした0.5kg/kWhの数字で、石油(0.74kg/kWh)や石炭火力(0.95kg/kWh)の電源だけだと逆転しちゃうんですけど、電気自動車の環境性能が原発前提だということを、忘れてる(知らない)人多すぎな件(笑)
ちなみに日本から自家用車がなくなったらCO2は10%減ります。これを多いと見るか、たったこれだけと見るか、悩ましいところ。ただ、移動の利便性ために効率の悪いローカル線や空気を運ぶバスを走らせ、各家庭に買い物を配達するために、ただでさえ人手不足の運送トラックが何倍も走り回るので、大して変わらないかも。結局、人間活動続ける限りCO2は出る。エアコンの温度を1℃上げるでもなく、電灯を間引くでもなく、車を手放して公共交通機関を利用するでもなく、CO2がガクっと減ったのはリーマンショックの時という皮肉(笑)ですがちょっと計算するとその理由がよーくわかりました。
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