ボクのヒミツたいけん


Scene.13
Original text:PDX.さん&引き気味
edit:引き気味



「なんてコトさせんのよぉ……」

暗い路地に、アスカはくぅっと唇を噛む。
恨めしげに見やるブルー・アイには、とうとう目の奥を熱くさせるのみに留めおけなくなった涙が、こぼれんばかりになっていた。

「惣流のお姫サンは、ま〜た今更やのぅ」

睨まれても堪えない声は、綺麗な顔が肩越しに振り返ったよりも低い位置から。
言いつけられた姿勢で自動販売機にしがみ付いているアスカの、大きく捲ったスカートよりも下にトウジは身構えている。
その手の中には、デジカメレンズのついた携帯が。
涙ながらの抗議もどこ吹く風。毎度のことやと軽く受け流し、更にローアングルからを探す顔だ。

「ほんと、いつも土壇場になって尻込みしはじめるのよね」
「だ……だって、ヒカリぃ」
「アスカって、本番前になると緊張しちゃうタイプ? 即断即決、後は迷わないで真っ直ぐに――ってタイプかと思ってたわ」
「いつの話や、それ」

応じて茶化すトウジに、うふふと声を愉快そうに。夜の街角にアスカを連れ出した共犯者、揃いの制服姿でぴったり寄り添うヒカリが、掴んだスカート端をまだ捲り上げる。

「あっ、あ、あっ……やぁっ」
「動いちゃダメよ、アスカ」

もたれかかる不安定な姿勢を支えるため、両脚はお転婆な大胆さでがばと開かれているのだ。
太股に映えるしなやかなラインが、キュートな健康美から早熟のエロティシズムへと傾きだす域まで、上へ上へとヒカリの手は晒していってしまう。

「や、ヤよっ。そんな、丸見えに……なっちゃう」
「してるのよ、アスカ」

暴かれてしまったのは、くりんとした二つの剥き身の丸み。
それはもう、アスカが変な性癖でも持っていないのなら絶対にきちんと覆っていなければならない、羞恥のエリアだった。

「ふふ、そうよね。前は、アスカのお尻がこ〜んなに美味しそうだなんて知らなかったもの。まっ白、ツルツルで、……剥き卵みたい」

下着は既に、放課後に一度立ち寄って過ごしたトウジの家で、出掛けに脱いできた。――いや、脱がされてきた。
住宅地の角、自販機コーナーの青白い照明は、人足のめっきり減った時間にも光源としては充分。
腰までスカートをたくし上げられてしまえば、覆いを外された13歳の蒼い美尻が街角に、ビクビクと震える様でくっきり浮かび上がる。

「可愛い、お尻」

それが、アスカの背中に取り付いて、上から見下ろすヒカリの視界。
下から仰ぐトウジの視界はまた異なる。また一段と過激であるのだ。
それが分かっているからこそ、アスカは『ひぃっ』と息を詰める。

「おほ。バッチリ、ナイスショットや」
「……ああっ」

耐えられないと捕まえられた腰をよじらせるも、その程度、元より開脚のポーズではどうにもならない。
開かれた両脚は腿の付け根を隠すに及ばず、綴じ合わされない隙間は普段より一層好色な目を誘いやすく――。
つまり、手に握ったカメラ付き携帯で狙うに備え、この角度は写りにくいのどうのと言って右に左に体をずらす彼に、アスカの秘部は丸見えであるわけで、

「ええ眺めやでぇ」
「あ、ああ……いやぁぁ……」

そう囃すジャージ少年に、カッと恥じらいを浮かべてしまうのも当然だった。
加え、それに増しての光景がある。
「レッスン」なる怪しげな名目で、連日この美しい級友に淫らな辱めを与えているトウジたちなのだから、今や生尻の屋外露出程度では満足しない。
そんな遊びは、もう飽きるほど繰り返してきた。

「この……、惣流の綺っ麗ぇ〜なピンク色したマンコ。ワシにあない使いまくられとるなんぞ、とても思えんのになぁ〜?」

ニヤニヤと、そして感慨深げに。
眺めるのは、穢れなき初々しさを失わないヒップから鼠蹊部の白い肌の中心地帯。
アスカの居たたまれなさにヒクヒクと息を揃える、ピンクの粘膜器官だった。
その狭間に食い締められて屹立し、鈍いモーター音で蠕動するバイブレーターの底だった。

「――こない、バイブぶっすり銜えてもうて。どエロぉーって感じや」
「くぅっ、う、ううっ……」
「大人用やで? これ。それをまぁ、しっかり最後までくわえ込んでなぁ……」

良くほぐしておくとの名目で挿入を強いられた模造ペニスが、そこに深々と。
黒いビニル樹脂製の刀身は殆ど見えない。
14歳未満のいとけない膣にぶっすり収めてしまった残りの、グリップ部分。それから、クリトリスに向けて枝分かれした子バイブをのみ、内腿の肌にぞわぞわと泡立つような我慢を見せている開脚中心部に、グロテスクに、露出させている。

「美味しそうにしてる?」
「……!? だ、ダメっ」

楽しげに訊くのは、興味があるからより、美しい親友にとってそれが辛い質問だと知ってこその、ヒカリの声。
せっぱ詰まって挟まれた、言わないでの懇願も――軽くあざ笑って、

「おう。ヨダレ、だらだらや」
「そう? やっぱり? ……ふふ、アスカったら、鈴原のおちんちんだけじゃなくて、オモチャのおちんちんも大好物なのね」
「そやな、こんだけしっかり食い締めとるんやから。そらもう、いくら時間掛けてヨタヨタ歩いとったって、“落とし物”してしもたりはせぇへんわけやで」

『なぁ、惣流』と、ブルブル振動し続ける底を突っついた指が、アスカの苦悶を悩ましくさせる。

「ふっ、ふぅぅンんん! ンン、ンンンッ」
「あは、やぁ〜だ、アスカったら。その代わり、エッチなお漏らしの跡はポタポタ残してきちゃってたみたいよ?」
「――っッ。わ、分かってるわよ。っハッ、ハ、……自分でも、分かって……るんだから」

はぁはぁと、狭い膣腔を完全に占拠してしまっている愛撫装置のくねりで魘される喘ぎ顔は、ひどく苦しげでもあった。

「そんないちいち――っッ、いちいち、言わなくてもぉ……ぉ、ォ、おお……!」

堪え忍ぶため自販機に強く押しつけていた頬には、その凹凸の跡がくっきり。
そして汗に張り付いたほつれ髪が、首をのたうたせた拍子、ひどく淫らがましく唇に絡む。
振り返りしな振り返りしな涙ぐんで訴えようとしては、タイミングを心得たトウジに急所を犯すバイブを小突かれて、あえなく声を裏返らせてしまう。

「はぁ――ッ!? ……っッ、ふぅぅっ……!」

まだ花もつぼみに過ぎないアスカのラヴィアが、これでもかとこじ開けられていた。
黒いプラスチックのバイブレーターと、初々しいペールピンクが淫蜜に濡れる花びら襞。
学年きっての天才少女で鳴らす彼女を無様に、同級生二人の哀れな肉玩具へ零落させる、被虐の取り合わせだ。

「くぅっ、ッ、……っッッ」

道すがらの苛みは、トウジとヒカリの巫山戯半分のスイッチ切り入れ、その繰り返しの数だけ。
トウジの家で二人に抱かれた後、下着無しで連れ出され、いつの間にか馴染んだ路上、不意にスイッチオン。
スカート一枚だけが頼りない中から、アスカの媚肉にくるまれた小型モーター機械が、お腹の辺りから『ヴヴ……』と唸りだす。

『あ、あ、ヒカリっ……』

アスカは勿論うろたえた。一応は。

『こんな、外じゃいやよ。行く途中は入れておくだけだって言うから、わたし……。ひ、人が居るのよ? 聞かれちゃう!』
『アスカの感じちゃってる声が? 大丈夫よ。アスカ、ローターだったら慣れてるでしょう? 我慢しながら授業だって受けてみせたじゃないの』
『そうじゃなくって、この……音が――ぁ、だめっ、ダメぇ。大きくしちゃ、ダメぇ……』
『いいじゃない。別に平気よ』

今時、行き交う雑踏のどこでバイブレーションの音がしようと、珍しくもない。
誰しものポケットで携帯電話が立てる、ありふれた音なのだから。
だからと、リモコンはヒカリの手の中で、そしてトウジにも渡されて、いとも気軽に操作されていた。

『なんなら試してみれば、アスカも安心かしら。ほら、向こうで信号待ちしてるおじさんたち。あの前で目盛り最大にしてみせたって、きっと誰も気にしたりしないわ』
『ひひ、その代わし、惣流のエッチな声でバレしまうかもしれんのぉ。気張らんと、恥かくんは惣流やで?』
『……っ、クッ。アンタ、気軽に言ってくれちゃって……ッ、ああっ、あああっ』
『ほらほら、アスカ。信号が赤に変わっちゃうじゃない。走らなきゃ』

――ああ、そんな。こんなに深く“入っちゃってる”のに。走ったりなんてしたら……。
手を引かれ踏み出した一足で、恐れたとおりズンと奥に、子宮に響いてきてしまう。
渡りきるまで何度地を蹴ったか。
一足一足ごと下腹に伝わるピストニングは、ベッドでトウジに見舞われるものと近しく同種。
(感じ、ちゃうのよぉ……)とは、素面では吐露してしまえたものではない、泣き言だ。歯を食いしばる。
その程度に我慢できる理性が健在な分、羞じらいは強かった。

『っッ、あうっ、またスイッチ――!?』
『もう、鈴原ったら調子に乗りすぎ。今日のお出かけは、着いてからが本番なんだから』
『分かっとるって。程々や、程々。お散歩楽しく、ちょい盛り上げてこうってだけやさかい。な、惣流も楽しい方がええやろ?』
『いいわけ、ないじゃ、ない……っ』
『なんやぁ? 入れても良い、そのまんま外に出てもええっちゅうから、惣流のおねだり通り、家で気持ち良〜ぅイカしたったんやないか』
『だから、程々なんでしょ。……アスカも、お願いよ? いつもみたいに気持ち良くなったからって、頭バカにして大声出したりしたら、知らないわよ?』
『そらもう、他人のふりして逃げるしかないからのぅ』
『うっ、ううっ、だったら――っ、ッうぅぅっ。こんな、大きいの入れて……歩けなんて、ッ、あぁぁ……!』

結局は、ヒカリも軽く窘めるだけだった。
トウジは、人の声が聞こえてくるか来ないかのタイミングでアスカを悶えさせるのを面白がっていたし、道の脇に寄って車が追い越していったかと思えば、ぱっと一瞬スカートをめくってみたり。
人目を少なくとも片側分は完全に遮断する高塀沿いで歩いているときになどは、平気でそのスカートの中へ手を突っ込み、震える尻肌を撫で回したりしていた。
その間も、ギィギィとうねるバイブレーターはずっとアスカに、パンツも履いていない恥毛地帯をしとどと濡らす蜜涙を流させていたのだ。
それは、この歳にして――たとえ同級である中学生少年の持ち物にだとしても――重ね続けたセックスで貫かれ慣れた肉裂には、甘やか過ぎる拷問と呼べた。
ただもう、耳まで赤くして、俯き歩く。
これが、今日のゴール地点、自販機に縋り付いた頃にはすっかり半ベソの上擦り声で、それ以上の妖しさをもアスカが蕩けきった紅潮顔に浮かべていた、その理由だった。



◆ ◆ ◆



「あ、ああぉ……。は、恥ずかしい……」

きつい肉唇の隙間からバイブに伝って地に落ちる粘性の滴を、パシャパシャとフラッシュに炊かれてしまって、アスカはきつく目を瞑った。
それでも、トウジという牡獣にバイブ陵辱中の秘部を晒す開脚ポーズは保ったまま。
すぐに恥ずかしがって身を縮こまらせていた最初からすると、随分と慣れたもの。或いは身についたものよねと、ヒカリは一から性奴隷のように調教した友人に、街頭を背負って影が濃く落ちた顔で微笑んだ。

「もういやぁ……」
「なによ、これからなんじゃないの」
「おう、手早く頼むわ。さすがにモタモタしちゃおれんよってな」

ええ、とヒカリが頷く。

「アスカ、スカート自分で持っててね。今晩のあなたは、恥ずかしい露出狂のお姫様なんだから。終わるまでずっとそのままよ?」

中身を入れ替え殆ど空っぽにして、見せかけだけで持参していた通学鞄の中から、手早く。ヒカリが取り出したのは乳液の瓶だった。
この三人で行う淫らな遊びにもう何度も使用した潤滑油を手にとって、美しい親友の後ろに回る。

「ひ、ヒカリぃ」
「ふふ、そんな心細そうな声出さないでよ。わたし、もうこんなにドキドキしちゃってるのに。本気で食べちゃいたくなるじゃない」
「あ、あうっ」

ヌメヌメのまま握った手で軽くバイブを前後。
ヒカリの淫蕩な悪戯心に、秘唇との隙間でこぼれ流れた「いっぱいに食いしばっていたヨダレ」と共に、アスカのあえぎ声も引きずり出される。
そのままバイブはにゅるりと引き抜かれて、乳液の瓶と一緒に鞄に仕舞い込まれた。
その代わりに、湯気が出そうな口がぽっかり開いた少女の淫孔には、秘唇を掻き分ける指が丸められた爪を揃えて侵入する。二本、三本。

「あ、冷た、……っアッ、アアッ!」
「足も広げたままよ」
「あっ、あっ、あ、ヒカリ、ゆびっ。こんな外で、いきなり奥はぁっ、ア、はげし――」

自販機に付けた頬もいよいよバラ色に染まり、『あううンッ』と。中学生のあどけなさを裏切る艶っぽさ。
アスカのあられもない悲鳴が上がる。
堪えられないとずりずり背を落とし、すっかり突き出すポーズになったクォーター少女の白い尻朶のあわいへ、敏感すぎる花びらへ、ヒカリの踊り始めた手は、他ならぬ彼女とのレズセックスで培った巧緻な指遣いを繰り出すのだった。
ニュルニュル、ニュルニュルと、それこそ遊び慣れた花園に舞うように。

「あうっ、はぁぉ、ぉぅふ、ふっ、ふゥンンン……!」
「良いわ、アスカ。いっぱい楽しんで、いっぱいおツユを漏らしちゃってね」
「ヒカリ、ヒカリぃぃ」
「可愛い声、私も感じちゃう……。でも、少しは控えてもらわないとダメかしら? 外なんだし。……ねぇ、アスカ? 分かってる?」
「わかってるぅ……っ。わかってふ、けろぉぉ……」

『ヒカリが、ヒカリがしてるから』と、ともすれば尻を振り立てて叫びそうになっているアスカは、必死に歯を食い縛る。
しかし、ツボを抑えた愛撫は悩ましく耐え難く、我慢の努力を続ける直ぐ下の形良く尖った顎は、ベタベタの涎が盛大に汚してしまっていた。
学園のアイドルの颯爽とした美貌も見る影もない。
複雑に折り畳まれた花びらの奥からは、湧出する愛液がもう滾々と、だ。
バイブ入り散歩に暖められていた幼い子宮が、惨めな路上露出責めに被虐の官能を覚えて。そして、アスカが開花させつつあるマゾ気質を昂ぶらせているのだった。

「ああ、アタシっ、アタシぃ……!」
「目、閉じちゃだめよ、アスカ。ちゃんとここが外だって、見てなきゃ。お家でしてるみたいに浸りきって、気分出されたりしても、さすがに怖いもの」
「せやで? お得意の現実とーひは無しにしといてもらわんとのぅ」

自分たちにそこまでの勇気は無いと、常識人ぶった二人の言い草に、露出狂よ、恥女よと、アスカは言葉の裏を読んで身悶える。

「アスカならへっちゃらよね? これくらい。もう一杯“特訓”してきたんだし、鈴原のおちんちんも貰ってないのに、わたしの指ぐらいで負けちゃったり――しないわよね?」
「でもぉ……」
「第一、そないにごっつい可愛がり方は未だしとらん筈やで? 外で銜えたバイブの味は、また格別やったっちゅうんかいな」
「どうかしら。私も学校の屋上とかで鈴原にして貰ったときはドキドキしたけど」
「今度、イインチョも試してみるか?」
「うふふ、素敵かも。でも、アスカみたいにここまで激しく乱れちゃうのは……ちょっと無理かな」
「惣流もさすが、エロぃことにもエリートな天才様やからなぁ。委員長もそら負けるわ」

ひひひと嗤うトウジに、

(違う……! アタシは……!!)

反射的に否定しようとしても、口を開けば突いて出そうなのがまず濡れきった悦がり声なのだ。
先手を取られて釘を刺されてしまったが、今ここで目を塞ぎ、耳を塞げば、

(きっと、いつもみたいにアタシ……)

頭の中をみんな馬鹿にしてしまって、気持ち悦いの一色に塗り潰された世界で好きに腰を振っていられる。
そう確信に近い予感と、誘惑があった。

(――そんなオンナに、アタシ、なっちゃった)

嘆きの涙は、悦がり泣きのそれとただ混ざって頬を濡らした。
嫌がりながらも、発情の徴は、この歳にして男と女の両方の躯の愛し方を覚えたヒカリによって、優しく――否応なしに、ヌルヌルと掻き出され続ける。
ただでさえ乳液まみれのヒカリの五指が、更にアスカの自前の潤滑油を絡めながら手早くそこを、本番たる“使用”に備えた綻びへと準備していく。
直前にそこの自動販売機で買い求めたそれを、使ってしまうために。
いつしかぴちょり、ぴちょりと。アスカのあさましいお漏らしは、自販機に照らし出されるアスファルトに小さな染みを残すに至っていた。

「……ッ、ううっ、ふぅぅ……ッ。ふぁ――ぁアゥッ」

押し殺し損ねた悩乱を泣きこぼすアスカに、頃合い良しと見計らったわけでもなかろうが、

「おう、ヒカリ、飲み終わったわ。空っぽや」
「あら。……ですって、アスカ。うふふ」

けぷと、トウジが一気に煽った息を吐く。
その手の振ってみせるスリムタイプのペットボトル容器。
ヒカリは楽しげに目を細めて。そして対照的に、アスカは『ひっ』と息を飲んだのだった。

「入れるわよ」

指し示す先は、ヒカリの指に犯されて爛れ泣く媚粘膜の洞だ。
アスカのもう一つの淫らな唇は、青ざめた主を裏切ってぱくぱくと喘ぎ、物欲しげにすら見える。
成熟しきらず窮屈な膣道いっぱいにバイブを充填させられていた後が、ぽっかり口を開け、だめ押しにヒカリの指で淫蕩そのものに解された。再び貫かれるべき道を付けられた。
だからもう、ただ実行するとの異物挿入宣告。
確認を求めたりはしない。
アスカの中学二年生の媚肉の間に、一般的なペットボトルよりは胴回り細めとは言え、そんな使い方にはいかにも無体なジュース容器を潜り込ませてあげると、告げたのである。

「ヒカリぃ……」
「だぁ〜め、お尻ひっこめたりしないの。約束したでしょう?」
「そうや。ここまできて嫌や言うなら、帰ってからペナルティーやで。どないする? もたもたしとったら、誰か来るかもしらんぞ……?」
「で、でも……」

言い渋り、白く露呈させたヒップをビクビク震わせて、文字通り尻込みしているアスカだった。

「だ、だって。アタシの……そんな太いの、入らないわ……」

トウジが張り型のように持って突き出すペットボトルにそこが触れるたび、小さく声を上げて腰を逃がそうとする。
半ば本気で怯え、嫌がってはいても、それでもめくり上げたスカート裾は放さないし、自販機にもたれての尻出し姿勢も崩そうとしない。いっそ健気なと言うべきか。
処女を奪って以来、続けに続けられてきた調教の成果に他ならない。

(すっかり躾けられちゃって)

そう暗い満足感を親友に抱くヒカリだ。
もっとも、嫌がるのも無理は無いわねと同情してはいる。自分でし向けておいてであるが。

(私だってどうかしらね、こんなもの。ペットボトル、アソコに入れてみようかなんて、いきなり鈴原に言われちゃったら……、どういうつもりよって怒るかもしれないし)

一方で、想像した文字通り玩具のように嬲られてしまう光景に妖しく胸ときめかせもする。
自分では躊躇ってしまうプレイだからこそ、アスカにしてもらいたい。
だからだ。口では嫌がってみせても、行動に移して逃げ出そうとはしないアスカの裡にだって、同じく被虐への期待はあるのだと、ヒカリは決め付けた。

(もう、こんなにヌルヌルにしちゃってるんだもの)

事ここに至れば、後はアスカが求めているものは、抵抗しても嫌々従わされた、無理矢理淫らに狂わされてしまった自分なのだからという、そんな形式、スタイルなのだ。
可愛そうなアタシと嘆いてみせることで、やっと自分に言い訳をつけられる。
マゾヒスティックな興奮に酔ってしまえる。
それが、とっくに欲望深い変貌を遂げてしまっているマゾ奴隷少女=アスカの、見え透いた底であると。

「大丈夫よ、ちゃんと細めのだもの。このタイプのジュースが売ってる場所探すの、苦労したのよ?」

それにほらと、

「このあいだ色々お野菜を買ってきて、最後に大根入れてみようって試した時よりもずっとスリムじゃない」
「だ、だけど……」
「そうやな、あん時はヒィヒィ泣き喚いて大変やったのぉ」

トウジの家の台所を使って初めて野菜挿入プレイを楽しんだ時は、バイブ遊びを仕込まれていたアスカであっても大変な嫌がり方だった。
とうとう二人掛かりで押さえ込まれ、キッチンテーブルにまるでおしめを変えるような姿で縛り付けられてしまうまで、一騒動だったのである。
屈服までの汗に塗れた緊縛裸身を派手にのたうたせて、アスカがコンドームを被せた大根の太さに絶叫した声の高さには、さすがのトウジとヒカリも青褪めたほど。
慌てて猿轡代わりにタオルを咬ませ、仕置きとばかりに責め抜いた最後には結局潮を吹く勢いで絶頂して、白痴めいたイキ貌を晒していたのだが。
そこまで記憶を蘇らせての思い付きに、

「……いいわ」

可愛い唇をニンマリと吊り上げて、ヒカリは美しい友人に囁いた。
良いこと思いついたわと、残酷な淫蕩さを覗かせる顔は必ず、この親友に調教され尽くしたアスカを居竦ませる。

「今晩のAちゃんの撮影会は、予定通りアスカのここを……透明なペットボトルで膣内なかまで全部カメラに撮れちゃうようぐいってしてあげて、パチリといくか――」

弱々しい肩越しの泣き顔からも見える動きで、トウジが秘唇に擦り付けてやるのは、そのためのジュース容器。
ショーツを剥いた眺めは未だ童話のお姫様のもののような無垢色のピンク・スリットを、あまりに猛々しく犯す、陰湿なアイテムだった。
透明なこのペニスの代用品を使えば、犯された状態で秘唇は大口をこじ開けられ、アスカの恥ずかしい肉の穴が奥までトンネル状に拡張貫通された写真を撮ることが出来る。
それが嫌なら仕方ないからと続けて、

「予定変更して、街角撮影会はここまででお終い」
「……えっ?」
「トウジの家にまっすぐ帰るの。それから逆に、アスカがエッチなお汁でグチョグチョにしちゃったお腹の中が絶対見えないように……ふふふ、太い太ぉい大根さんで蓋をして――パチリといくか、ね」
「そんな……!? どっちも酷いじゃない! ……もっと、もっと他に……ね? そんな酷いことしないでよ、ヒカリぃ」
「酷くないわよ? こうやって比べてみたら、こんなペットボトルなんてお野菜のフルコースからしたら全然楽だって分かるでしょう?」
「だって……変よ。変だわ……。ペットボトルなんてもの、入れちゃうなんて……。そんなこと、普通の恋人同士はしないもの」

普通の? と。恋人同士であるヒカリとトウジは顔を見合わせた。

「うふっ、うふふ……アスカったら」
「可愛いこと言うの〜、惣流は」
「な、何よぉ……」
「だって、アスカがこうやって特訓してるのは、碇君と最高の恋人同士になるからでしょう? 普通じゃだめに決まってるじゃない」

そんなのつまらないわとヒカリは言う。

「ただの、普通のセックスじゃ、こんなに気持ち良い経験なんて出来ないわよ? アスカだっていっぺん味わっちゃったら……忘れられないでしょう?」

一対一のセックスに留まらず、同性の友人も交えて二人がかりで愛撫されるのも。
普段通りの学校生活を送る合間に、誰にも気付かれないよう人目を避けた校内セックスに付き合わされるのも。
下着を履かずに買い物に連れ出され、デパートのあちこちで露出写真を撮られてしまうのも。
目隠しをされ、手足を縛られ、なにをされるのかも分からなければ、抵抗もできない状態で嫌と言うほど犯されるのも。

「自分らみたいな中学生のオナゴ同士が、男も帰ってきとらん部屋で襖開けたらいきなりバイブで遊んどった〜いう方が、よっぽど変に決まっとるわ」
「お野菜で犯してあげたときも、アスカ、ビショビショにしてたじゃない」

トウジと指折り数えて、いつも新しい課題を与えて「レッスン」をするたび、あんあん悦がって愉しんでいたではないかとあげつらう。

「シンジも、どうせ恋人にするならセックスの上手いオナゴの方がええに決まっとるわ」
「――だっ、だって……!」

アスカは必死だった。
しかし、トウジはどちらでもワシはオッケーやとふざけて言い、ヒカリも取り合おうとしない。
あくまでどちらかから選択しろと。

「わたし、ほんとに酷いこと言ってるつもりは無いのよ。アスカは大切な友達だもの、ほんとうに嫌だっていうこと、させたりしないわ」
「ふぁ、ふああっ、ヒカリ……」

欲情の熱を冷ましてしまってはいけないからと、乳液を塗り込める手を休ませないまま。
ヌルヌルのラヴィアを優しく弄られて言い聞かされるアスカの、真っ赤になった耳に吹き込む。

「アスカが大人しく写真を撮らせてくれたら……、ふふふ。これ、次の時は私も一緒に鈴原に入れてもらって、二人で写真に写りましょ?」
「ひ、ヒカリも!? ……ッ、っああ、ッア、アウッ!」

くに、と。紅茶色の秘叢の縁に尖ったクリトリスをひねり倒して、『決まりね』とヒカリは微笑んだ。



◆ ◆ ◆



「息んだりしちゃダメよ、アスカ。力、抜いて……」
「あぉ……ぉ、ぉ……」

脂汗に乗せて漏れでるアスカの苦悶の声。
ヒカリの手が少しずつ押し込んでいくペットボトルの侵攻を、彼女の内部は徐々に受け容れていっていた。
ピンクのラヴィアが左右に押し拡げられ、白いキャップを付けたままの飲み口を先頭にして。いくらか窄まった上部が粘膜のぬかるみに沈められた後は、じりじりと少しずつ、同じ太さの円柱が続く。

「ああっ、太い……ふといのォ……ぉ」

無駄と知った哀願は消え、アスカのおののく唇は、腹の底を押し上げる圧倒的な異物感への戦慄が占めた。
何度もその細い首が打ち振われ、紅茶色の髪の毛がのたうつ。
苦しそうに喘いだ拍子、地面とほぼ平行に倒された背中からハニーブロンドのうねりが滑り落ちると、汗みずくになったうなじが露わになった。
色白の肌は、火が着いたように赤く染まっている。
総身を震わせつつ、ヒップに回されたアスカの手は、指示通り尻朶をかき分け拡げるように。少女のよく潤滑された挿入口をいっぱいにくつろげ――それでもサイズが合いそうにはとても思えないながら、叶う限りに大きく拡がってよと。

「なんや、処女膜ぶち破ってやった時みたいやな」

一種壮絶なボトル挿入プレイである。トウジにも圧倒される思いがあるのか、暢気な感想を口にしつつもその目をしっかり血走らせて、興奮しきっていた。
携帯を構える右手はともかく、所在なさげにしていた左手はとうとう我慢が出来なくなったらしく、ズボンのファスナーを下ろして、いきり立った逸物をしごくのに夢中だ。

「あ、ああうっ……」

半分程まで飲み込まされた頃には、いよいよ足に力も入らなくなり、アスカはくず折れるようにしてアスファルトへ膝を突いた。
ばさりと背中から落ちたスカートが、汗に光る尻肉と、ボトルの底を支えていたヒカリの両手を隠す。

「アスカ、もう少しよ」
「ヒカリぃ……」

汗と涙、そして唇まわりををベタベタにした涎で、すっかり見る影もない顔を振り向かせて、『もう、ここまでで許して……』と弱り切った声。
激しい息遣いを収めようとするアスカは、自販機に寄りかかりながら、ブラウスの胸元を下着が透けるほどに汗で濡らしているのだった。

「おいおい惣流ぅ、そらぁないやろ〜?」

疲れ切り、萎れ切った様子は哀れを誘うが、美少女の追い詰められた艶姿に興奮を駆り立てられているのは、トウジだけではない。
火照った顔で今気付いたように、こちらも額にびっしりと浮いていた汗をぬぐったヒカリは、友人のスカートの中でさっと凝り立った肉芽を捕らえて、続きを脅しつけるのだった。

「ひぁっ! っぁ、ぁあン、あっ」
「ばかね、ここまで頑張ったんだから、それこそ最後までやらなきゃ勿体ないんじゃない」

どんな時でも――いや、こんな状態にされているからこそ、そこはアスカの強烈な快感スポットだ。

「あっ、ああンン! アーッ……!」

あえなく脳裏を白熱させて、もうだだをこねて困らせたりはしないと誓わされたアスカは、これ以上は進まないというところまでペットボトルに犯されると、

「……ごめんね、アスカ。辛いばっかりじゃ、折角のレッスンなのにアスカが愉しめないものね」
「あっ、ああっ。い、いいから、私は……もうっ、あっ、あー!」
「とっても素敵な、エッチなアスカを撮らせてもらったから、お礼に今晩はうんと気持ち良くしてあげる」
「はヒッ……ハヒィッ! やっ、だめ……ぇ、今っ、いま腰動くと……奥っ、ゴリって。ああっ、だめっ、だめなのにぃ……!」

その残酷なエロティシズムに支配された秘部を丸晒しにしたまま、集中的なクリトリス責めで、たちまちに絶頂へ駆け上らされていったのだった。

「ええぞ、ええぞ惣流ぅ、イインチョ! そのまま逝って、エロいケツ振り見せたってくれや……!」
「いやあっ、やっ! お腹の中っ、こんな……なのに何で!? やだっ、やだ。こんななのに、イクの……ッ、っ、ムフゥゥゥゥ――!?」

人通りの消えた路地ではあるにせよ、はばかりのないアクメ声を張り上げられてはさすがにぞっとしない。
アスカ自身の垂れ流した愛液でぬめる手のひらが、寸前の声をくぐもらせる。
そして、『イきなさい、アスカ!』ととどめが急所を捻り転がして、

「フォウンンン……! ンッ、ンフゥゥゥゥゥゥ――!!」

オーガズムの痙攣が、アスカの跪いた下肢を襲った。
牡の性器を絞り上げるように、反射的な締め付けが膣内のペットボトルを『ミシ、ベコ』と軋ませる。
今際の声を放とうと突き出された舌は、己の味を親友の手のひらに確かめて、行き場を失った吐息を灼熱させた。

「ふふ、うふふふ……。イったわね、アスカ。こんな太いの、おちんちんの代わりに突っ込んで……!」

口を背後から押えられた欧系美少女の、白目を剥かんばかりの強烈なイキ顔には、それを為したもう一人の少女の満足そうな笑顔が並ぶ。
達成感を伴った手つきはアスカのすべすべの下腹を撫で回し、その中に収められたペットボトルの存在を確かめているふうだった。



◆ ◆ ◆



「ちゃんと撮れた、鈴原……?」
「お、おう。シャッターは押したで。多分写っとると、思うんやけどな……」

アスカの絶頂と同時に、ペニスをしごいていたトウジも白濁をしぶかせ、目の前の美しい尻肉へとビチャビチャ飛沫を掛けるに至っていた。
日も暮れて、道を照らすものが自動販売機にともった青白い光ぐらいしかない。そんな侘びしい路上で、着衣も下半身を丸出しに乱れた女の子がうずくまっていたなら、それは容易に犯罪性を連想させる。
いつもの屋外撮影であれば、ここでヒカリが素早く、脱力する友人の身だしなみを整えてやるところだった。
誰かの介添えが無ければ人目に取り繕えないほど、被写体の少女が自失した体を晒す。そういった場合は得てして、撮影役の片割れは加害者としての満足に浸っており、必然、その役目をヒカリがこなす分担になっていたのが、「撮影会」を重ねる内の暗黙の流れだった。

しかし、ヒカリは動かなかった。
スカートを直してやろうとしない。射精跡の始末に、いつも持ち歩いているウェットティッシュを取り出そうともしない。
しないばかりか、ふやけきった股の間に大きく埋没しているペットボトルの抜去さえも、彼女はアスカに制止していた。

「ひか、り……?」

薄ぼんやりと霞がかった瞳が、どうしてと問いたげに。
――ああ、なんてお人好しな、馬鹿な女の子なのかしら……。
ヒカリは己が背筋にゾクゾクと這い上るものを知覚した。
快感だ。
こんなにされてしまってまで、まだ私が助けてくれる――恥をかかないように後始末をしてくれると、信じ切っている。
その愚かしさが堪えられず、そして愛おしい。

「あはっ、あはは……。最後に、ね。最後に、もう一枚だけ……」

男の吐瀉したスペルマが点々と飛び、陵辱の気配もあからさまな双臀を、アスカは高く高く掲げさせられた。
トウジのカメラに捧げるそのポーズは、さながら道行く誰かを後背位に誘う痴女か。
レンズのズームアップは自然、彼女の秘めるべき中心に、一筋のスリットを大口に開かせたペットボトルの底に。

「鈴原、はっきり撮れないなら……うんと近付いて撮ればいいわ」
「わかっとる。当然やろ、こないなモン見せられて、なに撮るっちゅうたら――」

惨い負担が、割り拡げられた唇粘膜を挟んだ柔らかな土手すら真っ赤に変えている。
白人種寄りの血が輝かせるシミ一つない内股には、その染まった肌色が余計に目立った。
初々しい花肉の踏み躙られた眺めもまた、男の獣欲を強烈に惹き付けるが、しかし今夜のトウジの目は、最大の演し物を見紛うことはなかった。

「後ろ姿全部一枚に入らなくっても良いから、その代わり、ね」
「……なんなら、ボトルの底は切り取っといた方が見やすくって良かったかもしらんなぁ」
「うっ、ううっ。撮るなら……早く、しなさいよぉ……」

ペットボトルの透明な底がいびつに見せている。はっきりとは映らない。だがそれでも、

「惣流の、オマンコの中身っちゅうわけや」

熱く潤い、生々しいピンク色をした粘膜が、複雑に襞をなしている。
携帯の液晶画面に浮かび上がるのは、通常であれば決して少女が人目に触れさせることのない部分だった。

「なんてコト、させんのよぉ……」

華奢な肩を震わせるアスカの、膣底さえも鼻息荒く左右から覗き込んで。
視姦する二人の心にあったのは、その晩のアスカにこの写真を見せてやりながら、どんなプレイで羞じらいの涙を喘がせ漏らさせてやるか。
――結局アスカは、さらにもう数枚を撮るまでペットボトル責めから解放してはもらえなかったのだ。
最後の一枚は、四つん這いの姿勢で自販機にいざり寄り、自らを陵辱し、苛む、牡槍に似た飲料容器を産み落としたそれに、まるで感謝するかのように見えるキスを捧げる姿だった。



◆ ◆ ◆



 そして後日。
「ちょっとヒカリ、どこにいくのよ」
 ヒカリとの下校時、いつもの寄り道とは違う方向に行こうとするヒカリを怪訝に思ったアスカ。
「ふふ、ホームセンター」
「何よ、本棚でも作るの?」
 それこそあのジャージに任せればいいじゃない、とか思いながらついてゆく。
 ホームセンターについたヒカリは、DIY材料のコーナーではなく工具の売場へと向かう。
「何よヒカリ、まず道具から?」
 微笑ましい友人をからかうような口調のアスカであるが、次の瞬間その表情が凍りついた。
 目の前にいる少女が、「親友」ではなく「淫らな支配者」としての微笑を浮かべていたからだ。
「ねぇアスカ、こっちのドライバーと、こっちのドライバー、どっちがいいと思う?」
 先端側を掴んで、グリップの部分をアスカに見せながらヒカリが訊いた。



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