アスカの動機

243 名前: PDX. 投稿日: 2003/03/03(月) 12:00
 ふとこんな脱線妄想。

 男が、自分の胎内で爆ぜるのをアスカは感じていた。
 熱い熱い体液が、彼女のオンナを求めて溶け込んでくる。幾万、幾億もの牡が、彼女の牝を求めて群がってくる。
 深い深い満足感。かつて自分があれほど嫌っていた、オンナとしての属性。だが、いまやそれは彼女に、爛れて歪んだ悦楽を与えてくれる。
「……済まない。中で出してしまった」
「大丈夫。ちゃんと飲んでいるから」
 そう囁いて男に接吻する。舌を重ね、男を求めていることを伝える。それに呼応するかのように、彼女の胎内に精を放った牡に力が宿り、再び彼女を貫かんとする。再び、彼女の子宮に己の遺伝子を注ぎ込むために。
……嘘つき。
 アスカの中のもう一人のアスカがせせら笑う。
 ここしばらく、彼女は避妊薬を服用していなかった。多忙な婚約者が国外で任務に就いている間、ただの一度も。継続的に飲んでいた時期の影響ももう薄れているだろう。
 そして、今日はいちばん危険な日。
「あっ……ああっ!」
 男が激しく胎内をかき回す。彼女の牝がそれに応え、痙攣と収縮を繰り返す。注ぎ込まれたものを飲み干さんとするがごとく。
「来て……きて、ああっ、なか、中にぃィィ!!」
 再び注がれる灼熱。それが彼女の心を満たす。
 もし自分が身ごもれば、自分はあの女と、愛しいシンジの心に潜むあの女と同じ位置に立つことができる。
 碇ユイ……シンジの、母親。
 自分がどれだけ愛しても叶わない一線。それが、シンジが母親に対して抱いている想いなのだとアスカは思っていた。
 彼女と同じ場所に立つため、アスカはシンジの父親と寝た。その男の子種を注がれることを望んだ。
 そんなことをしても、「シンジの母親」になれるはずがない、ということは承知している筈なのに。だがそれでも、彼女の中の牝は、牡を求めて脈動する。彼女の歪んだ願いを叶えるために、そこにいる牡の精を絞り尽くそうとする。
「ああっ! あ、ああああっ!!」
 きつく閉じた瞼の中に瞬く閃光。白い光の乱舞は、己の胎内に飛散する白濁を連想させる。懐胎。懐妊。そんな言葉が何度も閃く。
「もっと! もっとぉぉ!!」
 何度目かの絶頂に達した瞬間、かのじょは『それ』を確信し、満ち足りたまま静かに堕ちていった……。

244 名前: PDX. 投稿日: 2003/03/03(月) 12:32
 アスカが、妊娠を自ら望むシチュエーション、とかいったらこんな感じかなぁ、と思ったり(^_^;



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From:『そうして彼女は嘘をついた。』脱線分岐妄想スレ