偽りの恋人


Original text:ハルキゲニアさん


アスカは夢を見ていた。
淫らな夢である。

思春期の中学生ともなれば、 身体をもてあまし淫夢を見る事は珍しくもない。
アスカ自身、自慰にのめり込んだ時期もあるし、自制する事を覚えた今も週に二回、三回とミサトやシンジの目を盗んで行為に耽る。
なかなかチャンスに恵まれない時など、火照った身体が見せる淫夢に下着を濡らしたりもする。
だが、その夢はいつものそれとは違っていた。

夢の中、アスカは正常位で身体を開き、シンジを受け入れていた。
シンジの重さやお互いの肌が触れ擦れる感覚は、男性経験の無いアスカの知る筈の無い物であったし、
大きく開いた両脚の中心から沸き上がる快楽は、いつもの自慰で開発された陰核のそれではなく膣奥を摩擦されて得られるものであった。
更に、深く挿入しながらも、彼女の望みとは違う小刻みなゆっくりとした動きは、火照った身体を更に熱く焦らし、
知らない快感にアスカは夢中で自ら腰を突き上げグラインドさせていた。

アスカが目覚めたのは、軽い絶頂を得て思わず漏れた自らの悦声に驚いたからだった。

荒く息を付きながら、状況を思い出す。
機能はミサトが出張で家を空けており、シンジとまったりしようか等と考えていたのに、
話を聞き付けたトウジとケンスケが押し掛け、次いでヒカリが、レイがやってきて…
お酒を飲んだのは覚えている。王様ゲームで盛り上がって…どうしたのだったか。

辺りを見渡したアスカが見たのは、
夢と違う天井――リビングの天井
夢と違うシンジ――スウェット姿で、リビングの隅で丸くなって寝ている
夢と違うシンジ――寄り添って寝ているのは制服姿の綾波レイ

夢と同じアスカ――全裸で仰向け
夢と同じアスカ――脚を開いて男を受け入れている
夢と同じアスカ――性欲と快感にぬかるんだ性器に硬く勃起したペニスを深く呑み込み
夢と同じアスカ――そこから熱い粘液を滴らせながら無意識に腰を揺らし

夢と違うアスカ――シンジではなく、顔は見えないが髪型からケンスケであろう男を受け入れ
夢と違うアスカ――眠りながらもオスの本能で小刻みに腰を使うケンスケの動きに物足りなさを感じている

状況を把握して青ざめるアスカ。
ゆらゆらと動いていた腰を止める。
瞬間、アスカの中の剛直が大きさを増した様に感じられ――実際は、驚いたアスカの膣が収縮したのだが――心と裏腹に沸き上がる快楽に喘ぐ。

トウジとヒカリの姿が見えない。ヒカリは外泊出来ないと言っていたから、トウジが送っていったのだろうか。
知らぬ内に処女を、しかも想いを寄せるシンジではない男に捧げてしまった事、
しかも一夜にして無意識に身体が動いてしまう程、性感を開発されてしまった事。
ショックな事は沢山あるが、とにかく、今はこの状況を知られてはいけない。
シンジは勿論、レイにも、アスカの上で眠りながら抽挿を続けるケンスケにも。
特に最後の一人が最難関だ――

ケンスケは夢の中でアスカを犯していた。
それは現実の、昨夜エスカレートした王様ゲームの続きであった。
○番と○番が手を繋ぐ、脚を触る、キスをする、舌を入れる――
思春期の性への欲求と探求心は、アルコールに後押しされて暴走。
酒の回ったアスカは、シンジとレイはあっさり酔い潰れ、ヒカリは先に帰ってしまった事に気付きもしなかった。
もちろん、トウジとケンスケの誘導によるものである。
イカサマの王様ゲームで、トウジの、ケンスケのモノに手で口で奉仕し、唾液や精液すら飲んでいた。
二人の手で身体をまさぐられ、指で胎内を掻き回され、絶頂を味わっていた。

アスカはまだ知らない。
その蜜壺から滴るものが、アスカ自身の愛液だけではなく、二人の、二桁にも届く射精の結果だということを。
そして、アスカの目覚めが、アスカにとって苦難のトリガーとなった事を。

アスカは目覚めたとき、快感を求めて揺らめいていた腰の動きを止めた。
そして、状況を見て得た 驚きはその膣を収縮させていた。

ケンスケにしてみれば、夢現の中で続けていた抽挿の動きが半減。
得られていた快感も半減。
そこでペニスを締め付けられた事になる。

――男性としての本能から当然の帰決として――

ケンスケは眠ったまま、アスカにしがみついて猛然と腰を振り始めた。

アスカは慌てていた。
ゆらゆらと動いていたケンスケが、いきなり激しく抽挿を始めたのである。

幾つもあった筈の、アスカが取れる選択肢は、その瞬間に消えた。
破瓜の痛みはアルコールに消され、一晩中犯され続けたアスカの身体には、「セックスはとてもとても気持ちの良い事」だと刻み付けられていた。
更には、ケンスケの動物的な動きが射精の前兆である事を、記憶には無いが「経験で」知っていた。
しかも、それらの「経験 」はアスカの身体に、胎内に射精される事を「快感」と認識させていたのである。

しかるに。

恋人でもないクラスメイトの精液を膣内に注がれる恐怖、
ぐちゅぐちゅといやらしい音と、抑えて抑え切れぬ自らの嬌声と荒い息遣いが誰かを目覚めさせる恐怖。

膣内射精の快感を待ち望み、ケンスケの抽挿に合わせて跳ね回る、意識で抑えられぬ腰の動き。
挿入される時には緩み、引き抜かれる時には締め付ける膣の動き。
膣奥を突かれ、自らを責め苛む男の身体を抱き締める手足の動き。

アスカはまだ知らない。

ケンスケのカメラが、昨夜の王様ゲームから今までの全てを録画していた事を。
姿の見えないトウジが、今も隣の部屋から全てを撮影している事を。
ケンスケの射精と同時に迎えたオーガズムが上げさせる悦声が、ケンスケを目覚めさせる事を。
シンジとレイが、ケンスケが密かに入手した薬で深く眠っている事を。
自らの恥態が、ヒカリが飲ませた薬によるものだという事を。
トウジの想いがアスカに向いていると思い込んだヒカリがアスカに抱く暗い想いを。
ヤクザからその薬を得る為に、代償に身体までヤクザに与えたヒカリの執念を。
その代償に、その映像とアスカ自身が含まれている事を……




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