「じゃ、自己紹介からはじめてもらおうか」
 ひどく朗らかな言葉がかけられて、少女はふんわりと微笑んだ。
 赤いLEDがぽつりと点いたビデオカメラに向かって、彼女はゆっくりと言葉を紡いだ。
 「えっと……あの、ま、マユミ……です」
 「歳は?」
 「じゅ、十四歳です」
 「中学生なんだ」
 「……はい」
 ときおりつっかえながらも素直に彼女は質問に答える。
 「じゃ、スリーサイズ、教えてもらえるかな?」
 「あ、あの……」
 真っ赤になって顔をそむけた。肩よりも長い黒髪が揺れた。
 「だめだよぉ、恥ずかしがっちゃ」男が笑った。「じゃ、間違ってたら訂正してね。そうだなぁ。バストは、うーん90?」
 「ち、違います!88です」慌てて首を振る。ニットベストを持ち上げている膨らみが大きく揺れた。
 「じゃあDカップなんだ」
 「……は、はい」たちまちのうちに真っ白なうなじが赤く染まった。
 「ヒップは……84?」
 「は……い」もじもじとスカートを直す。むっちりとしたお尻……84よりも実は一回り大きいヒップを強調してしまっていることも気付かずに。
 「ふーん、じゃウエストは56くらいかな?」
 「……はい……きゃん!」小さくなった声が子犬のように裏返る。隣に腰掛けていた男が手を伸ばして少女の脇腹をぎゅっと掴んでいた。
 「ほんと?」
 かぁっとさらに頬が赤く染まった。くすくす笑う男たち。
 「『むっちり』してるのを気にしてるんだったっけ?大丈夫だよ。全然問題じゃないよ」
 「そうそう、ないない。マユミちゃん」
 「ほ、ほんとうですか?」
 「ああ、ぜんぜん。っていうか、こんなグラマーボディ、恥ずかしがるのが理解できないよぉ」男たちの言葉に少女は安堵したようだった。
 「さぁ、ちゃんとカメラの方を向いて」声をかけられておずおずとまたレンズと正対する。
 眼鏡越しの瞳をどこかどんよりとさせて、口元にどこか虚ろな笑みを浮かべて。


 ……なぜビデオ撮影などされているのかしら?

 山岸マユミはぼんやり考えた。

 ……ああ、そうだ。占い師のお姉さんのアドバイスだ。



美しくなりたい。あるいは誰かに愛されたいと願う少女たちへのアドバイス





 発端は昼休みのちょっとした雑談だった。
 惣流・アスカ・ラングレーと綾波レイ、さらに洞木ヒカリとマユミのとりとめのない会話が「激論!山岸マユミはどうして地味なのか」へといつのまにか変わってしまい、うつむき加減でぽつりぽつりと自分の欠点……内気だし(そこにいた少女達のほとんどがうなずく)、ちょっとその太めだし(全員が首をかしげた)、どこかトロイし(再び全員がうなずいた)……をつぶやくマユミの言葉をひととおり聞いた惣流・アスカ・ラングレーはすぐ隣にいるアルビノ少女と二言三言ひそひそと言葉を交わす。
 「そうね、それがいい」こくりとうなずく綾波レイ。
 「よし、決めた。あのね、マユミ」そう切り出したのだった。
 「あのね、アンタが『本当に』変わりたいのなら、その方法を教えてあげなくはないわ」
 持って回った言い方をしたものの、山岸マユミを見つめるブルーの瞳はいたって真剣だった。
 そのすぐ隣に並ぶ少女のルビーのような瞳も同様だった。
 「で、でも……」マユミは逆に困惑してしまう。
 「別にすごいことじゃないの」とアスカ。
 「そう、お小遣いでも足りるわ……ちょっと待って」とレイはいままでしっかりつないでいたアスカの手を離すとメモに何事か書き込むとそれを丁寧に折って黒髪の少女に手渡した。
 「ここ、行ってみて」
 「え、え……でも……」
 「本当に変わるから。わたしたちは洞木さんに教えてもらったわ」
 「『わたし……たち』?」
 「そう、レイとアタシ」アスカがレイの言葉を継いだ。クォーター少女の細い指がレイのそれといつのまにかしっかりからみ合っていた。「アタシたち、仲悪かったでしょ」
 「う……うん」失礼かなと思いつつもマユミはうなずいた。
 「お互いの顔を見るのもいやだったし、ストレスになっちゃうくらいだったし」
 「それで、洞木さんに教えてもらったの。とってもいい相談相手になってくれるわ」レイがヒカリにちらと視線をやってから締めくくり、そのあとアスカと顔を見合わせてくすくす笑った。
 まるで仲のいい姉妹のような様子に、山岸マユミはいまさらながら驚くと同時に、その「相談相手」に興味を持たざるをえないのだった。

 それから数日後。
 ちいさな水晶球だけをテーブルに置き、思ったよりも明るくそれほど大きくもない部屋にマユミを招き入れた占い師は少女のうつむき加減の言葉を聞いたのち、軽く溜息をついて「私には全然そうは思えないけど」と言ったのだった。
 「ウエスト?あのね、雑誌のモデルさんみたいなのを普通だと思っちゃだめよ。お尻?他の人より大きいの?うーん、だけど太っているようには思えないわ。バスト?それって自慢になりこそすれ、コンプレックスを抱くなんて可笑しいんじゃないかしら」
 穏やかに、静かに占い師は言った。
 「貴女が気になっている人があなたを見てくれないのは、貴女のプロポーションのせいじゃないのよ」
 「でも、でも」マユミは言った。「たとえばアスカさんはその、モデルみたいに可愛いし脚もすっごく長くって。それに綾波さんはとっても神秘的な綺麗なひとで……」
 「貴女だって素敵な女の子よ」くすくす笑われてもマユミはそれを簡単に受け入れることはできなかった。
 ただ真っ赤になってうつむいてしまうだけ。
 「その、人見知りするところをちょっとだけ直せば、きっとあなたは見違えるように綺麗になるでしょうね」
 占い師の言葉に、少女はすがるような表情になった。

 マユミの様子を慎重に観察したのち占い師は言った。「自信を付けるおまじないをしてあげようか?」
 「え……ええ」
 「大丈夫よ。大丈夫。なにも怖くないから」占い師は初めてテーブルの水晶球を差した。「ほら、この水晶球を見て。ほら、なかのちかちかをよく見るの。ほら、身体の力が抜けていくわ。でも、しんぱいしなくていいの。だいじょうぶよ。ほら、だんだんリラックスしてゆくでしょ……ほら……」
 黒髪の少女の瞳がしだいに虚ろになり、その意識が水晶球に、占い師の言葉に捕らえられてゆく。



◆ ◆ ◆



 「さ、マユミちゃん。マユミちゃんが気にしてるところ、チェックするから、ソファーに横になって」
 「……え?」
 不安げな少女に男たちが説明する。少女が気にしている箇所をビデオで撮影し、あとで少女と確認をするのだと。

 ……ああ、そうだ。山岸マユミは納得する。
 ……占い師のお姉さんに「人に見られるのが苦手なのが克服できたかどうか、イメージビデオを撮ってみない?もちろんプライベートなものだし、いやらしいものじゃないわ。私の知り合いが経営してる映像製作会社がこのビル八階にあるわ。みんなヒマしてるみたいだからどう?零細だけども機材は本格的だから、きっといいテストになると思うわ。それに、ビデオの画像をチェックしてみれば、あなたの体型が全然問題ないことが分かると思うの」って言われたんだっけ。

 「さ、ほらほら、ソファーに横になる」
 すっかり納得した彼女は、カメラマンの指示通りに膝を抱えた姿勢でころんとソファーに横たわる。下半身がすうすうするけど、もちろん下着が見えたりしないことは彼らが保証してくれて安堵する。

 「うーん、ちょっとヒップが撮りづらいなぁ。ポーズ変えようか」
 こんどはソファーの上で四つん這いのポーズを取った。言われたとおりにお尻を高く上げて。もちろんカメラにスカートの中が覗かれるようなことはない。部屋のあちこちにある鏡についても気にしなくていいよと男たちは言っていた。

 「じゃさ、こんどは仰向けになってくれないかなー。上半身のチェックするから」
 言われるがままソファーに仰向けに横たわり、彼女の胸を強調するかのように低く構えられたカメラを「見上げる」。起こした膝からスカートがずり落ちていることも、姿勢を変えるたびによじれる彼女のショーツを壁の鏡が映し出していることも気にならない。

 「もう一度ウエスト、チェックしてあげよう」と男にきゅっと腰を抱かれて軽々と持ち上げられて膝に乗せられた。
 「きゃぁ」とあげる声はけっして男を非難するものではなく、くすぐられて上げる笑い声も少女らしいもので、暴れて抵抗するさまからも嫌悪の感情は読み取れない。可愛らしい膝小僧をじたばたさせるたびに乱れてしまうスカートの中を気にする様子もなかった。

 「次は太股でーす」
 頬を染めつつも山岸マユミはソファーの上に立ち、ゆっくりと制服のスカートを持ち上げてゆく。あおり気味のカメラからは清楚なショーツが完全に露わになっていることなど気にもせず、それどころか男たちの言われるがままソファーの上でぴょんぴょん跳ねては「Dカップ女子中学生のパンチラ」を披露しているのだった。


 「ああ、もう、くすぐったいですぅ。あ、やだぁ。もう、あ、あ」
 男の膝の上で脇腹をくすぐられ、少女はきゃぁきゃぁと小声で歓声をあげていた。
 その表情も振る舞いも、クラスの誰も知らないものだった。
 「ね、マユミちゃんってほんとに内気なの?とっても明るいじゃん」
 男たちの言葉を変化の証として、とても望ましいものだと考えてしまった少女は楽しげに笑った。
 左右にいつのまにか座った男たちの指が、マユミの身体をいやらしく弄りはじめても、それを受け入れてしまう。
 いや、最初はかすかに嫌悪の声をあげ、「ダメですぅ。えっちなビデオじゃないんですから」と彼らを非難したのだ。
 しかし「えー。せっかく内気なところが治ったと思ったら、また元に戻っちゃったの?」と言われてしまうと、少女はとたんに逆らえなくなったのだった。
 だから男の指がむっちりした太股を撫で回し、さらにはカメラに少女の白いショーツを披露しても、山岸マユミはそれを受け入れてしまう。
 「大丈夫。制服脱がしたりしないから」と囁かれると安心しきってしまうのだ。

 コンプレックスの元だったDカップの胸を左右のそして背後から、「まるでグラビアモデルみたいだぁ」と口々に賞賛されるととっても嬉しくなってしまって、彼らがベストの上からいやらしい手つきで一四歳とは思えないほど見事なバストを撫で回すことを許してしまう。
 カメラのモニターに映る女子中学生のDカップが男たちの指でやわやわと持ち上げられ、形を変えていくさまがとてつもなくエロティックなことなど、まるで理解できていなかった。
 そして男の指が柔らかな胸の膨らみを制服越しにいじるたびに愛らしいあえぎを漏らしていることも気づいていない。
 再びソファーに横たわってすべすべした脚を、太股を撫で回され、さらにはちゅっちゅっと口づけされても抵抗はごく些細で、それすらも「大丈夫、制服はほら、脱がさないから」という言葉とともに安心しきった笑みとともに大きく脚を開いてしまったのだから。
 カメラが少女の下半身ににじり寄り、真っ白な太股に付けられたキスマークを克明に写しだしてもマユミはもう彼らのなすがままだった。
 男の指が彼女のシンプルな白下着をこすりたて「わぁ、マユミちゃんの割れ目、しっかり見えちゃってるよぉ」とはやし立てても、全身を這い回る男の指が与える刺激に息も絶え絶えになってしまったマユミはうっとりと微笑むだけ。
 すっかり熱を持ってしまった処女花にショーツ越しに口づけされたときは拒絶の声よりもさきに「あ、ああっ、ああぁ!」ととてもいやらしい声を上げてしまう。
 ショーツのクロッチをずらされ直接に熱烈な舌愛撫される下半身と、その甘い刺激に耐えられず眉根を寄せてくねくねと悶える制服姿のバストアップをいつのまにか増えたカメラに同時撮影されていることも気づかずに「ああ、う、動いてますぅ、なかで、中でぇ、うねうねぇ」とかすれ声で鳴いていた。

 頭の中が真っ白にされる初めての感覚に全身の力を失ったところで、その黒髪少女は隣室へと連れて行かれた。
 そこにあるのは巨大すぎるベッド。
 そのシーツに投げ出された少女は男の意のままのポーズを取る人形になった。
 まずは制服姿のままうつぶせにお尻を突き出す姿勢を取らされて、女子中学生にしては十分に育ったヒップを男たちに愛でられる。
 ショーツに包まれたお尻を撫で回され、染みの付いたクロッチの部分をさらに執拗に刺激してマユミを甘やかに啼かせた。
 ぐいっとショーツを卑猥なTバックにして女子中学生の未成熟な媚肉に食い込ませつつ、露わにされてしまった菊門を指でくすぐって「ああ、だめ、だめです。そんなところ、きたない、あ、ああ、っぁあああ」と悲鳴を上げさせた。
 もちろん舌足らずの美声を上げるその表情はしっかりカメラに記録された。
 顔をそむけようとしても艶やかな黒髪を掴まれて、レンズと見つめ合うよう強いられてしまう。
 彼らはある意味プロフェッショナルだった。
 自慰すらめったにしたことのない秘花へ食い込むショーツの刺激に「ああ、ああ、ああん」と悶えるあまりに少女の眼鏡がずれたり、外れたりすると「ダメダメ。せっかくの『眼鏡っ娘』が台無しだよ」と笑いながら丁寧に直してやり、そうしておもむろに愛撫を再開するのだ。
 制服のボタンひとつ外されていないにもかかわらず、山岸マユミはなんども何度もエクスタシーで全身を震わせ、生真面目な表情からは想像もできないアクメ顔を披露するようになる。
 そうなったところで少女はショーツを剥かれてしまう。
 ゆっくりゆっくり丁寧に山岸マユミの果実が露わになるさまを、執拗に記録すると、その真っ白なむっちりした肌を、アンダーヘアの手入れなど考えたこともない若草の茂みを、さきほどまでの愛撫でたっぷり蜜を吐き出している媚肉を、淫らな刺激でひくりひくりとおちょぼ口を開くようになったアナルを、直截に男たちは悪戯するのだった。
 「もう少し大きな声が出せないのかね」と授業中教師に溜息をつかせたはずの少女は、いままで上げたこともないような大声で、いままで誰にも聞かせたことのない恥ずかしい声をあげていた。

 痛々しいまでに立ち上がった雌芯を、いまだにぴったり閉じたままの花弁を、ただの排泄口から妖しい快楽の源へと変わってしまった菊門を、舐められ、しゃぶられ、吸われてしまった山岸マユミの精神がどろどろに熔解しきったところで男たちはころりと少女を仰向けにした。
 撮影開始時の優等生フェイスが涙と涎にまみれて見違えるほどのエロ顔にされてしまっているようすをたっぷりじっくり撮影し、撮影当初には生真面目な表情とは非常にアンバランスな感さえあった巨乳が荒い呼吸とともに上下するさまもきちんと記録する。
 いまだ制服のボタンひとつ外されていないにもかかわらず、マユミが男たちの欲望を受け入れることを認めたことは明らかだった。
 「さぁ、内気なマユミちゃんの心の扉をお兄さんたちが『開通』してあげるね」
 男たちがげらげら笑う。
 かすかな抵抗も巨乳をいじくられると彼女はたちまち駄目になってしまい、「は、はい……」と虚ろにうなずく。
 細い足首を左右から掴まれて、淫らなM字開脚姿勢を取らされても山岸マユミはとても素直だった。
 そればかりか男たちに介添えされてちいさな掌が自らの膝裏に回り、乙女が隠さねばならない無垢の花園をレンズに大胆に披露する。
 お臍が見えるまでに大きくめくりかえった制服のスカートは、女子中学生の肉感的な下半身の白さを際だたせるための役割しか果たしていない。
 その姿勢でマユミはバージンを見も知らぬ男に捧げるのだ。
 強引に指で拡げられた秘裂に凶器のように鰓の張った楔が打ち込まれる。
 ぎりぎりとこじ開けられる感覚から無意識に逃れようとしても、あちこちから伸びてくる男たちに押さえられてはどうしようもなかった。
 それだけではない。
 どうしようもないほどの快楽の嵐に翻弄された彼女は、男の肉杭に乙女の証を破られたとたんエクスタシーを迎えてしまっていた。
 さらに奥深くへ侵入されるたびにあげるあえぎ声が幸福色に染まっていることを男たちに発見されると、もはや容赦など全くなく、彼らは快楽を求める腰遣いで女子中学生をひんひん鳴かせるのだった。

 正常位で処女喪失の苦痛と喜びの表情と、揺すられ揺れるバストと、ずっぷずっぷと抜き差しされるペニスを撮影される。
 太股に鮮血の跡を残しつつアクメを迎えたことを、彼女はとっても嬉しく思ってしまう。
 「あ、あのえっちなことって、その、あ、愛がないと絶対に駄目なんです!」と普段の態度とはまるで違う強硬な口調でアスカや霧島マナ(そして興味津々のレイとヒカリ)の好奇心いっぱいの背伸びした会話を断ち切ったマユミはそこにはいなかった。
 撮影者がアングルを変えるためのわずかな中断のあいだにふと浮かんだ「どうしてこんなことをしているのかしら?」という疑問も、真珠入りのペニスが抜き差しされはじめるとたちまち消え失せ、真っ白な喉を大きくのけぞらして「ああ、ああ、ああ」と素敵な歌声で鳴くのだった。

 三回のエクスタシーののち、たっぷり膣内射精されると「選手交代」だった。

 幸福な気分のまま新しい「彼」に抱き上げられた山岸マユミは対面座位で揺すられて、振り乱される黒髪と、強調されるむちむちヒップを撮影される。
 もちろんぬぷりとお尻の穴に指が侵入するたびに艶やかになる悲鳴もしっかり録音される。
 セックスしながらキスをされると、れろれろ舌を絡ませると、魂まで熔解してしまうほど気持ちがよいことを彼女は覚えてしまうのだった。
 「ねぇ、マユミちゃん、ひょっとしてキスは初めて?」
 そう訊ねられるとこくりと頬を染めてうなずいて、自らちゅっと舌を出してもっともっととお願いするのだ。
 なにか大事なことを忘れているような心の痛みは、「ファーストキスを捧げたい誰か」がいたはずではないかという疑念は、ぬるぬるとした暖かな感触と唾液に混じったニコチンの味でどこかに消え失せた。

 三番目の「男の人」は制服姿の美少女を四つん這いにして後ろから貫いた。
 リズミカルな「ぱんぱんぱん」といういささか間抜けな音を伴奏に、ニットベストを暴力的に押し上げる胸の膨らみが淫靡なダンスを踊るさまを、「ああ、ああ、すごい、すごい、すごい!」という淫らな賛美歌を熱唱するさまをしっかり撮影された。
 巨根でマユミを貫いたままの巨漢が少女の乱れた髪を丁寧になおし、それからゆっくりと耳孔を舐め回す。
 背筋を這い上がるぞくぞくした感覚に、ぬちゃぬちゃしたいやらしい音に思考が淫らに書き換えられた少女は、さらにだらしない表情をカメラに曝してしまう。
 「マユミちゃんって好きなオトコノコとかいるのかな?」耳元で囁かれたマユミははっとする。
 ……なぜ、いままで忘れていたのだろう?こんな、こんなに大事なことを。
 「ね、どうなの?」くちゃりと舌が耳を舐め回す。
 「い、いま……すぅ……あぁ!」ゆるりと抜かれたペニスに悲鳴を上げた。
 「同じクラスのコ?」
 「そ、そうで……すぅ」ずんと突かれたペニスに唇からたらりと涎がこぼれた。
 「名前、なんて言うの?そのカレ」
 「え、え、あ、い、い、いかり……クン……ふぅぅッ」
 「マユミちゃんったら、その……いかりクンとはシたことないんだよねぇ、こんなこと」ぎゅっと腰を掴まれてくいくい揺すられるマユミの表情は苦痛と快楽の混じり合ったものに変わる。
 「あ、あ、は、はい……彼とは、まだ、キスも……ああ、どうして、どうしてわたし、こんなことぉ……あ、ああ、あ、あっ、ああ」
 「いいじゃんいいじゃん、同じクラスのオトコノコじゃ、マユミちゃんをこんなに気持ちよくできないよ。ほら、ほら、おら!」
 優しく髪を撫でられつつ、何人もの愛らしい少女を、美しい人妻を虜にしてきた剛直で巧みに擦り上げられた山岸マユミはそれが与える快楽に逆らうことができなくなっていた。
 「ああ、ああ、だめなのにぃ、好きでないヒトとこんなことして、気持ちよくなるなんて、ダメなのにぃ……あ、あ、おお、う、ふぁ、あ……」
 「じゃあさ、俺たちのことを好きになっちゃえばいいじゃん。それだったら問題なしだろ!え?ほらぁ」
 「う、だめ、らめぇ、ああ……」
 後ろから貫かれて揺すられる。
 あちこちから手が伸びて柔らかいバストを、自慢の髪を、敏感なうなじを、お尻の穴を悪戯される。
 「ああ、ああ」がくんがくんと少女は身体を震わせた。
 そのたびに「大事ななにか」が「大事な名前」が消えていく。マユミの中で大事なものではなくなっていく。
 しかしそれを恐れることも彼女には許されていなかった。五人がかりに全身を悪戯されて与えられた快楽はそのような疑念をあっさり押し流すのだった。
 「マユミ」乱暴な口調で呼びかけられた。髪を掴んでぐいと男の方を向かされる。
 男の酷薄な瞳と見つめ合う。その瞬間、自身の未発達な肉襞がきゅぅっとその雄のペニスを締め付けたことを山岸マユミは理解した。
 「アイしてるよ、俺たち、マユミのこと」
 「う、あ……ああ……」ずん、と乱暴に未熟な子宮を圧迫されて、本来聡明なはずな読書少女の思考はスパークする。
 「だからな、お前は好きなだけ気持ちよくなっていいんだぜ」
 「ああ、ああ、あ……ふ、むぅぅっ」
 男に唇を奪われる。
 しかし少女は積極的に男と舌を絡め、情熱的に唾液を交換するのだった。
 「ああ、ああ、すき!すき、だいすきぃ、これ、すごく、すごくきもちいい、ああ、ああ、ああ、もっと、もっとぉ」
 カメラマンの構えたビデオは、マユミの眼鏡越しの瞳から感激の涙が流れるさまをしっかりと捉えていた。
 「大事ななにか」を喪った少女が、それを埋め合わせるために卑劣漢たちに身も心もすがってしまう様子をしっかり撮影していた。

 四人目なのか五人目なのか、もう分からなかった。
 ぐにゃぐにゃな躰をペニスで下から突き上げられると、彼女は大きく反り返った。
 その唇を硬いペニスが貫き汚す。
 「全部飲まないと駄目だよ。制服汚しちゃうよ」と言われると素直に喉を鳴らして、濃く苦い液体を嚥下する。
 男たちと指を絡めて揺すられる彼女は、とてもとても幸せそうだった。
 同じクラスの線の細い少年のことはとうに思考から押し流され、そこに居座っているのは「彼ら」だった。
 いや、「彼らの与えてくれる快楽」であり「お兄ちゃんたちのすてきなおちんちん」だった。

 「Dカップ女子中学生 制服処女喪失編」というタイトルが付けられる予定のビデオ撮影の最中に、ペニスに貫かれる喜びと、子宮に獣汁を注ぎ込まれる歓喜を精神に刷り込まれた山岸マユミ。

 だからベッドに四肢を投げ出すだらしない格好で横たわり、太股の付け根からこぽりと黄白の液体をこぼしてはスカートを汚している彼女に、「マユミちゃんのオッパイ、おじさんたち見たいなぁ。見せて欲しいなぁ。見せてくれたら、もっともっとオチンチンで遊んであげるのに」と口々に言葉を投げかけられると。頬を染めてこくりとうなずいてしまうのだった。
 それが第二幕の合図であることを十分承知してしまうほど、山岸マユミはどっぷりと欲望に溺れてしまっていたのだった。



◆ ◆ ◆



 期待に満ちた表情でくすくす笑う山岸マユミを、にやにや笑いの男優達が取り囲んだ。
 彼らが全裸であることも少女はまるで気にならない。それどころかそのいきり立った肉棒を怖いとも、おぞましいとも思えない。ただ、彼らとの「遊び」が楽しみでしかたがなくなっていた。
 「はーい、脱ぎ脱ぎしましょうねぇ。ほら、手を出して」
 素直にそろえて出したブラウスの両袖のボタンがぷつりと外された。
 「ほーら、立って」
 肩を抱かれてふらっと立ち、その男とキスに夢中になっているあいだにスカートがすとんと落とされて、真っ白な太股にザーメンを伝わせている肉感的な太股が、濡れた若草がべったりと貼り付いた下半身が露わになる。
 「ばんざーい、ですよ」
 眼鏡を外され、男たちの手でよってたかってニットがするするとまくり上がる。
 キスを中断されて少し不愉快になった
 しかし、眼鏡をそっと戻されて、髪を整えてもらったあとにつるつるすべすべするブラウスの上を男たちの指が這い回り、「うわぁ、マユミちゃんのオッパイほんとーに綺麗だねぇ」と口々に讃えられると、彼女の唇にはぎこちない笑みが浮かんだ。
 いささか乱暴な手つきでブラウスのボタンが外され、シンプルなDカップブラに守られたバストがまろび出た。
 再び上がる感嘆の声に、少女は心からの喜びを感じてしまう。
 そのなかに「うわぁ、これってあのアスカってコよりもずっと大きいなぁ」というものがあったからだった。
 何故彼らが惣流・アスカ・ラングレーのことを知っているかなど疑問は、「クラスのヒロインであるアスカに勝った」という歓びで消え失せていた。
 自身の胸に浴びせかけられる視線が、獣欲にまみれたものであることを十分理解していても、それすら誇らしいものと思ってしまうのだ。
 丁寧に、しかし淫靡きわまりない指遣いでソックスだけを残して全裸に剥かれたマユミは、コンプレックスの源であるバストが快楽の源であることを知ってしまう。
 黒髪の美少女の異性の目に触れさせたこともなかった双乳は、ビデオカメラにじっくり視姦された。
 シーツに仰向けに横たわった状態でも、十分すぎるボリュームと芸術品のようなかたちをしっかりとレンズは捉えていく。
 ゆっくりといやらしく這う男たちの指、それによって形を変えてゆく柔らかな肌、しかしぐにぐにと乱暴に形を変えられてもすぐに美麗なフォルムへと戻る弾力性もしっかりとビデオカメラは写しとっていくのだ。
 そして快楽にあえぐ女子中学生の声を、表情をしっかりと記録するのだ。
 乱暴に根元からぐにぐにと掴まれてあげる切ない声を、苦痛の混じった悦楽の表情を丹念に撮影される。
 こね回されて「ああ、ああ、こんなに、こんなに乱暴にしないでぇ」と黒髪をシーツに散らして泣くさまも、「でも、気持ちいいんだよね?」と質問されるとこくこくとうなずく様子もレンズは逃さない。
 先端の尖りをこりこりと左右から悪戯されれば腰を浮かせてひんひん啼く恥ずかしい姿も、もちろんカメラはしっかりと記録する。
 男たちのざらざらする舌に舐め回されて、唾液でべたべたになっていくごとに、黒檀のような瞳が欲情にとろけていく様子も、大きくのけぞって「だめだめだめぇ!」と淑女らしからぬ声で泣き叫ぶさまももちろんだ。
 ついに乳首を舐め回されてしゃぶられて、「ああ、ああ、いいのぉ、きもちいいですぅ、ああ、ああ、だいすきですぅッ」と読書を好む少女が可愛らしいケダモノへと変わるまでも克明に録られた。
 ちゅうちゅう吸われて甘噛みして「もらった」山岸マユミが、ついに「ああ、言います、言いますぅ!い、い、イキますぅぅぅッ、マユミ、イっちゃいますぅッ!」とあげた屈辱的な絶頂声とアクメ顔ももちろん記録されてしまったのだ。

 そのあとは饗宴になった。
 代わる代わるペニスに貫かれ、さまざまな体位で揺すられる山岸マユミはとても幸せだった。
 男たちの性器に貫かれ、擦られる歓びだけでなく、すてきな快楽器官として目覚めてしまった完熟バストを、じっくりと弄り回され、搾られ、先端の尖りを意地悪され、舐め回され、吸われ、甘噛みしてもらったのだから。
 「おちんちん!おちんちん、みんな、みんなだいすきっ!だいすきぃぃっ」と感涙にむせび、淫らに腰を振りながら失禁する少女を男たちはにやにやしながらその髪を撫でてやる。
 その豊胸でペニスを愛撫できることを教えられ、「こんなことアスカちゃんやレイちゃんにも、ヒカリちゃんにもできなかったよ」と感激されると誇らしさで泣きじゃくり、言われるがままにごつごつとしたペニスをバストで挟んで柔らかな熱い肌で愛撫して、ほとばしる汁が眼鏡を直撃してもくすくす笑ってはしゃいだあげく、紅い唇を大きく開いてぱっくりとペニスをくわえ込むとちゅうちゅうと舐め回すのだった。
 「じゃ、下の口だけじゃなく上の口にもご馳走してあげないとね」と提案されて先端から残り汁をにじませた男たちのペニスに囲まれると、こくりとうなずいて瞳を閉じ、白濁液で顔と黒髪を汚したまま「あーん」と口を開けるのだった。

 だから、ソファーに全裸のまま腰掛けるよう命じられると、恥ずかしいけれども素直に従ったのだった。
 カメラのレンズが彼女のボディラインを舐めるように撮影していることが分かっていても、山岸マユミはバストも太股の付け根も隠さなかった。
 いや、隠すことができなかった。
 彼女の左右の掌に、灼けるように熱く硬いペニスが乗せられたとたん、彼女はそれをぬるぬるとピストンさせ、あるいは握っていたいという欲望に勝てなくなってしまったのだ。
 つい伏せてしまう表情も背後に立った男にそっと頬をうなじを撫でられると浅ましいイキ顔でカメラにまっすぐ微笑んでしまった。
 もじもじ太股を合わせて、たっぷり飲ませてもらったザーメンでどろどろの淫花を隠そうとするおんなの羞恥心も、脇腹をバストを軽くくすぐられるだけで蒸発した。
 クラスの男の子より大胆な大股開きの姿勢を取って「あ……マユミのエッチなところ、みなさんのせーえきでどろどろのマユミまんこ、見てください」と囁かれたとおりの台詞をうっとりとカメラに向かってつぶやくのだった。
 「Dカップ女子中学生 精液禁断症状編」とタイトルが付けられるであろう後編の撮影は、まだまだ半ばだった。



◆ ◆ ◆



 「そうよ、これが山岸マユミさんの真の姿、可愛らしいオナニー……あら、最近はアナルオナニーも覚えたんだっけ?でもそれくらいじゃ全然満足できない理由はこーれ」
 「ああ、ああ……そんな、うそ……」
 占い師を訪れ、「最近、その、身体が熱くなって、それに、なんだか変な夢を見るようになって……」と数週間前の「山岸マユミ」に戻ってしまったようにうつむき加減で小声でつぶやく少女が見つめているのは水晶球ではなかった。
 それは大きなディスプレイだった。
 そこでは女子中学生が男たちとセックスを楽しんでいた。
 そこでは少女が黒髪を揺すって叫んでいた。
 「ああ、ああ、これ、これ大好きなんです!おっぱい後ろからぎゅうぎゅうしてもらいながら、後ろからセックスしてもらうのが、マユミ、マユミは大好きなんです!」と艶やかな声で叫んでいた。
 「わ、わたし、わたし……知らない……こんなこと……知らない」がたがた震えるマユミの肩を占い師は優しく抱いた。
 「そうねぇ。知らないでしょうねぇ、水晶球を見つめて『変身する前』の貴女は」
 「水晶球……あの、ちかちかする……催眠……術」
 「大当たり!ふふっ、優等生のマユミさんならすぐに分かっちゃうよね」なれなれしく黒髪を撫でる女の表情には嘲笑しかなかった。「相談にやってきた可愛い女子中学生に催眠術をかけて、超過激裏ビデオに出演してもらってるってワケ。夢心地のまま男の人のペニスがだーい好きになっちゃっった可哀想な女の子は自分が気付かないうちに、セックスのト・リ・コになっちゃてるの」
 「やだぁ……やめてぇ、やめてぇ」両耳をふさいでマユミはなんども首を振る。大型ディスプレイのなかでは四つん這いになった少女が自らの両手で菊門をさらけ出し、「お、お願いです、おしりも、マユミのおしりも可愛がって……ください」と懇願していた。
 マユミの両手を包み込み、女はゆっくりと引き剥がす。そうしてとっても楽しそうに少女に囁くのだ。
 「そうしてなにかにかこつけては、少女は占い師を訪れるのよ。『自分の知らない自分』にいつのまにか支配されて」
 おお、とディスプレイのなかで山岸マユミが啼いていた。見るからにその筋と分かる禿頭の男が真珠で歪に膨らんだペニスを彼女のアナルへとじわりじわりとねじ込んでいたのだった。
 「オラァ、マユミぃ」男が少女の汗で滑る背中を小指の欠けた左手で撫で回しながら言った。「もっとケツの力、緩めろんかぁ。今日はお前のアナルにワレのチンポ、根元まで入れてズボズボ掻き回すんやからなぁ」
 無惨な宣告を受けた少女はしかし、隷属の表情を浮かべて命ぜられたとおり息を吐き、巨大なペニスを飲み込もうと努力する。
 そうして鰓の張った亀頭がほぐされた菊門をくぐり、ついには二〇センチを優に超える凶器を直腸いっぱいまで飲み込むと、彼女は感極まって泣き出してしまう。
 やがてほっそりとした腰を掴んだ男がゆっくりとペニスを出し入れし、マユミに排泄の快楽と異常な感覚、さらには粘膜を擦り上げられる悦楽を与えるようになると、その「Fカップ眼鏡っ娘」は涎を垂らして歓喜の声をあげるのだった。
 「……このときは、『ここ最近お通じがなくって』だったわね。帰るとき、とってもとってもスッキリしてたことに疑問を感じなかった?ふふっ、三〇〇CCのお浣腸でわんわん泣くくらい我慢して、それはもう、みんながびっくりするくらい出しちゃったもんねぇ」
 「ひどい……じゃぁ、いままでの『相談』で、すごく気持ちよくなってたり、すごく疲れてたのは……」
 「そーよ。そのたびにビデオが一本か二本作成できるくらいの濃厚なセックスをしてたらねぇ。あ、そうそうこれ、この『Fカップ女子中学生 アナルセックス奴隷編』って今月の売り上げ二位よ。もちろん裏市場のだけど」にっこり微笑む女にマユミは反論することもできなくなっていた。
 「ちなみに、今月の売り上げナンバーワンはこれ。ま、総集編だから、マユミちゃんが負けても気にしなくていいから、ね?」
 占い師はリモコンを操作してプレイヤーを切り替える。

 「あ、だ、だめぇ、指、指入れちゃだめぇ、ア、アタシ、アタシまだバージンだからぁ、そんなのだめ……ぇ、あ、ああ、なに、コレ?あ、いま、いまアタシの頭のナカ、まっしろになったぁ」
 「だい……じょう……ぶ。それくらい……で、しょじょ、ま……く、破れたりしない……から。い!いやぁ、あ、ああ、いじわる、いじわるしない……で、そんなにクリクリしな……い、もっとゆっくり、あ!はぁぁ!ひ、ひぁ……」
 切り替わった画面に映っているのは山岸マユミが非常によく知っている人物。
 それは少女の親友であり、同時にライバル視している少女たち。
 ひとりは惣流・アスカ・ラングレー。
 彼女はバージンであることをなんども口にしては、その処女花に初めて受け入れるらしい指への恐怖を訴えると同時に、それが与える快楽に美貌をとろけさせていた。
 もう一人は綾波レイ。
 愛らしいライバルの処女膜を破ることはないと保証しつつも巧みな指遣いで彼女を追いつめ、しかしその彼女にクリトリスへびんびん快楽を与えられて舌をもつれさせて泣いているプラチナブロンド少女。
 二人はソファーに並んで座り、お互いにそっぽを向きつつも、アルビノ少女の左手は赤毛の美少女のショーツに、赤毛の美少女の右手は大股開きのアルビノ少女のショーツの中に潜り込んでうねうね動いているのだった。
 やがて我慢できなくなった二人の美少女はいつしかお互いの唇を重ね合い、小鳥のようなつつき合うようなキスを始めるけれど、それは数秒と経たないうちに舌を絡めての濃厚なペーゼへと変化するのだった。
 お互いの指遣いをさらに過激なものにし、キスの合間のあえぎ声をとても艶やかなものに変えながら。
 「これはね、『ライバル美少女 バージンレズアクメ編』ね。彼女たちの主演第一作」占い師は得々と解説する。「『折り合いが悪くてしょうがない』って相談に来たアスカちゃんとレイちゃんに『お互いの指や唇でないと気持ちよくなれない身体になっちゃいました。どうしましょう』って暗示をかけてあげたら……」
 女はシーンが切り替わった画面を指した。
 「や、やだぁ、レイ、レイったら、もう少し、もう少しでア、アタシ、その……う、うわぁぁぁあああ、お尻、お尻だけぶるぶるさせるのやめてぇ」
 「だって、だって、貴女が、貴女が、ぜんぜん……ボリューム……あげてくれない……のが……悪いの……よ。お願い、お願いだから、もっと、もっと激しく動かし……て。こんな、むずむずするだけなんて、ひどい、ひどいよ……ぉ」
 白のソックスと紺のハイソックスだけを残して何一つ身にまとわない華麗な妖精たちはベッドの上で泣いていた。
 白のソックスのアスカは細腰をシーツから持ち上げての卑猥なブリッジを完成させ、紺のハイソックスのレイはお尻を突き出したうつぶせの姿勢ですすり泣いていた。
 少女たちの秘裂とアナルからはそれぞれ細いコードが伸び、ダイヤル付きのリモコンにつながっていた。
 アスカの前後の穴から伸びたケーブルのリモコンを握りしめているのは涙混じりの綾波レイ
 レイのひくひくするアナルと無毛のヴァギナから伸びたケーブルのダイヤルをゆっくりゆっくり動かしているのは惣流・アスカ・ラングレー。
 そう。
 二人はリモコン式の玩具を未通の孔に挿入されていたのだった。
 そう。
 それぞれの孔に与える快楽を決定するのは自分ではなく、美貌のライバルなのだった。

 「ひどい……ひどい……」
 「でも、二人はとっても仲良くなったでしょ?ふふっ、もう恋人って言っていいくらい仲良くなっちゃったもんね」

 ……アスカとレイがしっかりと手をつなぐ光景。
 ……ぴったりと身を寄せ合ってなにごとかささやいては笑い合う光景。
 ……碇シンジへの態度が微妙に変わり、少年と距離を置き始めた日常。

 あれは一体いつからだったのだろうか?
 占い師の言葉にマユミは震えはじめた。


 そして快楽に震え、おののく少女たちの上に「本編はさらに素敵なシーンが満載です!」のテロップがかぶり、ハイライトシーンが次々と現れては切り替わるのだった。
 「みないで」「みちゃだめ」と叫びつつも熱心に舌を鳴らし、悲鳴とあえぎ声とちゅぱちゅぱという音のみがBGMとなるシックスナイン。
 全身に舌を這わせ、あるいは這わされて、与えられる快楽に精神を白熱させ、相手の美しい声に酔っている対照的な少女たち。
 アスカが素敵なティーンズバストの尖りを、まだ可愛らしい膨らみのレイに擦り付けているあいだにレイの先端がぷっくり立ち上がっていく映像。
 いつしか現れた男たちに二人とも後ろ手に縛られ、さらに足首もまとめて折りたたまれて手枷に固定されたアスカとレイが、まったく抵抗できないまま大きく太股を拡げられ、向かい合ったまま抱えられて「下のお口のキスを覚えようねぇ」と貝合わせを強制されるシーンもあった。

 そこで画面が切り替わり、画面に現れたのは首輪をはめられて抱き合う全裸のレイとアスカ。
 そして「ライバル美少女 同時処女喪失編」という大きなタイトル。
 「さぁ、早く言わないと、おじさん達のペニスで『ずぶーっ』て開通させられちゃうよ。ほら『自分の代わりに隣にいるライバルを犯してください』って言えば助けてあげるのに」と卑劣な提案を受けた少女二人が涙をこぼしつつ悲痛な表情で首を横に振るところだった。
 「ふーん。二人ともレイプ願望があるんだ。じゃあもうこれは和姦だね」との残酷なこと場とともに引き離された二人は並んで処女を奪われる。
 しなやかな脚をV字に開脚させられて、じわりじわりとペニスで貫かれるのだ。
 二人の淫裂からは白く濁った本気汁がにじみだし、正気を無くすほどの度重なる強制アクメを迎えさせられていたことは明白だったが、それに至る過程はこのビデオでは映し出されなかった。おそらく「本編」には収録されているのだろう。
 しかし、二人の美少女がみしりみしりと侵入するペニスに泣き、慈悲を乞うさまはきちんと収録されていた。
 もちろん「シンジッ!シンジぃ、ごめん、ごめん!アタシ、アタシのバージン、あげられなくってゴメン」というクオーター少女の叫びも、「碇君、碇クン、いかり……く……ん。ああ、ああ、わたし、わたし穢されて、けがされて……る」とすすり泣くアルビノ少女の絶望的な表情はきちんと押さえられていた。
 やがて深々と埋め込まれたペニスに揺すられるうちに、二人のあげる苦痛の声にかすかに被虐の混じりはじめる様子も映し出される。
 無理矢理お互いの顔をのぞき込まされた二人がいつしか口づけを交わすさまも、しっかりお互いに手を握り合っている様子も。


 「……こんな……二人とも、ああ……」
 山岸マユミは高熱を出したかのように震えていた。
 「わ、わたしは……アスカさんとレイさんに勧められて……ここ……に」
 「そうよ、さすが優等生ね。そういうこと。あ、ちょうどそこのとこかなぁ」
 占い師の背後で再びシーンが切り替わる。


 再び首輪姿のレイとアスカ。しかしその様子はさきほどのものとは異なっていた。
 お互いの首輪を短い鎖でつながれていて、けっして離れることができなくなっていることも違いのひとつだったが、それよりも明らかなのは少女たちの表情だった。
 二人が浮かべているのは夢見るような、恋をするような、でもひどく物欲しげな表情だった。
 ベッドで膝立ちするレイとアスカのヒップがぴしゃりと叩かれた。
 「あん!」「きゃ」甘い声ののちに全裸の二人はそろってベッドの上に三つ指を突いた。
 「「アタシたちは、とってもえっちな少女奴隷です」」
 「「わたしたちは、大人のおちんちんが大好きな変態女子中学生です」」
 「「オトナのおちんちんが大好きな、『本当の自分』に気付いたアタシたちは……もう同級生との恋愛……ゴッコ……なんかに興味はありません」」
 教え込まれた宣言をぴったりそろったタイミングでカメラに向かって述べているあいだに、レイとアスカの表情には絶望と、隷従と、そして被虐と諦観と、そして淫らな期待が次々と現れていることに、山岸マユミでさえ気付くことができる。
 そして、「ご挨拶」は締めくくりの言葉を迎えるのだった。
 「「どうか、どうか、私たちにおじさまたちのペニスをおめぐみくださ……い!」」
 同時にバックから犬の姿勢で犯される綾波レイと惣流・アスカ・ラングレー。
 ずんずんとペニスに貫かれ、揺すられる少女たちの声は待ち望んでいたご馳走をもらえた喜びに満ちあふれていた。
 そして、ペニスの与えてくれる快楽に思考がとろけていくうちに、男たちの「ね、二人が大好き『だった』カレシに言うことないかなぁ」と示唆されるとその期待通りの言葉を形の良い、でもザーメンのこびりついた唇から紡ぎ出すのだ。
 「ああ、ああ、ゴメン、ゴメン、シンジぃ、アタシ、アタシはもう、あんたを好きになる資格なんてないのぉ!ああ、ああいい、ソコ、コスってもらうとすごくイイですっ!」
 「碇クン、碇クン、碇クン、ごめん……なさい。ごめん……なさい。わたし、わたし、おじさまたちに犯されるのが大好きになっちゃたから。もう、もうあなたの恋人になれないの。ああ、それにわたしは全部のバージン、おじさまに奪っていただいたの……あ。ああっ」
 魔性の被虐少女となった二人の表情はとても安らかだった。

 そして、「その言葉」を山岸マユミは聞かされることになる。
 快楽にあえぐ美少女奴隷たちの映像がぴたりと停止すると「本編はさらに素敵なシーンが満載です!」のテロップがかぶり、現れては消えるハイライトシーンのなかにそれはあった。

 「ああ、ああ、ください!ください!アスカの中におじさまのザーメン注いでください!お願い!お願い!さっき命令されたこと、ちゃんと言うから、言うからぁ!」スクール水着姿で椅子に腰掛けた男にまたがり、ぎゅっと抱きついているアスカが泣きながらおねだりしていた。
 「レイにも、レイにも、レイの子宮を精液で満たして、いっぱいにして、掻き回して……あはぁ」同じくスクール水着のレイのお願いは途中で途切れ、ぐらりと力が抜ける。敏感な少女はまた絶頂を迎えてしまったらしい。しかし、強引に揺すられるあいだに再び意識を取り戻し「ああ、ああ、イったばかりなのに、そんなに意地悪しないで、お願い、お願い、もう、言いますから、言いますから」と泣きじゃくる。
 少女たちの意見が一致したと見た男たちは、彼女たちの欲望に負けてしまった愛らしい表情をしっかりとレンズへと向け、ペちりとお尻を叩いた。

 「言われたとおりに、彼女にココのこと教えます!ごめん!ごめんなさい!ゆるして、ゆるして」ぽろぽろと涙をこぼしているのはアスカ。
 「話題をうまく運んで、悩み相談をさせるようにします……ああ、ごめんね。ごめんね。ごめんね……」陶酔の表情を浮かべつつ、謝罪の言葉を繰り返しているのは綾波レイ。

 「あ……ああ……」山岸マユミは完全に理解していた。「だから、だから二人はわたしに……」
 「そうよ。二人とも『分かっていて』あなたに教えたの。アスカちゃんとレイちゃんはね、知ってしまったのよ。自分たちがどうしようもないマゾ娘ってことにね。素敵で可愛いライバルがとっても可哀想でいやらしいことをされる隣で、自分も同じことをされるのが大好きな自分に気付いちゃったんだから」
 「じゃ、じゃぁ……洞木さん……委員長……も」
 「ええ、もちろんよ」占い師は朗らかに笑った。「ふさふさする尻尾と耳付きカチューシャを付けて、大型犬と番っちゃう『クラス委員長 ペットのお嫁さん編』って一体何本あるのかしら。好評だったのもあるし、ヒカリちゃんが泣きながら『こんどはどんな犬のお嫁さんにされちゃうんですか、わたし』ってパンツぐしょぐしょに濡らして言うもんだからみんながつい調子に乗っちゃって」
 「い……いや、まさか、自分から、あの、あの委員長が……」
 「彼女は複雑なコンプレックスの持ち主だから。あと、他にもお父さんくらいの年の離れたオトコノヒトに無理矢理犯される『クラス委員長 だめよパパ……でも大好き編』もバリエーションあるわよぉ。ヒカリちゃんがオキニなのは、確か『眠っているあいだに悪戯されて、全裸拘束のまま犯されちゃうけど姉妹にばれないように必死で声を押し殺す』ってやつだったわ」
 「いや、いや、いやぁ……」再び両耳を押さえて首を振るマユミ。しかし賢明な少女は気付いてしまうのだ。

 何故、彼女は自分に暗示をかけないままこんな事実を教えたのか。
 「いや、いや……いやです。わたし、誰かを罠にはめるなんて……そんな」
 占い師はくすくす笑う。「逆らうだけ、無駄だと思うけど。貴女が例え拒否しても、ヒカリちゃんやアスカちゃんやレイちゃんがいるのよ。それに……」
 少女の背後でドアが開き、複数の足音が響く。
 「その爆乳の先をこりこり悪戯されながら、前後二本差しされちゃったら、マユミちゃんはとっても素直になるのはみんな知っているのよ。貴女も見てから『シて』もらう?」
 くすくす笑いを止めないまま占い師がリモコンを操作する。

 「ふ、ふぁぁぁ……だめぇ、だめです!これ、これ、すごすぎてマユミ、マユミはおかしくなっちゃいますぅぅぅッ!」
 画面の中で山岸マユミが黒髪を振り乱して歓喜の声をあげていた。
 理知的な面立ちを涙と涎と鼻水でぐしゃぐしゃにして、与えられる快楽のすさまじさを表現していた。
 眼鏡の奥の瞳はなんども白目にひっくり返っていたが、そのたびに胸に取り付けられた錘付きクリップをぐいと揺すられて意識を取り戻されてしまうのだった。
 彼女の天井から吊られていた。
 手足を一本のバーに固定され、真っ白なグラマラスな肉体を二つ折りにしてかつ大開脚姿勢で天井から吊られていた。
 その姿勢で少女はヴァギナを、アナルを男たちに貫かれていたのだった。
 少女の体重を支える必要のなくなった男たちは、彼女の前後の孔を好きなだけペニスで犯し、放出すると「バトンタッチ」する。
 無限に続く快楽に、山岸マユミの精神はどろどろに溶かされ、男たちの好みのものに変えられてしまっていた。
 普段の彼女ならけっして口にしない淫語を叫び、男たちのペニスを讃え、さらには自身がただの「孔」とまで言い切った。
 男たちのペニスが与えてくれる快楽は、調教済みのFカップ女子中学生奴隷にとってはそれほどまでにすばらしいもののようだった。

 「さ、上の階に行きましょうか」占い師の言葉とともに、男たちの手が少女の背後から次々と伸びてくる。
 金縛りにあったマユミはもう逆らうことはできなかった。
 ただ、ひとつだけ分かっていることがあった。

 これで自分も、惣流・アスカ・ラングレーや綾波レイがそうだったように、「また」綺麗になることができるのだと。
 同級生のみならず上級生、さらには教師たちをも魅了し、賛美されるような美しさを得ることができるのだと。
 常識を持った大人たちをもふと惑わしてしまうほどの、あやうい魅力を我がものとすることができるのだと。
 彼女たちの経験を、自分も得ることができるのだと。

 もはや「あのとき」のような感情を、碇シンジに対して抱くことはもう決してないであろうことを。



◆ ◆ ◆



 「ね、マユミ、お願い。お願いったら教えて。どーやって『変身』できたのかぜひ教えて!ね、お願い!」
 両手を合わせてマユミを拝む霧島マナ(どうやら彼女は自身のプロポーションに対して山岸マユミとは逆のコンプレックスを抱いているようだった)に山岸マユミは「そうねぇ」と少しためらう振りをしてみせた。
 「もう、意地悪!親友でしょ!マユミとあたしは」まるで子供のように霧島マナは背中を向けたマユミを軽く拳でなんども叩いた。
 「そんなに変わった?わたし?」
 「そりゃぁもう」なんどもなんどもマナはうなずく。「物怖じしなくなったからかな。姿勢がすごく良くなってさ。おかげでなんだか超グラマーなかんじだし、大人びた口調がなんだかすっごく似合ってるし、そのあの、オトナって言うか、そのすごくその『女らしい』っていうか……」
 頬を染めて懇願するマナに山岸マユミは微笑むのだった。
 「いいわ。あのね……とっても素敵なアドバイスをしてくれる人がいるのよ」と。

 マユミの笑みに哀しみと諦観と安堵が混じっていることなど霧島マナは気付くはずもない。
 マナに注がれるマユミの、アスカの、レイの、そしてヒカリの視線に期待と欲情の成分があることなど気付くはずもない。
 「マナったら、どんな奴隷になるのかしら」と四人がそれぞれ想像し、下着の奥に淫らな染みを付けてしまっていることも、「よっしゃぁ!これでシンちゃんのハートを鷲掴みって……あはは、冗談冗談」とはしゃぐマナには理解できるわけなどないのだった……。



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Original text:FOXさん
From:エロ文投下用、思いつきネタスレ(7)