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2016/10/01 (土) 電波法と海外携帯電話
10月になって大学に新たに留学生がやってきました。そんな彼(彼女)らが家と同じくらい気にするのが、通信環境です。非英語圏である我が国で、日本語しか通じない役所の手続きや生活の準備、同郷の友人との連絡に欠かせないのがスマートフォンなのかもしれません。研究室に来た留学生さんはiPhoneを持っていました。「SIMフリーだから日本のSIMを挿してこの電話をそのまま使いたい」と。言われてもSoftbankに高い金払い続けている私はSIMの実の契約について、よく知りません。とはいえ最近はMVNOも充実していますので、「楽天モバイル」「FREETEL」「Y!Mobile」についてとりあえず調べてみることに。
どうやらその3社(特に前2社)はSIMのみの契約を行っていて、音声通話付きでも月1,000円程度からと格安。SIMには主にAndroid機のマイクロSIMと、iPhone用のナノSIMというのがあって、申込時に選ぶ。SIMを手に入れたら必要に応じて端末の接続先であるAPN(アクセスポイント名、PCネットワークでいうデフォルトゲートウェイ)というのを設定して、接続可能となるとのこと。
じゃあ、どんなSIMフリー端末でもSIMさえ入れればいいのかというとそうではなくって、それぞれの端末の搭載チップによって、利用可能な周波数と通信規格が異なるということ。ちなみに日本だとドコモとソフトバンクは3Gの場合、800-2100MHzの帯域でW-CDMA方式の通信を行っており、auだけがCDMA2000という世界でも特殊な方式を採用しているとのこと。ちなみに途上国では今でも現役の「2G」GSM方式は一度も日本で使われたことがないとか。時代はLTEに移行しているのですが、こちらは中国がTD-LTEというWiMAXみたいな方式を採用しているのを除き、どこもFDD-LTEでそこそこ統一されてるみたいです。
つまり、海外の電話で2Gにしか対応しないオンボロ機種か、中国製でTD-LTE専用機でない限り、現在はドコモ/ソフトバンクネットワークではそこそこ使えるようです。ただ、例えば香港モデルのiPhone5sだと、ドコモネットワークとの周波数帯の重複があまり芳しくなく、都会の通信速度向上のために割り当てられた「東名阪バンド」を全く利用できないなど、制約も多いみたい。その辺iPhone6sや7は優秀で、ローカライズされておらずCDMA2000も含めた世の中の通信規格すべてに対応しています。それを利用してW-CDMA方式のソフトバンク機種でありながら、買収先の米SprintのCDMA2000網を利用したのが、ソフトバンクのアメリカ放題だったりする。
という具合にようやく様子が垣間見えてきました。実は電波法違反なのでは?と思い、こちらも調べたところ確かに今年の4月までは日本のSIMを海外端末に挿して使うのは違反でしたが、5月に改正されて「外国人が日本を訪れた際に持ってきた、CEなど他国の電波に関する認証を得た端末で3Gまたは4G通信を利用する場合、ローミングまたは日本国内のSIMを利用すること」が可能となりました。でも滞在日数が90日を超える場合、それ以降は無線LANを使ったらダメらしいです(;・∀・) 誰が守るねんそんな法律、っていうかじゃあ総務省の電波管理局の人よ、実際に外国人に「持ち込み端末のWi-FiまたはBluetoothの機能は、入国から90日以降は使用できません」って説明してみろよ。
まあ、電波ってのは国によって利用範囲が違うので、法律がないと大変な混乱を来すことは事実です。ソフトバンクが「プラチナバンド♪プラチナバンド♪」言ってる900MHz帯も、元は免許の要らない車載無線「パーソナル無線」から奪い取った周波数帯ですし、地デ鹿がアナログマに食われながらもがんばって停波した700MHz帯も、携帯事業者に使われ始めました。
っていうかめんどいなぁ、留学するんならその辺自分で調べて来いよ、とも言いたくなる今日この頃。ってか、そういうことまで自分でできる層はアメリカやヨーロッパに行っちゃって、その下が来てるんだよね日本には。というわけであんまり海外の大学ランキングを上げることに躍起になって、補助金じゃばじゃばで留学生の頭数だけ増やすのではなく、優秀な日本人学生に投資するような政策をしていただきたいですね。奨学金(笑)の学生ローンじゃなくて。あれ、日本学生支援機構じゃないよね。
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