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2007/07/18 (水) 限外ろ過装置
実験で限外ろ過装置を使うことになりました。なりましたといっても当研究室では数年前使っていたことがあるので、乱雑にダンボールに詰め込まれた部品を1つ1つチェックするところから始め。米国ミリポア社製。耐圧容器と耐圧チューブが絡み合ってました(笑)。使える部品、使えない部品をわけて、必要なものを買い足して、最後は容器を加圧するためのプラスティック製ガスチューブの接続だけとなりました。ところがこれが大問題。アメリカ製なので、チューブの外径が1/4インチ。研究室で最近導入した、窒素ガスの集中配管は、日本製なので6または8ミリ。1/4インチ=6.35mmなので、ぶっちゃけどれも合いません(笑)。困っていたところ、あることに気付きました。それは、アメリカ製の部品の寸法がいい加減であること。チューブを見ると、本来円形であるはずの断面が、部分的に変形していました。ノギスで計ると、場所によって6ミリから6.5ミリ、中には6ミリを切る部分もありました。当然そのチューブの接続口も、チューブ径のいい加減さを考慮した設計^^;。そこで、日本製6ミリチューブを取り付けてみると、ぴったり。見事に接続できました。おお、国際的な規格の違いまで見越してわざとチューブ設計をいい加減に!さすが世界のアメリカ合衆国! 繋いだチューブに実際に圧力をかけて水の中に沈めてみましたが、ガスの漏れは確認できませんでした。めでたしめでたし。
限外ろ過(Ultrafiltration)・・・分子量数千〜数万、大きさにして数ナノメートルという小さな物質を、フィルターを使ってろ過・濃縮する技術。主としてタンパク分子の生成、脱塩に使われるが、僕は半導体超微粒子の精製目的に。直径数ナノメートルしかない粒子の赤い溶液が、フィルタを通すと完全に透明になる様子には、ただただ驚かされるというか、だまされたような感じもするとってもふしぎな技術です。日本酒を造るときにも活躍するんだとか(某農大菌マンガより)。ふつうのろ過みたく、重力に頼っていたら何年経ってもろ過が終わらないので、通常は遠心分離器で重力をかけるか、ガスで液面を加圧してろ過をスピードアップします。地震で断水のときなんか、池の水を分子量分画1000くらいのフィルターでろ過して飲めたりしないんだろうか・・・原理的には細菌やウイルスは除去されるけど、有機低分子の毒素とか環境ホルモンとか、残るだろうね。
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