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ブレェキ あなたのために、あたしのために ここはあたしが敢えてブレェキを踏まねばならぬのでしょうか。 「如何にでもしてなんて云うなら何だってしてあげたいけど あたしなんかで良いの」 事変のアルバム中、林檎嬢はそう唄っておられるのです。 その言葉にうっかり共鳴してしまうほど、 疲れているのか愛されたいのか。 牡蠣フライを作りながら小麦粉に塗れた手を見つめて ぼんやりと立ち竦んでしまいました。 卵を割って混ぜなければ。 パン粉は幾らほどあっただろうか。 出来上がった牡蠣フライは塩胡椒が足りない感じ。 明日がどうあれど、今のあたしの内側はヴィヴィッドに塗られ プラスチックのアレで掻き回せるほどにどろどろとしていて 澱は全て外側に出切ることはなく 下腹部がしくしくと痛むばかり。 アクリル絵の具を踏んづけて飛び出したカーマインレッドは 白いタオルを汚して、あたしの足を汚して。 得たはずの何かは指の隙間を滑って落ち 受け止めたくないものが掌に残る。 冷たい雨とすさまじい風が窓を叩いて 眠れないあたしは誰のために眠れないのか。 残ったものは壊れたブレェキ。 |
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free 別れました。 早っ!とか言うな。本人が一番思ってるよ。そんなことは。 原因を端的に言い表すとすれば「疲れた」から。 ごちゃごちゃとここに書いてしまうと あたしがただでさえ厭な女なのに もっとそうなって行きそうなので書きませんが、 なんかね、疲れちゃったから。 というわけでFree、です。フリー。フリー。赤組! 彼氏やら彼女やら相方やらがいなくなると フリーという言い方を使うのが世のスタンダードなようですが (死語かもしれない、なんせあたしはベビーカーを乳母車という女) 何からフリーになるんでしょうな。 束縛とか、約束とか、そういうものでしょうか。 わからないけれど、フリーになるということは 実はものすごく寂しいものであり、 そして同時にすっきりするものであることは明確です。 たとえそれが自分から別れを告げたものであっても。 まだ戻れるような気もします。 その気になれば。 でもそれは今じゃないような気がして。 どうしてもどうしてもどうしたってわからなくって こういう結果に今回はなってしまいました。 なーんだかなー…って毎日思います。 クラスで別の女子と仲良く楽しく喋ってる姿を見ると 若干ジェラシーめいた気持ちが下りてきたりするので。 でもだから戻ればいいじゃんというのは安直すぎて 戻ったところで今はまだダメだろうなあというのもあって。 なんだかなーって感じです。 やっぱり。 疲れてるわけではないけれど しんどいような気がします。 スイッチは戻りました。 きちんと入るようになりました。 随分楽です。そのおかげで。 毎日楽しいです。 |
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スイッチ 疲れてる。 疲れてるんだろうな、と思う。 ストレスが溜まっているらしい時、無性に買い物をしたくなったりする。 そういうのが顕著に表れている時、それをそのまま放置していると こんどは スイッチ がはいらなくなる。 オンとオフを意図的に切り替えるためのスイッチが利かなくなる。 利かなくなるということは、まこと、死活問題で バイトの時はどうにかこうにかオンを保っていられるのだけれど 学校や家ではオンにしているつもりなのに突然オフになったりする。 ほんとう、電気が消えるがごとくふっつりと。 バイト中にも何度かあったけど、気力でどうにか持ち直した。 これがどうにもならない状況になったら、と思うと単純に怖い。 スイッチが入っていないともろに無口になる。 いつもは5分と口を閉じていられない状態なので 周りのみなさんに「しんどそうだね」等言われる。 実際しんどいのだが。精神的に。 今日もクラスの子に言われてなんだかなぁ、と思った。 スイッチが入らないと猜疑心と敵対心が内側から出ようとする。 最後の理性とかそういうのがかなりのエネルギーを要して それを押さえ込もうとするがゆえに、無口。 喋らない。 笑わない。 目も合わさない。 出るのは時々の愛想笑い。 ファックオフ。 猜疑心と敵対心だけが研ぎ澄まされていき、 あたしの身体とか、目とか、そういう感覚器官は もろにクローズ状態になっていく。 何を言われても、何をされても、何を見ても響かない。 負の部分だけを上手に受け取って、 いかにそれを使い、過去の澱みと織り交ぜて 相手を攻撃するかしか考えられなくなる。 ひとりきりでいる時は意識的にオフにして ひとりきりでいる時だけ、そういうことを考えて 朝が来ればスイッチを入れ、学校に行く。 そうやってバランスを取っていた筈なのに、 スイッチが、入らない 今はスイッチがオンになったりオフになったりしている状態で このわけの解らないワガママな文章を書いている。 どうにか浮上させようと試みてはキレイに落下して 叩きつけられても痛いとも思わずにただ、 「ああ、面倒くさい」 頭が重い。 あたしはあなたが嫌いなのではなく あなたを好きだと伝えるためのスイッチを 壊してしまったのかもしれないのです。 あたしはあなたを嫌いたいのではなく あなたを好きでいるためのスイッチを 壊してしまったのかもしれないのです。 あたしはあなたに嫌われたいのではなく あなたに好かれるあたしでいるためのスイッチを 壊してしまったのかもしれないのです。 スイッチが壊れてしまうと、 みんなが知ってるあたしになれない。 スイッチが壊れてしまうと、 みんなと楽しく喋れるあたしになれない。 いやで、いやで、たまらなくて でも面倒くさくて キモチワルイ澱みがたくさん体の奥に溜まっていく。 |
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秋路をゆく人 オレンジとピンクを混ぜた空の間に 小さな星がひとつぶら下がっていた。 ホームは煙草とジャケットの匂いであふれ アナウンスは人の声に埋もれていた。 白っぽい蛍光灯が灯り、空のオレンジが藍に熔けていく。 もう霜月だというのに暖かい日が続いている。 街を歩く足元には色づいた葉が落ちて、 御堂筋は銀杏の匂いでむせ返る。 ブーツの裏のビニル素材で銀杏を踏み、 ずるりと転びそうになって、秋を想う。 霜月に秋風。 今年、切なく苦しい秋はゆっくりと足を進め 冬が来てしまうことを拒むように日向を照らしている。 電車の風が、どう、と人の顔に吹き付けられ 斜め前にいた女子高生のスカートが揺れる。 宵闇、東の空に上った白い月を見上げて ジャケットの隙間からもぐりこむ冷気を感じ 右手に握った受話器からは愛しい君の声。 滑り込んだ電車はゆっくりとドアを開き けたたましい笛の音の後、そろりと閉じた。 階段を駆け上がってきた高校生の悔しそうな顔。 それから目をそらす、車内の中年。 項垂れた後に顔を上げたホームの彼は 後ろから追いついた仲間と楽しげに微笑む。 目を逸らした車内の彼は 小さくひとつ咳払いをして新聞に目を落とした。 秋の夜空、高く高く手を伸ばせば溶け込めそうな程に蒼く その空を見上げるたび、あたしはかつての君を想う。 寒さが足りないね、と、あの子は言うかしら。 黒いアスファルトを照らす蛍光灯の白さ。 走り出した電車。 辺りはもう昏く、窓の外、夕餉の光が家々に満ちる。 温かそうな家の明かりを見るたび、あたしは君を想う。 あたたかな腕の温もりと囁く声を、想う。 あたしと あたしと 同じでいて違う秋風に吹かれ 同じでいて違う路を歩く。 |
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『まことに人生はままならないもので、 生きている人間は多かれ少なかれ喜劇的である。』 三島由紀夫 毎日色々ある中で、あたしは20番目の秋を迎えて 夕空の澄んだ色や雲の高い様をぼんやりと見つめる。 くわえ煙草の向こうに金木犀を見つけ その懐かしいような切ないような胸の奥を擽る匂いに思わずため息を吐けば 群青を宙から滲ませたように夜がやってきた。 毎日、色々ある中で。 冷えた指先を温めてもらえる幸せな夕暮れは 訪れる頻度の多くなったどす黒い感情を押さえ込んで その「毎日の色々」がモノクロにならないよう、してくれる。 なんだかもうどうでもいいような。 なんだかもうどうでもよくないような。 あの子がすきで あの子がほしくて あの子がきらいで それでいいじゃないかという声も聞こえ。 夜道で目を閉じた時のような、しんしんとした闇が頭に満ちて 考えは実にクリアに、残酷さを持って生き残る。 泣きたい夜のように頬を枕に押し付けて眠り 目覚めたときの憂鬱をこの場所へ書きなぐり 腹が減れば米を食って どうにかこうにか、喜劇的な生きた人間でいられる中で 頭に満ちた闇は途方もなく深い。 悲しみの渦にも似たそれは きっとこの先、抜け出そうとすればそれだけ 圧倒的なエネルギーを必要とし 金木犀の香だけでは、恐らくそれは賄えない。 動くことも億劫になるほどの闇はしかし、 放っておけばあたしの口を奇妙に歪ませて文句を吐かせ あたりを、汚い吐瀉物で汚していく。 いつかこの吐瀉物が君を汚しきってしまわぬか 今のあたしはそればかりが気がかりで。 つくづく生きるということはおもしろくそして、辛い。 |
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どこどん台風。 ハリケーン吹き荒れる夜半です。風で窓ガラスがビュゥビュゥ唸ります。時折外で誰かが揺すってるんじゃなかろうかと疑うほどにガタガタ揺れます。自然というものは舐めてかかっちゃいけないものなのだと台風などの自然災害がくるたびに思うのですが、そこはそう、都会っ子。台風一過の時点で忘れてたりします。 気にしているコトなんて来る時間と来る場所だけです。来たらあとはなんでもいい感じです。進路、そして時間。交通マヒ、それから休校。そんなもんです学生なんて。深刻な被害が心配されるばあちゃん家に思いを送りつつも、孫娘は「学校休みかなぁ」なんてことも思っているわけです。人間ってすばらしくマルチメディアな生き物ですね。 可愛くも憎いアンチクショウ(台風)のせいで朝からばっちり授業だった学校が昼から休みになりまして、安普請がすばらしいハヤト宅へ即座に移動。お前らさっさと家帰れよという感じで学校を半ば追い出されるように出たのですが、交通マヒとは大方無関係であろう交通機関利用のハヤトと、寧ろチャリンコ通学(校則無視)でチャリは置いて帰る気満々なあたしが揃えば後はもうなんとでも。どうとでも。電車に乗る前、2人で一服する頃にはがんがん雨が降ってて2人ともドン引きだったのですが、駅から家が近いしなんとかなりました。ていうか台風なのに傘を持っていないハヤト。どういうこと? 家に着いたそのあとはずっとだらだらしてました。人(ていうか彼氏)ん家でごろごろするっていいですね!(最低)淡々と流れる台風情報を横目に、イレギュラーな休日を楽しむ贅沢。ネスカフェゴールドブレンドの上を行く贅沢です。ミルクせんべい20枚がさねには少し及ばない気がしますが。 雨がざんざか降ってて、風すごくて、すげぇ雨ねー、って言いながらいちゃいちゃぶっこいて、いちゃいちゃぶっこきながら色々話をして、悩みを聞いてもらったり、して。 2人で雨のなか買い物に行って、ご飯作って、作ってもらって。そんなことしてたら時間なんてあっという間でした。キャッチミーイフユーキャンを見る暇すらなく、ただ、本当に濃密に本当にすばやく時間は経ってしまい。 ハヤトはあたしの話をきちんと聞いてくれるので好きです。いや、周りが全員聞いてくれないとかそういうわけではないのです。なんというか、おもしろいのです。彼は。 違いすぎず同じすぎない考え方を持つ人は中々いないものでして、違いすぎず同じすぎないハヤトは自分の意見も持ちながらきちんとあたしの意見を受け止めようとしてくれます。だからしばしばあたしたちは議論をし、ぶつけさせたり同調させたり、言葉で遊びます。時々間違ってどちらか(というか大概あたしが)拗ねますが。 落ち着きなさい、と今日も何回か言われた気がします。限界に近いあたりまで引いた話やら、ぶつ、と厭な音を立てて切れそうになった話しまで、聞いてもぶっちゃけ面白くねぇだろうなーって内容の話をうだうだしてた気がします。あたし。 それでもちゃんと真面目に返事を返してくれるハヤトは素敵です。 のろけてすいません。でもだって。 とにもかくにも異常なまでに満ち足りたキモチで家路に着きました。風が強すぎて昨日買ったばっかりのビニール傘が瞬時に朝顔、そして飛ばされてダンプが通過、ぺちゃんこ、と泣きそうなキモチになった瞬間もありました。しかし幸せは大きく。 ああ、なんかこういう休みっていいな。こういう雰囲気の、休み。冬っぽくて、あったかい。 |
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ラブダーリン。 だらだらとした日々を過ごしている今日この頃、 私事ではありますが、この度目出度く彼氏ができました。 ブラボー!(本気) なんともうしましょうか、実に2年ぶりな勢いです。 まぁアレです、2年の間まったくもって清い生活だったかと言われると 全然そんなことないのが痛々しくも真実なのですが。 ラブラブ真っ只中な彼氏の名は「ハヤト」と言います。 もう色々と面倒なので先に名前出しときます。 そうです、自慢したいだけです。うふふ。 「ハヤト」という名前。 偶然というかなんというか、あたしの初恋、初キスの相手と全く同じ名前で あろうことか漢字まで一緒だったりします。 あまりこの話をするとハヤトが微妙な顔になるの少しだけ。 (ていうかここ知ってるんで色々知られちゃってて愉快) 初恋の相手のハヤトくん(当時5歳、現在何してるのか不明)と 全くの別人であることは重々承知なのですが、 ハヤトの名前を知った時点である意味フラグは立ってたんじゃないか、と そんなことまで考えてしまう阿呆です。あたし。えへ。 名前が一緒だから好きになった、というわけでは断じてないけど。 ものすごい展開が速くて自分でもびっくりです。 でも幸せだしまぁいいか、という極めつけの台詞まであっさり飛び出します。 なんともうしましょうか。 付き合う寸前まであたしはハヤトから恋愛相談を受けておりまして ハヤトの「好きな子」についてたくさん聞かされておりました。 今思い出せば恥ずかしいやら嬉しいやらなことを それこそ鬼のように聞いていたのですが、 しかし、あたしはその「好きな子」があたしだと 塵ほども考えてはいなかったわけで、 (というかその時点で「それってあたしのこと?」とか 考えるのは非常に危うく、そして痛いことのような気がします) 気分はもうジーザスジーザス! 彼は友達、恋の相談も受けちゃう、ってなもんでした。 誰だよその女、とことん好かれやがって羨ましいな なんて思ってたらそれあたしのことでした、というベタなオチ。 一瞬あれ?ってなったメールもあったけど、 でもやっぱり、「好きな子がいる子」ってインプットされていると んんんんん?となるばかりで。 なんだかんだありましたが幸せです。 で、この間、母親にハヤトのことをきちんと話す、という行為をいたしました。 ぶっちゃけハヤトってば留年とかしてて そのおかげであたしより年上なのに同じ学年で 言いにくいトコもあるなぁ、なんて思ってしまう子なのですが それでもやっぱり、母親に話そうと決意をし、 彼氏できたよ。年上よ。と報告をしました。 我愛すべきお父さんにはまだ言っていませんが(さすがにちょっと怖い) 母に 「お父さん、ハヤト留年してるのん何か言うかなぁ」 と聞いたところ 「あー、お父さんも中退したりしてて 22の時お母さんの部屋に転がり込んできてたから大丈夫ちゃう?」 という娘からしたらえらく微妙なお言葉をいただきました。 よかったね、ハヤト。 ていうか、何してたん父ちゃーん!!! というわけで親父の様々な伝説の一ページをサルベージしてしまったりしつつ それでも毎日幸せに生活しております。 毎日ってほど時間は経っていない上に今日ケンカしましたがね。軽く。 でもまぁちゃんと仲直りできるならよいか、と。 ケンカの後はほっぺにちゅ、っていう歌があったなぁとか思いつつ。 大事にして、大事にされよう、と 心から思える相手というのは、やはりいいもの。 とりあえずご報告までに。 |