>汁絵板No.32 お祭り

No.32 お祭り NAME : ネコメ / TIME : 2004/08/17 (Tue) 18:05
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IMG_000029.png ( 32 KB ) お久しぶりです。夏も終わりですね。
NAME : FOX   MSIE 6 / WinXP
TIME : 2004/08/17 (Tue) 22:11

 夜店の明かりが漏れる鎮守の森に、「彼」の手を引っ張ってきた少女。
 「えと、まだ、暑いね」と、とぼけているのか、分かっていてほかに言葉が出ないんだかな台詞をつっかえながら言う少年に、彼女はにっこり笑って……。
 「……暑い……ね」と。

 ってな感じでしょうか。
 今回はあまり黒い考えは浮かびませんでした。
 はい、決して、
「人混みの中ではぐれてしまった「アイツ」を探しているうちに、その美貌に目をつけて隙をうかがっていた少年たちに暗がりに引きずり込まれ、『全部剥ぎ取られて放り出されたくなかったら大人しくしな』の言葉に泣きじゃくりながら膝を緩め…………。その後、少女を探しに来た『アイツ』に『あ、あは……着崩れ……しちゃった……』と涙で瞳をいっぱいにしながら微笑んでみせる……」
 なんて妄想はしてません。


NAME : 引き気味   MSIE 6 / WinXP
TIME : 2004/08/18 (Wed) 05:14

う〜ん、絵を見れば直ぐにエロ思考でネタ視してしまう私ですが、ネコメさんのこれまで見せて頂いている作風は毎回真っ当にイラストとして魅せるアイディア盛り沢山で、シンプルながら唸らされてしまいますねぇ。
木立の間の灯篭かと思しき灯りが随分と雰囲気です。
ホタルの光にも通じる幽玄の――と言いますか、時期が時期だっただけに、ついつい人魂にも見えたりとかアホな連想を浮かべ始める私。(お盆でしたしね)

 × × × × × × × × × × × ×

一年に一度、もう二度と現世では会えぬはずの人に逢えるという。
半信半疑のままに祭りの日に臨んだアスカは、夜闇が最も濃さを増したと思った中に、うすぼんやりと行き交う灯りたちを見た。

「……お父さん……、帰ってきたのね……!」

ああと声を震わせ、アスカの隣に立っていたミサトが駆け出す。
草を鳴らして駆け寄ろうとする先には、灯りに揺らぐ人影が腕を広げ浮かび上がっていた。

見ればそこかしこ、青白い光に包まれ、木々の合間に浮かび上がる抱擁の姿が。
恋人たちが。父と娘、母と子――家族が。兄弟が。友人たちが。
あり得ぬ再会を果たしたそれぞれが、愛する者の名を呼んで感涙に咽んでいる。

夢か現か、これは何かの幻覚なのか。
信じられぬと目を見開きながらも、次第にアスカの胸は高鳴りはじめていた。

――ああ、お父さん……お父さん……、もっと、もっと強く抱いて!
――ユイ……。綺麗だよ、本当に綺麗だ。もう一度お前のこの美しい姿を見ることが出来るとは……。
――鈴原! すずはらぁ! ……ぁ、幸せっ。わたし……しあわせ!

たとえ幻でも良い。
誰もが愛するものの腕に抱かれ、喜びの吐息と共にこのひと時の逢瀬に酔いしれている。
なれば、ただ待てば良いのだ。
この身にも必ず訪れるだろう、かの人との再会を。

(そうよ……神様でも悪魔でも、何でも良いわ。逢いたいの! お願い加持さんに……!)

早く、早くとその時を待ち望んで。
幻想の森にさざめく、彼ら、彼女らの幸せな睦み合いの息衝きが、否応なしにアスカの肌を期待の色に染め上げる。
はぁぁ……と、なよやかな影の草むらにしなる喘ぎが、アスカの芯を熱くさせる。

そして、可憐な桜色の唇が夜目にも鮮やかな艶を乗せわなないた一瞬。
アスカはすると浴衣の肩を滑らせ落とすと――。


NAME : PDX.   Safari 125.9 / MacOSX
TIME : 2004/08/18 (Wed) 08:18

 このまま「蛍で触手」なんて展開もありかなぁ、とか想像してしまったり(笑)
NAME : FOX   MSIE 6 / Win2000
TIME : 2004/08/18 (Wed) 22:13

>>引き気味さま

 たしかにこれって「異人との夏」ですね・・・。



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