LHS廚さんの王道ハーレム『畜類め、繁りやがれ!』(5)


2 :LHS廚 :04/09/29 21:54 ID:???
生扉が妙なので急遽こちらに避難。
本当に、不安定です。
(一度は書き込めたんですがね)


ちなみに、前スレのストーリーの『お尻』は>>1023 です。
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火照りを冷ますつもりがあっさりと燃え上がらせたアタシ達。
まず体力のなさと日ごろの生活習慣からノゾミちゃんが脱落。
次いでマリイとマユミが明日の事もある、と大事を取って身を引いた。
そして。



『ひゃ、これ、丸見えになっちゃうよぉ!?』

シンジは二回目で完全に腰がぬけ切ったマナをいすに座らせて、アタシ達の
SEXを見せ付ける。


『どうマナ、見える?』
『うん……ぐちゅ、ぐちゅって小さく音が響く度にアスカのがめくれて、
 金髪のいんもーを、白くなった液体が包みこんでぇ……』


マナとちょうど向かい合う形になった椅子の上、それが今のアタシの舞台。

大股開きになったシンジの上に肩幅くらいにピン、と足を伸ばしたまま
またがって腰を振るの。

3 :コウイに値する名無しさん :04/09/30 10:43 ID:???
>>2 LHS廚さん

 まぁ基礎体力不足であろうノゾミちゃん脱落は当然として、明日のことを
考えて撤退できるマリィとマユミの理性に感服w

4 :PDX. :04/09/30 10:44 ID:???
>>3 は私です(汗)
 最近名前の記入漏れ多い……。

5 :LHS廚 :04/09/30 21:32 ID:???
この後の、結果は、まぁ……惨敗だ。

体の中がひっくり返された様な苦痛と紙一重のような、そんな快楽。
そして残るのは、満足感に満ちた敗北感だった。

少し前までは如何なるものにも許さなかった[勝利者』の座。


『ほら、アスカ』

その一言だけで、今迄のアタシならそう間違いなく、そう言い出した相手に渾身の一撃を
打ち込んで二度と言わないように、痛みと一緒に刷り込んでやっていた筈のこと。
それをあっさり許してしまう。 心地よい敗北感と一緒に。

(アタシに朝は訪れないかも)

それが、注がれる精液のショックに意識を飛ばされる直前、アタシが思った事だった。


----------------------------
>>3-4 PDX.さん。

早速のれす感謝です。

>理性。

全員相手はキツイっすよ。
8P?……になっちゃいますし。



6 :PDX. :04/10/04 13:45 ID:???
>>5 LHS廚さん

 ヒカリがシンジの体調のために配慮して、「ほらほら、二人とも明日も忙しい
んだから」と『とっとと寝る!』を命じられた二人はブーたれながらも寝床に
向かう……なんてのもありかとw

7 :LHS廚 :04/10/05 20:58 ID:???
「あれだけやって気絶もしないなんて。 ……アンタって鋼鉄並みの頑丈さねぇ」
「戦自の訓練の成果……で、本当に見るの? 映像の横取りできるようにしたけど」
「もちろん……ってあれ? ひかりは?」
「『向こう』よ」

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「や、ん?!」

アタシが軽い酸欠から目を覚ましたとき、シンジ君は両胸の間に頭を挟み込んで頬擦りをしていた。
……何故か、懐かしそうな顔をして。

人の気配は、多分二人位しかしない。
ふっくら優しい、けどどこかぴちっとした太ももが枕の役割をして、頭の下にある。

「胸のサイズなら私も近いと思うんだけど……」

あ……ヒカリちゃんだったのね。


でもね、膝枕してもらっていて……こう言うのも何なんだけど。
気持ちは判るしいじる何かが欲しいのもわかるけど、爪で乳首をつつくのは反則だと思うのよ、うん。
ささやかな感触が、少しずつ『熱』を体に与えて行ってるのよ。


「そうなんだけどね……お母さんに近い、というかなんと言うか……」
「……マザコン?」
「そうかも知れない。 お母さんと最後に話したのが何時だったか、思い出せない位
 僕の中では過去の話になっちゃってるから……あ」

8 :LHS廚 :04/10/06 00:20 ID:???
まだボーっとしたままの頭を軽く振りながら上半身を起こそうとして……できなかった。
ちょうどシンジ君があたしの上に乗っているから。

「あ、どきましょうか?」
「ううん、このまま貴方の体温が感じられるほうが落ち着けるから……」

少しずつ意識がしっかりとしてきて、現状がハッキリと判ってきた。
部屋の趣味と以前アスカから聴いていたチェロがある事から、多分この部屋の持ち主はシンジ君。
この部屋にいるのはあたし、ヒカリちゃん、そしてシンジ君の三人。
つるつるとしたシーツの感じから、ベッド・メーキングされたばかりのベッドの上にいるらしい。

「えっと、みんなは?」

あたしのちょっとした発言で深紅に染まったシンジ君の変わりにヒカリちゃんが説明をしてくれる。
彼女はあたしの後頭部が彼女の乳房にあたるように調整もしてくれた。
……男じゃなくても、コレは気持ちいいものらしい。

「妹は寝かせました。 あの子はまだ、夜更かしが出来る子じゃないですから。
 ブ−たれるマリイ達は『明日、実験と輸送が終わったら集中的に』と理由と御褒美の約束をして。
 アスカはシンジの相手をしているうちに潰れちゃって」

戦自に居たころと同じ生活パターンを送らないとどうも落ち着かない、と言うマナちゃんは自主退場したと言う。
もちろん、あのブレスレットを操作してから。

でも、何でそんなことを?


「初体験は、思い出に残したい物じゃないですか」
-----------------------------------------------------------
本日はここまで。

>>6 PDX.さん。
 いろいろ小細工してみようか、とも考えましたが。
 やはり、しっくり流せる方を選びました。

9 :コウイに値する名無しさん :04/10/06 00:35 ID:???
>>7-8 LHS廚さん

>シンジの母の記憶

 5歳かそこらであれですしねぇ。
 私の場合……一番古い記憶は3歳くらいかなぁ。

>「初体験は、思い出に残したい物じゃないですか」

 ある意味、このメンツの中で一番イイ思いをしたヒカリの言葉ですね(笑)


10 :LHS廚 :04/10/07 21:14 ID:???
えと、まず。
>>9 さん。

>いい想いをしたヒカリ
シンちゃんが彼女に迫った理由が理由ですから、どっこいどっこいな気も(w


ネタ補給のため、ふとシンジ補完関係の質問を。

三人娘+マヤの一人称はサツキだけあたし(ひらがな)で残りは私、と言うことにしてますが
本当のところはどうなんでしょ?
知っておられる方、答えをぷりーず。

後は……りっちゃんの外電ですが。
こうなったらおもろいかな、と言う意見が合ったらどうぞ。
結果次第で考えてみるです。

ミサトさんのほうは……正直微妙です。
-------------------------------------------------------------

ヒカリちゃんの話はあたしにとって願っても無い話だった。
けど……。


「出来れば、そばにあなたも居て欲しいの」
「え?」

そう言って部屋から出ようとした彼女をあたしは止めた。
こういう反応は創造できていなかったようで――見られるのには慣れている筈だけど――
アスカいわく『シンジ君の童貞GETの猛者』は目に見えて判るほど混乱していた。

「あ、あの、それってサツキさんの初体験をを見ちゃうって事に」
「見て欲しい……まぁ、覗きとか見られて感じちゃう、って話じゃなくて」

あたしは。
自分が誰にも知られずに消えてしまうんじゃないか、と思う事がたまにある。
たまに感じるこの理由なき不安を解消したい、と言うのがNERVに参加した理由だ。

11 :PDX. :04/10/08 13:24 ID:???
>>10 LHS廚さん
 すみません、>>9 は私でした(^_^;

 シンジの場合、ヒカリとの初体験のことを思い出すたびにアスカにフられた
(と誤解した)ときのことを思い出してセンチになってしまったりするのだろおかw

>アスカいわく『シンジ君の童貞GETの猛者』

 根に持ってるなぁ、アスカw 

12 :LHS廚 :04/10/09 19:44 ID:d1hEvGuI
更新のため上げまつ。

>ねた。
正直ほぼまっさらの状態ですからな、四人組。
マヤが辛うじて『先輩好きなレズ?』と『紅怪獣着ぐるみ』と言う二大ネタで存在感を
出してる感じですから。
バックボーンとなるネタは幾らでもほしい所なのです。
(なにせ、着ぐるみのほうはss発生のネタでオフィシャルちゃうし)

さて、『彼女の仕込み』を、っと。
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最初の頃は大した興味なんて無かった。
毎日行う、ただの終業作業だったのだから。

「ん?」

MAGIの内部監視ログにアタックの可能性として提示されたデータ。
監視の網に引き上げられた理由は3つ。

一つ目は『ここ数日、それも深夜に……以前の実に50倍のリクエストがかかる様になった事』。
二つ目は『アクセスリクエストを出しているのが文字通りチルドレンの監視記録関係である事』。
三つ目は『リクエストしているのが全員女子職員……自宅に端末が無いレイの名前まであった事』。

「何よこれ……まさか、加持君?!」

ミサトの話として、加持君がマヤを口説いていた事があると言っていた。
確か、キスをして君の口をふさぐ……だったか、口説きの台詞は。
ただ、そう考えたとしても妙だ。

「いくら加持君でもシンジ君に興味を持ち出したレイを口説き落とすのは無理だし、
 何より、この数を落として回るのは無理……。 おとりなのかしら」

アクセスしているのは全員が一見じゃない。
記録を信じれば、使われていないサーバーをファイルサーバにして監視映像のコピーを
命令している猛者までいる。
加持君を始めとするスパイなら、一回でそのアカウントを使い切り、捨てるはず。
一寸したミスをきっちりツケとして取り立てるMAGIが相手なのだから。

13 :LHS廚 :04/10/09 20:12 ID:???
あ、ここは変えた方が。

アクセスしているのは全員が一見じゃない。

アクセスした人物の殆ど全員が一見で終っていない。

14 :PDX. :04/10/09 20:17 ID:???
>>12 LHS廚さん

 マヤさんについては本編でのイメージが使えますが、オペレータ三人娘も併せての登板となると
たしかにシンジ育成計画に準拠したほうがキャラが立つかもしれませんね。

>だれかさん(笑)

 オペレーターズが、本来なら隠蔽できるであろうアクセス記録を敢えて残して彼女を誘おうとして
いるんでしょうかね?(笑)


15 :LHS廚 :04/10/09 21:11 ID:???
あう。

〜アクセスリクエストを出しているのが〜

〜アクセスリクエストを出されている先が〜

へ変更お願いします。
--------------------------------------------------------

かなり後になって判ったことだが……ちょうどその頃。
この異様なスピードで広がる『友達の輪』の端っこにいつに無く貪欲に喰らいつきながら
成長し始めた欲望の赴くまま『知りたいこと』を入手する為に。
少女が一人、本部内にあてがわれた部屋の端末の前で格闘していたらしい。

『なるほど……男性器はそうやって口に咥えても喜んでくれるのね……』

アクセス痕跡を隠す努力すら忘れた蒼銀の少女。
このいじましい(?)努力が無ければ、私がこの輪の中に加わる理由は出来なかったはずだ。

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「何よ、これ……」

目の前の映像は、音声つきの、リアルタイム送信の。
カスパー主任オペレータ・大井サツキの処女喪失現場だった。

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本日はここまで。
そしてしっかり覗きネタで締める私。


>>14 PDX.さん。

>犯人(笑。
答えは芋づる式、と言うものでした(w。

16 :コウイに値する名無しさん :04/10/10 09:03 ID:???
>>10 LHS廚さん
 一人称について、『全員「私」』というおこたえがエヴァ板のシンジ育成スレに
書かれていました。


>>15 LHS廚さん

>異様なスピードで広がる『友達の輪』

(笑)

>アクセス痕跡を隠す努力すら忘れた蒼銀の少女

 こいつですか(^_^;
 特に狙っての「お誘い」ではなかったんですね。




17 :PDX. :04/10/10 18:07 ID:???
 またやった orz

>>16 は私です。

18 :LHS廚 :04/10/10 19:03 ID:???

>某博士編。

うーむ。
某スレの反応を見てしまうと外伝で済ませたくなくなるぅ。

>某作戦主任。

無精髭氏をあぼんせずにいれる方法……。
べたに『酔った結果、あら勘違い』させてみますかねぇ……。

『上の女史編』込みでネタぷりーず。
――――――――――――――――

「いや……痛いよぅ……」

ついさっきまでの表情はあっさりと消え、彼女は僕の上に跨って。
うっすらと涙を浮かべている彼女をヒカリが抱きしめて慰めている。

「こんなに、痛み、あるのぉ」
「大丈夫ですよサツキさん。 痛みはすぐに慣れてしまいますから」

痛みのせいか、まるで年齢の上下が逆転したかのような二人。
その表情を覚えるのが義務と感じた僕は、掬い取るように裏返して、背中越しに
彼女の唇を奪う。

「ひぅ……」

痛みを紛らわせるためか、彼女の唇から伸びる舌が全力で僕のそれを追いかけてくる。
時たまサツキさんの唇からこぼれる二人分の滴はヒカリの口の中へ。

「大丈夫ですよ、シンジがすぐに気持ちよくしてくれますから……」

情欲からくる物ではない、年上の後輩を悦楽へと導く『先輩』の抱擁。
その一方で、背後から体の全てを情欲で埋め尽くそうとしている僕の抱擁。

痛みにゆがんでいた筈の顔は痛みの中から浮かび上がってきた気持ち良さと、
――少し位は自惚れていいと思う――好意を持った相手である僕に抱かれているという気持ちが。

確実に、一人の大人を『本物の女』に換えていく。



19 :LHS廚 :04/10/12 22:23 ID:???

>某すれ:957氏。
>髭男・あぼん。

ハイ。 取り合えず、私もする気ないです。

>ミサト編のあいであ。

ふむふむ。
リツコ編を先にしたい以上、そのネタを貰って考えてみるです。

で。
ネタ欲しさにEVA板のりっちゃんスレをひとつ覗き。
そーいえば『赤ワイン』があったな、と。
(あの方の『before dark』は好きやったなぁ……)

髭の彼女やった、と
というわけで『リツコ嬢参入編』、大まかに固まって来たです。

=======================================


浮いた情はどこさで育つ?
胸の中か、頭脳(あたま)の中か?
どうして生まれた、なに食て肥えた?

さぁてお答え、お答えは。


シェイクスピア作『ヴェニスの商人』第三幕中の歌より


―――――――――――――――――――


「あ、御免なさい、ちょっと、一寸だけ休ませて……」

肌の温もりと、今までの皆と違う、艶やかな反応。
二人の――文字通り二倍――の年齢差を最も象徴する身長の差。
どっちかと言うと小柄なヒカリの顔は、彼女に負けず劣らずな大きさを誇る
サツキさんの乳房の谷間に埋もれて、僕たちは少しまどろんだ。


20 :PDX. :04/10/13 01:00 ID:???
>>18-19 LHS廚さん

>先輩ヒカリん

 余裕の態度ですねw
 嫉妬も多少はしているんでしょうけど、その上でシンジと自分の関係を
肯定しているというか。

>僕たちは少しまどろんだ。

 自分をいいように抱きまくった少年にこういう態度とられると、サツキさん
としても複雑かもw



21 :LHS廚 :04/10/13 02:02 ID:???
一寸言葉使い間違えたかも。

僕たちは少しまどろんだ。

僕たちは少し休憩することにした。
に修正してください。

―――――――

>>20PDX.さん。

>余裕の態度。
まぁ、一応先輩ですし。

>複雑なサツキ嬢。
上記を参照、ということで。

22 :LHS廚 :04/10/20 22:18 ID:???
ネタ仕込み、ねた仕込み。

---------------------------------------------

みんなに誤解されている事だけど、私は別にレズビアンじゃない。
ただ、他の人達と明らかに感覚が違うと思えるのは
『恋愛の相手を選ぶ基準として、SEXの相性も重要と考えている』と言う事だけ。


だからレズと言われる位なら、エピキュリアン(享楽主義者)と言われた方が良い。
まぁ、皆のウワサを否定する気は特に無かったりする。
先輩とそうなってみたいとは思うし、過去女性と付き合った事が数回、確かに有るから。

でも、それ以外はたいした違いは無い筈。
こんな時に答えを詰まらせるのも……ねぇ。

――――――――――――――――――――――――――――――――

幾つかの書類整理を済ませたかった私は、結局11時まで掛かってしまって。
同僚たちも、調理担当のおばちゃん達もいない食堂でぽつんと一人
夕食を持ち込んだ本を片手にひっそりと食べていた。

「寂しいわね、一人で食べるのって………サツキ、彼のご飯を……」

この数日で出来上がってしまった、特に実体験までしっかりと見てしまった私はすっかり
虜にされてしまっている。
いくら『体』しか興味が無いとはいえ、その……。

「まぁ、サツキって純情らしいから一緒に戴かれて………」

がたん!

「ひっ?!」

誰も居ない筈の、それも調理場から聞こえた大音は私の心を一気に冷やしてくれた。
読んでいたのが『怪談百物語』だったせいもあって、もうしっかりと。

23 :PDX. :04/10/22 12:31 ID:???
>>22 LHS廚さん

>みんなに誤解されている事だけど
>エピキュリアン(享楽主義者)と言われた方が良い。

 こういうマヤさん像は珍しいかも。
 あの「不潔」って台詞とつながらないかもしれませんが、職務を放棄して
あんなことをしていた二人に対するコメントと解釈すればよいでしょうかね?
 ま、誤解とはいえ(笑)



24 :LHS廚 :04/10/23 19:40 ID:???

誰もが想像しそうな、世に言う『幽霊ネタ』は本部内にはまったく無い。

某先輩が猫憑きだとか、バッカスの化身が一人いる、とかのお笑いネタならあるけど、
人の生死を賭け、使徒……天使の名を冠したあの生物と戦う私達は、
まぁ……毎日が『ホラーを科学で解析』する毎日であり。

正直な話、幽霊話を作ってるよりも、そっちのほうが怖かったりするのだ。


勿論、今回の話の正体も『枯れ尾花』だったりするわけ……だったんだけどね。


---------------------------------------------------------------------------------


内心の恐怖を必死に抑えて明かりを付け、モップの柄片手に飛び込んだ私を待っていたのは

「あ、伊吹二尉」

まぁ、当たり前というか……可愛い「枯れ尾花」だった。
夕食を食べなかったせいで空腹に耐え切れなくなったのと、何やら『伝統』のものを
食べ物と『一緒に』手に入れたくて、ここまで探しに来たらしい。
彼女なりの根性なのか、微妙に引きつった顔でちびちびとカツサンドを食べつつさがす
レイちゃんの手伝いをする、んだけど。


「『伝統のもの』? ここに有ったかしらそんなものって」


伝統、最近のレイちゃん、本部内に広がるピンクな「友達の輪」。
言っててすぐに思い当たるものがあった。
彼女が今最も興味を持ち、こういう所で拾える「伝統のもの」っていったら……。

「もしかして、レイちゃんが探しているのって」
「すりこぎ、大根、茄子、人参……」

誰が教えたのだろう……?



今日の思わぬ収穫。
かなり正確な、彼の「サイズ」。
人外とか言う程じゃなかったけど、想像よりも大きかった。
楽しみ。


25 :LHS廚 :04/10/27 00:02 ID:???

「あー! 私がまだ食べてないのにぃ!」

食堂で用意された中華や和食の出前に混じっても十分目立つ、
私の為に作ってくれたシンジ君とヒカリちゃんの好意がつまった『お弁当』。

「アオイ、飲み物の手配ご苦労♪」
「ちょっと塩味がきつい気もするけど、男の料理としては十分いけるわ」

主任達を呼びに行くついでに、コーヒーなどの飲み物を食堂に取りに行かされた
私を待っていたのは……同僚たちの手にかかり、変わり果てたその惨状だった。
薄紫のお弁当箱の中身は箸という名のくちばしでもう。
ぐりぐりと。


「とても美味しいという訳じゃないけど、十分いけますね」
「葛城さんが直帰するようになるはずだわ。家庭の味、としては十分だもの」
「病気なんかした時にさ、『アオイ、朝ご飯が炊けたよ』なんて言ってくれたりしたらさ」
「「良いなぁ………サツキも、葛城さんも」」

私は皆にお茶をついであげながら「なんで朝ごはん?」と聞く。
昔、朝ごはんをちゃんと炊ける男は亭主の鑑と褒め称えられたらしい。
「朝ご飯が出来たよ」と私を起こし、美味しいご飯を食べさせた後会社に向かうシンジ君。
でも時々失敗して。
黒焦げな目玉焼きが出来ていたりして。

『たまには失敗もあるわよ』って慰めて………。

「おーい」
「帰ってこーい」

夜食のお供と化した彼のお弁当はごらんの通り好評で、一寸だけ優越感にひたれた。

――――――――――――――――――――――――――――――――

「そういえばアオイ、主任は? 一緒にどうですかって誘いに行ったんでしょ?」
「一寸調子が悪いみたいで『後で食べる』って。 カエデ……葛城さんは?」
「さっき一度だけ来たんだけど……なんか目が血走ってた」
「また加持さんね……ホント、あのウワサみんな信じちゃうわよ、本当に……」



26 :LHS廚 :04/10/28 22:31 ID:YyORTE2c

某すれ>>22 さん。

増強版はとりあえず考えていますが、前止まったままの連載が二つも
詰まっていますのでかなり後になるかと。

ちなみに、過去の総集編(?)は『涙腺』に保管して頂いてます。
番号で言うと

200、218、219、220、227

となって、新掲示板に綱がっています。

あと、

>纏まってるのが読みたい。

当初より人数が増えまくって(!)ネタだけでもてんてこ舞いなので……。
すいませんです。

27 :PDX. :04/10/29 09:14 ID:???
>>24-25 LHS廚さん

>レイ

 天然ですねぇw

>弁当の末路

 悲惨だ、悲惨すぎるw



28 :LHS廚 :04/11/05 02:15 ID:???
>某所、はろうぃんねた。

いたみを堪えて書けばよかったな……。


-------------------------------------

あたしが加持の馬鹿と別れたのは。
リツコと浮気したからだ。
酔ったせいだと判っていても。

アイツ自身の酔った頭の中ではあたしを抱いている事になっていても。

赦せなかった。
あたしだけのアイツじゃなくなったから。
……父さんのような絶対の繋がりが無い以上、アイツとの繋がりは
絶対に信じられる物じゃなければならなかったのに。
それをアイツは軽率な行動で壊したのだから。

もちろん、別れた後は後悔した。

-------------------------------------------------------------

何度か告白もされたし、つき合ってもみた。

長続きしなかったのはアイツとの『恋』がまだ終わっていなかった……
そのせいだと気付くのに、時間は掛からなかった。

時間は流れて。


久々に会ったアイツは演技がそこかしこに感じられたりしたけど、あたしの記憶のままだった。

あたしの前でリツコに抱きついて

『悲しい恋をしているね』

なんて言って嫉妬を誘ったりする部分が増えたりもしていた。

けど、あたし以外には一線を引いてくれていた。

そして、あの結婚式の日。

『アスカとけじめをつけて来た』と言ってくれた。

だから少しだけ、信じてみよう、と思った。



友達以上からもう一度始めてみよう、って思ったのに。
それなのに。


アイツはまた、リツコに手を出していた。


29 :LHS廚 :04/11/06 22:37 ID:???
ミサト編の取っ掛かり(聞き違いによる勘違い)を作ってみたものの。
まだ迷ってます。
ネタどーしよ……。

それに。
書く(ハーレムに入れると)として。
……時系列は何時にしましょうかねぇ……?


追伸。
そういえば。
こういんマンさんは何処へ……


――――――――――――――――――――――――

ディスプレイの中で起こっている光景を見ながら。
片耳だけの安いイヤホンから聞こえる嬌声に自分の声を重ねて。

『あの人』との交わりではたどり着けなかった所へと昇りつめた時。


『……っジくぅん!!』

がたん!!

『だれ!?』






それから数分。


「もしかして、みら、れたの……?」

呆然として。
自分の痴態……を見直して。
思いっきり嫌悪感に打ちのめされる。

――自慰をよりによって見られた、誰だか判らなかったけど、たぶん確実に――
――それも、司令ではなくシンジ君に抱かれている所を想像していた私を――


今日は、とても無様な気がする。
偶然見てしまったもの。
いびつでも、本人達しか判らないものでも、確かにあった一つの『想い』の形。
私はそれを否定することだけは、絶対に出来ない。

そして、羨ましいと、『愛』がほしくてこんな事をしてしまう自分も。

『あの人』は一度として私を抱いていない。
『心』と言う意味もあるけど、『女性としても』抱かれていないのよ。
(この点、加持君に抱かれたと信じている、親友の誤解はいまだ解けてない)


つまり、唇とアナルは何度も使われているのに……私はいまだ処女。
穢れた処女なのよ、私は。


今の自分を思い出す度に、自分が惨めに思えて。
涙を流せず、私は慟哭していた。

30 :PDX. :04/11/07 22:52 ID:???
>>29 LHS廚さん

 リツコさんが「アナル開発済み処女」ですか(^_^;
 本編でのマヤとの会話を考えると淫靡ですなぁ。



31 :LHS廚 :04/11/22 19:33 ID:kJU20qzo
ようやくPCの不調がそれなりに収まりましたので。
やっと更新できます。

デモミジカイ・・・・・・。

―――――――――――――――――――――――――――――――――


ベッドの上で果てしなく続いていた饗宴も三人の疲労度から限界になりつつあった。


上に乗る少女のお下げが一つ外れ、その癖が残った髪をまとわりつかせ。
彼女の下になっている女は痛みの証を少女の体に刻んで。

お互いの体に相手の汗をすり込んでいく。


数十分前からここではイヤホンを耳にはめながら
閉店後とはいえ、レストランで出されるものではない。


「悪趣味よ、そうやって覗くの」
「諜報に関わる俺たちだ。 少し位役得が無きゃな」
「『彼』が知ったら、なんと言うかしらねぇ」
「加持一尉はもう帰ったんだろ? この前セカンドを連れて来た時は驚いたが……
 彼のこのテクニックは加持一尉の伝授かねぇ?」
「それだけは無いわ。 彼、そういう事に対する神経だけはすさまじく硬いもの」


32 :LHS廚 :04/11/29 00:51 ID:???

一寸書きたくなったシーンですので……一寸外電的。
コースケさん、イメージはこんなもので如何でしょ?


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2003年6月27日



わたくしの恋人、そして三人にとっての主人がフランスから日本へ帰る朝。
同時に、これが多分……今のままの5人全員が集まれる最後の朝。
もし『次』があるとしても、少なくともユイは……私の初恋の相手は『生命の実』の中。


多分、人としてはもう、会えない。


もちろん数回ほど止めた事はある。
でも、ユイはそんな忠告程度で止まる子じゃない。
そんな彼女を好きになってしまったのだから……だから最後まで付き合ってあげる事に決めた。
インパクトが成功すれば、ずっとユイの側にいられると信じて。


ここは空港のそばにある小さい公園。
ユイとわたくし、そしてユイの『同士』にして『使い魔』と化した三人が集う最後のチャンスである
この日に記念写真を撮っておきたかったから。


ユイとわたくしのツーショットに始まって、それぞれが撮っていく。
5人全員でも撮った………でも、猫たちと四人で写るのだけはやんわりと断った。


「最後の写真ですのに……全員で写らなくてよろしいんですか、レミット様?」
「お願いだから『様』付けはやめて、メリーナさん。 わたくしも貴女達とおなじ……ユイを愛し、
 『同じ目的』を達成しようとしている仲間とは思っているけど、ユイと違って貴女達の事を
 わたくしは『ネコ』とは思っていないんですから」


それに、貴女達三人と違って、わたくしは彼女と対等に付き合ってるんだから。
ずっとそう思っているのも事実……だからこそ、彼女たち三人と写りたくなかった。
流石にその事は、伝えなかったけど。



「それじゃ、レミット……お願いね?」

恋人の声に答えて。
ユイと三人のネコが位置についたのを改めて確認し、わたくしはシャッターを切ったの。



33 :コースケ :04/11/29 20:35 ID:???
リミット……もといレミット嬢ってマリィの母親ですか?

子供は居ないようだから全員二十歳そこそこって感じがしますね

34 :LHS廚 :04/12/11 23:54 ID:???
書いては消し書いては消ししてます。
もう少しお待ちを。

>>33 コースケさん。

はいです。

ヒカリ達の母がメリーナ(何故か『メリーヌ』と書き間違えてしまうのですが)。
マユミの母がカズミ……で、彼女の母親がレミットです。



35 :LHS廚 :04/12/15 01:33 ID:nsA2a2Jg
そういえば。
使徒戦はどう処理すんべぇ……。


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様々な体液のにおいがこもった部屋を出たとき。
簡単に言えば、あたしはボロボロだった。

何度も叫んだせいだろうか、喉がいがらっぽくて、ヒリヒリして。
一度だけ、二人で飲んだシンジ君のあれが、何処かに残ってる気もする。
……嫌じゃ、ないけど。


思い出してしまった自分が恥ずかしくて、下を向けば体中にいくつもの痣。
完全に『彼の』形を残した……体のあちこちに痣……キスマークができていて。
何時も開かない方向に開いたりしたせいか、節々が妙に痛くて。

重く、鈍く、汗のせいで内股全体に広がってしまった純潔の証が見えて。
思い出していく。



『ひた、だめ……』
『本当にいやなら、やめますよ?』
『だめ?!』
『どっちなんですか、サツキさん。 次は私の番……』

『だって、ようやく、どうやったら気持ちよく慣れるか判ってきた気がするんだもの。 痛み、感じなくなってきたんだもの。
 もう少しで、気持ちよさだけに……だから、もう少し、がんばるから……』




耳の内側で血管が血液を流していってるのが判る。
流れにあわせて体温と雰囲気をを盛り上げてしまって行く自分が。
今日の仕事を無視して彼に突貫してしまいそうになるほど、溺れようとしている気持ちが怖くて、でも嬉しくて。

……でも。
私は大人なんだから、と煩悩を振り払おうとした時。

リビングの窓越しに、微かにアスカとマリイさんの背中が見えた。

36 :PDX. :04/12/20 16:20 ID:???
>>32,35 LHS廚さん

>レミット
 ママさんズの中でも微妙に立ち位置の違いがあるわけですな。
 その意識の違いは、子供たちに受け継がれたのかどうか。

>使徒戦
 軽くスルーというか、本編と変わらない部分は飛ばしてもいいんじゃ
ないでしょうかね?
 子供たちの人物関係に大きく影響しそうなものは、変えた部分だけ
言及するとか。



37 :LHS廚 :05/01/05 17:46 ID:CN1b54Xs
>本擦れの方へ。

えと。

大奥は基本として『世継ぎ』を作る場所であり、ハレム的な事は確かにまず
できませんな。

なにせ、精が付きそうな食事が取れない生活をしていた方ですんで。
(親戚の忌日があまりにも多く、精進として魚介類が取れなかったせい。
 肉はそもそも駄目だし、魚があっても健康の為にと徹底的に脂抜きされた
 おからみたいな物。 おまけに城の中を長く移動する為、冷め切っていた)


>Hを見る女性たち。

当初はいなかったそうです。
ただ、寝物語(?)の際に土地が欲しいわ♪と要求した人が。
それもかなりの広さだったため、取り消すのに四苦八苦したらしいのです。
で、以降そういう事が無い様に、との判断から生まれたもののようです。
(その夜あったことを一字一句、漏らさず報告せねばならなかったとか)


ちなみに、尼さんが一人、大奥から一人がすぐ隣で待機。
隣の部屋では武士が数人、呼び出しに答えるために寝ずの番をしてました。

38 :FOX :05/01/05 22:29 ID:???
>>LHS廚さま

>親戚の忌日があまりにも多く

 徳川幕府って300年近く続いたわけですから、それを考えるとほぼ幕末では毎日が忌日ってことになるような……。
 食べ物のことといい、将軍さまって囚人とあまり変わらない生活だったんですねぇ。

 勉強になりますー。

39 :LHS廚 :05/01/10 01:51 ID:cKBM5XT+
>>38 FOXさん。

>病的な管理。
将軍様たちの平均寿命は約48〜49との事。
お風呂で体を自分で洗うことすら出来なかったようですから、本当に神様のような扱いなのです。


さてさて。

今年初の更新です。
--------------------

その日。
洞木ノゾミは注目を集めていた。

ただそれだけなら彼女の日常においてたいして変わらないことではある。

違う色の髪や瞳に対する興味。
未熟とはいえ異性に『興味』を持ち始めた男子の視線を集める者への女子達が抱く嫉妬。

様々な理由があるにせよ視線の先には彼女がいた。
明らかに目立つその姿……だからこそ、苛めの対象になっていたのだから。


ただ……それは子供たちのみに起こっていたことである。



第三新東京市の基本的な出来事の根幹はあくまでNERVであり、まがりなりにも国際組織の本部所在地
なのだから外国からかなりの職員がさまざまな理由でやって来ている。

勿論それぞれの生活の中、日本人と結婚する者もいるし、子供を育てるものもいた。
子供たちと違い、そう言うことに理解をもつ大人達にとって。
彼女のような存在は生まれて当たり前の者であるし、何より自分達の中にも国際結婚を果たして
子供をもうけた者もいるのだから。


それがここ数日、対象が大人……教師達にも伝染しつつあるのだ。
『注目』の意味は違えど。


女性教員たちはまだ良かった。
『恋』を知ったからおませな成長をしてるのよね、と思い込むことが出来たから。

彼女のクラスの担任はまだルージュも引かれた事の無い唇からもれた舌に艶かしさを覚え。
少女の襟元に微妙に現れていた鬱血を見つけた教頭には背徳の回春剤になった。

幼児趣味に目覚めかけた者達が蛮行に及ばなかったのは、はたして幸運なのか
それとも犯罪者になりたくなかったからなのか。

彼女本人にとって、すべてはどうでもいい事ではあったのだが。

40 :PDX. :05/01/10 23:53 ID:???
>>39 LHS廚さん

>ノゾミ

 注目を集めた理由というのが、他人にはとても言えた
もんぢゃねぇってところがアレですな。


41 :LHS廚 :05/01/11 18:13 ID:???
>本スレの方々。
も少しネタをぷりーづ!
いや、『碇シンジでつ!』から延ばす予定無かったんでホントにねたが浮かばないんですよ。
……つか年末更新してなかったしなぁ……今でも読んでいてくれる人、いるのかしら。

--------------------------------------------------------------------


ベランダにて。


『お守り?』
『そうです。 折角こんなに自分を慕う女がいるんですもの。シンジさんには是非
 「こんなに愛している皆を残して死ねるか」ってピンチから立ち上がって貰いたいとは思いません?』
『何をお守りにする気よ? 前ミサトが「下の毛がお守り」なんて言ってたけどアタシは
 そんな物お守りにする気があるなら参加しないわよ! しゅ、つ、撃前のキス……でい、んだし』
『自分の物もあるとはいえ、そんな不衛生になってしまう物をプラグの、L.C.L.の中にに
 持ち込む事なんてEVAの技術者として絶対に許しませんわ!』
『防水出来る加工をすればいいじゃない。 机の上にせっせと用意してたの、それでしょ?』
『あれはそうではなくて……』


42 :LHS廚 :05/01/11 18:14 ID:???

本部内でも一番の長さを誇る長い中央第一エスカレーター。

「あーあ、私もアスカみたいにシンジの股の間に滑り込めばよかったなぁ……」
「いいじゃない。 シンジの足に猫みたいにすり付くその姿って、マナらしくて、アタシ好きよ?」


二人の少女は下へと潜って行く。


「『お守り』、かぁ……なんか、変に恥ずかしくてたまらないね」

一人はまさに宝物を手放したくないようにしっかりと手に持って、穴が開きそう、という表現が
今の彼女を見て生まれた、といってもいい程に二枚のカードを眺める。

「まったく、横から覗き込まれたらどうするのよ。 二枚とも、ばれたらお小言ではすまないのよ?」
「アスカみたいにこそこそしながら見たくないもん」

もう一人といえば。
ここにくる途中、立ち寄った商店街で一番見栄えのするパスケースを一つ買って、その中に
「お守り」を二枚とも押し込んでいた。

他人が一人でもいるときはそ知らぬ顔をするくせに、盟友の一人と二人きりになった途端、
こっそりとパスケースを広げ、今までの彼女はなんだったのか、という笑みを漏らす。


そこには確かに、恋する乙女がいた。

43 :LHS廚 :05/01/12 00:48 ID:???
レス&今夜最後の更新(まだ途中なんですが)

>本スレの方々。
かなり前からネタのリク在りますか、といってたのがサパーリになっちゃったので。
この部分から先で、こうしたらいい、と思うのがありましたら今でも聞きますよ。

>>40 PDX.さん。

>注目を集めた理由

書いた後、ふと。
教頭はキスマークと気付いたのか、それとも……。


44 :LHS廚 :05/01/12 00:49 ID:hi1aij56

『「勝ち絵」?』
『大の日本フリークだった母によると、戦国時代ののころ、日本の人達は自分の繁栄を祈るため
 和合……つまり、愛し合う男女の交わる姿を描いた紙を胸にしまって戦っていたそうなのですわ』
『胡散臭そうよ、それ。 だいたいHしてる絵を持ち歩くなんて、お守りって言うよりポルノじゃない』

『その話なら、マヤに聞いた事あるわ』

『『サツキさん?!』

『日本は農業……神様がいっぱい、何処にでも居る世界だからこその風習らしいわ。
 五穀豊穣、性は生、実りのシンボルなんですって。
 西洋は絶対的な神様が一人しか居ない世界でしょ? だからそういう事を背徳と見るんだって』

-----------------------------


私が何気なく漏らした「最近変わったと思うこと、あった?」に対する回答は
以前の彼女とははっきりと違う、ごく普通の

「私達に対する男子職員と女子職員の対応があまりにも違うわ」


ここに来るまでの男女職員の態度の違いは明確。

興味津々の女たちをいぶかしげに見つめる男性職員たち。
いたずら職員達の結束と沈黙は鉄壁の固さを誇っているようだ。

45 :PDX. :05/01/12 01:11 ID:???
>>41-44 LHS廚さん

>お守り

 なんてものを(笑)
 マジで、誰かに見られたらアウトですな。
 まぁ、新たな子猫候補に見られるぶんにはいいのかもしれませぬがw

>教頭はキスマークと気付いたのか、それとも……。

「あぁ蚊に刺されたんですな。
 セカンドインパクト以降マラリアも流行っていますから気をつけないと」
……だとエロくなかったり(笑)

>男女職員の態度の違い

 公然の秘密状態ですか(^_^;


46 :LHS廚 :05/01/19 01:38 ID:???
下がりすぎな気がするので上げさせてください。
ついでにちょいと>>44の訂正&追加。

ののころ、日本の人達は自分の繁栄を祈るため

の頃、日本の武士階級の方々は自分の繁栄を祈るため

----------------------

>>45 PDX.さん
>なんてものを。

愛ゆえに、という事でしょう。


47 :LHS廚 :05/01/22 19:25 ID:X30aXTSw
あら? 挙がっていなかったのでつな。

さてさて。
>棒すれ・harem.jpgの作者・515(?)氏へ。
以前宣言した通り、このCGを基本として今書いてるのですが
アドをこっちのスレに直リンしていいでしょうか。

……ちなみに。
持っている方には一応。
マヤ&ミサト → ノゾミ&サツキ
リツコ    → マリイ
と変更していると思って下さいまし。
(つまり現時点ではレイの部分が空席です)


48 :LHS廚 :05/01/23 00:19 ID:???

『お守りを作る為に一寸だけ……私や妹の……そう言うシーンを撮るって……』
『な、な、なんて提案をするんです?! こ、このあねたちはっ!!』

『いいじゃない。 シンジのお守りになるんだし、ちゃんとノゾミちゃんの分も作るわよ……ねぇ、マリイ』
『大人の私としては流石に、ノゾミちゃんのペア写真だけは素っ裸になって欲しくは無いんだけど……』


『シンジさんやマユミさんを見てよ! 真っ白になっちゃってるじゃない!!』
『はい、確かに強烈すぎます……マナさんは、驚かないんですか?』
『戦自にいた頃、問答無用で素っ裸にされた経験、結構あるから』


『もしかして……お嫌、ですの?』

『あ、いや、嫌とか、じゃな、いんだけど、その……レイは? 彼女は今、ジオ』
『はい、ですから、今日はレイさん抜きで取り敢えず試作品を作ってみる、と言う事で。
 レイさんには後でもう一枚、彼女好みのお守りじゃない写真を提供する、という事で話がついてますわ』
『え?! もう話がついてるんだ……ってノゾミは嫌って言ってるけど?』
『ボ、ボクは……そりゃ、嫌、って言うわけじゃ……』


『彼女の不安は多分、学校に持って行ってバレたら、とかそう言う事だと思うんだけど、違う?』
『流石に、彼女は特にバレるのはまずい事なので全体写真はヒカリさんに預かってもらう事にしましょう。
 それと、ペア写真のほうは服を着て頂きます。
 破廉恥、とか言う意味を超えてしまいますから。 でも、見えない所は基本的に何もつけず、と言う事で』
『え?』
『つまり……性器だけはこっそり触れ合った状態にして撮る、という意味ですわ』


49 :LHS廚 :05/01/27 18:47 ID:???
>>cg
以前のスレが覗ければそこを指定してしまうのですが、覗くの不可らしいので。
独断で乗せてしまう事にします……大丈夫かな。

ttp://www.mirai.ne.jp/~unamu/eva/harem.jpg
(作者の方、不可なら言ってください。 消しますので)


50 :コウイに値する名無しさん :05/01/28 12:04 ID:???
ネ、ネコミミ!?と思ったらヘッドセットでしたかhahahaha

51 :LHS廚@大混乱中。 :05/01/28 23:40 ID:EiDYhbbc
いきなりのレスの嵐に………びびった。
『無断リンクなんてやったらあかんかったか?』とマジで。


レスまとめてしまいまつ。
>ハーレム全般すれ。
>フタナな明日香様ハーレム。

『アスカ〜』、執筆再開しました。
ただ、現時点において執筆の主体はまだこちらなので暫くかかるとおもいまつ。
(作風変わってるんじゃないかな、と心配しつつ書いてます)

>絵師の方。
掲載の許可、感謝です。
新しい作品も中々。
……リツコ編に入ったら、絵のシチュを使わせていただくかも、です。

52 :LHS廚 :05/01/30 21:54 ID:tZxL7uSo
俺達が通うこの学校にはひとつだけ不満な点がある。
男子は屋外でサッカーや野球、陸上等をやらせていれば良い、と思ってるフシがある事だ。
女子が水泳をやってる今日のような日は特に。

プールサイドにきゃいきゃいと並ぶ女子達を眺めながら、今日も無駄話。
そう言えば、あの日も校舎の影に体育座りしながら話していたっけか。


「そう言えば、こんな時やったかなぁ……ワイらがセンセに」
「えーと、トウジ達が『綾波の胸、ふくらはぎ』……ってのしかかって来た時のこと?」
「そうさ、あの時はこんな短時間で委員長の胸が膨らむとは思わなかったし、綾波の表情が
 豊かになる、とも考えなかったもんなぁ……。 ところでさ、シンジ」

ん? と何も判っていなさそうな反応を返すシンジに一気に止めを刺す。
少なくともお前、委員長とはやった経験あるよな、と。



53 :LHS廚 :05/01/30 21:54 ID:???
「!!?!」

いや、本当にわかり易い反応をしてくれるよ、シンジって。
目が点になって真っ青になって、周囲をきょろきょろと見回して、俺達二人以外が聞いていない事に
思いっきりほっとしていたり。

「……病室での彼女の態度、忘れたのか? あの堅物をミサトさんまで惚けさせる『女』にして。
 言いたくないけど俺達、あれからしばらくまともに歩けなかったんだぞ?
 キスしていただけでした、なんてのも無しにしろよ? 信じられるわけ無いんだぜ?」
「せやせや……誰にも言わんから……な?」

「あ……いや、その……。 キス、されていただけなんですけど……。 本当に」

誰が信じるか、と顔全体で表したトウジと攻めに攻めまくって答えを手に入れてやろうとした時。
シンジに聞こえろ、と言わんばかりの声が飛んできた。


「おい、見ろよ。 綾波と洞木だぜ」
「うわ、委員長の胸見ろよ。 あの谷間に『挟んで』みたくね?」
「いいなぁ、碇の奴。 何人か……せめて山岸位くれないかな……」
「大丈夫だって! 惣流や綾波、マリイはしゃーないとしても、他はそろそろ碇に飽きてくる頃だって」
「そうすりゃ俺達にも……」

その話声を聞いた瞬間のシンジの顔だけは、今でも忘れられない。
自信がある、と言う顔ではないのに。

彼女たちが自分から離れる事など、そんな事がおきる筈が無い……という確信に満ちていた。


その顔を見たこの時初めて。

委員長だけではなく、綾波も惣流も霧島も山岸もマリイもみんな既にシンジの物なのだと直感し。
俺達は、まさに『ハーレムの王』としてのシンジを見た気がする。

54 :PDX. :05/02/01 00:09 ID:???
>>52-53 LHS廚さん

 おや、いきなり場面が変わりましたな。
 トウジ&ケンスケはシンジ相手にどんな思いを抱くのやら。
 単なるやっかみか、それとも嫉妬からくる醜い感情に発展するのか。ちょっち心配。


55 :引き気味 :05/02/01 22:49 ID:???
アトリエかぐやは寝取られ路線や痴漢ネタと黒エロ路線でのイメージが強かったのですが、今度の新作はガチでハーレムなんですねぇ。
リンクで紹介されていたCGとか見ますと、トロンと魅了されて正気を失った体の瞳がなかなかよさげです。
逆にとことん責められて放心した場合の目でもそうなんですが、ああいったハイライトの入ってない(?)目に、真っ当ではないエロティシズムを感じるところです(w

56 :LHS廚 :05/02/08 00:24 ID:???

汁スレの人に召喚され、登場。
……済みません、簡単なレスで。


>旧世紀。
まあ、色々揉めましたが、ヒカシンが有るので取りあえず満足です。
愛情ではなく生き残るために、という……とことん打算な点がLHSスキーの私としては、
微妙に引っかかってしまってますが。
(マナ、マユミまでしか入れてくれない人、多いので)


>天皇陛下。

EVA=だいだらぼっち、と言う設定は意表を衝かれました。
それ以外は……コメントしにくいです。


ちなみに。
>30は年増。

江戸の芸能界たる吉原でいえば確か……。
15〜16が旬で19〜22あたりで中年増と呼ばれ大御所あつかい、24あたりで引退、でしたか?


57 :LHS廚 :05/02/08 23:14 ID:???

階級が不明なので。
三人娘も二尉に固定してます。

-----------------------------------------------------------------


第一発令所。

「天候?」
「いいのかな、この天候、ってさ」

マコトの端末からウィンドウが一つコールされて開く。

微妙な北風に乗り、積乱雲が一つ松代の方へ向かっているらしい。
確か、松代の変電施設のユニットは、ヤシマ作戦の際に使われたものが幾つか流用されたと聞いている。

「俺さ、心配なんだ。 だって前回の使徒はいよいよ冗談めいた世界に入っていってるし、
 その前の使徒はあっさり本部に侵入しているわけだし……」
「まぁ、な。  そう言えば聞いたか? 昨日の昼に葛城三佐、『委員会』のテレビ会議に招聘されたらしい。
 色々言われたんだろうなぁ………最上二尉の話じゃ昨日、かなり血走った目をしていたらしいからなぁ……」
「そ、そうなのか……」


やっぱりと言うか、当然というか。 マコトの気持ちは参号機以外のものに向いてるようで。
三佐の話に加わってシンミリとしたく無かった俺は何の気も無く天気図を広げて……妙な事に気がついた。

「えっとさ。 このオレンジのラインって確か……」
「ああ、当初、参号機が送られてくる筈だった航路だな。 本来なら今日の昼に到着予定だったんだよ。
 だから航路が写って……って事は大井二尉、予定ラインを消さなかったのか。 ……で?」


予定の航路ライン上に幾つか。
まるで航路を知っているかのように積乱雲が写っている。
これじゃまるで……。

「怖い、な」

キョトンとした同僚に軽い口調で、一言。
まるで、積乱雲が待ち伏せしているような位置にいる…………。


58 :LHS廚 :05/02/13 23:21 ID:???
時事ねた。
でもこんなの。

----------------

とある監視カメラの映像。


『副司令、これ司令にもお願いしますね』
『伊吹君なら毎日のように会ってるのだから……碇に直接渡さないのか?』
『その、本命って訳ではありませんし』
『しかし、なぜ今年はこうも多いのかね?』
『ええ?! 他にも渡した子、いるんですか?』
『あ、あぁ。 君で四人目……』
『(小声で)……外堀の埋め合いっこ、って訳ね……あ!?』

向こうに職員が一人通りかかる。
済みませんと声をかけ、マヤちゃんは彼女を追う。


----------------

別カメラが撮影している場所・第一発令所。


「一寸良い? サツキ」
「へ?」

珍しく微妙にふらふら&ガニ股な金髪美女の左手をロングヘアの職員が掴む。

「いや、『感想』聞くだけだからぁ?」
「ほ?」


ふうん、やっぱり夕凪さんも知ってたんだ、とか。
あら、そう言う桜庭さんもしっかり知ってたんじゃない、とか。
主となる言葉が完全にない、異様な発言に包まれつつ。

マヤちゃんに後押しされながら、彼女は退場して行った。


「じゃ、後宜しくぅ……ってどうすりゃ良いんだよ、俺達」


59 :LHS廚 :05/02/15 22:10 ID:???

(これからの更新にはちょっと『痛い』と感じる表現がありえます……)

--------------------------------

それぞれがそんな日を過ごしている中。
悲劇の幕が上がる。


「そうなの? さっき流れた『メール瓦版』に書いてあった彼女の……」
「最初はさ、信じられなかったのよ。 彼には洞木さんって彼女がいるって葛城さん言ってたし、
 アスカちゃんだって最初加持さん一筋だったんだし……それにさ」
「それに?」


私の頭と耳は周りの会話に集中して、一言一句聞き漏らさない努力を続けている。
この中に、私のあの恥辱……シンジ君をおかずにしたオナニーを見た子がいるはずだ。
絶対、口止めしなくてはならない。

……シンジ君に、欲情していたなんてこと、しられてはいけないのよ。


「ショタの最上二尉ならともかく、彼女がシンジ君の虜になるって、信じられる?」
「そう言えば、ほかならぬ二尉はなんて?」

一身にその視線を浴びているアオイはポーカーフェイスを通している。

「本人に、聞いてみよ……!?」



その会話を止めたのは、背後から聞こえた…ぱしゅん、という聞きなれた空気音。
ドアの開閉音に併せて噂のハーレム構成員、チルドレン二人が入って来たから。

周りの反応を仕方なく思いつつ。
私は白衣の皺をそのままに、微妙に本来の髪が脱色した部分を押しのけ頭を河童のように彩らせたまま
二人に今日の予定を説明する為、ディスプレイ前に来させる。
私はすぐ、画面にここから第三までの簡単な地図を表示させた。


「まず、三十分後にマリイ博士による最終テストをした後、二時丁度にマユミさんによる起動。
 この実験場を出るのは二時四十五分ごろの予定。
 取りあえず強羅の防衛線上に待機所をひとつ設けているのでそこで休憩を一つ挟みます。
 その後は市街地の地下に掘られた地下道を通ります。 その際」


端末を操作して、画面上にポイントを表示させる。
一定の距離を置いて表示されるそれは、S2機関をを持たないEVAの必需品。
アンビリカル・ケーブル。

60 :LHS廚 :05/02/16 17:51 ID:???

説明はさらに続く。

「手先の感覚を掴む訓練として地下道内でのアンビリカル・ケーブルの着脱は手動でやって貰います。
 地下道に入るまでの付け替え五回はセミオートでやっていいから、基本的な感覚を掴んでおいて。
 装甲板のおかげで、微妙に『人間』の時と感覚が違うから。 ……何か、質問は?」

「休憩中は、エントリープラグから出ていいんですか?」
「実は、休憩地点はもうひとつの訓練も兼ねていて、弐号機が待機しているわ。
 昨日聞いてるでしょうけど……D型装備を付けたまま、アスカに緊急用電池を取り付けて貰う
 訓練を兼ねているの。  まぁ、手先が不器用なアスカの事だから、時間掛かるかもしれないわ。
 取りあえず、基本として四十五分取る予定になってるから出たほうが良いかもね。
 L.C.Lの取り込みに慣れていないでしょうし……基本としては、貴女の自由よ」

「『緊急用電池』って何ですの? 本部の新装備ですか?」
「第九使徒戦直前に本部職員の一人が考え出したオリジナル装備なの。
 肩のアーマーの真後ろに簡易ソケットを用意して、直方体の電池を左右一本、合計二本接続できる。
 最初はソケットの着脱にてこずるかも知れない、と思ってるから……今回の用途は予備電源ね。
 左右で三分ずつ、計六分余裕ができます。
 ただし、これは機体内の電池と違って外部電源からの充電は出来ないタイプだって事、忘れないで。 それで、他には?」



61 :LHS廚 :05/02/16 17:51 ID:???
その説明ついでに幾つかの話を取り決めた後……あまりにもいつも通りなこの子達の態度にふと、知りたくなったから。
聞いてみる事にした……バレンタインのことを。

-----------------------

「バレンタインデーですか? 興味が無い、と言うよりどう言う日なのか判らない、と言うのが本音ですわね」

更衣室で純白のテスト装備付きのスーツに着替えながらマリイちゃんは話す。

「元より私達はあの人に好意を告げてしまいましたし、何より受け入れて頂きましたもの。
 確か今日の『チョコレート渡し』は告白の為、なのですよね? 意味がありませんわ」
「ふうん。 じゃあ、マユミさんは?」

長い髪を薄紫のリボンでまとめながら、フォース・チルドレンはつぶやく。

「私は海外での生活が長いせいか、バレンタインデーの事も『ふうん、そんな事をやってるんだ』
 って言う程度なんですよね、実は。 私達の中でまともに今日を大事に想ってるのは
 ヒカリさん達洞木姉妹だけではないでしょうか。 後、サツキさんも」


62 :PDX. :05/02/16 23:11 ID:???
>>61 LHS廚さん

 バレンタインデーで盛り上がる派と盛り上がらない派で、結構温度差があるみたいですね。
 さて、当のシンジは感激するかしないか? で一悶着ありそうで期待。

63 :LHS廚 :05/02/17 22:10 ID:y3UoZjns
ヒカリン誕生日記念(w

---------------------------------------
発令所。

「なんだこれは……って碇、それは今日と言う日が何なのか知らない、と言う意味か?
 それともユイ君以外から貰うのものはいらない、と言う意味か?」
「貰える物は貰う。それが私の流儀だからその辺には文句は無い。 疑問はこの量だ。
 なぜ今年になって 8個も渡そうという人物が出てくる? 私は一応妻帯者なのだがな」
「伊吹二尉の話によると、最近君の息子はユイ君らしさ……が出て来たらしいな。
 要するに、『愛の伝道師』と言う部分が」
「……ほかの人間などどうでも言い。 あれがレイに手を出さなければ良いのだ。
 ユイの為にもな。 シンジがセカンドや葛城三佐の言うガールフレンドに手を出して回っていても、
 あれに手を出していなければ良い。 伊吹二尉が」
「ナオコ君やリツコ君に手を出しているお前が言える台詞か? それと、一つ忠告しておく。
 最近のリツコ君は間違い無く、お前ではなく君の息子を見始めている……あの時以来」
「あの時?」
「フォースを助けた時だ。 『羨ましい』と漏らしていたぞ。 彼女はまだ必要な……電話か」

かちゃり、と音を立て、冬月は電話をとる。

「冬月だ……何!? レイがいない?! 定期健診中なのではないのか! 抜け出した!?
 今何処にいる………フィフス候補生と……シンジ君と一緒にいる、だと?!」

私は自分の自信の中核が破壊されてしまった『衝撃』に、椅子を蹴るようにして立ち上がった。

64 :LHS廚 :05/02/17 22:19 ID:???
しまったミスった。 発令所ではないっす。
総司令執務室……で良いんでしょうかな、? あの部屋。

>>62 PDX.さん
>一悶着
悶着、って言える物なのかなぁ………。

あ、御髭様がレイの変化を知らなかった点については
『自信の固まりだったがゆえに、報告書を読む必要性を感じていなかった』と考えて下さいまし。

65 :LHS廚 :05/02/18 21:29 ID:???


『ヒカリの言う通りだわ。 毎日ハッスルしているせいよね……こんなに眠いのは』
「気持ちはすっごーくよく判るけど勘弁して。今日はこの後マユミちゃんの参号機と一緒に
 訓練するんだから」

『ところでさ……痛くないの? 昨日はあれだけ頑張ったんだから当然……』
「今朝方から……痛み出してるの。 まぁ、痛み止めを飲んで耐えてるけど………。
 あ、アスカ、左のパイプ、注意して。 引っ掛けそう』


通路は標準装備の機体サイズに合わせてある為、耐圧装甲の厚さ等の分高くなっている上に、
視覚センサーが頭部にある丸窓一つに制限されている弐号機にはかなり辛い。
先導している車両のカメラと発令所にあるデータにしたがって、小さいパイプなんかを
引っ掛けないように誘導していく。


『ねぇ、サツキぃ』


あの時より幾分かほっそりとした白達磨が地下通路を歩く。
歩行がかなり制限されたその姿は、何人かの整備班員が「今度こそ青く塗らないか?」と
嘆願書を出そうとさせた程に、”あれ”に良く似ている巨人。
……結局、真っ白なのは変わらなかったけどね。


「? 何処か違和感とか感じるようになった?」
『レイが居なくなったって、本当?』
「シンジ君にチョコレート渡しに行ったみたいよ?」
『何で?』


飲み物を配っていたマナちゃん共々、アタシ達発の令所女性スタッフは絶句してしまう。
恋する乙女ぢゃ無いのか、君は……。

「は? もしかしてアスカ? バレンタインデー知らないの?」
『渡すと言えばカードでしょ。 ま、お菓子を一緒に渡す人もいるけどさ……ってもしかして?』
「日本では主にチョコレートに想いを込めて渡す日なのよ」


アスカは叫んだ。 悔しさを精一杯込めて。

『一寸ぉ!! 今学校にシンジと一緒にいる二人の天下じゃないよぉ!!』


66 :LHS廚 :05/02/18 23:24 ID:???
あいや、ミスしたあるよ。

アタシ達発の令所 → あたし達発令所の

かろうじて(?)間に合った、ヒカリン誕生日記念な濡れ場。
ヒカリン一人にした方がLHS人としては良いと思うのですが、せっかくレイがいますからねぇ(w
絶対貧乏性だよ、私。

------------------------------------------------------

そのころ、二人の人間に、ほぼ同時に叫ばせた二人の片割れは。
僕の舌の上に載ったひとかけらのチョコを塗り広げるのに夢中だった。

「あは波さん………残念がってたなぁ。 今すぐにでもシンジとこうしたかった筈なのに……」

舌の裏全体を使って、少しずつ、丁寧に。
二人の唇の間から滴る唾液はホワイトチョコが混じって白く変色して……。

「碇君の、せーえき、みたい……」
「「!!」」

屋上の出入り口の屋根。 そして、給水タンクの下。
半分服が脱げ合った僕らの肌に零れ始めたその雫を、レイの舌がなめ取っていく。
舌の中央を微妙にくぼませて、僕とヒカリの混じるあったチョコレート味の唾液を貯めて行って。
一気に飲み干す。  白い喉のラインに沿って微妙に動く筋肉は、それを証明してくれる。

「……鷹音医療主任さん、なんて言ってたの?」
「『レイが女の子になって嬉しいから今日はサービスしちゃう』って、言ってた。
 明日にずらして貰ったの。 ……だから、今日は自由の身。 碇君達との絆を欲しいだけ、もらえるの」



67 :LHS廚 :05/02/19 03:38 ID:???
>某スレの方の指摘。
>海外のバレンタインデーも、恋人に贈り物する日ですぞ
>主に男→女のイベント。

あ、あら?
寝る前に更新したら……。
気になると眠れない性質なのでさっそく調べてみました。

結果。
>カードを送る。
と言う部分はあっていたようですが。

>女性が男性と言う流れのみ&にチョコレート限定で渡すのは日本独自。
>欧米では、恋人や友達、家族などがお互いにカードと花束、お菓子などを贈ります。

ありゃ。
告白のみのイベントでは無いんですね……。
明日にでも直してしまうかも

68 :LHS廚 :05/02/19 12:30 ID:???
と言うわけで。
早速修正・そのいち。

========================

《61:改修版》

その説明ついでに幾つかの話を取り決めた後……あまりにもいつも通りなこの子達の態度にふと、知りたくなったから。
聞いてみる事にした……バレンタインのことを。

-----------------------

「バレンタインデーですか? 興味が無い、と言うより日本人にとっての今日がどう言う日なのか判らない、と言うのが本音ですわね。
 チョコレートがあんなに重大な意味を持っているなんて、流石のにたくしも知りませんでしたわ」

更衣室で純白のテスト装備付きのスーツに着替えながらマリイちゃんは話す。

「元より私達はあの人に好意を告げてしまいましたし、何より受け入れて頂きましたもの。
 確か今日の『チョコレート渡し』は告白の為、なのですよね? 今のわたくし達には意味がありませんわ。
 わたくしは、帰った後でカードとクッキーを渡すつもりですが」
「ふうん。 じゃあ、マユミさんは?」

長い髪を薄紫のリボンでまとめながら、フォース・チルドレンはつぶやく。

「私は海外での生活が長いせいか、バレンタインデーの事も『ふうん、そんな事をやってるんだ』
 って言う程度なんですよね、実は。 だから、私達の中で一番今日を大事に想ってるのは
 ヒカリさん達洞木姉妹だけではないでしょうか。 後、サツキさんも。
 あ、もちろん私もカード渡しますよ。 バレンタインは恋人のイベントである事は変わらないんですから」


69 :LHS廚 :05/02/19 12:50 ID:???
さて、本題の>>65改訂版。

違和感……消えましたかね?  >>某すれ735氏
==============================

『ヒカリの言う通りだわ。 毎日ハッスルしているせいよね……こんなに眠いのは』
「気持ちはすっごーくよく判るけど勘弁して。今日はこの後マユミちゃんの参号機と一緒に
 訓練するんだから」

『ところでさ……痛くないの? 昨日はあれだけ頑張ったんだから当然……』
「今朝方から……痛み出してるの。 まぁ、痛み止めを飲んで耐えてるけど………。
 あ、アスカ、左のパイプ、注意して。 引っ掛けそう』


通路は標準装備の機体サイズに合わせてある為、耐圧装甲の厚さ等の分高くなっている上に、
視覚センサーが頭部にある丸窓一つに制限されている弐号機にはかなり辛い。
先導している車両のカメラと発令所にあるデータにしたがって、小さいパイプなんかを
引っ掛けないように誘導していく。


『ねぇ、サツキぃ』


あの時より幾分かほっそりとした白達磨が地下通路を歩く。
歩行がかなり制限されたその姿は、何人かの整備班員が「今度こそ青く塗らないか?」と
嘆願書を出そうとさせた程に、”あれ”に良く似ている巨人。
……結局、真っ白なのは変わらなかったけどね。


「? 何処か違和感とか感じるようになった?」
『レイが本部から居なくなったって、本当?』
「シンジ君にチョコレート渡しに行ったみたいよ?」
『何で? ……確かに今日はバレンタインだけどさ』

飲み物を配っていたマナちゃん共々、あたし達発令所ノ女性スタッフは絶句してしまう。
恋する乙女ぢゃ無いのか、君は……。

「もしかしてアスカ? 日本でバレンタインデーがどう過ごされるか、って知らないの?」
『え? だってバレンタインデーって日頃想いを言い難い男が主体になって、大切な人へ
 感謝と愛情を込めたカードを交換する日でしょ。
 そりゃ確かに、花束やお菓子を一緒に渡す人もいるけどさ……ってもしかして微妙に違うの? 日本では』
「日本では主にチョコレートに想いを込めて渡して、女の子が自分の気持ちを『告白』する日なのよ」


アスカは叫んだ。 悔しさを精一杯込めて。

『一寸ぉ!! 今学校にシンジと一緒にいる二人の天下じゃないよぉ!!』



70 :PDX. :05/02/19 15:13 ID:???
>>64 LHS廚さん

 まぁ悶着といってもキャットファイトを期待しているわけではなくて、チョコ渡した派とそうでない派の睨み合いと、その間でおろおろするシンジとかその程度なんですけどね(笑)

>>63

 ゲンの字(^_^;
 

71 :LHS廚 :05/02/21 00:45 ID:???
さいていせーい@>>68ぃ。 ⊂⌒~⊃。Д。)⊃

流石のにたくしも知りません → 流石のわたくしも知りません



>>70 PDX.さん。
>睨み合う面々。

それ位なら出来そうなので原稿修正中です。
睨み合い、と言うのとは違うと思うやり口ですが。

72 :LHS廚 :05/02/22 23:39 ID:???
画像板・ネコメさんの「はだか2」を見て浮かんでしまいました、はい。
(下はジーパンだよあの絵は、と言う突っ込みはなしで)

----------------------------------

考えていた以上にアスカは子供っぽい所がある、と思うのよ。
さっきもそう。

本部に到着した私達は早速それぞれの仕事をはじめる為に着替え始めたんだけど、
途中、Nervの制服の下に着る事になっている緑色のシャツを前後ろ逆に着てしまった事に気付いて。

よいしょっと、と言う掛け声と共に脱いだ私に、あの仕掛けの付いた赤いスーツにもう着替えたアスカが
「まだ着替え終わっていないの?」って声を掛けに来て……目を丸くし、ついで猫の様に目を細めて。

思いっきり感動した表情で抱き付いて来た。

「あんたはヤッパリ仲間よぉー!」って叫びながら。

何の事は無い、ヒカリ、マユミ、マリイの三人(アスカ曰く、「デカパイ三姉妹」)がいるうえに
大人の魅力と相応に実った大きさのサツキさんまで入って来たせいで。
小さい自分は肩身の狭い思いをしていたらしいのよ、皆気にして無いのに。

小さいほうの皆は、ノゾミちゃんは未知数、レイは興味無し、私はは今のところ戦自での訓練によって
胸に行く筈だった栄養が筋肉に行っただけだ、って思う……って言うか思いたいし……。
ブラジャーをしていない方に突っ込みが来る、と思ったんだけど、アスカは本当に気にしていたみたい。

73 :LHS廚 :05/02/23 21:43 ID:???
とりあえず、リツコ辺の中核はまとまりました。

--------------------------------------------------------------

「は?」
『だから、連絡を取るのよ!』
「マナちゃんが持ってる携帯で?」
『違うわ!秘匿回線しか繋げないけど、EVAにだって電話の機能はあるのよ!』

話は急展開していく。
早く結果を知りたいのは判るけど、それは流石に拙いよっ。

「一寸待って!  (小声になる)そんな事したら、シンジ君との事が判っちゃうじゃない!」
『隠すようなことはしてない』
「……ノゾミちゃんの事、忘れてる?」
『う……じゃあ、マナ、あんたがやって』

私は携帯を取り出しながら、非常に不愉快な(家に帰るまで待ってくれて無いかも知れないあの二人に対する
嫉妬みたいな物も在るんだけど)気分のまま、ダイヤルを[シンジ(携帯)]に短縮を合わせ、つなぐ。

『………はい、シ、ンジです』

やっぱり。
文句を言ってやろうとした私の声が、彼に届くことは無かった。
いきなり通信が切れ、発令所全体に警報が鳴り響いたのだ。


『松代実験場との通信が途絶! 使徒出現の可能性あり! 総員、第一種警戒態勢に移行せよ!』

74 :LHS廚 :05/02/25 01:19 ID:???

『もし少し前のことでも予知できていれば』と思うことは誰にでもある。

でも、今回のこれはあまりにも強烈だった。

-----

『そのとき』の五分前。

私の端末の前でマリイさんが乗ったテストプラグをを見ながらマユミさんはしきりに首を捻ってる。
納得出来ない、と言うか……何か不思議だ、と言う顔をしてるのが気になった。
不安を解消してあげたかった私は、マユミちゃんに声を掛ける事にした。

「もし、不安に感じている事が有るなら言って欲しいの。 EVAが完全な状態に近づけば
 近づく程、貴女の生存率は高まるし、使徒との戦いにも勝ちやすくなるんだから」
「あ、これからの戦いが怖いとか……そう言う意味ではないんです」

彼女の顔がきょろきょろと動き、注目されていない事を確認してから済みませんと
周りに聞かれたくないのか、手を動かして秘密の話を意味する例のポーズを取る。

今日がバレンタインデーだから、彼の元へ速く帰りたいって言う話かと思っていた私は。

「赤木博士って、シンジさんの事好きなんですか?」
「……は?」

ど真ん中な直球だった。
それも、かなり予想外な所から投げられた上に、しっかり加速が付いたやつだ。


75 :LHS廚 :05/02/25 01:20 ID:???


「赤木主任が? 何でまたそう思ったの」
「さっき、マリイさんと私、博士の三人でバレンタインの話をしたんです」

「何々? リツコがそんな話に興味を持ったの?」


で、確かここで三佐が首を突っ込んで来たのよね。
最初はさらっと流して仕事に戻ってしまおうかと思ったんだけど、二人はやけに真剣な眼差しで。
まぁ私自身もこの実験作業が終わり次第シンジ君の元に行ってみようと思っていたし、
その為にちゃんとチョコレートも手に入れていた……そんな時だったからかな。

二人の話に耳を傾けてしまったのは。

「それでですね。 私とマリイさんの二人はシンジさんに渡すのか、と博士に聞かれまして。
 『日本的な意味では渡しません、でもカードとかを渡すつもりですよ』って答えたんです。

 二人でその事を話した後、博士に聞いたんです。 『博士はどうするんですか』って。 それで」
「『シンちゃんに渡すつもり」とか言ったの、リツコ」
「……はい。 それで、司令さんや副司令さん、加持さんや日向さん達には?って聞いて見たんですが。
 『今年はシンジ君だけにするつもり』って返されてしまったんです……かなり本気の表情で」

私はこの時の主任の発言を、冗談と思い込んだ……ううん、思い込むことに決めた。


76 :LHS廚 :05/02/26 18:43 ID:???
元ねたは『T3』って訳じゃ無いんですがね。

----------------

「そ、そういえば加持一尉は? 葛城三佐は渡されるんでしょ?」

私の隣で最上さんに話を振られた葛城さんは、ひどく渋い表情になりました。

「あんな奴、知らないわよ……折角食堂の人達の力を借りて、チョコ作ったのに……」

その直後の皆さんの態度は一寸異様でした。
かなりハッキリと声を出して作業をしていた皆さん(特に男性職員の方々)が一斉にその声を低くして
葛城さんの声を聞き出したり、その変化に気が付かなかったらしい葛城さんが
「加持だけに渡すつもりだったんだから」と言った瞬間に元に戻ったりしています。

加持さんとの間に何か不安になる事があった、そんな気がしました。



その後も、加持さんとの馴れ初め(一週間自宅に篭っていちゃイチャしていたという話)を聞いて
アオイさんが真っ赤になったり、私がうらやましいと頷くなか。
姦しく井戸端会議をしていた私達が本来行う筈だった業務は『ある博士』の手によって粛々と続けられ。

いつの間にか、その全てが終わってしまっていた。


「さて」
『興味あるお話だったので……別に文句は言いませんが、わたくしの事忘れてませんか、お三方』

は?

一瞬固まった後、私は慌てて参号機の方を向き、葛城さんがそれに倣い。
アオイさんが『ズルイ!』と呟きながら作業を始めようとして驚きました。
端末に表示されている…彼女がやるべき作業項目全てが『準備完了』の表示に変わっていたことに。


『赤木博士に「アオイさんの分の仕事をやって良い」と許可を貰いましたので……早速済ませました。
 今回はともかく、あまりそのような行動をされるとお給料に響きますわよ?』

私達が真っ赤になり、皆さんの小さい笑い声が響く中。


…………ついに、『その時』がきました。

77 :LHS廚 :05/02/26 22:26 ID:tUjONd32
『それでは、マリイ博士による最終テスト、開始すろわよ!』

動揺を何とか抑えている、と言う感じの葛城三佐の命令に従って、わたくしの仕事が始まります。

まず、耳以外の『肉体』を連想する全ての存在を忘れ、丸い玉になった、と言うイメージを浮かべます。
そして、少し待ちます。

アナウンスが第三次接続に差し掛かった頃、物凄い勢いで『何かの意識』が接触しようとします。
わたくしはEVAの脳に有るかも知れない『魂』だと思っていますが……。
その『魂』がまるで取り込む為に、わたくしを覆い尽くそうとする瞬間、それがビクッとする感覚で止まり。
まるで、自分が絶対にやってはならないタブーに触れたように……一気に引いていきます。

『魂』はしばし躊躇したあと……今度はおずおずと接触しようとします。

わたくしは『魂』がそういう状態になったのを見計らって、最初にイメージした球体に『手のイメージ』をくっつけて。
それを、恭しく差し出すのです。

『魂』はまるで手の甲にキスをする騎士のように『手』に意思を接触させます。
意思が触れたその瞬間、シンクロはボーダーを突破。
機体は私を受け入れ、起動する。


…………筈でした。
あの落雷が起きる瞬間までは。

78 :PDX. :05/02/26 22:35 ID:???
>>72-77 LHS廚さん

 未知数とはいえ、ヒカリの妹であるノゾミちゃんはやはり将来有望なんでしょうかw

 しかし、リツコがどう動くか。
 あるいは、大怪我して動けないベッドの上で云々w

 そしてマリイの運命は。
 期待しとります。


79 :LHS廚 :05/02/27 00:02 ID:???
暫らく、時間が少し前後します。 (『ネルフ、誕生』と同じ造りと思ってくださいな)


……うう、PDXさんヤッパリ勘が良いっす……。

-------------------------------------

最初に感じたのは『静電気』のようなショックでした。

たった一つだけ残していた『耳』に意識をシフトして、何か異常が察知されたのかを確認しようとした
その瞬間。

物凄い勢いで、『意識』の表面が変質していくイメージが繋がっている部分から伝わってきます。
そのイメージが体をなぞり、這って行くうちに、EVAとシンクロしているようなイメージが
体を覆い尽くしていきました……ただし、EVAがわたくしの体そのものになったような感覚でした。
マユミさんのデータに合わせてある筈なのに、それ程に、イメージはしっかりしていました。

直後。
わたくし専用のテスト・スーツ……の襟のラインに沿って存在するコード……から電気が流れるように。
明らかに『敵意』を持った『別な意思』が流れ………。

--------------------------------------


第13使徒殲滅より二日後 午前7時半。
『赤木リツコ』の病室。


「わたくしが覚えているのは、そこまでです。 次に意識が回復したのは、テストプラグから
 引っ張り出してくれた綾波さんが、わたくしを引っ叩き……起こしてくれた時点からです」

私のベッドに寄りかかって、私の手をしっかり握って眠っているシンジ君。
その頭をまるで姉のような(事実、彼女はアスカ達より1歳上の15歳だ)表情で頭を撫でているマリイさん。
汚れた私がここに居るのは、何か嫌な気がするの。
……打ちのめされるから。


「そう言えば、貴女は大丈夫なの? 三機がかりで殴られたんでしょ?」
「……怪我と言えるのは、左足を骨折しただけなんです。 取りあえず、使徒はわたくしを
 EVAのパーツの一つ、と思ったらしくて……。 精神汚染や肉体に関する汚染も無いんです。
 赤木博士のほうが……よっぽど重傷ですよ。 トップ・バストにそって……。
 ガラスが一気に裂いて行くなんて」


無意識に、マリイ博士は自分の同じ部分をなぞっていく。
それは、私の傷がどれほど酷い物なのかを物語っていた。

人としても、『女』としても。

80 :LHS廚@今日はここまで。 :05/02/27 01:47 ID:???
三日目。

あの時、なぜそんな行動をとったのかは判らない。
ただ、マユミさんを助けたかった。
普通に考えてしまえばその通りだと思うし、事実、あの時の私はそうした。

---------------------------------

参号機のインテリア周辺に、ねずみ色の付着部膣を確認したとき。
私は第11使徒戦のときの失態を繰り返さないために、オペレータールームの真下に
用意してもらったシェルターへの退避を全員に命じた。

でも、マユミさんは、違った。
幾度と無く、生きる為の訓練を受けた私達と違って彼女はそう言う意味での臨機応変な行動を取るには
まだ心が追いついて……要するに、『慣れて』なかった。

私は目の前で、あのときの私のように動けなくなった彼女の頭を両手でガードしながら
すぐ後ろの最上二尉のシートへ向かって走った。
18番のハッチがあるから。

そのままマユミさんを押し込め、責任者として部屋に誰も居ないか確かめるため少し頭を上げた時。
『三度目の正直』は強化ガラスを壊し、その破片の一つに私の肌を切り裂かせた。

私はショックで気を失い、18番ハッチの中へと崩れ落ちた。


―― 胸の傷・全治およそ1ヵ月。 崩れ落ちた時にハッチの金具で頭を怪我・全治2週間。 ――

それが、私の今の病状。

81 :LHS廚 :05/03/01 02:51 ID:???
寝た(ヒント)探しと意欲アップのためハーレム物(但しLRASは含まず)を探す。

『SHINJI is GOD?』
そう言えば、これが書き始められた頃LHS成分欲しさに『ヒカリン入れて』ってBBSに書いて
作者さんにトウジのもんやから駄目、って一蹴されたな、確か。

『〜 You & I 〜』
人数的にはここと同じ位……。ナオコさん出した上にショタの因子を就ける……私は出せません。

『モニターのこちら側 Genesis 3』
裏物でミサト×アスカ×シンジが有ったのには驚き。

『夢オチLHS』
やっぱ良いのう。
以前掲載されていた某所BBSのヒット記念SSなネタ書いて下さらんものか……。

『Mind Core』及び続編
ハーレム物というより、という突っ込みは却下です。

『GoGoアイちゃん!』
これも微妙に違う気もしますが、リツコさんが堕ちてるので。

『愚か者の楽園』

霧島製鋼、とは以外。 単独のエピソードとしては『天使のうぶげ』が好きですね。

『問題ない』

魔界より……って本当に魔界をネタにしていたんでしょうか……。


取り合えず、今回はここまで。

82 :LHS廚 :05/03/01 22:01 ID:???
一日遡って、二日目。

「……生きてるのね、私」
「不満なの、アンタ」

私が目を覚ましたとき、隣には同室のマリイさんとミサトの二人しかいなかった。
マリイさんは検査の為に使った麻酔が効き過ぎ、明日の朝まで目を覚まさないらしい。

「それにしても。 ミサト……その怖い顔、何とかしなさいよ」
「……怖くもなるわよ。 EVAにコアが有るのは薄々知ってた。 加持も気付いてたみたいだし。
 でも……参号機は破棄、初号機は左腕切断、弐号機はD型装備破棄の上、スペック以上の動きをアスカが
 させたせいで『筋肉』にかなりのダメージ。零号機はノーダメージだけど……彼女の疲労もかなりな物。
 何より問題は……」

私はぴんと来た。
ベッドのリクライニングを操作して、私は親友と向き合う。

「ダミーシステム?」
「……正確には、それによって発生した反乱もどきよ」

……は? 反乱??
その後、ミサトから聞いた話は……信じられない話だった。

------------------------------------

私達に衝撃を与えた後、強羅絶対防衛線へと向かった参号機は途中で使徒と認定。
早速弐号機が交戦した。
弐号機に向かって使徒は、その機体…特に両腕を『間接無視のムチ』へと変え、攻撃を開始。
動きの遅さを耐圧装備でしのぐ事二十分。 シンジ君とレイが初号機と零号機で接触。

初号機を確認したとたん、使徒は一気に紫の機体を目標に周囲の状況を無視して
接近を開始しはじめる。

83 :LHS廚 :05/03/01 22:25 ID:???
部下のネーミング、その元ネタ判るかたは……ここ(汁)にはいないかも。

--------------------

幾度と無く、まるで猛牛のように突撃を続けていた使徒は、五度目の突撃でその左腕を右腕で捕まえ、
一斉に融合を開始する。

また、その一方で……もう片方の脳はまるで右腕の意思を無視した動きで初号機の首を絞め始め、
シンクロした彼を苦しめる。
また、機体の一部がスライムのように変化し、またもや『ムチ』となって残りの二機を寄せ付けない。


この時点で、マリイ博士が傷つく事に恐怖していたシンジ君は使徒との交戦を渋り、
使徒殲滅を優先した碇司令は『ダミーシステム』の起動をマヤに命令……半暴走状態となった初号機は
シンジ君の意思を無視し、敵対行動を起こしている使徒を破壊しつくす……筈だった。



『駄目です! ダミーシステムとの情報連結ルートが全て閉鎖され、解除出来ないように暗号化されてます!』



それをやったのはサツキと、彼女直属の部下であり、よき友達であった広場、夕凪、桜庭、蛍坂各三尉の5名。
信二君に『感情素子の不鮮明なシステムが起こすであろう結果』を説明、それを知った初号機パイロットは
勇気を振り絞って機体を押さえつけ。 その間にようやく接敵に成功した弐号機と二機がかりで押さえ込み。

零号機がテストプラグの排出に成功……と同時に使徒の動きは恐ろしく緩慢になって。
直後、不要となった装備を強制排除した弐号機が止めを刺した。。

84 :LHS廚@今日はここまで。 :05/03/01 23:00 ID:???
あ。ミスしてる。

もう片方の脳は → もう片方の腕は


後、ここは追加および変更したほうが良いかも。

また、機体の一部が → それとは別に、機体の……背中の一部分が




85 :いし :05/03/01 23:09 ID:???
えーっと









・・・5名中、1名が♂ですか?w

86 :LHS廚 :05/03/01 23:26 ID:???
>>85 いしさん。

うわ!一発で判る人がいたw. 。
該当スレをみつけて小躍りして、そのままネタにしてみました。

かなり前の作品ですが、「ごごてぃー」聞きたさに今もやってます。

87 :LHS廚 :05/03/02 23:40 ID:???

「……と言う訳。 まさか司令にたてつけるとはねぇ……」
「それで、あの子達は?」
「アスカとレイは二機がかりで崩壊したD型装備の回収と参号機の残骸の処理。
 マユミちゃんは自宅待機。 で、シンジ君達は今、今回の事で処分を受けてるわ」

------------------------------------------------------------------------


第4会議室。

本来なら立ち会わなければならない筈の碇は、結局現れなかった。
まぁ、こんな雑務は私の管轄だから仕方ない、と開き直り。
処分を伝える。

「……博士を失うかもしれない、という恐怖が元とはいえ、戦闘を一時放棄した。
 以上の理由により、サード・チルドレンは今日より一週間、本部内拘留施設での謹慎処分を命じる。
 君の気持ちは判らなくも無いが、その命は現時点では君だけのものではない、と判ってくれたまえ。

 また、今回の『反乱もどき』に関わった、大井二尉および広場、夕凪、桜庭、蛍坂各三尉には
 使徒殲滅……に貢献した事を考慮、訓告及び減俸三割を四ヶ月、とする。 何か、言いたい事は?」


おずおずとだが、シンジ君が手を上げる。
人を好きになると、心が強くなるという話の方が正解だったようだぞ。


「不満、と言う訳では無いみたいだが……何かね?」
「もし良かったら、マリイ博士の病室にお見舞いに行く事を許して貰えないでしょうか」
「……許可しよう。 君も知っていると思うが、松代で怪我をした赤木博士と同室だから、
 彼女の見舞いも頼みたい……彼女は今、個人的に悩みを抱えててね……話し相手が欲しい筈なのだ」
「有難う御座います!」


バインダーを脇に抱えなおし、表情を改めて
「その代り、と言う訳ではないんだがシンジ君、一つ聞きたいことが有る……レイのことだ」

「副司令? 彼女の事って……あ! 健康診断を抜け出したことですか?!」

「君はレイ君に「本部を抜け出して自分の元に来い、とか言ったかね? 今まで一度として
 レイがさぼる、という事をした事が無いのでね……碇を含め、皆戸惑っているのだ」
「………何も僕からは言ってません……全部、レイが決めたんです。
 僕に好意を持ってくれたのも、自分の事をレイと呼んで欲しいと……すべて、レイの意思です」




88 :LHS廚 :05/03/03 21:25 ID:???
9日目。


第14使徒襲来。

マリイ博士と霧島さんの協力の元、第一発令所に三人で飛び込んだまさにその時、
使徒は私の前にあるディスプレイを突き破って飛び込んできた。

零号機は両腕を切断された後、頭部を破壊され機能停止。
初号機は弐号機と協力、使徒に対処しようとするが、そのあまりにも強力な戦闘力を秘めた
板状の腕に攻撃されたシンジ君の機体が左足を失って脱落。

『なめるんじゃないわよぉぉ!!』

発令所から使徒を叩き出す作業は弐号機が実行した。
地面にたたきつけた直後、最後の希望だった弐号機が内臓電源の終了により活動停止。

……そして……。

ミサトが絶句し、マヤが吐き、アスカが弐号機の中で彼を心配して叫ぶ中。
初号機が使徒を捕食して行くのを、彼は使徒の血にまみれたまま、見ていた。

------------------------------

『あの人が、お父さんの親友のお子さん、碇ゲンドウさんよ』

MAGIがまだ発令所に固定される前。
後の冬月副司令を案内するあの人を始めて見たのは何時だったか。

---------------------

『EVA弐号機、外部電源により再起動!』
「アスカ、まだ動ける?」
『ミサト、リツコは居る? 発令所で使徒を叩き出した時いるのは覚えてるんだけど』
「ここにいるわ」
『シンジは今意識を失っているの? 声が聞こえないけど』
「いいえ。 今シンジ君はいないわ、どこにも」
『……どういう意味よ』
「微妙に違う所はあるけど、貴女のママと同じ状態になってしまったのよ」

真実を告げた私を殴りつけようとしたミサトの手が止まっていた。
……私も、泣いていたからだ。


89 :PDX. :05/03/03 22:59 ID:???
>>LHS廚さん

 第13使徒戦の状況、だいぶ変わっていますね。
 やはりマリィの存在が大きな修正要素ですか。

 しかしサツキ、やりますなぁ(汗)

 そして第14使徒戦、シンジ400%ですか。
 サテこの後どうなりますやら。

90 :LHS廚 :05/03/04 00:49 ID:???
時間のカウントを微妙にミス。

>>79
〜二日後 午前7時半。 → 〜 午後7時半。

>>82の冒頭。
一日遡って、二日目。 → 一日遡って、殲滅から一夜明けた、午前十時。

------------------------

>>89 PDX.さん。
>マリイ&サツキ

当初、この時のサツキの場面は『ショタ因子』を持つアオイにやらせるつもりだったのですが、
説明文にあった『ワーカーホリック』という部分が引っ掛かってしまいまして。

で、サツキの説明を見ると『とことん愛しぬく』と。
そこで彼女の出番に変更しました。

マリイは、『御守り』がかかってますから。

91 :LHS廚 :05/03/04 22:13 ID:???
なんか混乱してる。
>>82>>80に繋がらない……という訳で、再訂正。


>>82>>90の該当部分は無視してください)
一日遡って、二日目。 → 二日遡って、殲滅から一夜明けた、午前十時。

---------------------------------------------------

再び時間は、二日目 午後7時半。



シンジ君の頭を撫でる手がとまった……って確か彼女もきいていたわね。

「何処まで……本気、ですの?」
「それは……何に対して?」

彼女はそっと自分のベッドまで片足で移動すると、予備の毛布を彼に掛け……ついでに耳栓までした。

「……アメリカ支部が霧島さんの調査をあれほど派手にした理由は、その影で碇司令の弱みを握り、
 逆に牛耳ってやろうという一派がいたからです。 要するに、司令さんと貴女の関係も
 幾つかのルートからわたくしは……」
「……手が、暖かかったの」
「は?」


----------------------------------------------

『これ、レイのカードなんだけど、明日レイの元へ届けてくれないかしら』
『僕が、ですか?』
『あの子、更新を忘れるなんて滅多に無いし、ね』
『シンちゃーん、レイのカード見てどうしちゃったのよぉ。もしかして気になるぅ?』
『いや、その……あまり綾波と話したこと無いから』
『いい子よ……碇司令と一緒で、人と付き合うことが不器用だけど』

----------------------------------------------

「はじめてだったの、あれが」

マリイさんの不思議な表情を目の前に、私は続ける。

92 :LHS廚 :05/03/07 19:20 ID:???
『どう言う……意味での初めて、ですの?』

と聞きたかったわたくしの質問より早く、彼女は教えて下さいました。
シンジさんの滑らかな髪を左手で撫で始めながら。
『意外に鈍いわね、この子』という表情をしたままで。


「アスカはその辺意識どころか引っ掛けもして無いけど、貴女なら判るはず。
 エントリープラグ・システムの母といわれる、あのレミット・ビンセンスの愛娘……。
 つまり『二代目』の苦労は、ね。
 まぁ、貴女はそれを実力で跳ね返しちゃったけど。

 「『シングルエレクトロニクス』防御システムとその応用」…凄かった、あの論文」

EVA技術、その最高レベルの実力者、赤木博士にそういわれるのはとても嬉しいです。ただ……。

「話がそれたわね。 今まで好意を寄せた人が何人居るか、って聞かれたとしたら、
 私は3人、って答える。
 一人目は加持君。
 ただし、そうなった時には彼とミサトは付き合っていたし、傷付きはしなかった。
 まぁ、一寸泣きはしたけど。 でも、その関係を、多分私が壊した。 あの日のことで」

あの日の……事?

---------------------------------


あの日、って言っても判らないわね。
大学生活がほぼ終わりに近づいたあの日、気持ちをすっきりさせておきたくて。
加持君と一回だけデートをした事があるのよ。
あ、そうそう、先に言っておくけどこの前の洞木さんみたいに告白はしなかったわ。
そういう意味で付き合ってもらった訳じゃないから。

93 :LHS廚 :05/03/07 19:21 ID:???


一日掛けてかなり沢山飲んで、気持ち悪くなって、結局吐いちゃって。
それで加持君のアパートが近いから寄らせて貰って。
汚れた服を全部脱いで選択をお願いした頃だったかな。
近くに雷が落ちて、ビックリした私が抱きついてしまったそんな時……。

「来てしまわれたんですか」


そう……同棲していたミサトが、帰って来ちゃったの。

『へぇ、そういう事だったんだ?』
『ちょ、一寸待ってくれ』


そんな二人の喧嘩を『気持ち悪い……』って青くなりながら聞いていたわ。

あ、誤解しないでね?

そうなって……なんて思ったことは無いし、あの事が二人の関係が終わる事になった決定打にあれがなっているらしい、という意味だから。
………つまり、あの事だけが原因で別れていたのではないことは、ね。


94 :LHS廚 :05/03/07 19:29 ID:???
今気付いたですよ。

>>93
-------

あの事が二人の関係が終わる事になった決定打にあれがなっているらしい、という意味だから



あの出来事が二人の関係が終わる決定打になってしまっているらしい、という意味だから

95 :LHS廚 :05/03/08 22:21 ID:???
まぁ、そんなこんなで二人は別れちゃうわ、誤解と知っても『もしかしたら』って未だにミサトの心の中に引っかかりとして残ってるらしいわ……その後、結構波風立ったのよ。

で、ウンザリした私はNERV……当時ゲヒルンと呼ばれた組織に母さんのつてで参加。最初はただの仕事としか思ってなかったけど、まぁ、やり甲斐のある仕事に思えちゃったし……何より

「司令さんが、いらっしゃったから?」

……でも、無いのよ。
その時の私は正直愛なんていらない、って思ってたから。
母さんが司令と逢瀬を重ねていたのは知ってたし。
そんな私が司令との関係を持つようになったのは、母さんが自殺を図ったすこしあと。

「ああ、あの原因不明な……」


最初は、寂しさを紛らわせたかったからだけど、次第に変わっちゃうものね。

あのひとの中に入れなくても、たとえ利用されていると判っていても。
求められるだけの関係でも『その瞬間』は私自身をみてくれている、って
信じたかったのよ………つまり、いつの間にか、情は持っていたわけね。

でも、やっぱり違うのよ。  彼は結局、女として私を見なかった。

「は?」

多分、貴女は絶句すると思うけど……私、処女よ?

「はい?!」

ふふ。 やっぱり驚いた。


96 :LHS廚@かなり強引。 :05/03/08 23:43 ID:???
時間はまた戻ってミサトとリツコの会話。

「じゃあ、そろそろ戻るわ。 アスカ達が心配だし」
「まだ疑問、あるんでしょ?」

開いたドアに手を掛けたまま、友人は問う。

「一つだけ、ね。 何であの使徒の左右の手は逆の行動をしたのかな、ってさ。
 片方は融合……つまり『許容』片方は初号機の首を絞める、って言う『拒絶』なんて。
 初号機を確認した途端、それ以外に目を向けなくなったらしいのも変だし」

それはね、ミサト……。


―――――

『何故だ?』
『この数回の使徒襲来、なぜ初号機が中核になっている?』
『「ディラックの海突破」、「第13使徒の侵食と拒絶」、「S2機関の取り込み」』
『すべて、なぜ初号機が鍵となってしまうのだ?』
『やはり、初号機パイロットの審問が必要だと思う』
『しかし、少年は未だ融けたまま』
『答えを持つものが必要になる……だが、誰が適任か?』
『碇達は答えを知っていたとしても、第十一使徒の時のように「知らぬ」で通すだろう』
『とりあえず、残されたチルドレンの内、ファースト、セカンド、および参号機に乗った
 アルファ……ビンセンス博士の三人を審問の場に引き出させよう』
『揺さぶりというわけか』

―――――


「いいのか、碇」
「ああ」


97 :PDX. :05/03/09 00:06 ID:???
>>LHS廚さん

 うぉう、リツコ処女疑惑!(疑惑ぢゃないってw)

 さて、委員会の審問、三人が引きだされるのか、それとも
リツコが引き出されるのか。どうなるどうなる。

98 :LHS廚@今回はここまで。 :05/03/09 00:50 ID:???

漆黒に近い道をアタシは走る。

赤い非常灯と行き着く先にあった明かり。

包帯を巻かれた初号機……その眼はどこに居てもアタシを見ている。

リツコの説明。

半分だけ引っ張り出されたエントリープラグ。

皆の叫びを無視し、底の部分にある非常ハッチを開ける。

正方形のハッチが水圧に負けて吹き飛び。

中からシンジが出てくる。

エントリープラグの部品によって首を括った状態のシンジが。

皆が声をそろえて叫ぶ。 『何故殺した?』

アタシの絶叫。

―――――――――――――――――――――――――――――――――

第十四使徒戦より四日目。


「……アスカさん、アスカさんってば!!」

……夢?



初号機が固定された第5ケージを正面に臨む予備作業管理室。

あの日以来。
アタシ達の誰も、ここからは離れることが出来ない。

気味が悪いと承知しているのに。 あの『眼』の届く範囲から離れられない。

「マユミ、御免……変な夢、見ちゃって」
「先程、リツコ博士とマリイさんが第二の病院からお帰りになられました」
「『マリイ博士がこの前の使徒に汚染されてないか、確かめさせろ』……か。
 全く。 デコ娘だってここに居たい筈なのに……。 結果は?」
「全部のテストが真っ白、だそうです……戦自の方々から庇われたんでしょうね。
 マリイさん本人より、リツコ博士のほうがかなり憔悴してましたよ」



99 :LHS廚@ありゃ。 :05/03/09 01:15 ID:7OSypUp+
>>97 PDXさん。

結果、出しちゃいました……。

100 :LHS廚 :05/03/10 02:42 ID:???

「心当たり、あるの?」
「多分………零号機にはレイが、弐号機にはアスカが乗っているだけだったからよ」
「?」

「マリイ博士、彼女にとってレイ、アスカの二人は恋敵で仲間、友人。
 それなら、初号機には誰が乗っていたの?」
「あ……恋焦がれるシンジ君がいる!」
「可能性と考察を基に考えれば、多分そういうことよ。
 使徒は人の心を知ろうとしている……この前貴女が査問で言われた通りかもね。
 その気持ちに使徒が感化された……そういう事なんじゃないかしら」
「なるほどね……ありがと!」


ミサトが胸の十字架を握り締めた時は、自分の行動に自信を持とうとしている時。
どうやら納得したみたい。 その切欠として与えられたのが本当の答えではなくても。


にこやかに作戦部ちょさんが出て行った後。
隣で眠る若き博士を見ながら、私は一人思う。


『本当は……多分こうなのよ、ミサト』


 エントリープラグを抜いた瞬間に急におとなしくなったのも。
 参号機の中に居ながらこの子が使徒に汚染されなかったのも。

 全部、『彼女』のおかげ。



 でも、彼女は一つだけ我侭をやった……それが、貴女が疑問に思っていた事。

 参号機の中の彼女が、ユイさんを求めたのよ。

 使徒に汚染され、もうすぐ自分が破壊される、殲滅されると理解したから。
 だから、『シンジ君』じゃなく『自分の飼い主』との最後の逢瀬を。
 使徒の行動をねじ伏せてまで『山岸カズミ』は求めたの……多分ね。


101 :LHS廚 :05/03/10 21:09 ID:???
むhっはtyぁ。

ペースもう少し落とそうかと思っていた時に。
やはり絵は妄想の元よ……ふふ。

目黒さん、わたしはBで行きます。 (ポニテスキーデスンデ)

---------------------------------------------------------------------------------------
洞木家の三姉妹の内、一番年上の姉は


「エスカレータを降りて右に曲がって……右の壁に【G14】の字を確認したら……」
「ね、ねぇ、本当に判ってるんでしょうね?」
「あね、五月蝿い……三つ目の赤のラインにそって……三ブロック……と、動く歩道に」


「架け橋」歩道群。


「うわ、凄い、底が見えないわ。 ……一番底まで」
「だからあね、五月蝿い……通路の番号は『31−6−975』……間違いなし」


――――――――――――――

予備作業管理室。

「う……皆さんお風呂入ってきた方が良いんじゃないの?……今日なんでしょ?
 シンジ君の……え、えぇっと……」

コツ、コツ、という音。
この音を出すのは確か……。

「サルベージ、ですわ。 まぁ、お風呂へ行きたいのは山々なんですが。
 自然に出て来てくれるんじゃないか、と思えてしまうんです……約束ですから」
「約束?」

――――――――――――――

『それでは皆さん、個別の写真は全員取りましたし、いよいよ本題の『集合写真』です』
『良いのかなぁ……僕だけ服を着てて』

『そこまで言われるなら……脱いじゃう?』
『え?!』



102 :LHS廚 :05/03/10 21:10 ID:???
『まぁ、確かに私達が裸でシンジが服着てる、って言うのも……』
『不公平、って言うならアタシ達と一緒になってもらって』
『あの二人剥いた時みたいに、剥いちゃおうか』
『え?え?! 剥いちゃうんですか?!』

『……早くしないと貴方達は学校あすんだし。 私も仕事、始まっちゃうんだけど』
『『それもそうね』』

『ははははは……もう』

『その代わり、といっては何ですが……約束してくださいまし』
『何を?』

―――――――――――――――――

「皆さんの目の前で約束して頂いたのですわ……。
 『自分で考えて、決めて、そして…わたくし達と、一緒に……生きましょう』って」
「……あのバカが……臆病で、自分では何も決められなくて、夕食の献立から何から
 なんでも他人に任せていたあいつが、言ったんだから……」


電源が切れたエントリープラグの中で、アイツ、確かに言ったんだから。
加持さんみたいに、カッコ良かったんだから……。


『僕はEVA初号機のパイロット、碇シンジなんだぁぁ!!』



103 :LHS廚 :05/03/10 21:14 ID:jIeVglhI
すいません。
例によって訂正&追加。


電源が切れたエントリープラグの中で、アイツ、確かに言ったんだから。



電源が切れて外の画像が見えなくなったエントリープラグの中で、
勇気を振り絞ったようなアイツの声が、確かに聞こえたんだから。

104 :LHS廚@zisedaimono? :05/03/11 22:17 ID:CevprqCI
>棒組スレの突っ込み。

あ。
『二世代に渡って同じ人に喰う喰われる』という話の作りって……。
思いっきり次世代物やん。


(言われるまでもろにそのことに気付いて無かったです)


コダマ嬢は喰われません。
あとミサトも現時点では微妙な状態……。


105 :LHS廚 :05/03/12 20:31 ID:???
第二発令所。


プログラムにあるたった一つのバグ……それも、意図的に作られた。
これが動けば……彼は死ぬ。
その思考に『外に出ようとする』方向性を与えるはずのプログラムは。
彼に意図的な思考のループを生み出させ。

……彼を、EVAから出せなくする……それは、『二人』以外には死と同じ。

---------------------------------------

『まさか、そこまで驚かれるとはね』

眼を真ん丸にして、口を微妙に開き、呆然とする彼女は。
年相応な少女のものだった……。

『何故、ですの? 失礼ながら司令さんは……不能?』
『いいえ?良いも悪いも……純粋に、「女として見なかっただけ」よ。 つまり』
『何故それでもいい、と思われますの?!』
『自分でもよく判らない。 でも、納得できたのよ。 一時は。
 私を『赤木ナオコ』の娘と知ってて、それでもそう扱ってくれた。
 ………つまり、親の七光り……を感じなくていい付き合いだった』

眠っていたシンジ君が私の手をむずがりはじめた。
動かすのは止める……でも手のひら自体は彼のつむじを覆ったまま。


『加持君はいい男だった。 私を『赤木ナオコ』の娘とみようとはしなかった。
 その事をちゃんと知ってたのに………その代わり、『ミサトの親友』としか、ね。
 でも、私をちゃんと見てくれてた。

 司令は私にその事を意識させることさえなかった……ただし、視界にすら入ってなかった。
 彼の眼はユイさんにしか向いてない。 だから私を』
『自分のモノにすらしなかった……ユイさんが自分の者であるのと同じで彼絵自身もまた
 奥様……ユイさんの……』

106 :PDX. :05/03/13 16:33 ID:???
>>LHS廚さん

 リツコが処女というのは驚きの展開ですね。いや、スレのテンプレ的には正しいことなのか?w
 サルベージがどうなるか、その時居合わせた人々がどんな態度を見せるかが気になりますね。

107 :LHS廚 :05/03/19 23:06 ID:7+BlMATI
『では、何故シンジさんに惹かれ始めてますの?』
『彼は、私に興味を持っていない。 でも、それは私を知らないから』
『つまり、自分色に彼を染めるつもりですの?』
『と言うより、染めて欲しいのかもしれない。 誰かに『征服』された方が楽だから』
『司令さんの色に今の貴女は染まっている、とも言えますよ?』
『だったら……少なくとも、『女として』抱いて欲しかった、と言うのは変?』
『……それは』
『もう疲れちゃったのよ。 そういう意味で主張しようとし続けるのって。
 加持くんはどこまで行っても『ミサトの男』。
 司令は私を自分の行動の付属物としてしか見ない。
 本部の皆……が見るのは『技術主任・赤木リツコ』。
 時田とか言うあの男が見ていたのは『NERVのヒスおばさん』………。
 彼なら……』

---------------------------------------

全裸で〔彼ら〕の元に引っ張り出された二人。
年上の彼女の髪には、もう以前の色は無く……東洋人らしい暗めの艶やかな茶色に戻っている。

[君達に対する陵辱の数々]
[我々もこのような事は望んでいないのだがね]

『私は知ってることしか話せませんが?』
『同じく、ですわ。 少なくとも、アメリカ支部の事以外は殆ど知りませんが』

[強情だね]
[だが、君達を我々の元に差し出したのは]

『碇司令、だと言うことはわかっています』

[ほう?]
[では尚更、彼に義理立てする必要はあるまいに]

『(小声)義理立て……違うわ。 諦めがついたのよ』

[何かね?]


『……いえ。 知っている事だけなら、普通に説明します』



108 :LHS廚 :05/03/23 19:07 ID:pq/lbywg
復帰(?)一本目。

----------------

サルベージ当日・第二発令所。

「姉、やっぱりここにいたんだ」
「……うん」
「コダマ姉、来てるよ?」
「バレンタインデーの事、みんな気にして無いのに」
「マリイ姉もマユミさんもアスカさん達も…もう良い、って言ったじゃない」

「そこまで落ち込むなり、罪悪感を感じるのなら、お茶でも下さいますか?」

「マリイ(姉)さん……」
「気がすむまで考えるのは良いのです。 でも、今の貴女は悩んでるだけですわ。
 何日掛かっても後悔だけで考えていない以上、答えは出ません。
 レイさんのように気分を改めて……そのレイさんは?」
「さっき呼ばれたの、司令さんに」


----------------------------------------------
執務室。


「……なんだと?」

私が知っている限り、驚愕の意味でこの人が席を立つのは、初めて。

「お前が私の庇護の元から離れられると思っているのか?」
「はい」

今まで信頼を感じていたこの人の表情が。

「シンジを受け入れてどうなる。 お前が私以外を求める必要は無いのだ」
「彼は私を求めてくれました。 『私』はそれで十分です」

かすかな恐怖と、沢山の『他人』という意思を伝えてくる。

「お前が、シンジを受け入れる必要は無いのだ」
「それを決めるのは『私』。 もう、司令ではないんです」

この人は『私』を求めてはいない。
なにより。 変わらなければいけない存在は、『アスカ』だけじゃない。

「お前は……お前は……ユ」
「いま、知らないのは彼だけです。 シンジくん以外の「メンバー」に話しました。
 地下の水槽……私になれなかった『私』の事、『彼女』との関係……そのすべて」
「「何?!」」
「新しい絆、みんなは全てを知った上で、受け入れてくれました。
 受け入れてもらった存在は……『彼女』じゃない」

だから、その先は言わせない。

「受け入れてもらったのは……この私……『綾波レイ』です!」


そう一言叫んで、退席した。


109 :LHS廚 :05/04/17 00:26 ID:aPcVdC62
えー。
すみませんでした。

仕事等が多忙でほぼ一月全く更新出来ない状態になってました。
ほぼ一段落着いたので……更新再開しますです。



110 :LHS廚 :05/04/20 01:02 ID:???

ひぃぃぃ。
一月の遅れぇ。
今の私は、ねた位は微妙に補給できたのかしらん……。

------------------------------------

少し青みがかった画像の中。

総司令執務室の前で。

綾波レイは泣いていた。


『何があったの?』
『自分が信じられなくなったんです……怖いんです……赤木博士』
『何があったの?』
『つい最近まで絶対のように信じていた人に、嘘をついたんです。
 「私の本当の姿を、彼女との事を皆が知っている、それでも受け入れてくれた」って。
 あの人が私を見てないと知った時からの、黒い気持ちを、叩き付けてしまったんです……』

泣きじゃくる幼子を抱きしめる大人。

『なら、あなたは元に戻りたい? 「三人目」になったら……』
『いやです! それでは『私』では無くなってしまう!』

白衣の襟をしめるようにつかむ幼子。

『それに、私は誓ったんです!「司令の聖杯」にはならないって』
『なら、その思いを受け入れるしかないの。 純粋な人間にやましい事の無い人間は居ないと言っていいの。
 私だって、司令とのしがらみを捨てるまでは……あなたを邪魔だと思った時もあるのよ。
 でもね、そんな黒さも受け入れる努力をするのが人間なの。 ……だから』

姉のような、母親のような表情で。
『大人』は。

『その思いと想いが自分自身のもの、自分だけの物と思うなら。と思うなら。
 貴女が……『今の綾波レイ』が……だったら、貴女が、自分の意思で受け入れて、乗り越えなさい』



111 :PDX. :05/04/21 08:31 ID:???
>>LHS廚さん

 リツコやレイ周辺のドラマはこれで一区切りなんでしょうかね。
 リツコがシンジに抱かれることで最終的な決着になるんでしょうけど。
 ゲンドウがなにか悪あがきしたりして?w

112 :LHS廚 :05/04/28 23:21 ID:LJU/tOk2
まず。

>棒組スレの方。

画像の資料感謝です。
有難く頂戴いたしました。
……でもどれがどの作品やら判らない、というのが悲しいなぁ。

>PDX.さん。
>髭・悪あがき?

一寸違う方が。
後すいません。 もう少し彼女の視点が続きます。
------------------------------------

最初にこれを見つけたのは『母』の中にあった『バカヤロー!!』を回収したときだ。
まさに、その真下に隠されていたもう一つの紙にあったのだ。 あのコードが。



『裏コードより強力よ』


この一言とともに書かれていた『蟷螂の斧』と言うアカウント。

MAGIに登録されている全てのアカウントに付けられている束縛を総て無視し、
いか様にもデータをいじる事が出来る……おまけに、そのアカウントの通り道を
追跡しようにもMAGI自身がその痕跡を作業した端から削除していくという、
まさに最終兵器のようなadministrator権限。

どれほど強力かと言えば、これが在ればMAGIの完全初期化も可能なのだ。
(MAGIの破壊は、流石に難しいようだけど)

勿論、それが出来るのは本部のMAGIだけ。
仮に実行したとしてもすぐに松代のバックアップが補修してしまうでしょうけど。


-----------------------------------------------------


私は、知りたかった事を一つだけこのアカウントで調べることにした。
母が、ユイさんのサルベージプログラムに仕掛けをしたのかどうか。



………結果は、黒だった。
それが、今私の手の内にある。

113 :LHS廚 :05/04/29 21:58 ID:???
>PDX.さん。

改めて過去文を読んでいましたが。
何回かレス貰ってたのにも関わらず、返事をしてない所がありました。
どうもすみませんでした。

そして、改めて感謝です。


114 :PDX. :05/05/07 18:04 ID:???
>>113 LHS廚さん
 合いの手とでも思っていただければw
 先の展開を楽しみにしておりますので。

115 :LHS廚 :05/05/07 18:51 ID:???


「どこ」ともいえない場所。

--


『良いじゃない、アンタは十分頑張ったわ』

……そう、なのかな。

『今の鈴原さんは理解してくれたようですが、最初出会った彼はあなたを殴ったそうですね。
 つまり、貴方を理解しない人達にとって、貴方と使徒はさしてかわりません……。
 大切な人を傷つけたこと事態は変わらないのですから。
 そういう見方も確かにあるとは思います。
 でも、彼らはいくらでも狡くなれるのです。
 「パイロットに選ばれたのだから、貴方が自分達を守る事は当然の義務」だと……ある意味自分勝手に。
 あの日いきなり……貴方はいきなり乗せられたのに』

……そうだけど。

『本当に嫌なら還る必要なんて、ないんです。 ボク達が傍にいますから』
『だから安心してもいいの。 ……それは『私』に心を預けること……気持ちいい事に』


気持ち、いい事……?

『だって、ノゾミちゃんからあたしまで、貴方が教えたことなんだもの』
『好きな人とに……とても気持ちよくて、大切な事を教えてくれたのはシンジだよ』
『私達は貴方の物……マリイさんも言ってたじゃないですか』



116 :LHS廚 :05/05/10 23:15 ID:X2helncQ
まず。
>棒組スレの方。

その一言、本当に嬉しいです。


>>114 PDX.さん。
>合いの手。
楽しみ、と言ってもらえるだけでも。

>展開。
一応延長決めたときに思い浮かんだ『山』のような、今です。

----------------------------------

第一層。(MAGI各端末の周囲で)

「私って、なぜ呼ばれたのかしら?」
「保護者ですよ。 ノゾミちゃんはここにいる事自体、異常と言うべきですから」
「その事もだけど……私には、アスカちゃんやシンジ君があんなのに乗る事も、
 妹がその仲間の一人になるかもしれないという話自体からおかしい、と思うけど?」
「ですが、誰かがやらなければならない事なのです……非常に残念ながら」

----------------

最上層。

「……まだレイは彼女達に『事実』を伝えてはいない、と俺は考えている」
「…………」
「だが、忘れるな、碇」
「………何だ」
「この『嘘』は簡単に『真実』に出来る。 レイの意思で」


-------------------




………結果は、黒だった。
それが、今私の手の内にある。

ユイさんが求めているのは『知識』……というより『刺激』。
それなら、手に入る刺激がすべてありふれている物だったら。

思考に必要な経路をすべてループさせ、他からの刺激をすべて排除する。
バグを基にしたのか、意図してプログラムしたのか。
そして……本当にこれが使われたのか。
もし母が本当に……これを使ったのなら。  あの自殺にも、ある程度の答えが出せる。

どちらにせよ。 これはもう。

117 :LHS廚 :05/05/10 23:16 ID:???


手元にあるPDAに移る文字。
今は亡き『おんな』の誘惑。

Do you execute it ?


勿論。

「NO……と」
「何か?」

疑問を向けた後輩を軽くいなして。

私は言う。

「作業開始!」

118 :LHS廚 :05/05/14 22:33 ID:j0SrtrbA
>棒組スレ。
>某事件を持ち出さている方々。

いかなるコメントも差し控えます。

----------------------------------------

真っ白な、世界。


皆がいるのに、そう思えない世界。

そこに、太陽みたいな穴が現れて。

虹のようなものが流れ込んでくる。

でも違うのは。
色の数が七つじゃないこと。
僕にはとても、眩しい、そして嬉しさを感じさせる光だった。

赤い光は怒ったみたいに『バカシンジ!』
緑の光は母をイメージさせる『シンジ』
蒼の光は透明な感じがする『シンジ君』
琥珀色の光はかなり控えめに『……シンジさん』
茶色の光は茶目っ気たっぷりに『シ〜ンジ♪』
一番細い白金の光は宝物を見せるように『シンジさん』
色が無い分、さらに光ろうとしている白い光は『シンジさん!』

光の糸達は時に共同、時にじゃれ付くように邪魔しあいながら、それでも。
僕が見えているように、確実に近づいてくる。


119 :LHS廚 :05/05/19 21:17 ID:???
伸び始めている棒グラフ。
どう読んでも判らない表示の数々。

『作業をセカンドステージに移行』
『了解!』

作業が進んでいている、としか考えられない少ない言葉。

信じられるのは、茶髪に白衣のあの人の。

「早く出てきなさい、シンジ君……!」

彼女の一言だけだった。

-----------------------------------------------------------------

先行して伸びてくる光にまぎれる様に。
三本の光がおそるおろる伸びてくる。

今までの光と違って、三本は色を変えたりして目立つ努力をしていたし、
その流れにはルールが感じられた。

ピンクと藍色、ベージュの三色に変わる光は堂々と。
赤紫と濃い鼠色の光は興味いっぱいに。

三本目中ただ一本色を変えない……こげ茶の光はしずしずと。
でものそ一本が一番、何かに気づいて欲しそうだった。

そんな中、最初の光たちが届こうとした瞬間。


幾本の光たちはいきなり進路を変えて、巻き取られるようにループし始めた。
後から来た三本も巻き込んで、僕の目の前で、くるくると輪を描く。

それはまるで、届いてはいけない、と言う神様の意志が働いたみたいだった。




120 :LHS廚 :05/05/27 19:32 ID:booArThg
前半部分、かなり実験色が強いです。


---------------------------------------


僕をにらみ叫ぶアスカ。
『アンタ』
電話機から聞こえるマリイの声。
『わたくしの』
がっつくアスカを見て呟くヒカリ。
『物』
ボトルにさしたストローをいじりつつアスカ。
『だから』
プラグスーツを着て、立ち上がったレイ。
『貴方は』
プラグの中、壱中の制服ではない頃のマユミ。
『ここに居られる』

微妙に怒ったような微笑を浮かべるレイ。
『気持ち』
初めて学校に着た日、マユミに理由を話しているマリイ。
『一緒』
ボトルにさしたストローをいじりつつアスカ。
『だから』



一気に色が景色となって周りに付く。 朝日のように眩しく、、鮮やかに。
中心に生えている、木の下に立っている、一人の女性。

『あなたは、ここにこれたの』



「……母さん?」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


「失敗なんか、させない!」
「グラフを反転!」

緊迫度が増していくのが手に取るように判る。

音が無いだけ、ディスプレイの中にはっきりと見える泡。

妹たちが怖がるのを抱きしめるだけの、無力な私。


「みんな、こんなに貴方を求めているのに、何故、帰りたくないの?シンジ君……」



121 :LHS廚 :05/05/27 23:14 ID:???
あちゃ。


>訂正
>>119
でものそ → でもその

>文追加
同じく>>119

三本目中ただ一本色を変えない……こげ茶の光はしずしずと。

三本の中、ただ一本……金から色を一度変えたっきりの……こげ茶の光はしずしずと。

-------------------------------------

白い筒に刻まれたとびら。

ぱきんと音をあげるように。
新しい声を産声としてあけるように。
羊水をこぼしながら、開いた。


山岸さんとヒカリは気絶した
アスカちゃんと霧島さんがなんで、とさけんだ
マリイさんがまだ取り戻せると信じなきゃ、と調べ始めた中。

白衣の彼女は『シンジ君!!』と叫んで部屋を飛び出していった。

------------------------------------------
吸い込まれるかもしれなかった、懐かしさと恐怖が入り混じった抱擁は。

『さぁ、私と一緒に…………誰?!』


僕の手のひらにいつの間にか握られていたのは。
あの『暗闇使徒』の時に見た夢に出てきた、小さく赤い珠。
そこから伸びた

『あなたは……コさんの、……さん!』

あの、一本のこげ茶の糸が止めてくれた。
一瞬だけど触れた糸からは、『シンジ君!』と言う励ましのような気持ちが感じられて。


これが最後のチャンスだと思った僕は、精一杯の力を込めて、母『らしい』人の胸を両手で突いて離れた。
その力はどんどん加速が付いていって、あの大きな木すら、遠くなり、見えなくなって行く。

『そう……まだ、お預けにするのね……いいわ、あの子達を……』


---------------------------------------------------

ディスプレイにうつる、紅い、心臓のような珠。
博士がそこに取り付いて、こぶしを振り上げようとしたその時。

ずるりと。

彼は戻ってきた。

122 :PDX. :05/05/28 15:11 ID:???
>>LHS廚さん
 やっとシンジ帰還。
 ヒロインズも安心でしょう。
 そしてリツコの行動を、皆がどんな目で見ているやらw

123 :LHS廚 :05/05/29 23:09 ID:???
>棒組スレ
>しんちゃんに二つ?

冗談半分とはいえ、ソノネタ……今ならありに出来ますが……どうしましょう?

>PDX.さん
先ほどEVAウプろだに二プレスサツキ&下着エプロンなカエデを見つけ、燃料補給。
何とか使えない物かと思案中です。
ちなみにeva548及びeva550(両方ともJPG)です。


124 :PDX. :05/05/30 14:33 ID:???
>>123 LHS廚さん
 そのアップローダがどこかわからなかったりw
 いえ、そもそも画像掲示板とかあまり徘徊していないもので(^_^;
(糞ボルトくらいしか見ていなかったり)

125 :LHS廚 :05/05/30 20:50 ID:???
うわ。
しっかり忘れてました。
エヴァ板専用あぷろだ2
ttp://f17.aaa.livedoor.jp/~support/upload/upload.php
です。

126 :PDX. :05/05/30 23:04 ID:???
>>125 LHS廚さん
 見ました。なかなか。
 しかし、うっかりeva549を見てしまい、コーヒー噴きましたw

127 :LHS廚 :05/05/30 23:28 ID:???
ぐはぁ。
見に行ったらアオイ嬢さんまで来てるですよ。
(ちなみに同ページ・EVA553.jpg)

================================

『私を、抱けますか?』
『なに?』
『私、母さんと貴方がキスしているの、みました』
『それで? 従わせたいなら無理やりでも自分の物にしろ、とでも言うつもりか?』
『少なくとも、今の私は、貴方に……』

----------------------------------------

L.C.Lと微妙によく似た、EVAの『体液』に濡れた髪。
滴が数滴付いた、男の子とは思えない睫毛。

「もしもし?」

あの時、しっかりと感じてた……ふっくらとしている手。

「おーい、リツコぉ?!」

視線を下に下げると、まだ充血していない、あれ。
司令のと、違うのは、当たり前として……これで、あの子達が

「いい加減にしろぉ!!」

すっぱーん! と資料を丸めた棒で叩かれた私は振り返り。

『『………』』

何対もの、嫉妬にくるまれた瞳と対面することになったのだった。

128 :LHS廚 :05/06/01 23:42 ID:???

>棒組スレ。

うい。
もともと冗談で言ってみたことですから。

-----------------------------------

この数日、聞こえなかった音が再び聞こえるようになった。
本来その音を作らなければならない人物とは、微妙に違うけど。

「ヒカリちゃん、おはよう」
「お早う御座います、葛城さん。 すぐご飯できますけど、、食べてから出勤しますか?」
「うん、そうするわ」

とたたたんとたたたん、っと妙に大きく響く包丁の音。
むすっ、としながら、それでもちゃんとそれぞれの席に座っている一同。

「箸の持ち方は、これでよかったです?」
「えっと、ですねマリ」
「あ、アスカさん、おかずの器を箸で動かすのは」
「無礼なんだよぉ」
「いーじゃないよ、これぐらい」
「……お豆腐のお味噌汁、おいしい」


理由は、何となくわかっている。 リツコだ。
昨日、今日と二日間にわたって検査日程をとっているのが、一昨日の……あの取り乱し様とあいまって。
……それに……まぁ、実質『お預け』になっているわけで。
『出来ない』ことに対するいらつきは、皆結構たまっているようだ。


それでも暴走、って言うか暴発しないのは……うん、餌付けの力は偉大だ。
まぁ、彼女自体が一番デンジャラスそうなのは、おいておこう。

129 :LHS廚 :05/06/02 00:47 ID:???
solan氏@flowにて『ぎゃくさいどなはーれむ』(?)なよかーん。
うむぅ。


130 :PDX. :05/06/02 08:20 ID:???
>>LHS廚さん

 あ、リツコ無事だったんですねw
 あのあとよってたかってタコ殴りってわけじゃなかったんだ(笑)

「……無様だな」
「ああ」
 なんて言われていたりw


131 :LHS廚 :05/06/02 19:48 ID:???
洗面台にためた水でジャブジャブと顔を洗う。

顔を伝う水の冷たさと同じくらい、あの時はひやひやした。



恋する女は綺麗、と歌ったのは誰だったか。

ただ、この曲を創った人達は『嫉妬』は計算に入れてなかった。

本心からそう思える状態だったな……。


---------------------------------

リツコが冷静さを欠くようになったのはあの時以来。
何かにせかされるように、シンジ君を求めるようになっていった。

「シンジ君! 逃げちゃ駄目よ!!」

いつもの冷静が家出したらしい親友は、初号機の前まで何度かよろけつつも走って、
あの紅いコアに手を付いて………ロジックなんか放り捨てて殴り掛かろうとした。

「シンジ君をかぇ……?!」


拳を振り上げつつあげた、その叫びに合わせるかのように……シンジ君はポン、と出てきた。
最初から居た整備関係の技術部員も、あわてて追いかけた私やアスカ達も。
固体の中から人が出てくる、と言う非常識じみた現実に呆然として。

さっさと立ち直り、自分が着ていた白衣で彼をくるむリツコにも驚いて。

しばらく無言が続いた。


その静寂を破ったのは、シンジ君が握り締めていた、アルミ製の名刺入れ。
手のひらから滑り落ちたそれが、かちーん、と金属音を響かせたとたん、状況は一気に進展した。

アスカは真っ赤になった顔を隠しもせずに掴みかかろうとして、ぐったりした彼を前に戸惑い。
発令所に残った三人はスピーカー越しに「あぁぁぁ!!」とか「ずるぅぅい!」とかの三重奏。
マナちゃんは『がうがう!』と噛み付こうとする赤毛娘を抑えるのに必死になって。
最年少の娘はいきなりな修羅場にはらはら。
マヤちゃんを始めとする『興味』組みはどきどき。
サツキやアオイ……『愛情』組はむかつきを隠そうともしない。

132 :LHS廚 :05/06/04 00:13 ID:???
そんな中、われ関せずを通しながらも微妙に赤みを帯びた、今までの彼女とは
似ても似つかない、まさに『恋する女』なレイがそそくさと。

パスケースを拾おうとして。  こけた。
中身からこぼれだす、数枚の防水加工された写真。

何が見えたのか、私は秘密にしようと決めた。

-------------------------------------------------

久しぶりな温かいご飯を口に放り込み。
鮭の切り身を箸で切り分け始めた時、葛城家の電話が鳴った。

まぁ、留守録をセットしてあるからとらなくていいか、と言う私の至福の時間は。


『あー、俺だよ、葛城。 シンジ君だけど、今日の授業とかが終わった頃に
 俺が送っていく事になったから。 でさ、彼を下ろした後、一緒に呑みに行かないか?
 この前アスカと一緒に行ったレストランの主人がさ、いいワインを手に入れたって……』

この台詞が流れた瞬間。
ぶっ壊された。


ぎん!!、と。
期待と威嚇と脅迫じみた説得を篭った眼差しが注がれる。

「行ってらっしゃい、葛城さん。」
「最上さんもお帰りになるでしょうから、思いっきり遅く帰ってきて下さいね?」
「って言うかさ、この部屋の保護者にサツキ呼ぶから今日帰ってこなくていいわよ?」
「ヒカリさんの話では確か、あの周辺はそういう意味での歓楽街、と言う話でしたわね」
「お互いカップルだもんね。 私達だけが楽しんじゃ、駄目だよね」

「……ノゾミちゃんのご飯も、美味しかったわ……」

微妙にずれた台詞が混じりつつ、私は自宅を追い出されることになった。

133 :LHS廚@おめでとうシンちゃん。 :05/06/06 22:27 ID:???
とあるレストランを監視する我々のグループ。
業務用の冷蔵トレーラーを改造した車の中は、何時もと明らかに違う。

「なぁ、赤木博士が妙なのはやっぱり?」
「そりゃ、一昨日のあの行動を見りゃな」
「冷徹なキャリアウーマンがいまや恋する三十路……まぁ、なぁ」
「最近のシンジ君は女子の間で人気らしいし」

「最上二尉が早退したのって、まさか……」
「しょたこん、って話は聞いていたけど……」
「ええ!? 俺狙ってたのになぁ」

まぁ、こんな具合だ。
諜報部の車の中とは信じられない、と言い切れる程に、今日のここはやかましい。
シンジ君の事に対する反応は、鉄の心で任務に集中しなければならない筈の我々の部署にすら、
確実な影響をもたらしている。

「時森二尉は知っていた?」
「どっちを?」
「マリナちゃんが『シンジ君が赤木博士の恋の相手』だった、ってこと」
「正直知らなかった。 シンジ君に好意を寄せ始めたのはサツキとアオイ、後は……嘘?!」

カメラのズームに合わせ、くだけ気味だった面子が一斉に緊張する。
画像に写るのは、加持一尉と……葛城三佐?!


134 :LHS廚 :05/06/08 22:56 ID:???
>ミサト不参加?

入れてみたいとは思うです。
ネタが……。

------------------------------------

加持さんの車で帰ってきたはずなのに、場所が変わっただけで、それ以外は数十分前と同じ。
サツキさんとアオイさんが台所でケーキを切り分けて、リツコさんがコーヒーを淹れている。

遠くで微かに聞こえるのは、ヒカリたちの家に、さらにその隣……リツコさんとアオイさんが
同居することになった家をまた繋ぐ作業。


僕自身にとって、特に変わらない。 でも、他の人たちには異常すぎる状態。

「これが普通になってるって……すごく、怖いと思うな」

微妙に残る、体のだるさは。 三人の女性を相手にした、その証。


……ドアの開閉音。
「いいコーヒーの匂いやなぁ」ってトウジの納得する声。
呆然としたらしい、少しの『間』があって。
どたどたどた、と二箇所から相次いで聞こえる足音。

「しーんじぃ……何で、リツコとアオイがここに居るのかなぁ……」
「隣に……引っ越してきたから」

「工事をしている、という事は四号室の住人となった訳ですわね?」
「……うん……」

少しの沈黙。
「そちら(台所)の三人はもう良いんですね?」という確認。
一斉に行われ始めるジャンケン。

一人一回で良いから、満足させなさい、と言うアスカに引き摺られて、僕は部屋に放り込まれた。

------------------------

センセのふすまが閉まると同時に、ぎゃあぎゃあと委員長たちの声。
「わーっ」とか「そこはっ!?」とか響かせるハーレムの王の情けない声を背に。
それが別の意味に変わる前に、ワイらは葛城家を退散した。


「ハーレムってのは、男の夢って思ってたけどさ……本物を見ると、意外と怖いな」
「搾り取られるっていう感じなんやろうか。 ……干からびん事を願おうな、ケンスケ」

135 :PDX. :05/06/09 13:54 ID:???
>>134 LHS廚さん
 トウジとケンスケの脱力感がいい味出していますなw
 このシンジは、初号機から出てきたからって特に何も変化していないんでしたっけ?

136 :LHS廚 :05/06/10 23:59 ID:???
あうち!
ミスしてたとですよ。

------

さらにその隣……リツコさんとアオイさんが

さらにその隣……リツコさんとサツキ……さんが



「しーんじぃ……何で、リツコとアオイがここに居るのかなぁ……」

「しーんじぃ……アオイとサツキはいいとして。何で、リツコまでここに居るのかなぁ……」

-----------------

>>135 PDX.さん。
>搭載(獏

それやると一気にエロキングなスパシンまっしぐら、なヨカーン。
流石にこれ以上変化はしません(させません)。

137 :LHS廚 :05/06/11 01:41 ID:???

棒組スレが久々にレスが賑やかに走ってます。
やんややんや。


えー。
かなり前からやっている間違いが判明しました。
あのおじいさん達はSEELE……最後のEが抜けてる……。
綴りの間違え……ずっと素でやっちゃてますた(どうやら他作品でも)。
……自虐だのぅ、私。

-----------------------------------------

「碇シンジ。 性別は男性……って当たり前のは皆ぶっ飛ばして」
「はぁ?」
「徒競走は2-A男女込み26人中男子としてはビリやったけど、クラスとしては23位。
 水泳は全滅、……綾波が……教えてようやく10メーター……あの妙な泳ぎ方で。
 惣流が来る前にやった3.5キロの男子マラソンは……って何だよ」
「やっぱり気になってたんだろ、綾波」
「う、うっさいわい! もう過去にしたんやからええやん」
「はいはい……それで?」
「確かあのマラソン、センセは三学年の男子67人中……」
「66位。 一人病気で不参加だから……ビリっけつ。 で?」
「あれだけ相手にしとるのに。 センセのスタミナの元は何やろ? ってな」
「ネルフ印のって冗談は……。 また二人疎開したけど今なら記録のび……?」
「あ、あれ……」

てててててて、とバスケットを抱えて自分たちと逆の道を突っ走る少女。
沈みつつある夕日の赤に彼女の髪が染まり、とても映えていた。
クラスの誰よりも早く、大人への階段を真っ先に突っ走る……級友の妹。
もちろん行き着く先は。


「「大丈夫だよな、センセ(シンジ)の理性……」」

138 :PDX. :05/06/12 17:42 ID:???
>>137 LHS廚さん

 トウジの場合、シンジの理性よりも自分の妹も毒牙にかかって
しまわぬよう心配するほうが先なのではと思ったりw

139 :LHS廚 :05/06/12 22:59 ID:???
日課みたいになってるウプろだ巡り……。
ぐはっ。 今宵は女ケンスケっすか━━━━(゚∀゚)━━━━ッ。
ちなみにうぷ場所は同一、eva576.JPG.。

>pdx.さん。
>自分の妹

う。
興味を、もってしまいそうですよね。
【姉の立場を始めて取れる彼女でしょうか】

-------------------------------------------

エレベーターに乗る。
葛城さんの話の通りだと、このマンションには葛城さんたちが住む部屋と、姉達が住み始めた
部屋以外に誰も住んでいる人が居ない……らしい。
久しぶりに会えると言うこともあって、ボクの心ははしゃいでいるし。
何より見る人は居ない。

「よし!」

姉がやったと言うオールヌードはやっぱり恥ずかしいけど、それでもパンティを脱いで
『写真を脱いだ、あの時のままでボク、生活してたんですよ?』なんていうのは、戸惑うシンジさんが見れて
面白いかも。


そう思い込むと、そっと、ボクは姉譲りの腕を振るった料理が詰まったバスケットを下ろし、ごみ捨て用に
用意しておいた小さい紙袋に一枚の布をつめた。
スカートがはねてお尻が見えてないかを確認した、その時。
エレベータが行き先に到着した際に感じる、あの妙な感覚とらわれながら、ボクはバスケットを胸に抱えて。

「いくら姉たちでも、こんな真昼間からしHちゃってなんかいないだろうし……。 これで一歩ぜんし……ん…」

二人の男の人と鉢合わせをした。

「え、あ、あの、き、君は……?!」
「洞木ノゾミですっ!」

気が動転したボクは、何故か自己紹介をして……相手の反応を見ずに、必死に葛城家まで進む。
覗かれてもいいか、と姉みたいに開き直って行動するには、ボクはまだ幼いみたい。
でも……ちょっぴり妙な気分になったのは、内緒。

140 :LHS廚 :05/06/14 02:08 ID:IzjwzR/w
ねたさがしにて。

>某異人さんの画像板。

いや、マリアちゃいます。
Blue Seed……はちがうし。 マユミでもないし。


_| ̄|○

やっぱり彼女はマユミより認知度低いっすよ、なーぐるさん。

141 :なーぐる :05/06/14 21:57 ID:???
>知名度
さすがに全国区でゲーム宣伝が放送されて15万本以上売れたゲームの登場人物と、
TRPGルールブックのみの登場人物とでは、やはり知名度には比べものにならない差があるのでは…。
( ゚∀゚)たとい比べる対象がサターンのヒロインだったとしても!

んー、サターン良い機械だと思うんディスガねぇ。
たしかにメモリーとか使いづらいし、画像表示能力も貧弱とか色々ありましたけど。
なんだかグランディアしたくなったナリ

>マユタン
つい最近、マユタンテレビに出てましたよね。

142 :LHS廚 :05/06/14 22:14 ID:???
あれから約10分。
アタシ達がお茶を用意している間にも、あの部屋からは声が聞こえてくるの。
いやん、だとかだめぇ、とか、彼女達の声に主役が切り替わってしまってるけどね。

「そういえば、主任はシンジ君が初めてだったんです………よね」
「まぁ、ね……。 お尻以外入れてくれなかったのよ、『あの人』は」

がたたん!

よろける音にあわてて振り返る一同の目の前で、ノゾミちゃんが真っ赤になって突っ立っていた。
胴体がほぼ隠れる、かなり大きなバスケットを抱えたままで。

「あ、あの、おしりを使うのって、その、ぽ、ぽぴゅらーだったり、するのですか?」

その質問にきっちり固まる主任とアオイ。
あ………なるほど、ノゾミちゃんがそこまでいってる事、知らなかったのか……この二人。

「えっと、私よりも先に、どこまで行ったのかな、ノゾミちゃんは」
「っ?!」
「そこまで言っちゃったら、シンジ君と何も無かった、と取るのは変ですね」

この後、時々もれる艶やかな何人もの声をBGMに、告白タイムになだれ込む事約一時間。


シンジ君は、ようやくあの小部屋から、幾つもの赤紫色の『愛された証』を引き連れて、やってきた。

143 :LHS廚 :05/06/14 22:48 ID:???
>なーぐるさん。
>知名度の差

ぐはぁ。
そー言えば、ここで彼女関連のもまともな会話できたのはコースケさんだけですぃたねぇ……。

>土星。

クリスマス・ナイツバージョンの土星を入手していたんで、今でもやってたり。
メモリーが微妙なのは同意します。

>テレビに出たマユタン
あれ?もしかしたら、見逃した? 私。


144 :なーぐる :05/06/14 22:59 ID:???
ttp://s03.2log.net/home/yosaba/archives/blog1370.html
一応、探したらキャプチャーしてるところ発見。

本当にマユミか!?
と、長ドスを机に突き立てられて詰め寄られたら、いくらでも言い訳をする用意はありますじょ。
んあ、でもこのサイトって響鬼とかもキャプしてるのか。
実写キャプは規則が厳しいので、速攻削除されるかも知れませんので、ご確認はお早めに、かも。


145 :LHS廚 :05/06/14 23:10 ID:???
これから見に行ってきます。

そう言えば、なのですが。
マユタンのお母上ってどの位のふくよかさでしょうかな。
(いえ、ただいまコースケさんとシンちゃん達『子供』の母親の胸サイズ談義をばしてますので)

146 :LHS廚 :05/06/16 00:16 ID:???
うい、見てきますたです。

>マユミン・キャプ画。
よくよく見ると、マユミンの正反対に居るのはヒカリン。
リツコさんがミサトの代わりに居ると私的にはパーフェクトだったかも。

………ただ、どんな作品なのかも判らなかったのはちと残念ですた。
(最近はTV見る機会減ったな……)

----------------------------------

一寸、怖くなっちゃったわ。
一時間で1、2、3、4.……って、流れ作業じゃないんだし。
そんな扱いうけるのって……。


「……もしかして、一時間で全員の相手しちゃったの!?」


さすがにそれは無い、と身振りで答えるのはマリイちゃん。
その後ろを霧島さんがバッグを抱えながらこそこそとお手洗いへ。

「いえ、違いますわ、リツコ博……さん。 全員の相手は別の意味で出来ませんでしたの。
 ジャンケンの結果、レイさんとわたくしは休憩を彼が挟むまで我慢、あとマナさんが『始りました』ので……」
「……だから、気をやったのはマナさんを入れてとりあえず四人、彼が「入った」のは「三人」」
「でも、その三人をシンジ、きっちり満足させちゃったのよね……律儀に一人づつ、相手にしちゃって」

数分遅れでシンジ君が出てきた。
服を着る余裕も無いみたいで、そのままお風呂へ。

「でも、マナちゃんが……皆揃って避妊には留意してるんだね、ピル使ったりしてるんだ、って思ってた」
「この中で、いくら欲しいからと言って、無責任に子供が欲しい……そう思えるものはいませんわ。
 わたくしだって、子供が育てられる可能性があるとすれば、知識というよりお金がある。
 つまり、その力で育児を他の人にやって貰う……という理屈だけです」
「そんな育て方は、いや?」

勿論、と殆どの頭が縦に揺れる。

「ボクだってそうです。 だから、シンジさんとの関係は、えっと……スマタ、でしたよね。 あそこまでなんですから」

147 :LHS廚 :05/06/16 22:44 ID:???
もぐもぐもぐ、と口が動く一同。
タッパーに伸びる、とりわけ用のスプーン。

「ノゾミちゃん……このゴマご飯、美味しい」
「あーレイさん、ご飯と言うのは炊きたての純粋な白米にだけ与えられる称号ですわ。
 今回のようにゴマ等を混ぜたり、一度でも冷ました物は全てメシ、と言わなければならないと」
「まぁまぁ……マリイさんもそう言う事を考えずにご飯食べよ、ね?」

気絶している二人は取り敢えずそれぞれの部屋へ(体はちゃんと拭いてあげた)。
で、シンジ君とあたし、ヒカリさんとマナちゃん、主任とアオイ、レイちゃんとノゾミちゃん。
それぞれが居間に置いたコタツ型テーブルでノゾミちゃん持参のバスケットの中身、
ゴマご飯(?)と御味噌汁等の夕食と相成ったわけだ。

シャケの焼き物も美味しいし、御味噌汁の香りも、まぁ、良いんだけど。
ただ、ねぇ。

「……しかし、そう言われましても」
「喋りでもしないと、その……」
「最初は、それ程という事も、無かったんですが……」
「……ごめん。 あの部屋、換気扇とかも無いから、その、籠もっちゃって……」

シンジ君の部屋からこの居間全体に微妙に漂って来る「男女の臭い」。
彼の部屋は元々納戸……物置のような使い方をする部屋だったわけで、当然換気扇のような物はなくて。
数分で根負けしたあたし達は、三号室……マナちゃん達の家に移る事にした。

レイちゃんだけは、別に問題無かったみたいだけど。



148 :LHS廚 :05/06/16 22:45 ID:???



「さて…早速で申し訳ないのですが。 リツコさん、アオイさん」

取り敢えず夕食は終了。
シンジ君の希望で、あたし達が前もって用意していた紅茶で食後のお茶会を始めることに。


「無いようで、少々ルールがわたくし達にも幾つかあるのですわ……と言うわけで。
 リツコさんもアオイさんも……お二人とも、喋って下さいまし」

? そんなのあったっけ。 そんな事した覚えないんだけどな、あたし。

「何を喋るのかしら」
「シンジさんを好きになった理由自体はわたくし達も知ってるつもりです。
 ショタ的に気に入ってた所にキス一発……と、ちゃんと自分を見てくれる人、と言う理由ですわね」

うわ、冷静の固まりみたいなアオイがここまで真っ赤になるの、初めて見た。
それに対して大人の貫禄、と思えるリツコさんの冷静さは、あこがれちゃうな。

でも。


「ショ……?! ま、まぁ、切っ掛けは間違っていないと思うけど」
「まぁ、そう言うこと。 シンジ君はちゃんと見つめてくれるって約束してくれたし」

「いえいえ、知りたいのはもう一つの事。シンジさんとの初体験について、語ってほしいのです」

さすがに、この一言には二人とも真っ赤になったわ。

149 :LHS廚 :05/06/18 00:42 ID:???
えっと、漫才みたいに面白可笑しくやったり

「必要無いですわ」

じゃあ、えっと、恥ずかしい部分は適当に

「ごまかしてもいけないと思うよ、本来は」
「ボクを含めてみんなそうしてきたんです。 さっきだって、お二人は散々ボクに告白させといて
 自分のことは、初恋なんかを含めて殆ど教えてくれなかったじゃないですか」

あの、さ。 皆もその、告白したわけ?

「私はアスカに……。 まずしましたよ、告白」
「……私も、『知っていてほしいの』といって、幾人もの前で話しました」


それじゃサツキ、貴女も話したの? みんなに。
……ってどうしてヒカリちゃんが真っ赤になるの?

「サツキさんの場合は……初体験自体を見ました、私が実際に」
「(真っ赤)……そう言うこと」

は!? 見せたぁ? あんたそんな趣味有ったの?!


ま、まぁ、いいか。

「良いんですか?!アオイさん!?」

しきたりならしょうがないわ、シンジくん。
別に、むりに隠して置きたいことでもないし……。

------------------------------------------

二日前。

「シンジの側にいさせなさいよぉ!」
「別に拘束してる訳じゃないんだし、数日で帰れるわよ」
「……多分、絶対にいるのよ」
「誰が?」
「LABOR-011316。 あれ使って『悪事』働いてたやつに、『結果』を見てたやつらの中にも」
「あぁ、シンジ君の『日常』を配信していたあのサーバね」
「あれ見た奴らの中には、必ず居るわ『私も経験してみた〜い♪』って子が」
「成る程……深夜、忍び込み……って、何よ」
「あんたが、その『危ない子』の筆頭になっちゃってるのよ!? 判ってるのリツコ?!」
「良いわよ、それで」
「はい?」
「そんな手使わなくてもどんどん彼を知りたくなってるし……それより良いの、手を回さなくて」
「何よ、回すって」
「私の豹変理由を知りたかった男子にあのサーバ、見つかっちゃったわよ?」
「な、なんですってぇ!!」


150 :LHS廚 :05/06/21 22:27 ID:???
>画像板・ハーレム的絡まり

……某組スレの指摘通り、確かに棒の場所が不適切な感じですね。
でも、マヤちょむまで居るのは珍しいかな、と思うのです。



>棒組スレ………完結作品・ハーレムもの。

ぐはっ。
参加人数トップ更新ですか?(資料関係からのぞいた奴)

---------------------



「えっと。 シンジ君の寝ている映像を十分ほど拝借、っと」

以前、まだショタという趣味が自分の中で確立される前に
付き合ってた奴と観た、どっちかって言うと古い方になる映画。

「……うん、ここならループの継ぎ目は殆どばれないわね」


犯人の目を語かかすために、バスの映像をリピートさせて状況に変化なし、と
見せかける手段。


これは使えるって、思ったの。 シンジ君への『夜這』……いや、『襲撃』に。

公式の資料として実際に記録される映像には流石に細工しなかったけど
スニッフィングをしているプログラムに細工をして、別映像を流させる。
これで、『盗撮』をしている人達の端末に送られる映像なら誤魔化せるはず。


「ふふふっ」

数時間で良いのよ。
だってね。

あの子供達も、アオイも、皆そろって初めてだったのよ。
男性遍歴、なんて物はまぁ、誇れるほど無いけど、それでも。

奉仕を受ける、っていう事を経験してないであろう彼なら、もしかしたらってね。


…………


はい、私が馬鹿でした。
海に墨汁おとしたって、びん一本分位じゃどうにもなりませんでした。

---------------------------------

「なぁ、良いのかマコト。 アオイちゃんまで逝ってしまいそうだぞ?」
「いいよ。 俺は葛城さんが関係しなきゃ特に目くじら立てないし」



151 :LHS廚 :05/06/22 23:20 ID:???
>棒組スレ。

新スレおめです。

----------------------

「……サツキィ。 教えて欲しい事があるんだけど」

端末に向けられた手を止め、振り返るあたし。

「LABOR-011316……って判りますか?」
「マユミちゃん……あのサーバの事ならもう無いわよ。 物理的に」

思いっきりほっとする一同に。

「まぁ、安心して。あれらは機密の固まりと同じ扱いだから、本部内でしか観られないように細工されているもの。
 裏DVDみたいな形で配布されることはないから。
 ……ただ、『盗撮』サーバが無くなったかどうかについては、何も言えないけどね」
「と、言いますと?」
「本部内にもコミュニティーがあってね。 マヤが主催している『めーる瓦版』があるのよ。
 ほら、たとえばこれ……マグマの中、シンジ君がアスカちゃんをを助けた時に配信されたやつ」

流石は同志、と言うところなのかな、メール本文よりも添付されてる
『熱さと痛みに耐え、初号機でアスカを助けた時の凛々しいシンジ君』に興味が向きかかってる。

「で、最近はあのサーバから流れてた映像を暗号化したメールで配信してたのよね。
 それがほら、あたしがシンジ君と……その…した日からぷっつり。
 サーバの方は赤木博士が潰したらしいんだけど、多分配信自体は続いてるんじゃないかな。
 こっそり別のサーバでも建てて……って。 みんな、聞いてる?」


駄目だわ。 彼女達には破壊力ありまくりだったわね、これ。
日常に締まりがないって言うか、微妙にへたれなシンジ君のここまで凛々しい顔にもう、皆さんそろって。

「それで、このメールを配信なさっていたのは伊吹主任ですの?」
「……この『瓦版・花麒麟』って言うメールマガジン自体をやってたのはマヤじゃないわ。
 アオイが作成から配信まで……っていない?」

まさか、と思って配信アドレスを減俸仲間、夕凪ミナモから入手。
除いてみた結果は……白。


だと思ってたのよ。

152 :LHS廚 :05/06/24 00:32 ID:???

『あの日』。 父さんと母さんがあの日、自分の身を使って私を守ってくれたとき。

その命をかけて、私に『生きていて欲しい』、と二人が伝えてくれたとき。

何時か私も、誇りをもって、誰かにそれを言える人になろう。

私が、生きていた証となって、私の思いを受け継いで。
……心の片隅に、ずっと私を覚え続けてくれる人が、いて欲しかった。
だから、私は。    NERVに入った。

すくなくとも、「自分を誇れる人』に、なりたかったから。

何回か、恋をして。 気持ちを確かめ合って。 でも、すれ違ったりもして。
いつの間にか、働くことにのめり込んでいた、私。


そんなある日。 あの場所で、あの表情で。 私は心に決めたのかもしれない。
その相手に、シンジ君。

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いつかの再現のような、白い病室。
シンジ君の状態もまた、あの時のままだったわ。

「……あの機の側に立っていたのは……」

ぼけーっとした気分は抜け切れていないらしい、アスカちゃんなら『何時もの事』で済んじゃうんじゃないかな。

「……本当に、母さんだったのかな、あの人。 僕は、父さんじゃ、ないのに」

……って、『お母さん』!?
流石にそれは危なすぎるわ、シンジ君……。





153 :LHS廚 :05/06/24 22:40 ID:???
ご免なさい。
今回は、ちょいと反則ちっく。

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あの時、僕を求めていたのは母さんだったのか。
あの時、僕を助けてくれたあの焦げ茶の光は『誰』だったのか。

それを考えていたはずなのに。

「あの時といっしょだね。 シンジ君」

僕に何かを期待している、あの瞳を見た瞬間。 一瞬で、それが全部消えた。
全部、まっしろに……。

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「や、そんなところ、いやぁっ」

自分の手のひらで彼女が踊る。
それが、とても、楽しい。

上半身はまだ、少しも脱がしていないのに。
平均値より少し大きい二つの高まりを、何枚かの布越しに、しっかりと。
新しい、その胸の『持ち主』が誰かをしっかりと刻みつけてあげる。

少しずつ、少しずつ。

上半身とは正反対に、熟れきった、涙を流すように僕を求める裂け目も。

「こんな、ちが、わたししらな……?!」

初めて感じる、誰かを迎え入れた事のあるひだはとても柔らかくて。
彼女の気持ちを初めて受け止めた誰かに一寸だけ、嫉妬した。

「こんな、けいけ、した……ゃだ、あたしがぁ?」

服の中で蒸れながら張りつめる乳房も、痛いと思えるほどに締め付けてくる『新しい』感触も。
『経験』で、判る。  教えてくれる。
彼女も、もう、『私』に逆らえない。

彼女も、また……私のかわいい『子……え?



違う!僕はそんな事、彼女に求めてないっ!
僕は『……さん』じゃない! 好きな人達に、そんな事求めてないよっ。

僕は、ぼくはっ


「もう、イッちゃ」
「僕は、碇シンジだよっ!」

思いっきり、体を起した動作が腰の突き上げにつながって。
病室の中に響き渡らせるような叫び声をあげて。
『僕』を求めて抱きしめてくれる、その体にこたえて。

「はなさないでぇっ!」
「ぅぅぅぅぅぅぅっ…………!!」

ほんの少しだけ、僕はアオイさんと溶けあった。

154 :LHS廚 :05/06/28 00:49 ID:???

情事はそれなりに数をこなしていた私でも。
妙に、何か言えない状況だった。

こんな経験初めてだから、なんて言ったら理解して貰えるかなんて判らない。
けど、途中まで、私はシンジ君としてなかった、と思う。
どこか、違っていた。  痒いところに手が届く、っていうか。
今までの経験が嘘のような、そんな高みへ。

「ありがと、シンジ君。 私、貴方に抱かれてよかった」

私の経験には女同士の関係はないけど。  シンジ君が『女性』だと思った。
シンジ君のは確かに私の中深く入っていたし、何より射精された感覚はちゃんとあるわ。
でも、何かが違う。 そんな思いを胸に、私は彼の胸にしがみついていた。
もう少しで筋肉が目立ち始める、そんな細いだけじゃない胸……。
あ。 髪を撫でてくれてる。

「……ありがとうございます、アオイさん」
「どうか、したの?」

不安そうな声に顔を上げた私の前に、同じく不安そうな彼の顔。
EVAに乗り始めたときとあの頃と同じ。
自分が判らない、って感じの顔。

「怖かったんです、さっき。 僕じゃなくなる気がして。 今までとは違ってたんです。
 以前アスカに『アタシ達を抱くシンジって女の子みたい』って話があったんですけど」

あ、そうか。
途中から感じていた違和感がようやく判った気がする。
男の子の視線とかが気になり始めた頃学校とかでやった、胸の大きさの確かめ合い。
彼の愛し方は、そんな、女の子同士のじゃれ合いに似ていた所があったんだ。
シンジ君の説明を聞きながら、私はそんなことを考えていた。

「今までの僕じゃない『僕』なのに……アオイさんはちゃんと僕を見てくれていた。
 それに気付けたから、自分が取り戻せた気がします」

いつになくおしゃべりなシンジ君の唇をキスで止めて。
汗が染みこんだ上着を脱ぎながら。

「じゃぁ、今度こそ『シンジ君』が抱いて。 私がちゃんと、受け止めてあげるから」

シンジ君は何も言わずに、私を抱きしめてくれた。

155 :LHS廚 :05/06/28 23:10 ID:???

「……それで、また、シンジ君と」
「二回戦突入、ですか。 いいなぁ」
「でも、無理は禁物です、マナさん。 ボクは行為自体まだなんですから」


告白お茶会も二回戦。
紅茶の次はシンジ君の好みの焙じ茶。
意外にも、このお茶のにおいはコーヒー当の私でも心地よい匂い。
そのまま一杯目を半分飲み干した頃、洞木さんが口火を切って来た。


「そう言えば……赤木さん、貴女が全然出て来ないのですけど」
「確かにそうですね」
「甘く切ない思いで、ってことでパスは」
「「駄目です(わ)」」

真っ赤になったであろう頬を押さえ、焙じ茶にショートケーキは合わないと
用意されたお茶請け、芋ようかんにぷすぷすと爪楊枝で穴を開けていく。
ミサトと加持君には下品だと言い切られてしまった、子供の頃からの妙な癖だ。

下を向けた私の顔を、アスカは興味津々な態度で覗き込んでくる。

「……やっぱ、リツコでも告白は恥ずかしい?」


まぁ、お約束というやつなら仕方ない、と腹を決めて、話し始める。
どこから話すべきかしら……。


「そうね……丁度その頃、私はシンジ君の夕食を作っていたのよ。
 サツキと、私の分と三人分。 特に食事制限とかはする必要自体無かったし
 何より、自分が好きになってしまった事を教えておきたかったから……ね」
「で、主任が料理殆ど駄目って言うんで、私が調理に付き合ってたの。
 でもねぇ。 アオイがその頃励んでたなんて……結局、何回ヤッたの?」
「二回よ」


爪楊枝の通った穴で真っ二つになった羊羹の大きい方を口に。

「それだけで、満足できるものなの?」
「快感とか体の満足、って言う意味なら一回目で満足したと思いますが、
 あの時言った通りシンジ君に抱かれたと思えなかったんです。
 それで、二回目……でも、何故か本当に満たされちゃったんですよね、ホント」

パリポリと薄焼きお煎餅をかじりながら、頬を赤らめ恍惚とする彼女。
うーん。  私、一回目は痛いだけだったんだけどな。 初めてだったし。


「じゃあ、あの時シンジ君に腕枕してもらってたのって」
「うん、純粋に寝てたわ。 疲れたまってたし」

156 :LHS廚 :05/07/01 02:12 ID:???
「良いのかしら? 御飯とプレーンオムレツとポテトサラダに」
「それで良いんですって。 料理のスジは良かったんですから。
 無理にたくさん一度に覚えて失敗するクセを作るより、得意料理を作った方が良いんですよ」

時刻は、夜9時半ぐらいだったかしら。

「でも、シンジ君は料理美味しいってきくし、洞木さんも美味しいらしいし」
「そんなこと言ってたらマヤなんて最悪ですよ? 調理師免許持ってるのに
 彼女の料理、大抵普通の倍、砂糖が入ってるしろものなんですから」

シンジ君の病室は16-03。
調理をするために借りた喫茶室「ひやしんす」の厨房から5分くらいだったかな。
でも意外だった。 赤木博士が恋愛に対して本当に臆病だったんだから。

「仕方ないじゃない。 シンジ君が気になりだしたのがあの切っ掛けだし。
 あの後も、訓練とかアスカを助けた時とかに」
「え?! じゃ、じゃああの写真で火、付いちゃったんですか?」
「まぁ、ね。 加持君に対して持ってたのは只の憧れで。
 司令に感じていたのは只の「情」だと思うの。 狡い気もするけど、私が彼に、その……」

アタシが彼の病屋の扉を開けながら『何です?』って聞いて。
『司令より好意を持ってる、って思ったのがあの山岸さんを助けた時の表情だったし……』
そこで、固まっちゃったのよ、リツコさん。

ナニかしら、ってそっち……つまりシンジ君の方を見た時。

「あら?」


スプーニングって言うらしいポーズをしている二人を見つけちゃった訳なのよ。
ほら、スプーンをそのまま二本重ね合わせると、丁度一本のように見える時あるでしょ?
あんな感じでシンジ君の背中にアオイが張り付いてたの。

157 :LHS廚 :05/07/01 22:49 ID:ZMGncZ9k
>イイペーコーさん
新天地(Fate)に行かれてしまうとの事。
一寸、寂しいですね。
BBSを見る限り、完全撤退というわけではないと思いますので
偶にはよろしくお願いしますね。
(某所BBS記念の「色惚け重婚夫婦ネタ」を今でも期待してたり)

==================

滅多に見られない赤木主任の赤面を見ながら、茶飲み告白は続く。

「そう言えば、シンジさん、しばらく姉が金髪になったのに気付いていなかったみたいですけど、
 やっぱり、リツコさんの髪の変化にも驚かれました?」
「あ、それそれ! シンジ君の驚きようって」
「サツキさぁん。 どっちとも僕は知らなかったんですから」

-----------------------------------

「えっと、どう起したらいいのかしら」
「布団を剥いてみます? アオイはその程度では起きませんが、シンジ君なら十分だと思います」

あ……あの時と同じ。オムレツの匂いだ。
オムレツと言えばあの後、ヒカリに………って。

「え?」

ぱっちりと目を開けて、はじめて見たのは加持さんみたいに髪を一本縛りにした女性。
えっと、どこかで見かけたような人だけど、もし初めて会った人なら失礼だろう……って。

「……?!」

そこまで考えて、お布団の中から抜け出て、視線に入り込んできたマニキュア付きの手に
一気に肝が冷えた。 だ、だってもし初めて会ったドクターの方なら、ヒカリとの時のっ
ミサトさんの勘違いと言うか、お小言の比じゃないしっ。

『シンちゃん。 口元を拭いなさい。 独り者三人には目の毒だし、失礼よ』

あの時の口紅は、ヒカリじゃなくてアオイさんのだったんだから。
あの後ヒカリに『誰の?』って責められたし、サツキさんとの時はそれをネタに責められちゃったし。

どーしよう……。

158 :PDX. :05/07/06 11:46 ID:???
 しかしこれだけ人数が多いと、ローテーションも大変でしょうなぁ(^_^;
 皆がシンジに仕えているわけじゃないから、シンジのしたいときにしたい相手を呼びつけて……ってシステムではないし。
 まぁヒカリが彼の体力を考えて食事を作ってるだろうし、NERVでのメディカルチェックは完璧wになったでしょうし。



159 :LHS廚 :05/07/06 23:13 ID:???
>PDX.さん

>彼の体力を考えて〜
身体が資本の象徴になってしまわれた方です(w

すまぬ、更新は少しだけです。


--------------------

真っ白になった僕は、必死になってアオイさんを起そうとしたんだけど
よく判らないけど長年の望みが叶ったという「敵」もなかなか頑張ってくれるんだ。

「……良いじゃないぃ……」

とか

「もう、今日は満足したんだからぁ」

なんて言いながらさらに腕へ力を込めてきてくれる。
胸に爪をたてたり、ウトウトしながら「かぷっ」と噛み付いてくれたり。
彼女なりの「愛情表現」なのか、それとも「自分のモノ」という証なのか。
とにかく狸寝入りしているんじゃないか、って思える程に離してくれない。

「アオイさん……お願い……離してだささい……」

僕はもう、気を失ってしまった方が良いんじゃないかって思ったくらいだ。
目の前の彼女も、顔色は真っ白。 どうしたらいいのかもう判らなくなっていた。




「大丈夫。 アオイは凄まじく寝起きが悪いのと、抱きつき癖があるだけだし。
 それよりこの程度で驚いてたら、これからを考えられなくなりますよ?
 それにしても」


え? あ、あの、もしかして。
そんな声を出そうにも、アオイさんの指が口につっこまれて何も言えず。

「もひかひて」

その台詞に合わせたように、ふわふわした髪が額をくすぐった。
夕食が乗っているらしいカートをあの人が僕の側へ持ってくるのに合わせて
サツキさんが僕の口と身体をアオイさんのマニキュア手から離してくれる。


「慣れてないと、アオイのチーク攻撃はきついのよね」

自信は何度か『経験』して慣れているのか、サツキさんは僕たちが使っていた枕を
手持ちぶさたなアオイさんの胸元にぽん、とくっつけた。
それに合わせて彼女の両手が枕に伸びて、枕の中身が飛び出してしまうんじゃないか
と言うくらいにぎゅっと抱きしめながら丸くなる。



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From:はーれむすれ@西院版