Last Update 2006.7.26 22:40




 7/19〜21に東京国際展示場で行なわれているWireless Japanに行って来ました。
 各社のブースの見学とウィルコムカンファレンス(×3)の聴講を行なってきたので以下にその感想を概略をつらつらと書いていきます。
 なお、内容は随時更新しております。雑誌社が書いていないことも多少はあるかも?
 合間を縫って書いていくので遅いのは勘弁してください。

ウィルコムブース
ウィルコムブース

 やはり一番の人気はもうじき発売のW-ZERO3[es](レポートはこちら。近々追加情報記入予定)。去年のWPC EXPOではZERO3には長蛇の列が出来、充分に見ることも出来なかったが、今回は端末が潤沢だったこと(聞いた話では16台が用意されていた)や、すでに興味のある層は先週末に各所で行なわれていたタッチ&トライイベントで充分に触っていたせいか、それほどの混雑ではなかった。
 それでも一時は10人程度が並んでいたが、去年に比べたら皆無に等しい程度。また説明員も2台に1人以上が対応できるように配置されており、様々な質問がぶつけられていた。

 また先週末に新宿高島屋(のタッチ&トライイベント)の会場で見たような[es]のUSBホスト機能を使った様々な周辺機器も展示されていた(機器メーカーが応援に来ている様子)。法人向けのセキュリティ(内部データの遠隔消去等)も紹介されいていた。
 さらにZERO3関係のムックや「まもるくん」も多く展示されており、ウィルコムのZERO3にかける意気込みを感じた。
 ブースの外周部の一角には昨年秋発売のWXシリーズが展示されていたが、ほとんど見向きされていない状況。説明員も1人いるか?いないか?という程度。WX300Kの新色も電話番号の入っていない状態だったが展示されていた。

 キッズケータイpapipo!とnico.も実機が展示されており、各社が応援に来ているようで両社ともこの端末には大きな力を入れているような感触があった。
 まず、papipo!については「親が子どもに持たせたいケータイ」ではなく「子どもが持ちたいケータイ」を目指して開発されたものと説明していた。
 ただ既報の通りアクセスできるサイトは専用サイトのみに制限されていることや、メールや通話制限もかけられるといった、親としての「欲しい機能」ものせてあり、単なる「子どもの持ちたいケータイ」とは違うようでもある。
 すでに店頭にモックが出ているので、触った方は分かると思いますが、正直液晶がかなり小さく感じたが『子どもにとっては液晶の大きさは重要ではないはず』とのこと。

papipo!で文字入力

 カメラもついているが「ついていないとは言わせないぞ」という程度の画質。これについても、「画質よりも保存枚数を重視した」と説明し1000枚が保存できるという。子どもの喜びそうなフレームも多く用意されており、子どもの心を上手くくすぐるように出来ているようだった。
 文字入力についてはたいそうな物ではないが予測変換機能が搭載されているのが確認できた。
 なお、専用サイトについては制限がかかっているからか?つなぐことが出来ず、またメールの送受信も出来なかった(後になって気がついたが単にオンラインサイナップをすればいいだけだったのかも?)。

 nico.は"TT"を世襲したメニュー画面だったが、"TT"にあったメニュー画面が紙芝居風に切り替わる機能は処理速度の向上のためカットしたとの事。個人的に気に入っていただけにこの点は残念だった。
 それ以外については既報の通り長文Eメールに対応したことが大きな変更点だが、それ以外にも充電器は専用充電器があるわけではなく、USB経由で充電する方式を採用した点があった。
 気に入った色のアンケートを実施していたが、「これ以外に欲しい色」のアンケートを実施した方が有意義なものになったのではないか?と感じた。
 残念なことにnico.にはW-SIMが入っておらずメールの送受信を試すことは出来なかった。

メニュー画面

 ブースの一角では30分に1回程度、10分間のZERO3とウィルコムのデモンストレーションが行なわれていた。
 主な構成としてはZERO3シリーズに5分、その他のSIM関係で2分、その他で3分という感じ。何にチカラを入れているかが非常に分かりやすい構成だった。
 なお、これは余談だがお兄さんのマジックが悲しくなるほど下手っぴで涙が出そうだった。本職ではないことを考慮してももう少し何とかならなかったものか…
 またmemn0ck氏の姿も確認できたが、[es]のポロシャツを着たお兄さんと会場外に消えていった。
 午後に入ってから、推測だが来春のウィルコム新卒採用者か中途採用者と思われる集団が、土橋氏と若手(っぽい)ウィルコム社員と話をしている姿を見かけた。研修の一環だろうか?

デモンストレーションの様子
KDDIブース

 KDDIブースでは最新機種と各種サービス(主に個人向け)が前面に出されており、奥で法人向けのサービスやテクニカルな話がされていた。
 ハッキリとは覚えていないものの、最新機種でも人気の差があるようで(←当然か)たくさん触られている端末とスカスカの端末があった。

 KDDIブースでは1時間に1回、30分のプレゼンがされていた。主にauのサービスや技術展開についての話。
 私も12:00から行なわれていたMNP対策に関するプレゼンを聴講した(詳細は近日中に更新)が、特に目新しい話は無かった。
 ただ『来月か再来月くらいに新しいサービスを発表します』という話はしていた。具体的な話は全くの不明だが、どうもMNP対策のサービスのような話。ここで公開してしまうと「MNP開始までに他社に追従されてしまう」と言いたげ(実際にそうは言っていない)だったが、(今発表しても)数ヶ月で他社に追従されてしまう程度のものともとれた。

ドコモブース
 ドコモブースでも最新機種や技術紹介が中心に行なわれていた。1つ気になっていたのは先日発表になったhTc ZというWindows Mobile搭載機種。実機は係員が持っており、「触らせて」と頼めば気軽に触ることが出来た(がしなかった)。
 当然ながらZERO3と同じOSを積んでいるので基本性能は同じと容易に推察された。要するにそこにある差は「WinXP搭載のNECのパソコンか、SONYのパソコンか」という程度しかなさそうだ。
 ただ通信機能については販売キャリアに依存する部分があるため、エリアや見た目の速度を重視する場合や、すでにドコモ回線を契約している法人には有利に働くと思われた。
 既報だがこの端末はiモード通信は出来ないため、mopera(ウィルコムで言うところのprinか?)等のサービスを使うことになる。パケット通信料は使っただけかかるので、データ通信が多い場合と費用もバカにならないのが大きな欠点となりそうな気がした。

メーカー各社
 すでに時間が経っていることもあるので、メーカー各社のブースについてはカンタンに(主に)箇条書きで・・・

NECブース
 昨年のことだがウィルコムの音声定額サービスを『拡張』できる「音声定額 on PBX」が展示・紹介されていた。これを導入することでウィルコム同士の通話だけでなく、社内内線からウィルコムへの通話も無料となるもの。NECブースを訪れる人たちの興味は端末の方にあるようで人はまばらだった。
 また3G回線を最大10回線束ね、通信速度の向上と通信安定性の確保ができる・・・も展示されていた。聞くところによるとバスや電車への導入を進めているらしい。
 ところで3Gの回線を10束ねることが技術的に出来るとして、基地局数から考えると実際に10回線束ねるのは難しい気がした。おそらく一つの基地局で数回線はいけるんだとは思いますが…

パナソニックブース
 最新機種の展示が前面に出されていた。auやボーダフォン向けにも端末供給を行なうニュースが先日あったが、ドコモ向けの端末しかなく、「参考出展」の形でも出ていなかった。
 余談だが、お姉さんと話が出来て余程嬉しかったのか奇声を上げているオジサンがいて正直怖かった。

ウィルコムカンファレンス聴講1.喜久川氏の講演

 まずはすでに何度も話に出ているウィルコム独自のマイクロセルの持つ優位性や低電磁波についてアピールしていた。16万の基地局によって大容量・ハイクオリティのサービスが制限の少ない定額料金で提供できることと、小電力・低電磁波によって小型化が容易にしやすくW-SIMの開発が出来たことがウィルコムのオリジナルだと言う話だった。

 「ハイクオリティ」については以前データ中心にシフトしたこともあり、ウィルコムの音声品質が良いことはほとんど知られておらず(アンケート結果として3%という数値が示されていた)、実際に他社の携帯電話を使っているユーザに使用してもらったところ、通話品質が「非常によい」「よい」と答えた人は86%に達し、ウィルコム以外の携帯電話の場合の26%と比べ高い数値を示すデータが紹介されていた。この音声の品質は昨年の通話定額サービスによって再評価されてきているとの事だった。

 「定額料金」については現在130万人がAIR EDGEを使用しているとの事。記憶では数年前には150万近かったはずなので、一時より減少しているようにも感じたが、これは音声定額サービスの提供により料金コースを変更したユーザもいるのではないかと考えられる(←これは私見)。実際に一部の企業では情報漏洩防止の観点からノートPCの持ち出しが制限されるといった逆風も吹いているらしく、ZERO3シリーズやセキュリテイィソリューションの提供によりこれらの逆風に対応していく話をしていた。
 また(130万加入のうち?)60万のユーザがつなぎ放題コースを使用しており、一般的な携帯電話の電話機での通信の平均が20MB(音声10MB、データ10MBの合計)に対し、つなぎ放題ユーザは250MBと10倍以上利用されていると説明し、他社のマクロセルでは収容しきれない大容量を持つことをアピールしていた。

 第2の「定額料金」の音声定額サービスはすでに130万のユーザが利用しており、ウィルコムとしても「自信を持っているサービス」との話をしていた。また現在の個人:法人の割合はおよそ6:4とのこと。個人ユーザは昨年より始めた紹介キャンペーンにより「ウィルコムの和」に入るユーザが増えてきているらしく、また他社の携帯電話とのダブルホルダーも減少傾向にあるらしい。
 「口コミ」のマーケティングとして、ウィルコムのサイトに訪れるリンク元の統計の話があった。Yahoo!やGoogleと言った大手ポータルサイトからのアクセスが多いのは当然ながら、大手SNS A(mixiのこと)やファンサイトAuse will.com)やファンサイトB(memn0ck.com)からのアクセスが上位に来てることがポイント(口コミによる効果)とのことだった。また「memn0ck氏もこの場にいると思いますが…」とチラっと話していたが、確かに比較的前列にmemn0ck氏がいることが確認できた。

 低電磁波についてはすでに何度も出ている通り、SAR値が携帯電話に比べ低いことから3000の病院で採用されていることと医療・福祉の500〜600万のマーケットを狙っていくとのこと。また先日発表された個人向けのハートフルサポートについて改めて説明がされていた。

 今後のマーケティングとしては携帯電話業界は加入者が9000万加入を超え飽和状況にあり、端末は人によっては不必要なものも搭載されており、莫大な開発費を端末の大量生産(10〜100万台)によってまかなっていると指摘し、万人向けのサービス(マスマーケット)が行なわれているがウィルコムはW-SIMを用いて10万以下程度の小さなマーケットを多くとる(マイクロマーケティング)方針を明らかにした。
 例えばZERO3やnico.、papipo!もそういった「マスマーケット」ではないニーズに応える端末群だと説明していた。
 なお、W-SIMのW-OAM対応機については「そう遠くないうちに」と説明するにとどめたが、開発は多くが終わっている感覚だった。また8x対応については小型化に苦労しているそうで、「開発を行なっているがまだ待って欲しい」と説明していた。
 SIM以外の通常端末については「当然力を入れる」としたが、具体的な次の端末のリリースについては言及しなかった。一般論として「(他社が発売しているのと同じような通常端末は)開発に12〜18ヶ月かかる」という話もあったため、早くても今年の年末か来春になることが推察された

 このマイクロマーケティングに必要な要素は、携帯電話各社の「全部自分でやる」というのに対して、第1にハード面・ソフト面ともにプラットフォームをオープンにすること(電話機を開発したことのない会社でも開発が出来るようにすること等)、第2にカスタマイズの容易さ、第3にパートナーシップという3つを挙げた。
 第1のオープンなプラットホームについてはW-ZERO3[es]の例として、SIMによるハードのオープン化とWindowsMobileという汎用OSの採用を挙げた。またこの場で[es]のコンセプトについてZERO3のアンケート結果からの説明があったが、これについては瀧澤氏も説明していたのでここでは割愛させて頂く。
 またpapipo!も回収代行サービスを活用したビジネスモデルと説明し、バンダイの得意な顧客層に対した収入源を新たに創出した事をアピールした。

 カスタマイズの容易さはZERO3の応用利用(ISPフォン等)や[es]の幅広い拡張性、nico.のシンプル機能を説明。
 特に[es]は携帯電話他社だと「全部入り」によって高価格になるものを、ユーザごとに拡張できることで開発期間やコストに優位性が出るとアピールしていた。
 パートナーシップについてはZERO3開発についてウィルコムの「通信」、シャープの「ハード」、マイクロソフトの「ソフト」とASPやISPの連携を挙げていた。
 ウィルコムとしてはこういったパートナーとの協力により新しい顧客を創造していくと説明していた。

 最後にMNPに参加しないことを逆に強みにしていくことや携帯電話各社とは違う独自性を用いたサービスのアピールをしていくこと。「定額」や「低電磁波」といったアピール点を積んでいくことを改めて説明し、講演を終えた。
ウィルコムカンファレンス聴講2. 瀧澤氏の講演(記事作成中)

 2番目はソリューション営業本部長の瀧澤氏から法人ビジネス戦略についての講演。
 はじめに5年前の「PDAの時代」から現在への変化についての説明があった。主にモバイルデータ通信の高速化・定額化、画面の大きさの拡大が大きな進化だと説明し、ZERO3のような端末がこれからの時代にどれだけ「使える」ものか?が熱く語られた。
 これからもZERO3のシリーズはwindows mobileをOSに採用していくことと、(法人各社が開発した)ソフトは「永遠にとは言えないが、次の機種でもちゃんと動作していくようにはしていきたい。さすがにドコモやボーダフォン(ソフトバンク)の同種での動作保証はできないが…」と話していた。

 また17日(祝日)に日経新聞に載った内藤証券のZERO3を用いたワイヤレストレード(Touchトレード)が大きな反響を呼んでいるという話があった。問い合わせの平均年齢は60歳代で「携帯電話やパソコンを使っていない世代にZERO3を使えるはちょっと不安もあるが…」とも言っていたが、大画面ゆえの優位性もあるような話をしていた(気がした)。

 最近特に問題視されているセキュリティ対策についても手書き認証やデータの暗号化・(まだ今はウィルスは大きな問題になっていないが)ウィルス対策も行なっていく話をしていた。
 それ以外にもVPN接続や内部データのリモート消去・データの暗号化といった対策も行なえる話をしていた。

 またこれまでW-SIMを中心とした話だったが、いわゆる通常端末を用いたソリューションについての説明もあった。
 特に自営に対応し、指紋認証・JAVA搭載のWX310Jを一番初めに説明し、次に310SA、最後が310Kで、すでに報じられている通り310Jが法人向けに開発されたことが強く感じられた。
 最後の質疑でW-SIMの自営機能搭載についての話が出たが、現時点では「それは難しい」とし、通常端末の形でこれからも提供していくと説明していた。

 これからの動向としてweb2.0を取り上げ、今まではOS(Windows)が大きな力を持っていたが、これからはブラウザプラットフォームが中心になってくると説明。現在はノートPCを含めて端末にデータを保存し、それぞれのソフトで編集するのが一般的だが、将来ブラウザ上でそれらデータの編集が出来るようになればデータはサーバーに入れておくことが一般的になる可能性もあると話していた。
 但しこの時にモバイルデータ通信の速度が充分であることや利用できる範囲が広いことが必要という説明もあった。
 これらの方法としてW-OAMによってエリア拡大と通信速度の向上、次世代PHSが使われると説明した。なお、W-OAMによる通信速度の向上は「1年以内に」という話だった。
 最後の質疑で携帯電話各社が準定額のサービスを行なっており、一定の成果が出ている(ウィルコムのシェアが奪われている)ことについては、エリアの点で負けていることは認めた(拡大は進めると言っていた)が、通信速度は同時に通信させた時にはそう変わらないことや「定額」の持つチカラをウリにして携帯電話各社とは差別化できると答えていた。
ウィルコムカンファレンス聴講3. 土橋氏の講演(記事作成中)

 最後にコンシューマ営業本部長の土橋氏からZERO3の戦略ついての講演があった。
 イントロとして世界規模ではスマートフォンが伸びているのに対し、日本ではPDA市場は2001年には年に87万台出荷していたが、2006年には25万台と市場が縮小に見られること。一方モバイルノートPCは1999年に74万台出荷だったものが2006年には180万台出荷と好調な点を指摘し、外出先でのインターネット利用の需要は伸びてると説明した。

 ウィルコムとしては(昔から手掛けてはいたのですが…と前置きをして)PDAではないモバイルデータ端末をつくることで、日本でもスマートフォン市場を作ることが出来ると考えてZERO3シリーズを開発したと発表した(どうやらここまでは昨年秋のZERO3の発表時と同じような内容らしい)。
 ZERO3は今も『安定した人気をキープ』し販売台数は15万台を達成しているとのこと。ここでも発売初期のファンサイトによる大きな支持でZERO3の快走が始まったとのことだった。
 発売当初の個人:法人比は9:1だったが、最近は法人が伸びてきているという話だった。また個人も30〜40歳代のユーザが多く、「仕事でつかっているのではないか?」と推測していた。
 ドコモやボーダフォンが法人向けのWindows mobile搭載端末を出してきていることについては「法人向け専用の端末を出す予定はない」とはしたが、「法人市場は力をいれて行く必要のある分野」だと話をしていた。

 ZERO3のヒットの理由としてはこれまでのPDAと異なり音声通話が可能なことをはじめ留守番電話機能や着信メロディといった、いわゆる「ケータイ」としての基本性能を持つことや、PCと異なり起動にかかる時間が格段に短くインターネット接続も容易に出来ること、またWindowsベースのアプリケーションやJavaベースのアプリケーションが使えるといったソフトの面の特徴を挙げた。
 また音声定額×データ定額×無線LANオプションという『最強の通信サービス』が提供されていることを挙げた(私としては無線LANオプションに加入してるユーザがそんなに多いのか疑問に感じているが…)。なお、音声定額とデータ定額の組み合わせを利用しているユーザは約85%とのこと(この数字が音声定額全体の話か、ZEEO3ユーザで音声定額利用者かは不明)。
 参考までにZERO3ユーザの平均音声通話時間は105分、データ通信は64MBという数値が紹介された。「(端末が大きいのに)こんなに音声通話しているとは驚きだった」という話もしていた。

 このようにZERO3は大きな人気商品となったが、さらにユーザを増やすにあたり従来のZERO3での弱点を潰した端末の導入が必要と考え、今回の004SH、007SH([es])が開発されたそうだ。
 ZERO3は約9割の利用者が満足/どちらかと満足と回答しており、評価の高いポイントとしては「大きくてきれいな画面(60%)」「通信機能(60%)」「無線LAN機能(45%)」などが挙げられていた。
 これに対して改善要求点は「バッテリー(25%)」「デザイン・色(15%)」「メモリ(15%)」などがあったという。

 そこで004SHではメモリの増強とカラーバリエーションの充実をはかったことを説明した。
 バッテリーについては大画面を維持しつつ、バッテリーを充実させる方法については「短期的な解決は困難」と説明し、後の[es]に開発がつながった話をしていた。
 なお、14〜17日に行なわれたタッチ&トライイベントは大盛況だったそうで、「充分に確保」したつもりの商品も「発売日当日分は完売に近い」と予約が殺到している様子を伺わせた。
 [es]の特徴として、VGA液晶やデュアルキーボードがあるが、USBホスト機能が特に目新しい機能と説明し、プリンターやワンセグ・プロジェクター機能など周辺機器による機能の広がりをアピールした。
 ワンセグについては「標準搭載するか迷った」と話し、将来ワンセグの価格が落ちたら標準搭載もありうる話だった。
 この周辺機器にするか?搭載するか?については最後の質疑でも出た話題で、「ウィルコムとしては通信に関わる部分は積極的に搭載していきたい」と回答していた。通信に関わらない部分では「コスト次第」とし、例えばカメラ機能は外付け10万画素カメラ(Trevaのこと?)でも、内蔵100万画素カメラもほとんど価格が変わらないそうで「カメラのようになれば搭載する」そうな話だった。
 言い換えれば、携帯電話各社がバンバン搭載していけば価格は落ちていくことを考えると、数年後には標準搭載は充分にありえるのではないか?と感じた(←この文、私見)。

 ZERO3についてはこれから3機種併売を続けると説明し、タッチパネル機能を生かしたJavaゲーム「ビジュアルクイズ」「右脳漫遊記 水戸黄門」やコミックビューアを開発中とのことだった。
 質疑では女性向けのコンテンツを行なっていくか?というものがあったが、「そろえていく方向にある」と説明はしていたがどうも釈然としない返答に感じた。

 最後に[es]をはじめZERO3シリーズは「よりケータイへ」「よりPCへ」という2つの方向に進化し続けると話し講演を終えた。
本記事作成者:ばりーぼーる(feel Diary)





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