INNOCENT TABOO Short Shorts / プールサイド

Original text:PDX.さん


 ユイから、若い頃の毛皮反対デモの話を聞かされ驚くアスカ。信じられないという彼女に、ユイは当時の新聞のスクラップを見せる。
 英語、フランス語、ドイツ語、そして日本語。いくつかのメディアで紹介された記事の中には、ヌードで街を歩くデモ参加者の姿を収めた写真も掲載されており、拡大してみるとその中にありし日のユイが写っているものもあったのだ。
「当たり前のことをしただけよ」と平然と言ってのけるユイに、アスカはひたすら目をまるくするだけであった。

 その夜。ベッドの中でユイの話を反芻する。そして、自分が同じ事をできるかと想像してみる。
 一矢まとわぬ姿で白昼堂々街を歩くのだ。着衣も、下着も、前張りすらないオールヌードで、乳房も性器も手で隠そうともせずに歩かねばならないのだ。
(……できない……)
 アスカは自分の風貌に対して多少では済まされない自信を持っている。それはおそらく正当な自信であり、過剰なものではない。
 そして、他人の視線を感じることも自覚している。馬鹿そうな若者や脂ぎった中年男性の粘りつくような視線に嫌悪感すら感じる。
 もし、全裸で街を歩いたろしたら、浴びる視線はその比ではないだろう。
 アスカは知らなかったが、視姦と呼ぶにふさわしい視線による陵辱が彼女を苛むはずである。
 デレデレとした表情で見つめる男。口笛を吹く若者。遠慮なくカメラのレンズを向けシャッターを切る者。それらの視線の全てが、彼女の乳房を、尻を、そして性器を辱めるのだ。
(……いや……)
 ベッドの中でぶんぶんと首を振る。しかし同時に彼女は、触れてもいないはずの泉がじっとりと湿り気を帯びていることを自覚していた。
 そして……その熱い疼きを静めるために、なにをしなければいけないかも判っていた。
(こんな……いやらしい……)
 右手をパジャマの下に潜り込ませ、その熱い部分を慰める。かつては一人の少年を想ってしかしなかった行為……だがこの夜、きつく閉じた目の中でアスカが見ていたのは、自分に不躾で下品な視線を向ける人々の姿だった。



◆ ◆ ◆

 数日後。シンジやレイ、ヒカリたちと市民プールに来たアスカ。
 更衣室で水着に着替える。今年の流行は背中が大きく開いたワンピース型である。その水着に、昨夜彼女はとある細工を施していた。そして、これまでなら必ず持参していたある物を、今日に限って持ってきていなかった。
 少しためらって……アスカはその水着一枚に身を包んでプールサイドへと飛び出した。
「おまたせっ」
「遅かったわね、アスカ」
「ごめんヒカリ。新しい水着の紐を結ぶのが、ちょっと大変だったの」
「ふうん……って、あ、アスカ!?」
「なに?」
 真っ赤になって、小さな声で囁くヒカリ。
「む、胸、どうしたの!? 透けて見えちゃってるじゃない!」
「あ、ごめん、ニプレス忘れちゃったんだ。……わかっちゃう?」
「わかるわよ!」
「み、水の中に入れば大丈夫よ、きっと」
 水に濡れて布地が肌に張り付けば、今以上にくっきりとアスカの先端が晒しだされてしまうだろう。ヒカリはめまいすら覚えた。
「じゃ、いこ、ヒカリ」
「ちょ、ちょっとアスカ!」
 そしてヒカリは気付かなかった。アスカの着ている水着の股間の部分から、通常ならあるべき内布が取り除かれていることを。



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From:『INNOCENT TABOO』 寝取られ風味、淫乱美母ユイスレ3