ANIMAなレイネタ

536 名前:引き気味 投稿日: 2009/10/07(水) 03:19:37 [ D4pu4X3M ]

「あ……」
 彼女がこぼした声を聞いた者はいなかった。
 物静かな性格に優秀な成績。親しい友人からは冗談交じりで「優等生」の渾名を付けられている綾波レイが、その実授業中も大抵意識は窓の外。机の上の端末に表示されているテキストにも、黒板にも興味のない視線が、雪の降る第3新東京市の空に向いているのはいつものことだ。
 それがごく自然な風景となっていたから、また今日も教師とクラスメートのやり取りを余所に、低い雲の垂れ込める空をばかり見上げていたとて、特に意識にとめている人間など誰も居はしなかったのである。
 ただ、クラスの中でも例外的にレイの事情をよく知る者、たとえば同じネルフ・ジャパンに籍を置く惣流・アスカ・ラングレーは、同僚がそうやって折りにつけふっと空を見上げてしまう理由を、彼女なりに察しているつもりではあった。

 ――その空の上には、三人の彼女自身が、「綾波レイ」が居る。

 だから、だろうと。見つめていたことを気付かせないように、そっとまたアスカは目を机の上に戻すのであった。

 ◆ ◆ ◆

 早まる血流。動悸の乱れと、躰の表面に発生した熱を感じる。
 特に火照るようになっているのは顔面全体である。
(また……)
 レイは静かに俯き、顔を隠した。
 戸惑いも二度三度と続き、十を数えようかという頃になれば、わけの分からなさを抱えたままでも取り敢えず対処らしきものは覚えるものだ。
 またじわじわと体温が上がりだし、胸の先がしこりだすのを自覚しながら、レイはやり過ごすための身構えに全身をこわばらせるのだった。

「……っく」
 漏れ出しそうになった声を堪える。
 今のははっきり知覚できた。感じ取れたように思う。
 唇を噛みしめるレイの背筋を震わせるものは、紛れもない快美の感覚。
 痛みとは違うし、不快どころかはっきり気持ち良いのだ。不本意ながら。
 そしてそれをもたらしているのは、両の胸にやわやわと加えられる疑似感触。さながら何者かが彼女の乳房に手のひらを被せ、柔らかく揉みしだいているかのような。それによって反応しだした乳首を、固くなっていくのと同じだけ揉みほぐしておいてやろうとするかの如き、微妙な圧迫の繰り返し。
(これ、は……)
 胸が揉まれ、先端を摘まれている。
 しかし、その感覚は現実のものではあり得ない。
 授業中の教室で席に着くレイの周囲に、これらの悪戯をなせるほど接近している他者は存在せず、前後の席とも距離は一定のまま。
 着席している男子生徒と女子生徒にも、それぞれ態度の不審は見受けられない。
 まして、高校の制服に保護された胸へ、生地を透過して直接まとわりついている何者かの手など、何度その辺りの宙を凝視しようと確認出来ていない。 宙は宙、そこには何も存在しない空間があるだけ。
 ただ、息遣いによる上下を次第に大きくしていくレイの胸の膨らみがあり。じくんじくんと増していく自己主張で、身に付けたブラジャーなどを突き上げる自分の乳首のシルエットが、そこにつんと浮かび上がりだしているように錯覚するだけだ。

 なればこそ、レイはこれが疑似感覚であると断ずるのである。
 実際の刺激が加えられているのはレイの――三人目の綾波レイである彼女、レイ・トロワの躯ではない。
 空の上、第3新東京市上空の静止軌道にある本部防衛システム「ダモクレスの剣」。これを構築する三機のエヴァンゲリオン零号機の中に、管制システムとして搭載されているまた三人の綾波レイ、レイ・カトル、レイ・サンク、レイ・シス。
 彼女たちのいずれかの感覚を、綾波レイ型クローン体同士の同期を通じて受け取ってしまっているのだ。

537 名前:引き気味 投稿日: 2009/10/07(水) 03:19:58 [ D4pu4X3M ]
◆ ◆ ◆

「……っく、はっ、は、ク――っッッ……」
 不意にはじめられた責め苦が終わる気配はない。なのに、まだ授業の時間は半ばを過ぎた程度。
 五分、十分と計っていた時間の経過は、これまで最長だった二十分を越えてしまった辺りの軽いショックで、既に把握困難に陥っていた。
 今までならば、もう解放されていた頃なのに。
(今日は、まだっ。っ、つぅっ……ン、ンンンッ。どうして……っ)
 そこでまた、固くしこりきった乳首を捻り上げられる。
(ッフ! ツッフゥぅぅぅ……ンンンッッ)
 一時耐え凌げばという当てが外されてしまった衝撃は、先行きが分からなくなった不安と連れだってのものだ。
 今日は一体、いつまで我慢していなければならないのか。
 心許なさは、執拗に加えられる実体無き蹂躙に対する構えを綻ばせてしまう。
 ともすれば、臍から下のすべらかな皮膚を撫ぜ回されるゾクゾクとした感覚に、お尻をもじつかせるのを我慢出来なくなりそうだ。
(あ、あ、ああ……)
 声を上げて、しまいそう。
 送り込まれ続ける疑似感覚を悦楽だと受け止めてしまうのは、もうレイには阻止できない。
 同期を自分から遮断することも、その恍惚を誘う感覚を否定することも、彼女に与えられた機能の内には無いのだ。
(い、あ、あ……ぁ、い、いい……。ッ、っっ。きもち、いい……)
 呼吸が苦しくてならないのは、胸を乱暴に揉みしだかれているせいなのか。
 固い芯の残るそこをいじめられて、痛みと相半ばする愉悦で息が上がるばかりだからなのか。
 ――ただ他人の都合で形作られているばかりの自分が惨めだからなのか。
 レイにはもう分からなかった。
 はっ、はっ、と漏れる荒い呼気を、周囲の不審を呼んでくれるなとあてがった手のひらで必死に押さえつけているだけである。
 下着から染み出したレイ自身の汁液が膝から下へ伝い落ちていってしまわないよう、まるでお漏らしをしてしまったかの様にならないよう、ぎゅっと太股に力を込め続けるだけである。
 机の下、脚の付け根に張り付く薄いブルーのショーツは、もう吸い込める以上の水分に浸されてぐっしょり。
 染みがスカートにまで通ってしまわないよう、レイは息も切れ切れの意識を懸命に凝らして、度々スカート生地をたぐっておかなければならなかった。
 左右の太股とで囲まれた股間のデルタの領域は、今や濡れ湿った湿地地帯も同じなのだ。たぐり上げて、直接その濡れ蒸れた部分に触れさせないようにしておかねば、待ち望んだベルが鳴ったとしても教室を上手く抜け出せない。
(……でも)
 ベルが鳴るまで耐え凌げたとして、誰にも見られずに済む場所に避難するとして、私はその時、満足に立ち上がることが出来るのだろうか?
「……ふっ、くっ、あぅふ――ンんんぅぅぅッ」
 実際にそうされているわけでもなのに。指を突っ込まれてじゅぽじゅぽと抜き差しされつ掻き回されつして、女の敏感な部分を手酷く反応させられているのと変わらない被害感覚は、下着の中で全く無事な筈のレイの秘唇に戦慄きをもたらして、それどころか『くちゅ、ちゅぶ、くちゅっ』と独りでに綻んだ隙間から蜜汁を吐き出させるのである。

538 名前:引き気味 投稿日: 2009/10/07(水) 03:20:08 [ D4pu4X3M ]
(なん、で……っ!?)
 また、突き刺された――。その長い指の感触を膣内に覚えながら。
 レイは、何度繰り返したかになるか分からない疑問で、恍惚の麻痺から無事でいられる頭の中半分をいっぱいにしていた。
(ひあ、あ、あひ……ひ、あぐぅぅぅ……ゥぃヒイッ!? ヒッ、ひぐぐぐぅ……っっ、ッ、っつ、無理、無理だわ……っ)
 伸びきった指で股間の入り口から奥までまっすぐ貫かれ、ぬるぬると抽送を見舞われる。その、椅子の上で堪えるお尻が踊り出しそうな強烈な官能。
 またじわっと、熱い汁気が太股の間に広がった感触があった。
 同時に、そうやって深々飲み込まされた割れ目の縁で胸の先に負けず固くなった肉芽を、手のひらの付け根の骨でごりごりと転がされる。
 どうして、堪えきることが出来るだろう。
 ――限界は近い。

 しかしだ。
 これが、遠く空の雲を突き抜けた彼方に浮かぶ複数の自分達の、いずれかの受けている凌辱を感じ取っているのだとしても。一体が何者がそれを。
(誰も……居ない、はずっ。うあ、あ、あああ……!)
 三人の綾波レイが身を委ねているのは、地上最強最堅牢の檻、エヴァンゲリオン。そのエントリープラグの中。
 第三者など、まして意識もなくシステムの一部として眠り続ける彼女たちに邪欲を向ける何者かなど、居るはずがないのだ。
 いったい何者が真空の宇宙を渡り、厳重にロックされた最奥、プラグインテリアのところまで手を伸ばすことが出来るというのか。
 そんな大それた事、ただ死体のように横たわるだけの少女の肉体を弄ぶために、実行するというのか。
 いや、むしろ――。

「……ッああっ、だ、だめっ! 強すぎる、流れ込んできて……もうっ、もうっ……入れてこないで……!!」

 高く叫びを上げながら、身を仰け反らせて崩れ落ちるレイ。
 教室中がざわめきに包まれ、床に倒れ込んだ彼女に振り向く中を、真っ先に椅子を蹴ったアスカが何事か呼び叫びながら走り寄ってくる。
 その青ざめた顔をぼんやりと認めるレイの視界の端に、絶えずレイ・トロワの傍らにあってそのモニタリングの役割を担う、本部との中継端末、自立型監視ドローンの丸いボディが映り込んでいた。

539 名前:引き気味 投稿日: 2009/10/07(水) 03:28:24 [ D4pu4X3M ]
>>535 FOXさん

無駄に広がったエヴァ商売、サイドストーリー商法の中に、模型雑誌でやってる『ANIMA』ってのがあるんですが、そこにレイ・クローンが三人ばかり出てくるんですわ。
三年後、17歳のアスカ達という設定の中で、肉体外観年齢21歳を誇るレイ・カトル、レイ・サンク、そして最後期生産体にして実年齢・外観年齢7歳のレイ・シス。
序盤はひたすら眠り姫状態のこの子らなんか、不能な分変な方向に性欲向かっちゃった権力持ちご老人、なんてのによる慰み者役としてぴったりかな……と思ってネタ書き出してみたんですが。

……気がつけば、昔のエロ漫画でいう透明人間シチュ。

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540 名前:FOX 投稿日: 2009/10/08(木) 06:20:00 [ Crnh7yME ]
>>539 引き気味さま

 た、たしかに透明人間シチュというか遠隔オナニーっぽいですね……。
 観測者たるレイ@17歳とヤられちゃってるレイ@軌道上との距離感の問題でしょうか。

 「眠り姫悪戯」ネタの場合、視点の設定が難しい気がします。
 わたしなら目覚めたときに「お人形にされて、でも恥知らずなアヘ顔」をさらしている映像を見せられて「可愛そうにね。あんなに恥ずかしくてつらいことをされているのに、あなたの躰は大喜びしちゃってるのね。本当に可愛そう。さぁ、もう少し見ていましょうか」という「自分寝取られ」シチュにしてしまいそうです。
 そして「さぁ、おくすりの時間よ。これを飲んで、ぐっすりお休みなさい」と錠剤を掌にひとつひとつのせられ、泣きながら、でも頬をうっすら欲情に染めてそれを口にしちゃうって感じでしょうか。
 さらに、しばらくして夢の世界にどっぷり沈み込んだ彼女が「身繕い」される映像には、するする降ろされたショーツからとろとろの「お汁」が糸を引いているさまが映っていて……。
 「もう少し、お薬減らしても大丈夫でしょうね」と準備役がにっこりと微笑むとかとか……。

さ、大雨の中、がんばって職場に出かけましょうか……。




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