ネルフ大運動会


Original text:ハルキゲニアさん


プロローグ

――ネルフ本部内・司令部スタッフ用女子更衣室――
「ミサト」
「あらリツコ、どうしたの」
「こないだね」
「うん」
「精神攻撃をしてきた使徒が居たでしょう」
「アスカが大変だったやつね」
「ええ。アスカが田中角栄のものまねが止められなくなったアレよ」
「…あんな古いネタよく知って…いやそれがどうかしたの?」
「アスカを治療した時にね」
「うん」
「解析とかしてて、催眠光線放射装置を作ったの」
「………は?」
「どんなに猜疑心の強い人間も一発で催眠術がかかる優れものよ。失敗確率0.000000001%。逆オーナインね」
「…なんでそんな物を」
「勢いが余ったわ。思い付いたら止まらなくて。科学者の業ね」
「………まあ良いわ。それで」
「紛失、つまりなくしたわ」
「…は?大変じゃないそれ!」
「そうかしら、やっぱり」
「そうかしら、じゃなくて!誰か拾ったりしたら…いやでも装置の正体とか操作方法とか知らなければ…」
「詳細なマニュアルまで作って同梱したのは失敗だったかしらね」
「リツコ!?」
「あらこんな時間」
「ちょっと!?」
「そろそろ運動会が始まるわよ。開会式に遅れたら副司令が煩いわよ」
「…仕方ないわね。後でちゃんと説明しなさいよ!?」
二人は慌ただしく服を脱ぎ捨てると、靴だけを身に付けた姿でネルフ本部別棟・体育館へと走り出した。



◆ ◆ ◆





「あ、アスカ。お疲れ様」
「やあ、大活躍だったね」
「…相変わらず仲良いわねフィフスにバカシンジ。あんたたち…ホモだちじゃないでしょうね」
「ちっ、違うよ!僕とカヲルくんはそんなんじゃ…」
「君はいつも言う事がユニークだねえ。はっはっは」
「…否定はしないのねアンタは…。 っ!いたた…」
「どうしたんだい?」
「今の綱引きよ。擦れて濡れて敏感なところに食い込むんだもの。ちょっと見てよ」
「どれ…ああ、綺麗な粘膜だね」
「あ、ここちょっと血が出てる。大丈夫?」
「ちょっと、触らないでよ!さっきイッたばかりで敏感なんだから!…ああ大したことないわね。舐めとけば治るわ」
「でも次は棒倒しにも出るんでしょ?」
「大丈夫よ!このあたしにかかれば棒の一本や二本!アンタとは違うんだから!…という訳でシンジ!舐めなさい」
「…わかったよ…」
「君たちは仲良しだねえ」
「何よ、さっきの仕返し?」
『間もなく棒倒しを始めます。出場者は――』
「あ、始まるわ。じゃあねバカシンジ、フィフス!」
「元気だね、彼女は。おやシンジくん、君のも元気だね」
「…!こっ、これは今アスカのを舐めたから…!というかカヲルくんだって…」
「ははは。裸の君が隣に居るからね。ほら、始まるよ」
体育館のフロア、仁王立ちで並ぶ男性職員の前に、同じく並んだ女性職員が跪く。
『よーい』
競技の緊張に顔を赤らめた女性職員が、掛け声に合わせて目の前のモノに手を添え、口を開く。
中には、いつになく真剣な表情のアスカも居る。
『スタート!』
合図と共に、皆の応援を受けて、女性職員が棒を倒す速度を競い始めた。



◆ ◆ ◆





「なんや、気合い入っとるの綾波」
「…彼女には負けたくないもの」
「彼女ってのは惣流か。大変やのォ」
「……」
「ほな、頑張ってシンジに良いトコ見せたらなあかんな」
「…何を言うのよ」
「あはは、綾波赤くなってるで」
「…もう」
「まあ、ワイもがんばらなあかんな。ふぉーすちるどれんやしな」
「…準備は?」
「万全や。タマ入れは回数勝負やからな、先週からオナ禁でもうビンビンや」
「…外に暴発したらノーカウントよ。気をつけて」
「わかっとるわい。…そろそろや。準備はええか」
「…まかせて」
用意、の合図がかかり、居並ぶ男性職員たちが自身に手をかけると、
綾波が椅子の上で自身の膝裏を抱え上げ、粘膜を開く。
「よしよし、ちゃんと濡れとるな」
余計な一言でスタートが遅れたトウジは2位に終わり、競技終了後、綾波にお仕置きとしてひねりあげられ、悲鳴を上げた。



◆ ◆ ◆





「よお、大活躍だねえ」
「…アンタが第一走者?」
「アンタはないだろ、青葉シゲルって立派な名前が」
「良いから早くしなさいよ。このあたしがバトンなんだから、このリレー負けたら承知しないわよ」
「はいはい。セカンドチルドレンの名前に傷をつけないように頑張りますよ…っと」
「…ん…ふっ」
「おお…流石に中学生は締まるねぇ…」
「…ちょっと、スタート前にあんまり動かさないでよ。今日はソコ使いすぎてちょっとヒリヒリしてるんだから」
「耳許で大きな声出さなくても聞こえるよ。でも大丈夫か?第四走者のマコトのは俺のより大きいぞ」
「そんなもの気合いよ気合い。それより作戦は?」
「スピード上げて次の走者の前まで行って、立ち止まってスパートかける。フィニッシュしたらバトンタッチだ」
「良いわ。それで行きましょ…時間ね」
「よっしゃあ!いっちょ行きますか!」
「ちょ…っと!歩く…だけで…揺らさ…ないで…よ!」

リレーは無事勝利したものの、しばらく立てなくなったアスカであった。



◆ ◆ ◆





「シンジ」
「あ、父さん」
「飯にしよう。母さんが待ってる」
「うん!」

「シンジは大活躍だったわね」
「そんな…たまたまだよ」
「はっはっは、一丁前に謙遜するようになったか」
「もう、お父さんたら…シンジはもう大人ですよ。ほら」
「うむ。大きくなったな」
「どっどこ見て言ってるんだよ!」
「ははは…」



◆ ◆ ◆





「次は障害物競争だったわね、マヤ」
「あ、先輩!そうですよ」
「障害物の順番は決まったの?」
「はい。男子障害物競争の障害物役はスタートから順に葛城三佐、わたし、先輩、アスカ、レイになってます」
「アスカはまた出るの?擦りきれるわよ、あの娘。後半の障害物ほどクリアに時間がかかるんだから、ミサトと入れ替えてあげなさい」
「あ、そうか。男の人はそうなんですよね。じゃあ変えときます」
「女子障害物競争は?」
「ええと、シンジくん、トウジくん、カヲルくん、碇司令ですね」
「……女子の障害物は三人で良いんじゃないかしら」
「そうですか?じゃあ若い子三人にしときますね」
「…さて、そろそろ行きましょうか」
「はい!」



◆ ◆ ◆





『ネルフ大運動会』6

『次は有志によるポールダンスです――』
「カヲル!シンジ!おらへんかー!」
「あれ、カヲルくん、呼んでるよ」
「おや、トウジくん。どうしたんだい」
「ポール役が足らへんようになったんや。代わりに出てくれ言うとるで」
「かまわないけど…君の方が向いてるんじゃないかな」
「ワシとシンジはもう勘定に入っとる」
「じゃあ仕方ないね。行こうかシンジくん」
「うん。…ポール役なら、ちゃんと大きくしとかないとね」
「僕はいつでもOKだよ」
「先生はシンジとおったらいつでもOKやないか」
「「「ははは…」」」



◆ ◆ ◆





「フォークダンスで〆るところまでやるとは…老人達が黙っていませんぜ」
「なに、想定の範囲内だ」
「副司令に母親を演じさせてまで、何がしたかったんです?」
「シンジと運動会で御飯を食べたかったのだ」
「…は?」
「シンジと運動会で御飯を食べたかったのだ」
「それだけで全職員に催眠を?というかあの競技とかは」
「若い子とか好きだからな」
「…やれやれ」
「もうすぐ催眠も解ける。問題ない」
「記憶とかどうやって消すんです?」
「消さない」
「は?」
「消さない」
「いや、でもまだみんな…」
「冬月先生、後を頼みます」
「ユイくんに宜しくな」
「え?逃げちゃうんですか?」

五分後、体育館から悲鳴と怒号が響いた――



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From:エロ文投下用、思いつきネタスレ(4)