北山の拳

わらはやみに思いたまはぬ光源氏、いと雄々しき男子なり。源氏、己の力試さんがため、御供に睦ましき四人五人ばかりして、まだ暁におはす。
 やや深う入る所なりけり。三月のつごもりなれば、京の町、盛りは皆過ぎにけり。京の町、もはや荒野なりけり。山の村はまだ盛りにて、源氏、酒場にて酒つかまつりて泥酔あそばす。のちに山の桜につきたまひけり。少し先の寺のさま、いとあはれなり。峰高く、深き岩の内にぞ聖入りゐたりける。いと尊き大徳なりけり。胃薬作りて、飲かせたてまつり。漢方じゅわりと効きにけり。(験あり)
 少し立ち出でつつ見渡したまへば、高き所にて、ここかしこ、僧坊どもあらはに見下ろさるる。と、ふいに源氏襲われにけり。見れば、なにがし僧都ありけり。僧都、「われ、ぬしと拳交はらせたらなむ。」といへば、源氏「えい。」とうなずきたまひて両の足開き、「こををを」と気合ひためつかまつれば、やつれし衣ぶちぶちと引きちぎれたり。源氏のいと雄々しき御姿に僧都、心ゆきて構へにけり。源氏「あたあたあた」とのたまひつつ、指をいくたびかくりだしたのち、僧都さして申す。「ぬしはすでに死ににけり。」と。わずかなる時のち、不意に僧都「あべし」と言ひて死す。(以下略)


※この話は源氏物語の「北山の春」を読むと面白さが倍になります(多分)
私は学校の古典の時間にこの話を作ってほくそ笑みました。←真面目に授業受けろ。
「???」という方のために
口語訳も書いてみました。
でも自己流のため、いい加減で文法メチャクチャです。
古典は特に得意ってワケじゃなかったし。

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