QED

さんけいのスタジオジブリシリーズ「カルチェラタン」が完成した
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  これを制作中のとある日、近所の人が弾くピアノの音が聞こえて来た。「これ、どう考えても海鳴りみたいには思えないよな」と思った(主題歌ネタ)。と、ちょっと待てよ、「海鳴り」ってどんな音? 「ザザー」って音だと勘違いしていたが、それは波の音であって海鳴りじゃないよなあ? 海鳴りってピアノの音と似ているのだろうか。
  というわけで、先日のPLUM製『ご注文はうさぎですか?』の「ラビットハウス」に続き、さんけいのスタジオジブリシリーズ、『コクリコ坂から』の「カルチェラタン」を完成させた。『コクリコ坂から』は近年のジブリ映画の中では断トツに好きな作品で(近年のジブリ映画を全部観ているわけではないが)、この「カルチェラタン」のペーパーキットの発売を心待ちにしていた。昨年ようやく発売されたものの……最近の模型制作テンションの低さからずっとほったらかしにしてしまった。最近になってようやく着手……したのものの、序盤の窓ガラスのパーツと窓枠のパーツの多さを見て手が止まってしまった。そんな中、後輩に触発されて「ラビットハウス」を完成させるに至り、その勢いでこちらも再開して完成の運びとなったわけである。勢いって大切ですね。

ラビットハウスと大きさを比べてみた
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  「ラビットハウス」とのサイズ比較はこんな感じ。カルチェラタン、デカいです。「カルチェラたんえらくでっかい」略して「QED」(意味不明)
  カルチェラタンにはまず基礎?の部分があり、そして三階建て。ラビットハウスの方もおそらく屋根裏的な三階があるんだろうけど、カルチェラタンにも屋根の部分はある。そしてカルチェラタンには時計台?みたいなのも付いていてさらに高さを稼いでいる。奥行きは、正面から見た時ほどの差はなく、ラビットハウスはカルチェラタンの約2/3といったところ(庭まで入れると同じぐらいに)。
  作品中では、学生たちのカルチェラタン取り壊し反対運動の垂れ幕や生活臭溢れる小物で賑やかで、当然このキットでもそれらを再現するパーツが付いている。が、私はNゲージの線路脇に置くことを考えているため、敢えてそれらは取り付けていない。サボリじゃないよ(強調)。設定としては、取り壊しを免れたカルチェラタンが、その後歴史的建造物として保存されて現代に残っている……という感じかな。

建物裏側
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  建物裏側はこんな感じで、側面同様みっちり窓で埋め尽くされてる。四面が四面ともこんな感じだから、窓枠も窓ガラス(透明プラ板)も貼り付けるのが大変だった……とは言うものの、普段作ってるNゲージのキットと比べりゃそんなに手間でもない? 説明書見てるときは「うえー、面倒だなあー」と思っていたが、一旦手を付けてしまえば「いつものアレ」という感じで作業が進んだ。案ずるよりも、というやつの好例だ。
  右下に見える出っ張りは……何だろう? ラビットハウスと違って作品を観てるわけだけど、ちょっと記憶にない。煙突が付いているということは火の気の雰囲気? 風呂か炊事場のかまど? あ、風間と水沼がトイレ行くシーンあったから、これがそうなのかも。
  なお、今回の写真は、前回の「部屋が丸見え状態」を反省?して、飾っている写真立てを背景代わりにしてある。

時計台
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  時計台。開いている窓は、風間俊が飛び降りたときのままになっている?
  時計や屋根は、印刷されたシートを貼り付ける構成。シールではなくただの印刷されたややツルツルした紙なので、裏面にボンドか糊を塗ってやる必要がある。面倒そうにも聞こえるが、シールだと微調整がし辛いことが予想されるので、この方式の方がありがたい。
  時計台は部分は、本体の屋根の開いた角穴にぽんとはめ込む構造になっている。安定性も良く、特に接着する必要もなさそうだったのでボンドも付けていないのだが……これ、もし何らかの事情で収納する必要が出来た時、ここが外れたほうが高さが抑えられていいんじゃないの? 接着しなかったのは我ながらファインプレーである。

カルチェラタンの綴りは「QuartierLatin」
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  ちょっといくつか調べてみた。「カルチェラタン」はフランスはパリの地名らしい。「カルチェ」と「ラタン」という2単語からなり、「ラテン街」という意味になるそうだ。うちの母や姉たちはブランドの「カルティエ」を「カルチェ」と発音していた時期があり、「カルチェラタン」も「C」始まりだと無意識のうちに思っていたのだが、このキットのこのシートを見て「Q」始まりであることを知った。なお、「カルティエ」と「カルチェ」の綴りは「C」と「Qu」が違うだけなので、「カルティエ」を「カルチェ」と読むのはそう的外れでもない? 実際の発音を聞いたわけじゃないから分かんないけどねー。
  今までずっと一つながりの「カルチェラタン」という単語だと思っていた。映画の中でも特に「カルチェ」と「ラタン」を区切るような呼び方はしていなかったはず。そんなわけで私の中に、最近はまっている某作品の影響もあって、「カエルチェラ“たん”」という発想が出て来て……「エミリアたんマジ天使」風に「カルチェラたん」でも何かできないか考えた。頭文字が「Q」だと知ったので、これはもう「QED」しかない。しかし「ヨーロッパ型マジ高い」の「EMT」の時とは違い、今回はかなり苦しんだ。「E」を「良い」の「いい」ということにして、「カルチェラタンいい出来」ぐらいしか思いつかない。そんな中、ラビットハウスと並べて撮影しているときに思い付いたのが、先ほどの関西弁も交えた「カルチェラタンえらくでっかい」。やはり苦しいことに変わりなく、本作最大の反省点となった(何の反省?)。今後も引き続き知恵を絞り、いい「ED」を創作したい。
  さて、正面扉周りにあるステンドグラスの表現も、やはり印刷されたシートを貼り込む方式。映えるポイントなのだが、残念ながら陰になってほとんど見えない場所だったりもする。この角度で見ないと「QuartierLatin」の看板もほとんど隠れてしまう。小型模型故の難点だ。

(2019.09.25)

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