彼の美少女クラスメイトたち。そして、あの男の子

Original text:引き気味


『 Network of the Damned 』


 ―― 自分は現役中学生だ。
 そうレスをしてみると、大概はまず冗談としてあしらわれるところからはじまる。
 とりあえず相手にして貰えても、話の合間に入れられるのは『さすが現役中坊でつね』といったからかい。
 あくまでそういう「設定」なのだろうという程度にしか受け止めて貰えないのだ。
 そんな歳からこんな趣味で大丈夫かよ、とも言われる。
 これは大体、現役中学生である立場ならではの「ご馳走」を本当に皆に披露できると理解されだした頃の定番だろうか。
 現役JCの、つまり同級生女子の学校生活を撮る。
 素足の肌色もみずみずしい中学生少女の太腿が、股の付け根でブルマを食い込ませたまま校庭に腰を下ろしている体育座り姿。今しもプールに飛び込もうとして意図せずお尻をエロチックに突き出したポーズになっている、スクール水着の女の子たち。警戒心の足りていない子らがカーテンの隙間からしっかり見せてくれていた生着替えシーン。
 とにかく撮って、撮って、そして「神」待ちの連中に見せつけてやる。
 最初はまともに話を取り合おうともしなかった連中も、そうやって少なくとも実際に中学校内部にいる人間でなければ用意出来ない画像を披露していく内、こちらを貴重なエロ画像供給源として認識し、相応の敬意をもって扱ってくれるようになる。
 ここでやっと、目的としている情報が聞き出せるようになるわけだ。
 つまり、ネットにおけるアンダーグラウンド、エロ画像・動画交換交流コミュニティの中でもより深い階層に位置する、アングラもアングラのサイトやチャット、BBSについて。
 真に価値あるお宝画像への手がかりというわけだ。

 このネット発達時代が個人でのアクセスを可能とした莫大な情報群。もたらされた恩恵。その中でも特に光と影の影にあたるのだろう影響を受けに受けて、そうやって性に目覚めた頃から急加速で歪んだ好奇心を育ててきた相田ケンスケは、かくのごとくしてその場所に辿り着いていたのだった。
 彼が自分は現役中学生であると告白しようと、驚きもせずそのままに話が受けとめられてしまうような狂った感覚をした場所。
 校内で同級生を盗撮し、その肢体をネットで披露している中学生がいてもまるで驚かない連中が揃っているチャット。
 それどころか、ケンスケ秘蔵の画像―― 西洋系混血美少女の脱衣中生乳丸見えショットだの、いかにも純朴そうなお下げ髪少女のトイレ中放尿盗撮動画だの、そんな程度を鼻で笑う女子中学生画像の権威なんてものがぞろぞろと居て、しかも自分を現役小学生だと言ってのける投稿者すらいる、恐るべきも素晴らしいネットの地の底。
 ケンスケなど、「神」の末席にも座れない。
 
 そこでケンスケは出会った。



◆ ◆ ◆



「こいつは……」
 自室のPCモニターの前。ケンスケは思わず唸った。
 ごくりと、生唾を飲む。
 ケンスケの目を奪ったのは「神」の一人、「光る眼A」などと呼ばれているとある投稿常連が貼った数枚の画像だった。
 それは、いくらかウェーブのかかった黒髪を剥き出しの肩や汗ばんだ背中に貼り付けたミドルティーンほどの少女。
 片手を顔にかざし、素顔を隠している。
 シーツ一枚を身体に巻き付けて、どうやらその下は全裸であるらしい。
 彼女が一般的な民家の一室らしい生活感溢れる畳敷きの床に立ち尽くしているところからを画像は追っていた。
 二枚目はそのシーツの合わせ目をわずかに開いて、身体の正面、中心ラインにあたる部分の素肌を露わにしたシーン。エロ画像的に肝心な乳房そのものは隠されているものの、細長く開かれたシーツの隙間から左右の乳房の間の肌だけは見えている上半身に、可愛いおへそが目に留まるすべすべのお腹。そしてここは上半身とは逆に肝心な部分だけを見せつける、黒いアンダーヘアの股間部分。
 そういったフェチな、ケンスケの写真趣味を刺激する凝った構図のものを経て、やがてシーツの隙間が広がっていき、最終的には全裸で畳に敷いたシーツの上に横たわるM字開脚ショットまでを、十枚ばかり。
 少女自身の指でまっさらなピンク色をした性器が展翅されている最後の画像には『くぱぁ』というふざけた擬音と共に、この被写体は自分の同級生の姉であり、脅迫した同級生に手引きをさせて罠に嵌めた二人目の性奴隷現役女子中学生であるという旨のコメントが添えられていた。
『どうだよ?』
 そう言って「光る眼A」が浮かべているドヤ顔が目の前でちらついてくる。
 ケンスケにはまさに、彼が自分に向かって勝ち誇っているのだろうと感じられたのだ。
 そして、ちょっとした挑戦状を投げかけているのだ、とも。

 実はこの「光る眼A」こそが自分は現役小学生だなどとうそぶいている、そして他のチャット常連にそれを信じさせるだけの根拠を披露し続けてきた当人。事実であるなら末恐ろしいとしか言いようのない怪物だった。
 そして、ここで最初にケンスケに向かって『君、イッチューの生徒だろ?』と言ってきた相手でもある。
 ケンスケが主に公開してきた画像は同級生たちの校内での姿。被写体の目許や背景風景に対する修正は当然入れてあったのだけれども、それでも見る者が見れば分かる建物の中であったり、制服であったり。ネットを駆使すれば第3新東京市の住人でなくても調べ上げることは可能だったろう。
 事実、これまでも気付いたらしいコミュニティの住人はいくらでも居た。
 が、あくまでそこは指摘しないのがエチケット。気付いても気付かないふりをするのが、この発覚即身の破滅を意味するコミュニティでのルールだ。
 ところが彼はいかにも小学生ぐらいの歳の子のような無神経さで、ケンスケの貼った画像にコメントしてきたのである。
 俺には分かったぞと。
 イッチュー、すなわち第3新東京市立第壱中学校。単に壱中と、校名としてはありふれた部分を口にされただけではあるが、しかしさしものケンスケもひやりとした。したが、ケンスケの素性に迫った「光る眼A」の意図はそれで彼を脅そうとか言うことではなかったらしい。今回の投稿画像からも、そういった思惑というかノリのようなものをケンスケには嗅ぎ取ることが出来たのだ。

「待て待て待て。まさかだよな……」
 見間違えでは無かろうか。
 己の脳裏に閃いた推測が事実かどうか、まずは落ち着いて確かめねばならない。ケンスケはそう自分に言い聞かせて、画像に写る黒髪の女の子の横に
自分の秘蔵画像フォルダを開いていった。
 着目すべきは少女の顎の形、耳の形、そして全身のホクロ。
 そういった個人を特定する手がかりについては特に注意を払っていたつもりのケンスケと違って、「光る眼A」は無思慮不注意ぶりが目につく。ケンスケとしてはそして難しい作業ではない。
 そうやって複数角度からの確認、照合を重ねていけば、推測は確信と変わるのだった。
 一しきりの作業の上で出した―― 出てしまった結論に、ケンスケは『嘘だろ』と漏らさざるをえなかったのだ。
「ねーよ。委員長とか……、ねーだろ」

 クラスの女子に助平な視線を注いでしまうのは思春期の男子としては当たり前。
 服の上から胸のサイズが分かる、なんてことを豪語するような馬鹿も出て来るこの年頃。
 しかし、同級生の女子の裸を鑑定してこれは誰だ、誰の裸だと断定してのけられるのは自分くらいだろう。
 そうケンスケは自負している。
 すべてはたゆまぬ日々の盗撮活動の結果、結実したものだ。
 その豊富な盗撮画像コレクションからクラス委員長洞木ヒカリの個別フォルダを使った照合結果が、間違い無いと結論しているのだった。
 この、中学生の自分以上にド変態な小学生に「性奴隷」呼ばわりされて、堂々と裸を撮られてしまっている女の子は他でもない、生真面目で融通が利かなくて男子にはすぐ怒る、自分たちのクラス壱中2−Aのあの委員長―― 洞木ヒカリであると。
 どうやらもう処女では無くなっていたらしい秘めるべき場所を大股開きで丸出しにさせられて、片手でくぱぁと開かされまでしているこの写真。彼女が顔を隠しているもう片手の下には、ケンスケたちが見慣れたあのそばかす顔があるということなのだろう。
 なにより、自分がレスをした直後、まるで自分が居るタイミングを見計らってこれを見せてきたかの「光る眼A」のこの行動自体が、真実を告げているように思えるのだ。
 『君、イッチューの生徒だろ?』
 そう彼は―― こいつは言ってきた。
 あの時、言葉にせず言われていたわけだ。ケンスケに出来ているのは精々が隠し撮りどまり。自分はその壱中の女の子を堂々と裸にして、触って、犯して、ペットにしているんだぞと。

 ケンスケはさんざん悩んだが、結局は答え合わせを求める衝動に抗いきれず、こうコメントを返した。
『淫乱ポーズ決まってるけど、こういう子が実はクラス委員長とかやってたりするんだよな』
 「光る眼A」の反応は早かった。
『……w』
 そして、続きが投下さたのだ。
『毎度のハメ撮り動画、いくぜ』
 暗号めいた数単語が並べられた短いコメントが付けられ、そして即座に削除された。
 今この瞬間にチャットにやって来ていた人間のみが手に出来ただろうurl。アクセスした先は海外のアップローダーで、コミュニティの常連のみが理解できる手順でそこから手に入れた圧縮ファイルを展開させてみると――
 ケンスケのPCが再生を始めたのは、携帯電話を使って撮影されたと思しき、粒子の荒いムービーだった。

『ひっ、やっ、嫌ぁ』
 未だ素顔を庇い続ける少女が顔を背けた。その頬に、アングル的、位置関係的に撮影者のものだと分かるペニスが押しつけられる。
 かざした手にその脈打つ先端が触れた途端、びくんと竦んでガードが緩んでしまった彼女。その瞬間に直接顔に押し当てられて、上げていた悲鳴。
『もう嫌、嫌よ。そんな……いやらしいもの、くっつけて来ないでぇ……』
 少女の、おそらくは委員長のヒカリの声はか細い。なるべくマイクに声を拾われないようにしているのが伝わってくる。
 撮影している「光る眼A」よりよっぽどこんなところを動画に撮影される危険性を理解しているからか。
 しかしその勃起ペニスの主が携帯を片手に迫るのにシーツの上から逃げだそうとはしないあたりに、事実であれば性奴隷として脅迫されているという意味の深刻さが示されているのだろう。
『ほらほら、早くしないと顔撮っちゃうよ、お姉ちゃん。秘密にしてたいんだったらさー、……言うこときけよ』
『……っ』
 こちらはあっけらかんと普通に声を出している。
 「光る眼A」の声は本当に幼い。声変わりしていない、ほんの子供の声だ。
 そう、こうやって恐れ知らずにポルノディスク顔負けの自分出演動画を何回もコミュニティ内で公開しているから、この子は事実小学生なのだと常連たちに認められているのだった。
『……なるわ。なるからっ』
 いかにも生意気そうな口の利き方で脅された少女は、とうとうぐすぐすとしゃくりあげてしまっていた。
 鼻をすすりながらもそもそ動いて背中を向け、シーツに這いつくばる。
 ふるふると下向きになって震えるふたつのおっぱい。膝をついた姿勢から掲げ上げられる、日焼けから取り残された白いヒップ。それらはケンスケも隠し撮りをして知っていたサイズで、知っていた日焼け跡のラインだ。
『わ、わたし……まだぜんぜん勉強の出来てない、頭の悪いめ、雌ブタだけど……。ううっ、これから、これからなるから』
 その声も気を付けて聞いていれば間違い無い。洞木ヒカリである。
『ご主人様の、いやらしいドレイ2号に、なるからっ』
 だからもう許してと泣きぐずる。彼女はほんとうに洞木なんだなと、ケンスケには理解出来てしまったのだった。
『もちょっとケツ下げてよ』
 どかっという膝蹴りが四つん這いになったヒカリのお尻を見舞う。
 卑屈に何度も頷く後頭部が映っていた。あのウェーブのかかった髪は、つまりいつもケンスケが見ていたお下げを解いたことによるものなのだろう。
 解いただけで雰囲気が随分変わる。
 そして、結果校内で見かける時より随分とおしゃれで大人びて見える彼女は、髪の先がシーツに触れるくらい姿勢を低くしていって、そして目も当てられない惨状のクラス委員長は挿入されるその時を待ち構えたのだった。
 カメラの視点がすっと下がり、声変わりもしていない「ご主人様」が膝でにじり寄っていったのが伝わった。
 カメラアングルはさらに変わっていき、背後から密着したフル勃起ペニスの膨らみきった亀頭部分と洞木ヒカリの秘部陰唇を真上から覗き込んで、ずぷりと、
『ああっ、嫌ぁぁ……』
 彼女が泣いた、挿入完成までを映しきったのだった。
 この動画がいつの時点で撮られていたのか。少なくとも学校で接しているケンスケにはもうロストバージンしていた等とは今日までまるで想像するなかった彼女。まだ乙女そのものの無垢なピンク色をした大陰唇の狭間、秘粘膜に、こちらも随分と綺麗な色をした小学生ペニスが先端をねじこんで、そのままズプズプと年上の少女の肉の穴へと竿を沈めていく。
 それはケンスケが後で何度か見直して、衝撃もいくらかは醒めた頭ではじめて気が付くことが出来た、スムーズな結合ぶりだった。
『……っ、っっ』
 びくびくとスクール水着の形に日焼けした背中がよじらされる。
 少女の最奥まで挿入が届ききったのだ。
 そこからはもうカメラがまともに動画を撮れていないほど、少年のアグレッシブなピストン運動がクラス委員長少女の尻を叩き、シーツに顔を突っ伏した彼女がぐずりながら『あっ、あっ』と突かれる度の声を上げていて、そして避妊なんて考え欠片も無さそうなクライマックスまで急ピッチに雪崩れ込んだのであった。

「……嘘だろ、委員長。中出しかよ……」
 呆然と呟く。
 たっぷりと小学生坊やの射精を膣内に流し込まれて、シーツに顔を伏せて泣きむせぶ、多分よく知っている顔の少女。その後ろ姿を最後に終わったハメ撮り動画。ここまでのものを見せられて、それだけしかケンスケには出来なかった。
 その間、次々に書き込まれる賞賛のコメントを受けて、「光る眼A」の付けていた次回予告めいたレス。
『次は俺のドレイちゃん3号をみんなに紹介するぜ。金髪なんだぜ、そいつ。勿論、下の毛もな。楽しみにしてろよー』
 今度こそ、本当に、
「……な!? なんだって!!」
 まさか、まさかまさかと、ケンスケは腰を抜かす思いでモニターをただ見詰めたのだった。




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