骨型さんの黒シンジハーレム物『小GEN-DOH』5


245 :骨型 :07/03/05 22:58 ID:???
「ふふ…シンジ君明日帰ってくるって。良かったわね?」
「かえって…くる?」
地下にて。
先ほどまでリツコとマヤに良い様に啼かされていたマナは、朧気な思考しか維持できない頭でその情報を受け取った。
「いかり…しんじ…が」
折れそうな心を、なんとか内心だけで奮い立たせる。
…ムサシ。私に力を貸して。
決意を固めようとした体に、定期的に体を刺激する羽毛が襲い掛かる。
「ああぅっ!?」
「あら、目、覚めたかしら?」
奴等が寄って来る。あいつらに触れられただけで、この体はもう過敏に反応してしまう。最早、自分で自分を信用できない。律しえない。
だから、残しておくのはほんの少しの正気と狂気だけでいい。
後の事なんか、もう、知らない。
殺してやる。
私の事を、こんなにした、碇シンジを。
殺してやる。
次に私に手を出した時が、お前の終わりだ。
「やぁ!やああ!しんじゃう、しんじゃいます!お願いやめてぇ!!」



246 :骨型 :07/03/05 22:58 ID:???
空港には、アスカとカヲルをはじめ、ドイツ支部の幹部や加持が見送りに来てくれた。
待っていたのは、青葉。マユミは既に機内の別部屋に入っている。
「やあ、悪かったね。青葉」
「いえ」
今回ドイツで二人が顔をあわせたのは、実はこれが初めてになる。
電話にて状況を把握し、指令を達成したに過ぎない。
「…帰ったら一日『Y番』を君に貸し与えよう。また一人狂わせたようだからね、どう成長したか、楽しみだろう?」
「…は」
ほんの少し、だが確かに口許に笑みを浮かべる青葉。
シンジはそれに満面の笑みで返すと、その表情のまま振り返る。
「それでは、失礼するよ。アスカ、カヲルさん。日本で会えるのを楽しみにしている」
「ええ、それまでまたね、シンジ」
「…向こうでは、もっとちゃんと『相手』してもらうからね」
笑みと、少しだけの拗ね顔を見せて、二人が交互に唇を寄せてきた。
「シンジ君」
今度は、加持。
「…あー、その、なんだ。…頼むよ?」
その言葉だけで何を言わんとしているか判る辺り、師弟の呼吸とでも言うか。
「はいはい。代わりに、アスカとカヲルさんをお願いしますね?」
二人の言わんとしていることは、つまり―
『葛城(アスカ達)に手を出したら、こっちも遠慮なく手を出すからな』
…紳士協定どころか、最早不可侵条約のノリである。
「では、名残も尽きないけど、またね」
「さよなら♪」
これ見よがしに腕を絡めてくるカエデを悠然と受け入れ、シンジは機内へと消えた。
背中に感じる、二対の冷たい視線を心地よく感じながら。



247 :骨型 :07/03/05 22:59 ID:???
本部に到着した時、彼を出迎えたのは六人の女性だった。
「やあ、ただいま」
「…おかえりなさい、兄さん」
いち早く駆け寄ってきたのは、レイ。
「おかえり、シンジ君」
「おかえりなさい」
妾の残り三人、マヤ、サツキ、アオイ。そしてリツコと…
「大仰ですね、みんなしてお出迎えですか。マナも…ただいま」
「…おかえり、し…シンジ…さま」
「さま?やれやれ。僕はそういう堅苦しいのが好きじゃないんだ。呼び捨てでいいよ」
苦笑交じりに返しながら、青葉から持たせていた―とは言え、大した量ではない―荷物を預かる。
「今日はもういいよ、青葉。『マユミさん』を連れて帰るといい。『商品』の方は三日後にでも受け取りに上がるから、休暇は五日ほどでいいかい?」
「…よろしいので?」
「無理させたからね、余禄さ。今から帰れば四十時間以上楽しめるだろ?」
「ありがとうございます、シンジ様」
一礼し、驚くような速さで―だが一応、ちゃんと歩いている―青葉は姿を消した。
「さて、ここにはみんなへのお土産が入っています。均等に分けてください」
「!」
瞬間、マナを除いた五人の目の色が変わる。
「で、マナ」
「…何、かしら」
「青葉が編入の手続きを取っていたらしくてね、明日から僕と同級生だよ」
「…え?」
「嬉しい?制服とかは手配しておくから、今日はジオフロントの部屋に泊まってくれるかい?」
「え、ええ。…判ったわ」
「…さて、僕は疲れたからちょっと休みます。マヤさん。リツコさん…家で報告を伺いますよ」
「わ、判ったわ」
「うん!」
土産を巡る争い―とはいえ、まだまだ睨み合いのレベルだったが―すら放棄し、二人はすっとシンジの腕を取る。
「じゃ、先に帰ります。…喧嘩しちゃ駄目ですよ?」
そう告げて、シンジも本部を後にする。
…背後から見ると、連行される宇宙人のように見えなくもなかったが。
「…」
…レイを含み、暫しの沈黙。
多分の嫉妬を、力に変えて。
残された三人は、無言で争奪戦を開始した。
「…な、なんなの?これ…」
「いつもの事よ」
呆然としたマナの呟きに、応えるカエデの声もまた、少し重かった。
―普段の自分が、つまりこうだと客観的に理解させられたからだった。


248 :骨型 :07/03/05 22:59 ID:???

「…彼女に何したんですか、マヤさん」
部屋に入っての開口一番が、それだった。
「え、…な、何の事かしら」
「マナの事です。僕を見る目の奥に殺意が見えました。よほど酷いことしませんでした?」
「そ…そんなことない…と思うんだけど」
そう言いつつ、視線を逸らすマヤ。
「やれやれ…リツコさん。ちゃんとマヤさんに手を貸しましたね?」
「は、はい…」
「そうですか。…ま、それなら安心かな」
ふう、と息を吐くシンジに、おずおずとマヤが問いかけてくる。
「…で、どうするの?シンジ君。殺しちゃう?」
むしろ嬉しそうなマヤの様子に小さく苦笑を零しながら。
「まあ、しばらく放っておきますよ」
「…え?」
「ああいう状態だと、恐らく自分の中で何か『引き金』を用意してる筈ですから。先刻僕に襲い掛からなかった、と言う事は『二人きり』か『そのテの行為』…のどちらかかな?それさえしなければ、大丈夫だと思うので」
「そ、それで解決になるの?」
「…取り敢えず、リツコさんと一緒って事は…泣いて許しを請うくらいまでは責め立てたでしょう?」
「え、ええ…」
「ほんともう、下にはサドで上にはマゾなんだからなー…」
「っ…」
それはつまり、リツコは自分の事を上として見ているという事で。
とまれ、彼女がついていたなら、どれだけサディズムを発揮してもこちらの害になる事はないと見て良い。
シンジは、少しの沈思の後。
「取り敢えず洗脳や暗示の類は全部解除したんですね?」
「ええ…ぇっ!?」
マヤに質問を続けながら、リツコの服を脱がせにかかった。
「…シンジ君…?」
「親父には、もう伝えたんでしょう?」
脈絡ない問いかけに、だがリツコもすぐに察した。
「…え、ええ」
「歓迎するよ…リツコ」
「え!?…先輩、まさか!!」
その問いには答えず、するするとリツコを全裸に剥いてそのままベッドへと連れ込む。
「ちょ、シンジ君!私も―」
「マヤさん。二人で最後にかかった時のマナの反応は?」
シンジ自身も服を脱いで、リツコの上に圧し掛かりながら下半身を毛布で隠した。
「え!?あ、あの…えっと…あのぅ…シンジ君?」
「どうしました?」
「ん、んあっ!!」
柔らかく微笑みながらも、視線だけでマヤの動きを封じる。
「さ、早く報告を。…今日は僕の妾になった祝いに、リツコさんを一晩可愛がる日と決めましたから」
「え、私は!?」
「お預けです。『やり過ぎたお仕置き』と言えば、納得してもらえます?」
「うー…」
「し、シンジ君…!わ、私は…!?」
「リツコ。…僕は今は君の主人な訳だが」
「あ…ご…ご主人様。…私も、マヤの手伝いをしましたが…」
「うん、知ってる」
「じゃあ―」
「マヤさんがやり過ぎないように、リツコを派遣したんだからね。そういう意味では、リツコはしっかりと役目を果たしてくれた」
冷たさのない、呆れたような細目でマヤを見ながら、シンジは、
「…マヤさん、リツコさんが居なかったら、マナを壊してたでしょ」
「うっ!」
彼女を完封してのけたのだった。



249 :骨型 :07/03/05 23:08 ID:???
三日後。
第二新東京市に、一つの奇怪なオブジェが完成した。
曰く、『水晶の丘』。
初号機は超熱の光を平然と中和しながら近寄って、ゆっくりとラインに合わせてナイフで綺麗に斬り裂き出す。
第五使徒はその最中に上半分を完全に消失、下半分だけを残して完全に沈黙した。
「…どうしましょう、この残り」
再起動も心配だったので、取り敢えずここにおきっぱなしは止めようとミサトが言い出したのがきっかけではあった。
それなりに美しい幾何学的外観だったのが功を奏し、使徒の残骸はオブジェとして第二新東京市に贈られたのである。

それが傍迷惑だったのかどうかは、その三年後に『水晶の丘』が世界的な観光名所となった事から判断願いたい。

105 名前:骨型 投稿日: 2007/09/24(月) 13:33:36 [ BKCi/KdQ ]
「…これで、一週間…」
ぎりぎりと、唇を噛み締める。
「気付かれた…?まさか。…私は隠せている。そうじゃなきゃ近寄ってもこない筈よ」
マナは自室で夜毎そう自答していた。
ぜえぜえ、と荒い息をつく。
短時間で強烈に刻み付けられた肉の悦楽が、彼女の精神をじりじりと灼く。
股座と胸に指を伸ばそうとする自分の無意識に寸前で気付き、歯軋りしながらそれを止める。
それを、一週間。
彼女は既に自覚していた。
自分が碇シンジを殺すと同時に、自分の精神も限界を迎えるだろうという事を。
快楽を求める自分自身に抗するには、もう彼女の肉体は二人の魔女によって作り変えられすぎていた。
碇シンジはどうやら気まぐれ程度でしか自分に手を出す心算がないようだ。
一週間、二人で会う事も手を出してくる事もなく。
考えてみれば当然だ。彼には五人からの妾が居るし、手を伸ばそうと思えば幾らでも摘み食いができる立場にいるのだ。
自分に手を出す必然性がない。
彼女はだから、耐えていた。
シンジの気まぐれが自分に向けられた時。ありったけの殺意と正気を持って、彼を殺すまでは。
正気が、植え付けられた淫乱の気質に削り取られるのを自覚しながら。
その時を、待っていた。

106 名前:骨型 投稿日: 2007/09/24(月) 13:34:37 [ BKCi/KdQ ]
「…兄さん」
「ああ、レイ。済まなかったね呼び立てて」
「ううん…いいの」
一週間、シンジは遊んでいた訳ではない。
初日こそリツコとマヤと戯れていたが、二日目は溜まっていた職務(青葉が調整してくれていたとは言え、随分と量があった)。
三日目は使徒が現れ、四日目は二日前の職務に上乗せして昨日の使徒に対する報告書の作成。
五日目、六日目は泊りがけで祖父の屋敷に向かい、祖父の相手をこなす(嫌ではないが、祖父もまた公人なのであまりの無体は困る)。
そして七日目、シンジはレイを屋敷の部屋に招いていた。
「報告書は読んだよ。僕がいない間に使徒を倒してくれたようだね」
委員会が管理している使徒の出現。無論それは極秘に調整されたスケジュールであり、シンジを含めた上層部の中でも、やはりごく一部しか知らない。
今回のシンジの訪独はそういう意味では予定外であり、彼自身アスカの身に何も起きて居なければ第四の使徒も彼が倒す予定だったのだ、が。
「…兄さんの為だもの」
「トウジとケンスケがシェルターから出たそうだね」
「…うん」
どこから聞きつけたのか、レイが出撃すると聞いた彼らは勝手にシェルターを抜け出し、彼女を応援するためと称して、戦闘中の街中から出たのだ。
…ケンスケが。
トウジはそれを止めにやはり飛び出し、彼を押さえつけて逃げようとした所でレイに気付かれた。
折り良く飛びかかって使徒にトドメを刺した後だったから良かったが、そうでなければ決定的な隙になっていただろう。
「…まあ、無事で良かったよ、レイ」
「…ありがとう」
シンジの笑顔に頬を赤らめるレイ。
「…トウジはまあ、彼の性格を考えれば咎めだては出来ないかな。ケンスケは…全く、どうしたものかな」
ふう、と溜息をつきながら考える。
「…せば」
「ん?」
「殺せば、いいわ」
「…レイ」
たしなめるように、呆れたように、シンジが苦笑する。
「兄さんを悩ませる人間なんて、要らない」
ぱさり、と。
服を脱ぎ捨てたレイが、そっと跪く。
「…兄さん。私、頑張ったわ」
「うん、そうだね」
「ごほうび…ください」
そう見上げる瞳が潤んでいる。
「ふむ…。どうして欲しい?」
椅子に座ったまま、支配者の目ではなく、あくまで兄の目で妹を見る。
「ここに…」
下腹を押さえるレイに、にっこりと。
「それは駄目。レイの旦那さんに取っておかないとね」
「…うう。旦那さんなんていらないのに」
「それじゃ、おいで」
事実、シンジの股間はまったく反応を示していない。
悔しげにシンジの足の上に座ると、シンジは柔らかく微笑みながら、
「ちぅ…」
「ふぁぁぁっ!」
レイの胸を愛ではじめた。
「あ、ああ!兄さん…兄さん!」
それが終わるまでの間、レイは限りなく幸せそうで―。

107 名前:骨型 投稿日: 2007/09/24(月) 13:36:31 [ BKCi/KdQ ]
激めっさご無沙汰でした。申し訳ないっす。
…引越しまして。そしたら引越し業者が馬鹿やってPCが故障。
研修がすぐに入っていた所為で修理に出すに時間かかり、修理も修理で時間がかかり…といった風情。

やるせないっす。
さて、取り敢えず今回はここまで。
第四使徒を処理し忘れていたからではないですよ。…ナイデスヨ?




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